奈つやの中華そば
奈つやの中華そば

東京、2024年上半期ベストラーメン10選

下高井戸や大井町、新富町などの新店を紹介

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テキスト:メンチャック

2024年上半期も、早くも話題の新店がたくさんオープンした東京のラーメンシーン。人気店出身の店主が修行元の経験をベースに独創的な一杯を生み出したり、間借り営業をしてきた店舗が満を持して実店舗をオープンしたり、また人気店がセカンドブランドとして送り出したりと、「タイムアウト東京」が厳選したニューカマー10店舗を紹介する。

「奈つやの中華そば」「手打ち 陰日向」「中華そば 鴨福」をはじめ、すでに大行列店となっている人気店も登場。至極のラーメンたちで、上半期を振り返ろう。

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東京、ベストラーメン2023

  • ラーメン
  • 大田区

不動前の間借り営業が話題になり大行列を呼び込んだ「奈つやの中華そば」が、2024年1月に実店舗をオープン。学芸大学の名店「麺処 びぎ屋」出身の店主による新店で、店主の地元である東急多摩川線下丸子駅から徒歩3分ほどの場所にある。

オープン以降、連日朝から行列が絶えない超人気店。メニューは「奈つやの中華そば」(950円、以下全て税込み)、「もちもち雲呑中華そば」(1,150円)、「もちもち雲呑中華そば」(1,250円)などがラインアップする。

一口食べた瞬間に、あっさりしながらも味わい深いスープに、小麦の香りとうまみがぐっと入ってくる細麺が驚くほどよく合う。岩手県産のもち性小麦粉「もち姫」を使ったワンタンは、餅のように厚くモチモチと個性的な食感だ。

燻製(くんせい)の香ばしさを感じるチャーシューと、脂身がおいしい2種類のチャーシューが楽しめる。トロトロの味玉もぜひ付けたい。

実家が営む創業35年の洋食屋の味を引き継いだという「奈つやの茶碗カレー」(300円)や、毎回内容が変わる独創的な「奈つこの今日のご飯」(250円)などのサイドメニューも見逃せない。

  • ラーメン
  • 府中

新川崎の人気店「日陰」出身の店主が2024年5月にオープンしたラーメン店「手打ち陰日向」。開業後すぐに独創的な味わいが話題を呼び、朝から大行列の人気店となった。

メニューは「ラーメン」(950円)、「ワンタンメン」(1,100円)、「チャーシュウメン」(1,250円)、「ワンタンチャーシュウメン」(1,450円)がラインアップ。ショウガが非常によくきいたキレ味鋭い漆黒の醤油スープは、動物系をベースに、煮干しの香ばしい味わいが混ざる。

特徴的なのは麺で、2、3センチはある平打ちの極太麺。かなり重量感があり、熱々でモチモチでツルっとした食感に、小麦のうまみが広がる。チャーシューのホクホク感も、ワンタンのチュルチュルの皮の食感もとてもおいしい。サイドメニューの「生姜丼」(150円)も人気だ。

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  • ラーメン
  • 八王子

八王子で創業し、移転や間借り営業などを経て、2024年5月に路面店として新たにオープンした「中華そば 鴨福」。連日行列が絶えない人気店だ。

醤油か塩を選択できる「中華そば」(1,100円)は、コンブと煮干しの魚介系と、カモやシャモからとっただしに、「岩手がも」の香味油が加わった、芳醇(ほうじゅん)な味わいのスープが、強烈な印象を残す。

麺は三層の平打ち麺で、表面は「もち姫」などのうどん粉に、中心部はパスタに使われるセモリナ粉を使用。モチモチでプリっとした食感がおいしい。チャーシューは、素材の良さを生かした豚肉と、うまみあふれる鴨肉の2種類が乗る。

「特製 中華そば」(1,500円)を注文すると、モチモチの皮の「鴨肉ワンタン」に加えて、別皿でカモの串焼きと「奥久慈卵」の温泉卵も提供される。温泉卵はスープに加えてもよし、麺をそのまま付けてすき焼きのような味わいでも楽しめる。どこを切り取っても至高の一杯だ。

そのほか、「つけ麺」(1,200円から)や、サイドメニュ-として鴨肉がたっぷり乗った「鴨丼」(500円)なども人気を博している。

  • ラーメン
  • 下高井戸

下高井戸駅から徒歩10分ほど、甲州街道沿いにあるラーメン店。2023年12月にオープンした。

国産小麦100%の自家製麺で無化調、そして全て国産の天然素材を使った、煮干し系のラーメンを提供。メニューは、「煮干しそば」(1,100円から)、「極み鰹そば」(1,100円から)、「つけそば」(1,250円から)のほか、日曜日限定で「煮干豚骨そば」(1,100円から)がラインアップする。

煮干そばは、煮干しと昆布と「薩摩知覧鶏」からとったスープで、煮干しの自然なうまみと奥深さが堪能できる。具材には、メンマ代わりに添えられたエリンギ、「上州せせらぎポーク」のチャーシューが乗る。チャーシューはその場で切ってあぶった程よい香ばしさが絶品だ。

