2018年に創業100周年を迎えた「サンボア」。京都に3軒あるほか、大阪や神戸、東京にも独自ののれん分けのバーを展開する。「木屋町サンボア」は比較的歴史は浅いものの、それでも35年の歴史を持つ。老舗バーの響きに気後れしそうだが、心配は無用。先代を継いだにこやかな店主が快く迎えてくれる。
サンボアといえば、氷なし・ダブルのハイボールが知られているが、木屋町店では氷あり。ウイスキーも、他店のサントリーの「角」ではなく「スーパーニッカ」だ。同じサンボアでもそれぞれに流儀があるので、サンボア巡りに誘われる。
ロゴが刻まれた特注グラスは、指に当たる部分が持ちやすく加工されており、グラスを持つ位置が決まってしまう。飲み姿が美しくなるようにデザインされているのだ。また、カウンターの手前にはひじ掛けがあり、自然と居住まい正しく酒の時間がゆっくりと流れていく。折に触れて訪ね、一緒に年を重ねていきたいバーである。