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ポストコロナ、コミュニティーはどう変化するか

互いに自己変革を起こす「グループ」が社会の主役に

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タイムアウト東京 >ポストコロナ、新しい日常。> インタビュー:林千晶

テキスト:堀 香織

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画をスタート。

今後、私たちの社会、環境、生活はどのように変わっていくのか。その舞台装置となる都市や空間は、どのようにアップデートされていくのか。シリーズ第6弾では、ウェブデザイン、ビジネスデザイン、コミュニティーデザイン、空間デザインなど年間300件以上のプロジェクトを手がけるロフトワーク代表取締役の林千晶に話を聞いた。

オンラインで物理的距離が縮まった

「クリエーターの仕事が世界に循環するプラットフォームを作りたい」という想いを胸にロフトワークを設立したのは2000年。現在では世界中の2万5000人のクリエーターとつながり、社員も150人規模になりました。

とはいえ、社長が頂点にいるピラミッド型の企業とは違い、あくまでも「クリエーティブワークをする個人の集合体」であり、私も経営者というよりは、自治がしっかりしている団体の管理人のような感じです。今回のコロナショックにおいても、私が上から指示を出すのではなく、チームごとにいろいろなことを決めて実行しています。

例えば、あるチームリーダーは「自宅でも10時からきちんと働き始める」ためのインセンティブとして、毎朝30分、オンラインでのチーム会議を開くようになりました。すぐにほかのチームも続き、どのチームも効果があるで、コロナ収束後も続けようかという話になっています。また、命名などの細かいルール新たに設定して、過去2年間分をリネームするなど、忙しくて見ないフリをしていた細かい部分に着手することができました

5月19日、26日は2週にわたって『デザイン経営2020─Withコロナ/Afterコロナを創造的に生き抜くには』というオンラインカンファレンスを行ったのですが、申し込みが2700人を超えたのは驚きでした。もともと3月開催予定がコロナの影響で延期となり、オンラインでの開催に踏み切ったので恐る恐るだったのですが、当日は登壇者への質問や感想もチャットですぐに集まり、リアルなカンファレンスをネットで同時配信するのとは違う、オンラインならではのメリットに気付かされました。

また世界中のクリエーターから「未来を変えるマスクデザイン」のアイデアを募集した『Mask Design Challenge 2020』が大成功を収めました。台湾人のスタッフが始め、世界中でニュースとして取り上げられて、3週間で229のアイデアが集まったのです。「グローバル」と言うのは簡単、行うのは難しかったのが、オンラインが一般化した途端に物理的な距離が縮まり、世界中の誰もが参加、協力するようになったのは実に興味深い現象だと思います。

憧れていた「北欧の暮らし」ができる今

個人的な暮らしの変化も大きいです今年2月にデンマークを訪れ、『ヘァタ(Hertha)』というを見てきました。ここで暮らしている約150人の住民のうち、23人が学習障がいを持っており、その多くは親元から離れてここで自立して暮らしています。農業、酪農、パン工場、食品加工、金属加工、編み物制作など、本当にさまざまなワークショップ(作業場)があります。

私が拝見した酪農では、障がい者の方と一緒に牛乳を絞り、地産地消でみんながその牛乳を買う。仕事以上に家族を大切にし、夕方6時には帰宅して食事を一緒に作る。そういう社会の在り方に私自身関心を持っていましたが、今回のコロナ禍による「STAY HOME」で、日本人にとっても現実となったのではないでしょうか。

正直、私は最初の1週間はまったく慣れませんでした(笑)。多分「働く場所は会社だ」という確固たる概念に縛られていたのでしょう。でも、1、2週間もすると業務もオンラインで最適化されてきます。ふと気がつくと、仕事はしているものの、通勤時間もない、家族との時間もグッと増える。あ、これがもしかして「北欧の暮らし」かも、と。

最近は、昼になると運動も兼ねてパン屋さんに行き、店員さんと「今日はどう?」「頑張りましょうね」などと声を掛け合います。また近くにおいしいうどん屋があって長く通っているのですが、そのお店も基本は感染を防ぐため、閉じないといけません。苦肉の策で、テイクアウトを始めたので、応援も兼ねて買い物に行き、お互い頑張ろうね会話をしました。

大学2年生の息子とも、この2カ月毎日一緒にいます。赤ちゃんの時以来になるわけですが、それがまったく嫌ではないことに驚きました(笑)。一緒に料理して、洗い物も私が洗い、息子がゆすぐ。こういうことを普通にやっているのが北欧なんだな、と実感する毎日です。

