愛騒
Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima

東京べストカフェ50

2024年度版、銀座や渋谷、浅草など、老舗から気軽に使えるカフェまで紹介

広告

タイムアウト東京 > レストラン&カフェ >東京べストカフェ50

コーヒーが日本に伝わったのは江戸時代と言われている。当初は、その味と香りがなかなか受け入れられなかったそうだが、明治時代の終わり頃から喫茶店も多く登場し、日本にもコーヒー文化が根付いてきた。そして今もなお、時代の移り変わりとともに日本のコーヒー、カフェ文化は独自の進化を遂げている。

特集では、カフェの歴史に名を残す老舗やコーヒー専門店、テーマを持ったカフェなど、星の数ほどある東京のカフェのなかから厳選した50軒を紹介する。一人じっくりとコーヒーに向き合いたいときはもちろん、友人との会話を楽しむ場や、街散策の休憩スポットとしてもぜひ足を運んでみてほしい。 

関連記事
東京、ブックカフェ25選
東京、癒やしのパークサイドカフェ12選

  • カフェ・喫茶店
  • 東銀座

産地や生産者の個性が現れる、浅いりのシングルオリジンコーヒーのみを提供するカフェ「グリッチコーヒー アンド ロースターズ(GLITCH COFFEE & ROASTERS)」の4店舗目となる銀座店が誕生。ブラックを基調としたシックな外観の店舗に一歩足を踏み入れると、バリスタを囲むコの字型のカウンター席と15種以上のコーヒー豆がずらりと並ぶ。

今までのコンセプトを貫いているのはもちろん、銀座店では限定で元バーテンダーのバリスタが考案した「シングルオリジン コーヒーカクテル」(日替わりのコーヒーにより価格変動)も楽しめる。フルーティーな浅いりコーヒーが主役になるよう計算された同店のカクテルは、コーヒーの風味と調和した果実味の強いウイスキーを採用。酸味が強く、軽やかな飲み口でさっぱりとした味わいが魅力だ。

  • 中野

世界的アーティストである現代美術家の村上隆が手がける喫茶店。同地で2020年まで営業していたカフェ「バー ジンガロ(Bar Zingaro)」がリニューアルオープンした形だ。

店内には随所に村上の作品が並ぶ。中でも、特大のブラウン管テレビ風モニターに映し出されたNFT映像作品は見応えたっぷりだ。

メニューは、フグレンロースタリーのコーヒーやカフェラテのほか、「となりの開花堂」が同店のために開発したコーヒゼリーのほか、メロンフロート、プリン、パンケーキといった定番の喫茶メニューを用意。プリンは固めプリンの上に、自家製クリームとお花デザインのオリジナルクッキーが添えてあり、写真映えもバッチリだ。

不定休があるので、訪れる際は事前に公式Instagramから確認してほしい。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 清澄

清澄白河駅から徒歩10分ほどの場所にある、本格ローストコーヒーやコーヒーカクテル、スイーツなどを楽しめるコーヒ店。表参道にある「コーヒーマメヤ」の別業態だ。

元書店の倉庫を改装した店内は天井が高く、洗練されたインテリアの置かれたカウンター席では、白衣をまとったバリスタが研究員のようにコーヒーを淹(い)れる様子を間近で見ることができる。

2種類の「コーヒーマメヤコース」(3,500円から)では、「コールドブリュー」「ミルクブリュー」「フィルタード」「エスプレッソ」など、さまざまなローストコーヒーが味わえる。

そのほか、シングルオリジンの軽やかでフルーティーな豆から、ダークで力強いブレンドまで、好みの豆を使った「カップコーヒー」(500円から)も用意。ブラック、ミルク、アイスカフェラテから好きな飲み方を選べる。

人気店のためカフェ利用の場合は予約をするのがベターだ。

  • カフェ・喫茶店
  • 豊島区

「ハロー!元気デスカー?」と店の前を行き交う人々に陽気に声をかけるのは、店主のヴォーンだ。メルボルン出身の彼は、海外バンドのプロモーター、ファッションモデル、英語教師、コーヒーライターなど、多彩な肩書きで活動している。

築50年以上の元ブティックを改築した「マイア マイア トウキョウ (MIA MIA TOKYO)」は、妻で建築家のアリソン理恵がデザインを担当。オーストラリアの赤土とユーカリの緑をカラーコードに、ここに集う人たちが自然と会話が生まれるようなレイアウトにした。

ハンドドリップで提供するコーヒー豆はノルウェー発の「フグレン コーヒー ロースターズ(FUGLEN COFFEE ROASTERS)」や老舗喫茶店の「茶亭 羽當」、オーストラリアのロースターから仕入れているものなど、浅煎りから深煎りまでを幅広くラインアップ。一番人気のメニューは「コーヒー マメヤ(KOFFEE MAMEYA)」のオリジナルブレンドを使用したカフェラテだ。

フード類はヴォーンお気に入りのショップから仕入れており、練馬春日町にある「コンビニエンスストア髙橋」のカヌレ、米麹を使ったモチモチ食感の食パンを使った厚切りトースト、シナモンドーナツとチョコクロワッサン(週末限定)のほか、参宮橋に店舗を構える「フロート(FLOTO)」のアイスサンドなどが楽しめる。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 三鷹

三鷹の「319」は、たどり着くのが難しい隠れ家カフェ。アパートに入り、3階に上がると薄暗い廊下に出る。しばらく進むと店の入り口だ。一歩足を踏み入れると、そこには静かで洗練された空間が広がっている。家具は美しいアンティークで統一され、2部屋の広々とした店内には、テーブル席が設けられている。

メニューは、食事が2種類にデザートが3種類とシンプル。食事の内容は不定期で変更されるが、例えば、玄米の炊き込み飯と具だくさんの汁物のセット、ラザニヤや豚肉とジャガイモの煮込みなどのメインにパン、サラダ、スープが添えられたプレートがある。デザートには、チョコレートタルトやキャロットケーキも捨てがたいが、レアチーズケーキがおすすめ。ほんのり塩味のきいたパルミジャーノが惜しみなくふりかけられた逸品だ。

