一之船入
京都を代表する創作中華料理店。店名となっている「一之船入(イチノフナイリ)」は高瀬川が水運で栄えていた時代、荷の上げ下ろしや舟の方向転換を行った場所で、同店はそこに面した町家を改装して1996年に誕生した。
シェフを務める魏禧之(ぎ・よしゆき)は、中国から最高級調理士の称号を与えられた初の日本人シェフであり、京都府から「現代の名工」にも認定された「中華の鉄人」である。中華といっても、無農薬の京野菜を用いた、京料理にも通じる目にも麗しい品々がテーブルを彩る。
「医食同源」を採り入れ、香辛料や油も控えめで罪悪感なく存分に中華を楽しめる。人気の名物メニューは、「フカヒレ姿の白湯醤油煮込み」。しっかりと味を染み込ませたフカヒレに、うまみたっぷりで優しい味わいのスープを口にすれば、体が浄化されていきそうだ。