体を動かしたいという欲求も大きく、今は週に1、2回、5キロを走っています。最初の1キロが上り坂もあるのですごくつらいのですが、気がつくと2キロ3キロと進み、完走できる。仕事の時とは別の達成感があります。若い時は同じことを繰り返すことを嫌っていましたが、40代後半の今は同じことができなくなるかもしれない下り坂にいる。その中で「今日も5キロ走れた!」という「も」に、ものすごく意味があると思うのです。

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人と人との結びつきが加速する社会へ

先日、朝日新聞に寄稿された福岡伸一さんの「ウイルスは撲滅できない」という記事を読み、ふに落ちたことがあります。

福岡さんは、記事の中で「生命系全体から見るとウイルスは利他的である」と述べています。ウイルスは、なぜ地球上に存在するのか。それは、進化を加速する存在であるからなんです。どういうことかというと、基本的に生物の遺伝情報は親から子に垂直で伝わります。

しかしウイルスのような存在があることで、情報は水平方向に、場合によっては種を超えて伝達しうるのです。それによって私たち生命系全体は進化してきた。ウイルスは、今回の新型コロナウイルスのように宿主に病気をもたらし、死をもたらすこともあり得ます。しかし、それにも増して遺伝情報の水平移動は生命系全体の利他的なツールとして、情報の交換と包摂に役立ってきたのです。

私たちは新型コロナウイルスを人類の敵だと見なしがちだけれど、地球全体で考えるとこれから共存していかねばならないもの。一人の人間としてだと歓迎はできないけれど、生命全体としての進化の過程であることを受け止め、また今回の状況によってこれからの世界を必死で考える機会を与えてくれた思っています。

では、アフターコロナの世界がどうなっていくのか。適切な言葉がまだ見つかっていないですが、「グループ」が社会の中心になっていくのではと考えています。

今回の新型コロナウイルス感染症による自粛によって、「個」で生きることの厳しさや寂しさを感じた人が多いのではないでしょうか。

核家族化であったり、日本におけるコミュニティーの単位は最小化していく流れがありました。誰かと共存することの煩わしさから解放されていく一方で、個人で生きていくことのもろさや弱さを感じていた人もいると思いますが、今回の新型コロナウイルス感染症で多くの人がそのことに気付くきっかけになったと思います。

個人は一人一人では無力です。そして一人では幸せを感じることも難しい。これからは個と個がつながり、共存していく世界を求める動きが加速すると感じています。

今までは共存していくつながりというのは「血縁」や「地縁」であったり、「企業」だったりしたと思うのですが、これからは新しいつながり「グループ」が生まれていくと思います。「グループ」でつながっていく人は、年齢や生まれた土地にかかわらず、近しい価値観や志を持った人たちだと感じています。それが社会の中心になり、新たな世界を築いていく、これが今の私が考えるアフターコロナの世界です。

林千晶(はやし・ちあき)

ロフトワーク代表取締役。1971年生まれ、アラブ首長国育ち。早稲田大学商学部、ボストン大学大学院ジャーナリズム学科卒。花王を経て、2000年にロフトワークを起業し、現在は2万5000人が登録するクリエーターネットワークを核に、新しいクリエーティブサービスを提供している。ウェブデザイン、ビジネスデザイン、コミュニティーデザイン、空間デザインなど、手がけるプロジェクトは年間300件を超える。書籍『シェアを デザインする』『Webプロジェクトマネジメント標準』『グローバル・プロジェクトマネジメント』などを執筆。 学びのコミュニティ『OpenCU』、デジタルものづくりカフェ『FabCafe』、素材の新たな可能性を探求する『MTRL』、オンライン公募・審査でクリエイターとの共創を促進する『AWRD』などのコミュニティやプラットフォームを運営。MITメディアラボ所長補佐(20122019年)、グッドデザイン審査委員(2013年~)、経済産業省産業構造審議会製造産業分科会委員(2014年~)、森林再生とものづくりを通じて地域産業創出を目指す『株式会社飛騨の森でクマは踊る』取締役会長も務める。『ウーマン・オブ・ザ・イヤー2017』(日経WOMAN)を受賞。