ドリンクの中で目を引くのは「焚火ラテ」。ボウルに注がれた温かいカフェラテに、木の枝に刺してあぶったマシュマロを添えたもので、マシュマロをラテに浸しながら味わえる。そのほか、コーヒー、チャイ、プーアルレモンティーなどのドリンクも提供している。

  • カフェ・喫茶店
  • 千駄木

スペシャルティコーヒーの中でも最高品質の豆のみを取り扱う、トップオブトップコーヒー専門店「イグニス(ignis)」。希少な発酵プロセスの豆や、オーナーの土橋永司自身が落札したオークションロットの豆なども取り扱っており、常時10種類以上のシングルオリジンが楽しめる。価格は1杯1,000〜3,800円(以下全て税込み)が中心だ。

果実味が口の中に広がる「コーヒーゼリー」(700円)や、仕上げにスプレーボトルでエスプレッソを吹きかける、チョコレートを一切使用しないフェイクカフェモカ「ノワール(Noir)」(1,400円)も絶品なのでぜひ試してほしい。

店内は白を基調としたバーのような造りで、最新抽出器具やマシンを用いてコーヒーを淹れる様子を眺めながらバリスタとトークが楽しめる。

満月の日は夜営業を行っており、新しいドリップ方法で抽出したコーヒーの提供や新作アレンジコーヒーの発表、ゲストバリスタのイベントなどが実施される。企画の詳細は店の公式Instagramをチェックしてほしい。

広告
  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 目黒

目黒駅から徒歩2分ほどの場所にある、ミニマルで落ち着いた雰囲気のカフェ。週末には、写真映えのするデザートを求める人で行列ができることも多い。

名物は、姉妹店のアイスクリーム店「ビッグ ベイビー アイスクリーム(BIG BABY ICE CREAM)」のアイスを使い、店のアイコンである犬の形のクッキーを乗せたアフォガード。バスクチーズケーキや、花をかたどったレモンタルトも人気だ。

季節限定のショートケーキやパフェには、四季折々のフレッシュな果物が使われる。ドリンクは、生クリームを浮かべたウインナコーヒーや、爽やかなジンジャーレモネードを頼めば間違いない。

18時30分からは夜の部となり、ナチュラルワインやカクテル、つまみが提供される(この時間帯にもデザートやコーヒー類のオーダーも可)。しっかり食べたければ、同じ建物の1階にある、姉妹店の「ヌーン(NOON)」へ。ここでは、ルーローハン(魯肉飯)やヤンニョムチキンなど、アジアンフードにインスパイアされた料理を楽しめる。

  • 原宿

揚げたてドーナツが人気のヒグマドーナツと、三軒茶屋、蔵前、表参道に展開する人気のロースタリーカフェ「コーヒーライツ」がコラボレーションしたカフェが表参道の路地裏にあるのを知っているだろうか。

チャブデザインが手がけたこのカフェは、開放感ある大きな窓に沿ってベンチとテーブルが設置され、屋外にも座れるスペースを完備。コンクリートの壁とシンプルな合板で構成されたインテリアは、気軽に人が集まれる開放的な雰囲気を醸し出している。

広告
  • 両国

オーストラリア発のスペシャルティコーヒーカンパニー「シングルオー(Single O)」が、日本上陸10周年を機に1号店を移転し、大型ロースタリーカフェ「シングルオー リョウゴク ロースト ワークス/カフェ(Single O Ryogoku Roastworks / Cafe)」を2024年5月にオープンした。

かつて木材加工工場だった約200平方メートルもの建物をリノベーションし、焙煎(ばいせん)場や生豆保管庫、カフェスペースを併設した。

店頭には、シングルオーがSix Simple Machine社と共同開発した「フリーポアコーヒーオンタップ」が並ぶ。客はレジでコーヒー代を支払った後、4種類の銘柄が表示されたタップを選び、蛇口の下にカップをセットする。するとわずか10秒で、まるでバリスタがハンドドリップで入れたようなクオリティーの高いコーヒーが注がれる。価格は400円から(以下全て税込み)とリーズナブルなのもうれしい

フードは、もっちりとしたパンに沖縄のハム・ソーセージ専門店「テシオ(TESIO)」の特注ソーセージやキャラメライズドオニオンなど挟んだ「Reservoir Dog」をはじめ、シドニー本店で長年親しまれてきた3種類を提供する。

  • カフェ・喫茶店
  • 桜新町

1952年に京都で創業した老舗コーヒー店「小川珈琲」が展開する新業態。常時21種類のバリエーション豊富なコーヒーや、炭焼きをコンセプトにした本格的な食事が楽しめる。茶室のようなにじり口のあるコーヒー貯蔵庫や、和紙を用いた床壁、廃線市電の敷石を利用した床材など、和の建築美にも注目したい。

ラテアートの日本大会で優勝経験を持つバリスタの衛藤匠吾が考案したシグニチャードリンク「Bright Sence」は、1カ月に780杯も注文されるほどの大人気商品。「酸味に対して苦手意識がある人の印象を覆したい」と作られたドリンクで、泡立てたミルクに微量の塩を加えることでコーヒーの甘みを引き立たせている。

小腹が空いた時には、池尻大橋のベーカリーである「トロパントウキョウ(TOLO PAN TOKYO)」の食パンをジョスパー社製のチャコールオーブンで炭火焼きしたトーストを試してほしい。炭の香りが食欲をそそる、満足度の高い一品だ。

広告
  • 経堂

コンクリート打ちっぱなしの広々とした空間に、ヨーロッパのビンテージ家具などを配した趣きのあるロースタリーカフェの「ローシュガーロースト(Raw Sugar Roast)」。客席は50席、価格はシングルオリジンのブラックコーヒーで700〜1,400円(税込み)ほどだ。