自家製麺の麵は北海道産の小麦を使用した中細ストレート麺で、しなやかなのが印象深い。丁寧に作り上げられた一杯が堪能してほしい。

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  • ラーメン
  • 大井町

JR大井町駅から徒歩30秒の「東小路飲食店街」の中にあるラーメン店。2023年12月にオープンした。

店名の通り、全席立食いスタイルのカウンター5席の狭い店内だが、その分ラーメンを食べることに集中できる。メニューは「いりこ(淡口)」(950円)、「いりこ(濃口)」(1,000円)、「冷やしいりこ」(1,200円)などがラインアップ。そのほか、限定メニューも時々提供している。

いりこ(淡口)は、動物系のだしがベースだが、しっかりと煮干しの風味が感じられ、背油が加わったスープがおいしい。麺は縮れ麺と平打ち麺から選べ、どちらもスープとの相性がよい。小麦の香りをより楽しみたい人には平打ち麺がいいだろう。

豚ロースのチャーシューは、大振りで程よい脂身の柔らかい食感がたまらない。全体的にバランスのとれた一杯に仕上がっている。

トッピングのおすすめは「きつね」(100円)。油揚げとスープの相性は抜群だ。

  • ラーメン
  • 新富町

2024年4月にオープンした新富町のラーメン店「燎〜カガリビ(kagaribi)」。「ジャパニーズ ソバ ヌードル(Japanese Soba Noodles)蔦」や「七彩」などの有名店で修行した店主が営む。

提供しているのは、味玉かチャーシューのトッピングが選べる「醤油らーめん」(1,300円から)と、サイドメニューの「卵かけご飯」(400円)、「肉ご飯」(500円)のみ。「醤油らーめん」は、複数のブランド地鶏を使ったスープと自家製の手打ち麺で、シンプルだが、ハイクオリティーな「清湯醤油」の一杯に仕上がっている。

スープは甘めの醤油スープで、飲み干してしまいたくなる優しい味わい。モチモチの自家製の手打ち麺はスープとの相性がよい。具材のメンマやチャーシューはしっかりとした歯応えで、丁寧に作られている。

決済は、現金なしのキャッシュレス決済(交通系ICカードも使用不可)のみなので注意してほしい。

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  • ラーメン
  • 新小岩

JR新小岩駅から徒歩4分ほどの蔵前橋通り沿いにある「ハイファット ヌードル ブッチャーズ(Hi-Fat Noodle BUTCHER’S)」。本八幡にある二郎系「麺屋 長次郎」のセカンドブランドとして、2024年2月にオープンした。

二郎系のラーメン店では珍しく、スタイリッシュで清潔感のある店内で、女性でも入りやすい雰囲気。メニューは「ラーメン」(900円から)、「つけ麺」(1,100円から)、「汁なし」(900円から)などがラインアップする。

ラーメンは、乳化の進んだ豚だしと「カネシ醤油」のスープに、自家製の平打ちストレート太麺を合わせる。醤油が強めでしっかりとした味わいのスープは、小麦の比重が高い麺との愛称もよい。これだけでもバランスの取れたおいしい一杯だが、できればニンニクや「アブラ」、そのほかのトッピングをたっぷり入れて、ジャンクに味付けしたい。

トッピングは、「豚増し」はもちろんのこと、のり、チーズ、半熟味玉、生卵、タマネギ、かつお節、ショウガなど多数揃っている。

  • ラーメン
  • 五反田

五反田の人気店「麺屋 彩音」の姉妹店として、2024年5月にオープン。店名は、バンド「Mr.Children」好きの店主が曲名からインスパイアされたものだ。

彩音は清湯(ちんたん)スープ系のラーメンを提供しているが、同店は汁なしのまぜそばと油そばが主力メニュー。「地鶏まぜそば」(1,000円から)、「牛まぜそば」(1,000円から)、「親鶏まぜそば」(1,000円から)、「塩豚まぜそば」(1,000円から)などがラインアップする。

人気の牛まぜそばは、甘い醤油だれとモチモチとした太麺に牛脂が加わった一杯。牛の香ばしい香りが食欲をそそる。牛肉の細切りや白髪ネギ、タマネギ、カイワレ、マイタケ、ガーリックと、さまざまな食材が混ざり合う。

ライスを注文すれば、食後の残ったたれと混ぜ合わせて2度おいしい。また、最後に口直しのスープが提供されるのもうれしい。優しい味わいの汁なしそばを楽しんでほしい。

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  • ラーメン
  • 門前仲町

地下鉄門前仲町駅から徒歩6分の場所に、2024年1月にオープンした「麺屋 四季」のコンセプトは「鶏と野菜の芳醇スープ」。5種類以上の根菜を長時間じっくりと煮込んで甘みとうまみを抽出し、贅沢に使用した鶏ガラと合わせてブレンダーで強乳化させたという泡系のスープが特徴だ。根菜などは、四季によって食材を変えていくという。