ポストコロナを読むなら

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画をスタート。ここではアーカイブを紹介していく。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画をスタート。 今後、私たちの社会、環境、生活はどのように変わっていくのか。その舞台装置となる都市や空間は、どのようにアップデートされていくのか。シリーズ第1弾では、ビジネス、テクノロジー、クリエイティブに精通し、プロダクト、サービスからブランド構築まで幅広く手がけるTakram代表の田川欣哉に話を聞いた。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画をスタート。 今後、私たちの社会、環境、生活はどのように変わっていくのか。その舞台装置となる都市や空間は、どのようにアップデートされていくのか。シリーズ第2弾では、世界最大の旅行プラットフォーム、トリップアドバイザーの日本法人代表取締役を務める牧野友衛に話を聞いた。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画をスタート。 今後、私たちの社会、環境、生活はどのように変わっていくのか。その舞台装置となる都市や空間は、どのようにアップデートされていくのか。シリーズ第3弾では、雑誌『自遊人』の編集、米や生鮮食品、加工品などの食品販売、里山十帖(新潟県南魚沼市)や箱根本箱(神奈川県箱根町)などの宿泊施設を経営&運営する自遊人の代表取締役 、岩佐十良に話を聞いた。 ※現在クラウドファンディングも実施中、公式サイトから確認してほしい。  

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画をスタート。 今後、私たちの社会、環境、生活はどのように変わっていくのか。その舞台装置となる都市や空間は、どのようにアップデートされていくのか。シリーズ第4弾では、岐阜県飛騨古川にて、里山や民家など地域資源を活用したツーリズムを推進する、美ら地球(ちゅらぼし)代表取締役の山田拓に話を聞いた。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画をスタート。 今後、私たちの社会、環境、生活はどのように変わっていくのか。その舞台装置となる都市や空間は、どのようにアップデートされていくのか。シリーズ第5弾では新宿、歌舞伎町の元売れっ子ホストで現在はホストクラブ、バー、美容室など16店舗を運営するSmappa! Group会長の手塚マキに話を聞いた。

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音楽界の先駆者であり、ユネスコの親善大使でもあるジャン・ミシェル・ジャールが、4月に行われた第1回『レジリアート(ResiliArt)』に参加した。ユネスコが主催する『レジリアート 』は、新型コロナウイルス感染症が世界的流行している現在の、そしてポストコロナ時代のクリエーティブ産業について、主要な文化人が語り合うバーチャル討論会だ。 シリーズ第7弾では、ORIGINAL Inc. 執行役員でシニアコンサルタントを務める高橋政司が、ジャン・ミシェルに新型コロナウイルス感染症の大流行がアーティストにもたらした課題、この危機でクリエーティブ産業がどう良くなる可能性があるのか、などについて聞いた。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビューシリーズを行っている。 第12弾は、風営法改正やナイトタイムエコノミー推進におけるルールメイクを主導してきた弁護士の齋藤貴弘だ。国内外の音楽シーンやカルチャーに精通する齋藤に、日本のナイトタイムエコノミーや文化産業が直面する現状、そして、そこから見える日本の新しい文化産業の可能性を聞いた。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画を連載している。 今後、私たちの社会、環境、生活はどのように変わっていくのか。その舞台装置となる都市や空間は、どのようにアップデートされていくのか。シリーズ第13弾では、廃棄物処理事業者として都市のごみ問題と向き合ってきた日本サニテイション専務取締役の植田健に、コロナ危機下の東京におけるごみ問題にどのような変化が起き、ポストコロナ時代のごみ処理にとっての課題は何か、話を聞いた。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビュー企画を連載している。 緊急事態宣言下、外出自粛要請が出された東京都心は、ゴーストタウンのように静まり返った。そこで改めて浮き彫りとなったのが、過密都市東京の抱える課題だ。あらゆるものが密に集まる都市のリスクとは何か。人々が快適に暮らし、働き、楽しむ理想的な街の姿とはどのようなものなのか。シリーズ第14弾では、都市空間の在り方を問い直し、さまざまな実験的アプローチで新たな空間価値を提案し続けるライゾマティクス・アーキテクチャー主宰 、齋藤精一に話を聞いた。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって、私たちは今、かつてないほどの変化の時代を迎えている。グローバルなシティガイドとして東京のさまざまな情報を発信してきたタイムアウト東京は、ポストコロナ時代のシティライフを読み解くための試みとして、国内外の識者によるインタビューシリーズを行っている。 第15弾はロンドンのタイムアウト編集部からニューヨーク在住の気候科学者ゲルノット・ワーグナーにインタビューを申し込んだ。ニューヨーク大学准教授として活動する気鋭の研究者が、新型コロナウイルス感染症による危機が地球に与える影響について語ってくれた。

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