運営しているのは、オーストラリアやイギリスで焙煎(ばいせん)などの経験を積んだ代表の小田政志と、浅いりの先駆けである「グリッチコーヒー&ロースターズ(GLITCH COFFEE & ROASTERS)」や「ポールバセット(Paul Bassett)」でマネジャーやトレーナーを務めた共同代表・小坂田祐哉の二人である。

スペシャルティコーヒーの定義「From Seed to Cup」の考えを体現する店づくりがなされており、品質の高いコーヒー豆の仕入れから、豆の持つ個性を最大限に引き出す焙煎、レシピ、人為的なブレが出にくい抽出器具の使用など、一杯を作るまでの工程全てに力を注いでいる。

  • カフェ・喫茶店
  • 門前仲町

「モンズカフェ」は、多くの人が行き交う深川不動堂の参道に、2013年にオープンした。もともとここは明治時代から続いた甘酒屋だったが、建物をリノベーションし、コーヒーやスイーツで一服できるしゃれた空間へと生まれ変わった。

コーヒーはニュージーランド発のスペシャルティコーヒーロースター「オールプレス エスプレッソ」のもので、ラテ、フラットホワイト、ロングブラック、アメリカーノといったメニューから選べる。11時まではモーニングプレートがあり、630円(税込み)でトースト、サラダ、ヨーグルトが味わえる。

人気のデザートは、小さなプリンアラモード「ミニアラモ」。かわいらしいジャーに入っており、生のフルーツがトッピングされている。バスクチーズケーキはプレーン、フルーツミックス、アンズの3種類が用意されており、選ぶのも楽しい。

期間限定のケーキやカヌレといったメニューもあるので、詳細は公式Instagramからチェックしよう。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 浅草

蔵前の国際通り、そのかわいらしい装いについ足を踏み入れたくなる革製品と焼き菓子の店。入り口から入って店内の右側には鞄や財布、ヘアゴムなどといった「numeri」の商品が、左側にはクッキーやキャロットケーキなど、1つ1つ丁寧に作られた「CAMERA BAKE」の焼き菓子がずらりと並ぶ。

職人が作る商品は少し敷居が高いと感じている人もいるかもしれないが、「カメラ(Camera)」はカフェが併設されているため立ち寄りやすく、気軽にものづくりや職人技に触れられるのも魅力の一つ。焼き菓子もいずれもクオリティーが高く、ナッツもふんだんに使用された甘さ控えめの「キャロットケーキ」は絶品だ。

  • カフェ・喫茶店
  • 池袋

1947年に建てられた木造平屋をリノベーションしたカフェ。建物の持ち主が植物好きであったことから庭にはさまざまな木花が植えられており、池袋駅から歩いて10分ほどの位置にありながらも、どこかのんびりとした雰囲気がある。

メニューは数種類のテリーヌとドリンクを用意しており、広々とした畳の上や縁側で楽しめる。特に抹茶を使ったメニューに定評があり、抹茶が好きなら「濃厚抹茶テリーヌ」と「抹茶ラテ」の組み合わせがおすすめだ。

イートインスペースは畳がメインで、トイレにはおむつの交換台や子ども用の補助便座があったり、ベビーカーを入り口で預かってもらえたりと、キッズフレンドリーな点も魅力。子どもと一緒にのんびり過ごせるスポットとしても覚えておきたい。

どしんとした貫禄のある木戸は、戦災を逃れたため江戸時代から明治時代に作られたと伝わるそう。表札には家の持ち主である「深野」という名前も残っているので、訪れた際はこちらも要チェックだ。茶道や味噌仕込み会など、和の文化を発信するワークショップも定期的に開催している。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 谷中
  • 価格 1/4

言問通り沿い、上野桜木交差点にある古民家カフェ。1938年にカヤバ珈琲店として創業。2006年に惜しまれつつ閉店したが、2008年に「NPO法人たいとう歴史都市研究会」とギャラリー「スカイ・ザ・バスハウス」が共同で借り受け、2009年に再オープン。

建築家の永山裕子がリノベーション設計を担当した店舗は、昔ながらの外観や看板、梁などを残した造りで、現代的でありながらも歴史を感じさせる独特の雰囲気が漂う。

提供しているメニューは、「コーヒー」や「谷中ジンジャー」といった飲み物、トーストメニューも充実しており、かつての味を再現した「たまごサンド」などの6種をラインナップ。2階には座敷席があり、不定期でワークショップなどのイベントを開催している。

  • ティールーム
  • 青山
  • 価格 2/4

茶道の師範、櫻井真也が所長を務める青山の日本茶専門店。櫻井が、茶房で丁寧に向き合いながら提供する茶の体験は、洗練されたひとときを演出する。

日本中を旅して手に入れているという茶葉は、小さなガラス容器に入れられ、展示されている。

和菓子付きの単品メニューもあるが、櫻井の茶の世界をフルで体験したい場合は「お茶のコース」(7,500円)を頼むのが良いだろう。玉露、ブレンド茶、ほうじ茶、番茶、お薄のほかに、アテと和菓子が楽しめる。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 中目黒

モダンネパール料理店の「アディ」が運営するティーハウス「チャバ(CHIYA-BA)」。オンラインでネパール産の茶葉を販売していたブランドの初となる実店舗で、茶葉とスパイスの香り豊かなチャイがじっくりと堪能できる。

グラノーラにマサラチャイをかけて食べる「チャイグラノーラボウル」や、「ビーガンドーナツ」などの軽食のほか、ストレートティーも提供。好みの茶葉をじっくりと選んで楽しもう。

  • カフェ・喫茶店
  • 原宿
  • 価格 1/4

東京のカフェブームの火付け役ともなった駒沢の「バワリーキッチン」の2号店。表参道駅からは少し歩いた住宅街にあるにもかかわらず、ひっきりなしに人がやってくる。リーズナブルな価格で、カフェや食事を楽しめるのも人気の理由。年齢層は20代を中心に若者が多い。気の合う仲間とおしゃべりしたり、1人で本を読んだり、過ごし方は人それぞれ。スイーツの種類も豊富なので、入り口のショーケースはチェックが必要だ。