「つけめん」(990円から)は、絶妙なコシのストレート太麺を、鶏系と関西の泡系のスープで食べる。泡系スープは見た目と違い粘度は低く、程よい塩加減がおいしい。

「特製つけめん」を注文すると、数種類のチャーシューが別皿で提供される。フライドオニオンとタマネギも薬味として提供されるので、足の変化を楽しみながら食べ進められるだろう。「スープ割」も注文して、スープまで完飲したい一杯だ。

  • ラーメン
  • 入谷

塩ラーメンの人気店「ラーメン改」出身の店主が、2024年2月にオープンした「クラフトラーメンビット(Craft Ramen BiT)」。「クラフトラーメン」の店名の通り、手作りで丁寧に作られた、職人技の光るラーメンを提供している。

「コンソメらーめん」の塩と醤油がレギュラーメニュー。「コンソメらーめん(塩)」は、鹿肉と鶏肉のコンソメスープに国産の「どんこ」(干しシイタケ)を使用することで、キノコの風味が加わった優しくまろやかなスープが特徴だ。自家製の手もみ麺のもちもちとした食感がスープのうまみを引き立てている。

「コンソメらーめん(醤油)」は、コンソメスープにかつお節などの魚介だしを使用。魚介が強めの味わいに、コンソメの風味も広がっていく。麺は自家製のストレート麺で、つるりとした食感が心地よい。ジビエを使った歯応えのあるチャーシューとドライトマトなどが加わった、和と洋のいいところが混ざった一杯を味わおう。

もっとすすりたいなら......

10万を超えるレストランがひしめく東京だが、その半分ほどに達するのではないかと思わせるほど充実しているのが、ラーメン店だ。提供されるラーメンも、肉のうまみを感じる豚骨ラーメンから、舌が麻痺するほどの激辛ラーメン、ビーガン対応や豚由来の材料を使わないものまで、バリエーションに富んでいる。

ここでは、タイムアウト東京英語チームが選んだ厳選のラーメン店を紹介しよう。昔ながらの味わいを貫く店から、モダンなスタイルの店まで幅広くセレクトしており、たっぷりのスープで味わう一杯が好きな人にも、つけ麺派の人にもハマる店が見つかるに違いない。人生観が変わるような、衝撃の一杯を見つけてもらえれば本望だ。

  • ラーメン

ラーメン」と聞いて何を思い浮かべるだろう。「」や味噌」、クリーミーな「とんこつ」に大人気の「家系」、今や定番となった「煮干し」「つけ麺」「まぜそば」など、シーンは絶え間なく進化している。

ここでは「ノスラー」の愛称で親しまれる、古き良きノスタルジックな東京ラーメンを紹介。昔ながらのすっきりとした正統派醤油ベースのラーメンを中心に、人気が衰えない老舗の名店をピックアップした。風格漂う店構えも必見だ。

※定休日や営業時間に変動があるため、出かける前には公式情報の確認を

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  • ラーメン

大衆食として、年齢や性別を問わず広く愛されているラーメン。物価が高い東京でも、ラーメン1杯の金額は、通常メニューで500〜1,000円、トッピングを盛りだくさんに付けても1,500円以下が妥当だろうか。ここでは一杯あたり2,000円前後からなんと10万円のラーメンまで、神戸牛や松阪牛、フグ、カモ、オマールエビ、フカヒレなどの高級食材を使った店を紹介。コロナやイベントに気疲れしやすい現在、高級ラーメンでストレス発散してみては。

新型コロナウイルス対策の影響で営業時間に変動があるため、出かける際は必ず公式情報の確認をしよう

ラーメンは、厳格なルールに縛られることなくどこでも食べられる日本のソウルフードだ。街の至る所に店があり、東京はラーメンの激戦区でもある。定番といえば、塩、醤油、味噌、豚骨の4種類だが、実験的な味付けでその常識を覆そうとする料理人も増えてきている。

ここではタイムアウト東京英語編集部が選んだ、正統派ラーメンに引けを取らないモダンなラーメンを中心に紹介。リストを参考に、その進化と新たな可能性を感じる一杯を見つけてほしい。

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酒席の後のラーメンはどうしておいしいのだろうか。アルコール分解のために血糖値が下がっているから、体が塩分を求めるから、舌の感覚が麻痺して濃い味のものを食べたくなるから……どれも科学的には正解なのかもしれないが、「深夜営業の飲食店のなかで、ラーメン屋が最も幅が広く、ウマいから」というシンプルな理由もあるだろう。深夜の食事が多少体をいじめるとしても、否、だからこそ、食べる以上はおいしい一品で締めたいのだ。

今回は深夜営業のラーメン店を10店チョイスした。カロリーと快楽のバランスをとりながら、あなたの行動エリアの締めラーメンを楽しんでいただきたい。幸い、深夜のラーメン摂取は今のところ法律で禁じられていない。

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