うどんバーママパニック!!
Photo: Kisa Toyoshima
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新宿、LGBTQ+フレンドリースポット26選

バーやカフェ、パフェにブリトーまでLGBTQ+フレンドリーな店を紹介

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タイムアウト東京 > LGBTQ+ > 新宿、LGBTQ+フレンドリースポット26選

テキスト:Time Out Tokyo Editors、カイザー雪

老舗ゲイバーやレズビアンバーが多く知られ、独自のカルチャーが芽吹いてきた新宿エリア。さまざまな背景を持つ人が安心して酒を楽しめるのはもちろん、おいしい料理やスイーツも楽しめるスポットも多い。

本記事は2015年に作成された「東京、LGBTフレンドリースポット10選」をもとに、新宿エリアのLGBTQ+フレンドリースポットを「カフェ&レストラン」「バー」「カルチャー」に分けて紹介する。

※営業時間に変動があるため、訪れる際は公式ウェブサイトから最新情報を確認してほしい

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バー

  • LGBT
  • 新宿二丁目

トランス男性がスタッフを務めるFTM(女性から男性のトランスジェンダー)バー。トランス男性にとって、貴重な情報交換の場となっている。

性別移行する上での日々の悩みについて、インターネット上にはない生の声を求めてやってくる人も少なくない。もちろん、どんなセクシュアリティー、ジェンダーの人でも大歓迎。チャージ料金は1,000円(税込み)で、酒をきっかけに性別のアイデンティティーを超えて楽しい時間を共有できる場だ。ゲイやレズビアンバーとも異なる雰囲気をきっと味わえるだろう。

  • LGBT
  • 新宿二丁目

新宿二丁目の喧騒(けんそう)から少し離れたあたりにある、ミックスバー兼ギャラリー。日本を代表する鬼才、宇野亜喜良によるキャラクターイラストが目印だ。

落ち着いた雰囲気で、性別や性的指向にかかわらず二丁目初心者でも入りやすく、約2週間ごとにアート作品の展示も行われるので、アート好きなら訪れる価値あり。曜日によってスタッフが変わるほか、ランチタイムに開いている数少ない店であり、カレー店「スパイスハット(Spice Hut)」が絶品のスパイスカレーを提供している。シェフ小林が作る、旬の食材とスパイスを組み合わせたカレーにファンは多い。

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  • 新宿二丁目

男性だけの一見客はNGの、女性優先のカジュアルバー「バー ファイブ(BAR Five)」。新宿二丁目の店はビールといえば瓶ビールが多いが、酒好きの店主は生ビールにこだわって提供している。

いちおしの一杯は、店主の親戚が営む京都の酒蔵から仕入れ、古代米の赤米から造られた「伊根満開」。果実酒のような甘酸っぱい独特な香りとドライな舌触りで、ロックやハイボールにしても楽しめる。息の合った店主2人の会話も心地よい。友人の家に遊びに行く感覚で訪れたい場所だ。

  • LGBT
  • 新宿二丁目

初めて行く新宿二丁目カルチャーやバーの雰囲気を味わいたい! そんな思いを持つ人にぴったりなのがこの店だ。フリーメゾンは老若男女どんな人でも自由に入れるクラブ&バーで、他者に性的欲求が向かないアセクシュアルなど、性別の枠に囚われないカラフルな個性のスタッフが集まっている。

リーズナブルな価格でスペースのレンタルも受け付けているので、二次会や忘年会などのイベントの開催で利用するのもいいだろう。

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  • 新宿二丁目

新宿2丁目にある「異セクシュアリティ交流bar」こと「香まり(kamari)」。元グラビアモデル、またLGBTQ+の活動家としても知られている一ノ瀬文香が店長を務めている。

全てのジェンダー、セクシュアリティーを受け入れているのが特徴で、小さな店内はさまざまなアイデンティティーを持った人たちでにぎわう。

内装は忍者をテーマに装飾されており、手裏剣のコースターや日本刀などが飾られているのも面白い。一ノ瀬文香が店に立つ日は、ファンや常連客などであふれかえることも多い。

  • LGBT
  • 新宿二丁目

厚いレンガやコンクリートなどで装飾された、欧米を思わせる雰囲気のバー。2016年にオープンして以来、外国人や地元の男性客でにぎわう。働くスタッフが圧倒的に「熊系」ということでも知られており、スペイン語から中国語まで幅広い言語で対応してくれる。店内の装飾や音楽、客層などはブルックリンにあるラウンジのような雰囲気だ。

週末には大音量のポップミュージックが流れ、店の前の通りが客たちであふれるほど。フロアは広々としており、店の奥の休憩コーナーでちょっとした仮眠を取ることもできる。

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  • 新宿二丁目

陽気なバーテンダーたちが迎えてくれる新宿2丁目の人気ショットバーで、オープンから26時までは女性のみ入店可能。DJブースからはK-POPやR&B、アップビートなエレクトロが流れ、みんなが打ち解けられるようにとテキーラショットが配られることもある。