広告
  • 代々木上原

代々木上原の閑静な住宅街の中にたたずむクレープカフェ。目黒「カビ」の立ち上げメンバーとして活躍した田井將貴による究極のクレープが堪能できる。

「クレープ」(1,320円、以下全て税込み)は、ムラのないきれいな焼き色をしたバターシュガークレープ。薄皮だが驚くほどもっちりとした生地、その裏面にたっぷり塗られた無塩バターのコク、黒糖ザラメのしゃりしゃりとした食感。食材そのものの魅力が一口の中に見事にまとまり、まさに圧巻だ。

クレープと共に味わってほしいのが「アイスコーヒー」(660円)。田井が毎日欠かさず通っていたというPROLOG(プロローグ)というコペンハーゲンの人気カフェの浅煎(い)り豆を使用する。 苦味が少なく、フルーティーさと洗練された酸味が特徴だ。この爽やかさが、クレープの優しい甘さの後味を心地よく増幅させてくれる。

店内の内装を手掛けたのは、建築家のクマタイチ。無垢材のテーブルに、打ちっぱなしのコンクリート、そしてひときわ目を引く、清々しいブルーの座面をした丸椅子がある。クレープ皿やコーヒーカップは、ØCのチームと兼ねてから関わりがある陶芸家、野口悦士によるもの。古い土器のようなしっとりとした美しさは、一皿、一杯の魅力を盛り立てる。

  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 浅草
  • 価格 1/4

渋谷区東の八幡通り沿いにあった人気カフェが、「コーヒーカウンター ニシヤ」と名前を変えて2022年2月に浅草で再スタート。オーナーの西谷恭兵は、バリスタの世界大会出場経験もある実力者だ。

店舗入り口の幅は狭いが奥に細長い形になっており、12人ほどが立てる一枚板のカウンターが奥まで延びている。店内には椅子がなく、スタンディングバーのようだ。

カウンターでは、バリスタの世界大会出場経験を持つ西谷が一人で接客からドリンクの制作、サーブまで行う。カプチーノなどのシンプルなメニューから、生クリームやリキュールを使ったアレンジコーヒーまで、多種類のコーヒーメニューが楽しめる。

トップクラスのバリスタである西谷が入れるコーヒーの味は、格別。しかし、この店にリピート客が多い理由は、細やかな接客サービスによる「居心地のよさ」にある。

店は不定休なので、足を運ぶ際は事前に確認するのがいいだろう。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 世田谷区

福岡を代表するスペシャルティーコーヒーロースタリー「コーヒーカウンティ」の東京1号店。「コーヒーカウンティ(COFFEE COUNTY)」は福岡県久留米市と福岡市にカフェとベーカリーを計3店舗、展開している。

オーナーである森崇顕のこだわりは、コーヒー豆の生産者とのつながりだ。仕入れはできるだけ現地の農園まで森自らが足を運び、心を通わせた生産者の豆を使用。生産者の思いを飲む人へと伝える、架け橋としてのカフェのあり方を大切にする。

コーヒー豆は、世界各国から選抜した豆を常時7種類ほど用意。久留米の自家焙煎(ばいせん)所で焙煎した豆を1杯ずつ丁寧にハンドドリップで抽出して提供。ストレートに香りが伝わり、豆の個性がダイレクトに感じられる「ドリップコーヒー」こそ、最もスタンダートかつ同店を代表するメニューなのだ。

コーヒーに合わせるスイーツは「ブラジリアンプリン」やカヌレがおすすめ。いずれも東京でしか味わえないオリジナルメニューなので、見逃さずに。

  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 銀座
  • 価格 2/4

騒がしい店外には「コーヒーのみ」という看板が掲げられている。この店は1948年以来、銀座のコーヒー好きを魅了し続けてきた。一部のカフェでは人目を気にするように小声で会話をし、秘密の暗号を知らなければ店にさえ入れてもらえないが(多少の脚色はあるものの全てがうそではない)、同じ真剣さでコーヒーと向き合っていても、「カフェ ド ランブル」は全く違う。

我々が訪問したある平日の午後、店内は満員で、居酒屋のようなにぎわいだった。どのテーブルも先客がおり、カウンターの数席のみが空いていた。内装は1980年代初頭にリフォームされたように見える。なかには、リフォーム前より使われていたと思われる機材も。また、カウンター奥に洗濯機が置かれていた。布のフィルターでコーヒーを入れているため、それを洗うのだという。

コーヒーはブレンドからストレートまでさまざまで、オールドコーヒー好きにもおすすめだ。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 練馬

イタリアの田舎町にある庭園を彷彿(ほうふつ)とさせるようなカフェが都立家政にある。江戸時代から続く造園会社の豊かな緑を今に残す庭には、3月に雪柳と桜、6月にアジサイが咲き誇り、9月には紅葉で庭が色づく。四季折々の自然をテラスで堪能できるのが、このカフェの最大の魅力だ。

朝は100%生クリームを使用した豊かな味わいの「キッシュ」(770円)や、野菜たっぷりの「BMLベーコン目玉レタス」(990円)などのモーニングメニューを味わいつつ、木漏れ日に満ちた空間を楽しもう。ランチは低温で寝かせることでもっちり弾力のある食感に仕上げた、自家製ピザをぜひ味わってみてほしい。スイーツも販売しており、ティータイムにもぴったりだ。

1時間500円で利用できるプライベートテラスは、まるで秘密の花園のような空間。花が咲き乱れる庭で優雅なひとときを過ごしてみては。

  • カフェ・喫茶店
  • 馬喰町

7階建ての1棟をまるごとリノベーションしたシェアオフィス「ミドリソウバクロヨコヤマ」の1階にあるカフェ。ニュージーランド発のコーヒーロースター「コーヒースプリーム(Coffee Supreme)」がトータルプロデュースを手がけた。

店名でもある「Parlor」が意味する「お客さんをもてなすことを目的とした場所」をコンセプトに、食、音楽、アート、人などが交流する社交場のような場所として、朝早くからオフィスに向かう人、犬の散歩の休憩に立ち寄る人など、さまざまな人が訪れる。

コーヒースープリームの豆を使用したエスプレッソドリンクをはじめとしたドリンクメニューのほか、スパイシーなジンジャーが濃厚なミルクとマッチした「ジンジャーラテ」(650円、以下全て税込み)をはじめ、ドリンクは毎日飲みやすいものをラインアップする。

フードは、馬喰横山の人気店「ビーバーブレッド(BEAVER BREAD)」のパンを使用したボリューミーな「チリコンカンチーズドック」(680円)から、ふわふわの「チョコドーナツ」(480円)まで、小腹が空いた時にぴったりのメニューが揃う。

内装は、ストアロゴも手がけた世界的に活躍する「ナイジェルグラフ(NAIJEL GRAPH)」が手がけた。レコード、アートなどが点在するポップな店内では、まるで友人宅にいるような心地よさを感じることができるだろう。

このほか、ナイジェルグラフによる展示や、パーラーズオリジナルグッズなども購入できる。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 渋谷

2022年3月に渋谷にオープンした、福岡発のスペシャルティコーヒー専門店の東京2号店。

場所は2021年12月に閉店した人気カフェ、コーヒーハウス ニシヤ跡地で、外観や内観はあえてそのまま継承し、ニシヤ時代の看板メニュー「カプチーノ」(580円)や人気を博した「プレミアムプリン」(580円)など、一部メニューも引き継ぐ。

レックコーヒーは、バリスタ日本チャンピオンに2度輝いた岩瀬由和と、北添修の2人が福岡で立ち上げた店だ。2008年にトラックの移動販売からスタートし、現在は福岡に6店舗、東京に2店舗、台湾に2店舗を展開。品質の高いスペシャルティコーヒーのみを扱い、豆の個性を引き出すような焙煎(ばいせん)や抽出技術に定評がある。

席数はカウンタータイプの席とテラスを併せて20席ほど用意。フランスやイタリアの伝統的なカフェを意識して作られた空間で、良質なコーヒーやフードをゆったりと楽しんでみては。

  • カフェ・喫茶店
  • 代々木八幡

代々木公園駅から徒歩2分ほど、細い小道の先に現れる「ネフュー(nephew)」は、池尻大橋にある人気バー「ロビー(LOBBY」の2号店として、2021年4月にオープンしたカフェ&バー。 もともとは2階建ての一軒家だった物件をリフォーム。数多くの国を旅したオーナーが、それぞれの国からインスパイアされてデザインしたそうだ。

提供するコーヒーには、すべてアメリカ・ワイオミング発のコーヒーロースター「オーバービューコーヒー(Overview Coffee)」の豆を使用。そのほか、マフィン、レモンローフ、チョコレートケーキ、バナナブレッドなど、自家製スイーツを提供している。

夜19時からはアルコールとフードのみの提供になり、季節限定のカクテルやゲストシェフを招いたフードイベントなども実施しているので、公式Instagramからチェックしてみよう。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 高円寺

高円寺駅から徒歩5分ほど、パル商店街からちょっと入ったところにあるカフェ。話し声がほとんど聞こえない「静寂」を楽しむ一軒で、一人で静かに過ごしたいときにうってつけだ。

店内にはオーナーのこだわりがたっぷり詰まっており、店内に並ぶ1500冊以上の本や、ドリンクを注ぐカップ、コーヒースプーンなどもオーナーのコレクション。

もちろん、座席もただのテーブルとイスが並んでいるわけがなく、熱帯魚の水槽が楽しめる席や、小さな鉱石博物館が潜んでいる机など、それぞれにテーマが設けられている。

オーナー渾身(こんしん)のジオラマが潜んでいる席もあるので、引き出しは必ず開けてみるように。混雑していない日は自由に席を移動することもできるので、お気に入りの席を見つけてみるのもいいだろう。

  • カフェ・喫茶店
  • 錦糸町

2022年3月、錦糸町にオープンした日本茶ミルクティー専門店。オーナーは「マツコの知らない世界」に出演した日本茶バリスタの倉橋佳彦だ。

「日本茶ミルクティー」とは、ほうじ茶ラテや玄米茶ラテのような、日本茶とミルクを混ぜ合わせたドリンクのこと。倉橋が日本全国の茶畑に足を運び厳選した4種類の国産茶葉を使用する。

ミルクティーを注文する場合は、4種類の有機栽培や減農薬の日本茶(玄米茶、ほうじ茶、和紅茶、烏龍茶)と、4種類のプラントミルク(オーツサイド、豆乳、マイナーフィギュアオーツ、スプラウトミルク)から選択できる。おすすめは、玄米茶とスプラウト(黄インゲン)ミルクを合わせた組み合わせ。ミルク由来の甘さと玄米茶の香ばしさが口の中に広がる。

このほか、日本茶との相性抜群な「塩麹スコーン」などのビーガンスイーツも用意。合わせて楽しんでほしい。不定休なので訪れる際は公式SNSなどを事前に確認しよう。

広告
  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 渋谷
  • 価格 2/4

「知る人ぞ知る」という慣用句がぴったりな、宮益坂近くにひっそりと佇む喫茶店。店の前を通り過ぎる人々は、まさかここがブルーボトルコーヒーの創始者をうならせるほどのコーヒーを提供する喫茶店だとは思いもしないだろう。

大理石の狭い入口を抜けると、外の喧騒とは打って変わってゆったりとした時間が流れる。膨大な磁器のコレクションがカウンターの奥の壁を埋め尽くす。天井まである季節の花のアレンジメントが置かれたテーブルでコーヒーをすすれば、気分はさながら人待ちの銀幕スターだ。