気さくな雰囲気のスタッフたちに会いに来る常連客も多い。金曜日と土曜日、祝日は朝の5時までオープンしているので「二丁目で朝まで遊びたい」という人にはぴったりのヴェニューだ。

  • LGBT
  • 新宿二丁目

新宿2丁目にあるゲイバー、「アイソトープラウンジ(AiSOTOPE LOUNGE)」。ゲイやレズビアンをはじめ、セクシュアリティー問わず誰もが楽しめる多彩なイベントを開催している。

奇抜なファッションやスタイルをまとったパーティーピープルが集う「fancyHIM」など、有名なパーティーが行われている。

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  • 新宿三丁目

自身の体験談をもとに、日本のゲイ男性の生活をユーモアを交えつつ真摯(しんし)に描いた本「二人で生きる技術 幸せになるためのパートナーシップ」の著者、大塚隆史がオーナーを務める「タックスノット(Tac’s Knot)」。

長年ゲイカルチャーを発信し続ける同ミックスバーに、毎月さまざまな作家による作品が展示されるのも見どころだ。さらに曜日によってカウンターのスタッフが異なるため、毎日違うタイプの会話や雰囲気が楽しめるのもうれしい。

  • LGBT
  • 新宿二丁目

新宿二丁目のメインストリート、仲通りに面した「キャンピーバー(Campy! Bar)」は、メディアで活躍中のブルボンヌがプロデュースするミックスバー。ゲイもノンケもオールウエルカムというこの店の特徴は、日々多彩な女装スタッフ(ドラァグクイーン)がフロアで接客してくれるところだ。

基本的にノーチャージ、キャッシュオンのオープンバーという気楽なスタイルは、初心者でも気兼ねなく立ち寄りやすい。オカマっぽい、わざとらしいくらい大げさなという意味の「キャンピー(campy)」を店名に掲げている通り、スタッフは皆華やかな出で立ちに、歯に衣着せぬ毒舌トークがさえわたる。

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  • 新宿二丁目

店内はこぢんまりとしているが、初心者でも入りやすい雰囲気の老舗レズビアンバー。新規で訪れる人は、スタッフにカウンター席を勧められることが多い。初めての人にも常連客との交流を楽しんでもらおうというスタッフの心遣いのためだ。

グループ用のテーブルもいくつか用意されているので、カップルや友人同士での来店も可能。二丁目初心者にもオススメの店舗だ。

  • LGBT
  • 新宿二丁目

1966年から新宿二丁目で営業する老舗ディスコ。エントランス1,000円(ワンドリンク込み)を支払うスタイル。1960〜1980年代のソウルやディスコミュージックを中心とした選曲で、週末ともなればフロアは熱気であふれる。

客層はゲイにノンケ、女装子などオールミックス。いつ訪れても往年の名曲がかかるニューサザエは、どんな客でも受け入れる懐の広さが何よりの魅力だ。

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  • 新宿

ゴールデン街に2014年オープンしたオーセンティックバー。トランスジェンダー活動家の杉山文野が経営する。

1950年代の民芸品をテーマに、独創的な世界観を繰り広げる優しい明かりのステンドグラスとともに、フレッシュな果物を使用したカクテルなど凝ったドリンクが楽しめる隠れ家的なスポット。なかでも、同店の看板メニュー「すずやのカツサンド」は特に好評だ。

カフェ&レストラン

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  • 新宿

パティシエの店主が同性パートナーと営むパフェ専門店「ロイトシロ(Roy to Silo)」。夜中でもおいしいパフェを楽しむことができる。

店名は、アメリカの動物園で実在したペンギンのロイとシロから取ったもの。ペンギンは同性愛の象徴ともいわれ、店内には至る所にペンギングッズが飾られている。

店の看板メニューの一つ「SILO」は、チョコミント味のパフェで、あっさりとしたミントの香りがホワイトチョコの濃厚な甘みと絶妙にマッチ。もともとチョコミントが苦手、という人でも病みつきになるリピーターは多いそう。一日の締めくくりに食べたくなる一品だ。

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  • 新宿二丁目

新宿二丁目のメインストリート、仲通り沿いにある、オールジェンダー&オールセクシュアリティウェルカムのオープンカフェ。「ALAMAS(アラマス)」は、タイ語でダイヤモンドを意味する。

アルコールやソフトドリンクのほか、季節ごとの旬の食材を使ったフードも揃い、「チキンタコス」や「コブサラダ」が人気。コーヒーを含め、テイクアウトも可能だ。

メインストリートに面した店先に設けられたDJブース「DIAMOND STUDIO」では、週末になるとさまざまなプログラムがオンエアされ、DJやアーティストによるプレイ、ドラァグクィーンによる愉快なトークで店内のBGMを彩る。

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  • 新宿三丁目

東京のレズビアンコミュニティーにおいて欠かせない場所の一つ。入り口を潜ると、フリーダカーロのステンドグラスが出迎える。

メニューは、サンフランシスコからインスパイアされたというアメリカンスタイルのブリトーの「チキン」「ビーフ」「野菜」の中から選ぶことができる。ブリトーを思う存分頬張りながら、さまざまな思想や国籍、セクシュアリティーを持った人たちと交流しよう。