  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 代々木上原
  • 価格 1/4

代々木上原と幡ヶ谷の間に位置する西原商店街にある、ポートランドに長期滞在していた松島大介の経営するコーヒーショップ。サードウェーブコーヒーブームの火付け役、ポートランドの名店「Stumptown Coffee」の日本唯一の正規取扱店であることや、その実力でこれまで世界中のコーヒー愛好家たちを引きつけてきた。

提供されるドリンクは、エスプレッソやマキアート、ラテ、アメリカーノなど。香り豊かな一杯を心ゆくまで堪能してほしい。そのほか、「Stumptown Coffee Roasters」から仕入れた豆も購入できる。

また、店舗に併設したギャラリースペースでは、アーティストの展示やポップアップショップも展開する。

広告
  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 西荻窪
  • 価格 1/4

西荻窪駅北口を出て、大通り沿いを左側に5分ほど歩いたところにある創業1975年の喫茶店。国立にあった邪宗門という一風変わった喫茶店をモチーフとしたという同店は、壁中に掛け時計がぎっしりと掛けられており、まるで別世界に迷い込んだかのような空間だ。

この雰囲気はオープン当初からほとんど変えていないといい、久しぶりに来店した客からは「西荻窪は随分と変わったけど、ここは変わらないね」なんて言葉もよくかけられるそうだ。

コーヒー片手にノスタルジックなこの空間に浸れば、便利すぎなかったからこそ時間の流れ方も、人との繋がりも贅沢であったあの時代にタイムスリップできるかもしれない。

  • カフェ・喫茶店
  • 乃木坂

国立新美術館」の2階にあるティーサロン。黒川紀章の近代的な設計が特徴で、約64席の客席が巨大な逆円すいの最上部に広がっており、空中にいるような気分が味わえる。展覧会を観賞した後、ひと息つくのに最適な空間だ。人気メニューは「ケーキセット」(1,540円)。皿にケーキが美しく盛られており、視覚でも楽しめる。

展覧会ごとにコラボレーションしたメニューも展開する。ケーキやマカロンなどのスイーツのほか、サンドイッチやスープなどの軽食を提供。ドリンクは紅茶やコーヒー、ワインなどのアルコール類も取り扱う。

「サーモン&クリームチーズ シリアルローフサンドイッチ」(1,540円)は、クリームチーズがサーモンとよく合う。美術館を見渡せる店内から、開放感を感じながら優雅な時間を過ごそう。

広告
  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 下北沢
  • 価格 1/4

下北沢にある「カフェ トロワ シャンブル」は、1980年創業の喫茶店。一歩足を踏み入れれば、ここが下北沢であることを忘れてしまうような落ち着いた空間が広がっている。

美しいカップが棚に並び、コーヒー片手に本を読みふける人、マスターと軽くあいさつを交わしてカウンターに腰をかける常連客など、昔ながらの店ならではの独特の雰囲気を感じさせる。

おすすめは「チーズケーキセット」。ケーキは「チーズケーキ レア」と「チーズケーキ トルテ」の2種類から選ぶことができる。

チェーン店も増え、年々古き良き店がなくなっている下北沢。そんな中でも変わらずに迎え入れてくれるこの店は、大切にしたい一軒である。

  • カフェ・喫茶店
  • 築地

築地市場跡地近くにあるコーヒー店。店名の「ターレット」は築地市場で移動に使われていた運搬車であるターレットトラックに由来する。

独特の親密さただよう店内には本物のターレットトラックも置かれてあり、その荷台に座って、オーナーの川崎清が淹れるエスプレッソを味わうこともできる。テイクアウトには、ラテアートの美しい「ターレットラテ」がおすすめだ。

なお、時短営業や不定休もあるので公式Instagramを確認してから訪れてほしい。

広告
  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 世田谷区

植物をイメージした深緑の壁が落ち着いた雰囲気を醸し出す店内に、こだわりのスピーカー「マイルストーン604」がライブ感あるレコード音を奏でる喫茶店。店内には「トウキョウダンス(TOKYO DANCE.)」がセレクトする遊び心あふれる雑貨や、尾山台「ワープホールブックス(WARP HOLE BOOKS)」が選書する新刊書籍などが並べられている。

同店ではただ休息を得るだけではなく、店主の感性で集められた多彩なカルチャーに触れられるのが魅力だ。

浅草や奥沢の人気カフェで経験を積みながらも、昭和のオーセンティックな純喫茶をリスペクトする店主石川が作るフードやドリンクは、どれも満足度の高い味わい。固めに仕上げられたプリンは舌触りが滑らかで、オリジナルブレンドの中深いりコーヒーとも相性抜群だ。

  • カフェ・喫茶店
  • 新宿三丁目
  • 価格 2/4

2015年で創業40年を迎えた老舗喫茶店の「珈琲貴族エジンバラ」。オーダーを受けてからサイフォンで丁寧に淹れるコーヒーや、専用ポットで高い位置からミルクを注ぐ名物のカフェオレなどを提供する。

新宿3丁目駅近くにあるが、広々とした店内には130席が設けられ、あまり混み合っていないのでちょっとした作業にもいい。電源を完備するほか、無料Wi-Fiやコピー機もある。営業は24時間、年中無休だ。

広告
  • ティールーム
  • 銀座

伝統的な和菓子を新しいスタイルで提案する和菓子屋。併設の茶房では、煎茶や抹茶、玉露など、栽培方法や製造方法の異なる数十種類の日本茶をはじめ、季節のハーブや果実を使ったオリジナルブレンドティーも楽しめる。

生菓子やくずきりなどの甘味メニューと日本茶の組み合わせは定番だが、ここではさらに和菓子に酒を合わせた「酒果」などのコースもある。食事メニューもあり、2種類のお茶といなり寿司や和菓子などがセットになった和のアフタヌーンティー 「茶間食(さまじき)」はおすすめ。現代的な和の空間は落ち着きがあって、つい長居してしまう心地よさだ。

  • Things to do
  • 中目黒

タコス・ナチュラルワイン・コーヒー・映画・音楽が楽しめる「サヌ ノーウェア(SANU NOWHERE)」。店舗のデザインは、自然の素材を使ったダイナミックな建築を得意とする武田清明建築設計事務所が担当した。

1階には「オニバスコーヒー(ONIBUS COFFEE)」とタコスレストラン「サンバルコ(SANBARCO)」が登場。オニバスコーヒーでは、コーヒーのほか、「コンビニエンスストア高橋」の天然酵母を使ったサワードゥーのサンドイッチをはじめ、焼き菓子などを提供する。サンバルコでは、メキシコ・エンセナーダの食文化と和のだしを絶妙に融合させたタコスとナチュラルワインが楽しめる。

地下1階では、自然に関するショートムービーを毎週末上映するほか、DJライブやトークイベントなど多様なコンテンツを開催している。

広告
  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 武蔵小山
  • 価格 1/4

武蔵小山駅近くにあるコーヒー店。認定されたカッピングジャッジである石井利明によってオープンされた同店では、アメリカスペシャルティコーヒー協会認定のコーヒー審査員が各国のスペシャルティコーヒーの中から選りすぐったという、トップクラスのコーヒー豆を堪能することができる。

提供されるドリンクは、滑らかな舌触りが自慢のエスプレッソやアメリカーノ、カフェラテなど。フードメニューの数は少ないが、ワッフルやバタートーストなどが用意されている。

  • カフェ・喫茶店
  • 末広町

江戸時代から続く材木商の旧店舗・住宅主屋で喫茶が楽しめるのは、神田明神の隣にある「神田の家 井政」だ。ここは徳川家康による江戸城築城の際に、材木商として鎌倉材木座から呼び寄せられた遠藤家の店舗兼家屋である。関東大震災後に再建され、2009年に千代田区有形文化財に指定された。     

建物には現在では入手困難な屋久杉や霧島杉などの銘木がふんだんに使われており、木の板を編んで作る網代天井や外壁の江戸黒漆喰など、建物の至るところに伝統的な江戸の職人技が垣間見える。

建物全体の公開は年に数回に限られるが、商談に使用していたという土間と庭はカフェとして一般に開放されている(展示準備などで臨時休業することもあるため訪問前に要電話確認)。江戸の文化や商家の暮らしぶりを間近で体験できる場所は都内でも希少。ぜひ足を運んでみてほしい。

広告
  • 乃木坂

気持ちの良いガーデンテラスが人気のウエストのフラッグシップカフェ。3階の製菓工房で作られる菓子の数々は、持ち帰りはもちろん、室内ラウンジやペット同伴可能のテラスでゆっくりと楽しめる。

店内は完全車椅子仕様でライブラリーコーナーもある。コーヒー、紅茶をおかわりしながら、ホットデザートの数々を楽しみたい。

  • 学芸大学

リニューアルが進む学芸大学駅高架下の新施設「ガクダイ パーク ストリート(GAKUDAI PARK STREET)」内に、カフェバーが併設された新刊書店。

2000冊以上の好奇心をかき立てる本と、世界各国の食や酒に出合える。食べること、働くこと、生きること、環境、政治、アートなど、日常を取り巻く身近な存在に対し、改めて根底から見つめ直すきっかけとなるような本が揃う。

カウンターでは、昼はコーヒーや紅茶、世界各国の食文化からインスパイアされたランチを用意し夜は蒸留酒をメインに提供する。バーか書店、単体で利用するのもいいが、隣で購入した本をつまみに、カウンターでほろ酔い気分で友人と語らえば、すてきな夜になること間違いなしだ。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 神保町

20243月にオープンし、空間の素晴らしさから早くも注目を集めるコーヒーショップ。約200年前の古材でできた扉を開けると、中には2階建ての広々とした空間が広がる。

重厚な木製カウンターや大理石でできたテーブル、インド製タイルなどが醸し出す高級感と、パントンチェアなどのモダン家具が生み出す軽やかさが絶妙に調和。おしゃれだが気軽に利用できるような心地よさがある。

コーヒーを抽出するのは、都内でもまだ希少なキースファンデルウェステン製のエスプレッソマシンだ。デザイン性も高くコーヒーを淹れるバリスタの手技が映える。フードは、アメリカにルーツを持つ店長レブランクが手がけるアメリカンな焼き菓子や、パレスホテルから仕入れるパンを使用したサンドイッチがメインとなっている。 

  • カフェ・喫茶店
  • 吉祥寺

吉祥寺駅南口から徒歩5分、井の頭恩賜公園の入り口の一つ、井の頭池西端近くにある喫茶店。一杯ずつ鍋で煮出す濃厚なチャイと、シナモントーストやマフィン、プリンなどの自家製スイーツが売りだ。全20席の小さな店だが、緑いっぱいの公園内にあり、ゆったり落ち着ける雰囲気と独特のチャイのおいしさに一定のファンが付いている。

土日祝日は朝8時から営業。モーニングセットで提供する「3種のシリアル」と「煮出しミルクティー」はおかわり自由だ。甘いチャイと一緒に楽しめるよう、グラノーラ自体は甘さ控えめに仕上げてあり、素朴な味わいで飽きがこない。

広告
  • 中目黒

広々とした窓から伸びやかな緑や目黒川を眺めながら、旬の味覚を取り入れた本格ビストロ料理が楽しめるカフェレストラン。アンティーク調の家具やドライフラワーなどが配されたフレンチシックな空間も魅力で、2005年にオープンしてから現在に至るまで、多くのリピート客に愛される人気店だ。

食後やティータイムにぜひ味わいたいのは、1日100個も注文されたという「奥久慈卵のプリン」。濃厚でコクがありながら癖がなく、満腹でもつるりと入ってしまう。平日でも満席になることが多いため、訪問前は事前に予約しておくとスムーズだろう。

  • カフェ・喫茶店
  • 吉祥寺

井の頭公園の森の奥、「三鷹の森ジブリ美術館」近くにひっそりとたたずむフレンチカフェ。東京とは思えない緑に囲まれた空間で、フランスのブルターニュ地方では家庭料理としてなじみのある、ガレットやクレープを楽しむことができる。そば粉の風味をしっかりと感じられるガレットは、ぜひ味わってみてほしい。

空腹なら、ライスが隠れるほどのチーズと卵の相性が抜群の「チーズドライカレー」もおすすめだ。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 十条

創業70年以上の銭湯、十條湯に併設している喫茶店。2021年8月に内装を大きくリニューアルし、女湯に描かれる海をモチーフとした銭湯壁画から、店名を「喫茶深海」とした。喫茶店の内装も「深海」をテーマとしており、濃紺の壁紙やドレープの美しいカーテン、歳月を経てあめ色になった椅子たちが、ノスタルジックな世界感を生み出している。

店長の広瀬礼奈は「深海には、お宝の眠る神秘的なイメージがある」と話す。そんな発想から生まれたのが、あえて不透明なブルーに仕上げた「十條湯クリームソーダ(ブルー)」だ。アイスクリームの上にかけられた金粉が情趣を感じさせる。

青から緑へのグラデーションが美しい「深海ゼリー」には、海の中の生き物をイメージしたフルーツなどがちりばめられている。

日曜はモーニング営業を行っており、朝メニューのみ注文できる。ただし、売り切れ次第終了なので注意しよう。

  • 浅草

スチームドミルクフォームがある限り、ラテアートマスターの松野浩平は普通のコーヒーを小さな芸術作品へと変えてしまう。

「ハットコーヒー(HATCOFFEE)」は、完全オーダーメイドのラテアートを描いてくれるコーヒー専門店。飼っているペットや推しの芸能人、好きなアニメのキャラクターなど何でも描いてくれるので、注文時は画像を準備しておこう。目の前で唯一無二の一杯が作られていく過程はとてもエキサイティングで、動画撮影をする客も多い。

ベースとなるドリンクは、カフェラテやカフェモカ、豆乳ラテ、ティーラテなど8種類以上から選択できる。デザインは3Dまたは2Dが選べ、3Dの場合は固めに泡立てたスチームミルクで立体感を出し、チョコレートソースやストロベリーソースで色付けする。価格は一律1,300円(税込み)だ。

予約は1カ月前からオンラインで受け付けている。空いていれば当日席が用意されるが、予約で埋まることが多いので事前予約がおすすめ。2号店である浅草店はテイクアウト専門で、こちらは予約不要で利用できる。

広告
  • カフェ・喫茶店
  • 新宿

1964年に創業した新宿を代表する純喫茶の名店「珈琲⻄武 本店」が新宿3丁目から移転。赤色を基調としたシックでレトロな店内を天井や壁のステンドグラスが彩る。

メニューは、1番人気の「新宿特製オムライス」(1,100円、以下全て税込み)やインパクト抜群の「自家製プリン・ア・ラ・モード」(1,400円)などを味わえる。

同店でのみ提供される限定の新商品も見逃せない。「珈琲西武 幕の内弁当」(1,800円)は、オムライスとナポリタン、生姜焼き、デミグラスハンバーグ、あんバターホットサンドが入っており、純喫茶の人気メニューを詰め合わせた夢のような一品だ。

昭和モチーフを継承し、再出発を果たした珈琲⻄武 本店に訪れよう。

  • 丸の内

三菱一号館美術館」に併設するミュージアムカフェ・バー「カフェ1894(Café 1894)」が、営業を再開した。明治期の銀行営業室を復元したクラシックな空間が特徴で、美術館の入館者以外も利用可能だ。美術館のメンテナンスに伴い、内装はそのままに、現代的な感覚を意識したメニューを取り入れる。

メニューもフルリニューアル。ランチの人気メニューだった「ガーデンプレート」は、装いも新たに「パレットプレート」(2,800円、以下全て税込み)として生まれ変わった。季節の野菜のポタージュ、温かいパン、彩り豊かなオードブルのセットで、画家たちのパレットのように見た目もユニークで美しい。

このほか、伝統的な洋食をアレンジした料理や「自家製クラシックアップルパイ」(1,300円)や、展覧会とタイアップしたデザートなど、カフェメニューも充実している。

もっとカフェを巡るなら……

  • カフェ・喫茶店

数えきれないほど多くのカフェが存在する東京。もちろん、行きつけの一軒を持っている人も多いだろう。

目当てのドリンクやフードを味わう、友人とおしゃべりを楽しむ、ちょっとした作業をする……。カフェに行く目的は人それぞれだが、「癒やされに行く」というのもまた一つの選択肢。ここでは、一人でゆったりと過ごしたくなるような植物のあふれるカフェを5つ紹介する。

話題のホテルにあるコーヒーショップに、一人の読書時間を堪能するのにうってつけのカフェ、はたまた奥多摩の大自然を背景に優雅なひとときを過ごせる一軒など、同じ植物でもそれぞれに個性の際立つ5軒をラインアップ。普段とは一味違ったカフェ時間を楽しんでほしい。 

広告
  • カフェ・喫茶店

日本で古くから愛される、抹茶。以前は日本茶専門店でしか味わえなかったが、最近では街中のカフェで気軽に楽しめるようになった。都内には抹茶専門店も登場し、抹茶を使用したスイーツやドリンクのバラエティーが一気に増えたとともに、驚くほど高いクオリティーの商品も生まれている。

今回は都内で味わえる数多の抹茶メニューの中から、特におすすめの商品を厳選して紹介する。

広告
  • カフェ・喫茶店

東京にいながら、緑豊かな空間にほっと心ほぐれる公園周辺のカフェ。井の頭恩賜公園にある隠れ家から昭和記念公園内の最新カフェまで、ルクスを感じてゆったりくつろげる店を厳選して紹介する。

穏やかな風を感じながらオープンエアのテラスで食事を楽しむもよし、テイクアウトした入れたてのコーヒーを片手に公園で物思いにふけるもよし。少しだけ足を延ばして、自分だけの特別な時間を過ごしてみては。

おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告