  • LGBT
  • 新宿三丁目

コシのある自家製麺と、昆布だしで作る関西風うどんが楽しめるバー。「ママパニック」という店名とは裏腹に、実家が神戸のうどん屋だったというママのうどんはかなり本格的だ。麺は粉や水など素材選びからこだわり、丸1日かけて仕込んでおり、関西出身でなくともその味のとりこになることだろう。

ママに店の由来を聞くと、「実家でお母さんに『おかえり』と言われる、そんな店にしたくて。『パニック』はパニックって言えば、混んでても空いてても許せるやろ」と豪快に笑う。ヒョウ柄に全身を包んだ明るい姿は、まるで「関西のお母ちゃん」。どんなセクシュアリティーでも、オープンに話せてしまう不思議な魅力がある店だ。

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  • 新宿二丁目

新宿二丁目のメインストリート、仲通りの交差点で楽しげな話し声が聞こえてきたら、その店が「アイイロカフェ(AiiRO CAFE)」だ。

大きなレインボー鳥居が目印のスタンディングバーは、平日にもかかわらず常に混み合っている。路上に面しているので、初心者でもふらっと立ち寄りやすいのが理由だろう。店内の神棚にも注目してほしい。

  • LGBT
  • 新宿二丁目

新宿御苑前の「タマサカ(TAMASAKA)」は、飲み屋が中心の新宿二丁目で食事も楽しめる居酒屋。食材はどれも国産にこだわり、有機栽培の柑橘を使用した「旬の柑橘サワー」や、豊洲の仲卸業者から仕入れた季節の食材を使ったメニューが魅力だ。

オーナーはトランス男性向けの情報誌「LapH」を手がけており、店内で雑誌を購入することもできる。日々の食生活が乱れがちな人こそ、ぜひ足を運んでもらいたい。

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  • 新宿二丁目

新宿二丁目にある、お好み焼きや手作りのつまみが魅力の、女性限定(トランス女性含む)のバー。平日は、10年以上占い師を務めているオーナーが悩める女子の相談にも乗り、女性が1人でも気軽に訪れるアットホームなスポットとなっている。ドッグフレンドリーでもあり、犬連れの客同士の交流ができるのもナイスだ。

  • LGBT
  • 新宿二丁目

「メキシカン カフェ&バー ジョグ(Mexican Cafe & Bar JOG)」は、メキシコの家庭料理、ブリトーを楽しむことができるLGBTQ+フレンドリーなレストラン。国籍や人種などのボーダーフリーを目指し、ビーガンやハラールにも対応している。

サルサソースやサワークリームなど、そのほとんどが国産野菜を使った自家製で、ブリトーには、米や肉、チリコンカンなどの具材がボリュームたっぷり入っている。故郷の味を懐かしむ留学生や、在留外国人のリピーターも多いそうだ。

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  • 新宿三丁目

店長やシェフなどスタッフがトランスジェンダーの、LGBTQ+フレンドリーな新宿三丁目のカフェ&バー。雑居ビルの2階のカラフルなレインボーフラッグが目印だ。

「新宿ダイアログ」は食事が楽しめるだけでなく、持続可能な社会を実現するために定められた17の開発目標、SDGsも学べる。

時間帯によってメニューが変わり、ランチタイムはビーガン料理やオーガニックなメニュー、バータイムはカラフルなカクテルが楽しめる。ビルの3階では、不定期でイベントが開催されているので、随時Facebookをチェックしよう。

カルチャー

  • LGBT
  • 新宿二丁目

新宿二丁目の足湯カフェ&バー。ソフトドリンク、クラフトビールやカクテルなどのアルコール、ローストビーフ丼などの軽食も楽しめる。

ろ過、殺菌機能付きの足湯は、茶やフルーツウォーターの飲み放題が付く。裸足になりにくい服装でも気軽に楽しめるよう、服の上から履くビニールソックスの販売やレンタルタオルも用意されている。

足湯につからず通常のカフェとしての利用も可能で、毎週水曜は犬を連れても来店できる。また、不定期だが、2匹の看板犬が迎えてくれる日もあり、目当ての常連客も多い。人懐っこい性格の2匹は、初対面の人にも甘えてくれる。犬をなでているうちに、気がつけばほかの客とも打ち解けている。そんなほっこりスポットだ。

  • Things to do
  • 新宿二丁目

任意団体のプライドハウス東京による、日本で初となる常設の大型総合LGBTQ+のためのセンターが新宿にオープン。31の団体と専門家、27の企業、6の大使館、アスリートやスポーツ関係者らがセクターを超えて連帯し、LGBTQに関する情報発信を行うと同時に、当事者らにとって安心、安全な居場所を提供することを目的とした施設だ。

イベント企画を実施する多目的スペース、相談支援を行う個別スペース、日本における「LGBTQコミュニティ・アーカイブ」を収めるライブラリーがあり、持続可能な運営体制を強化する予定。日本屈指のLGBTQコミュニティータウン、新宿二丁目からは徒歩圏内にある。

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  • LGBT
  • 新宿二丁目

こちらはバーなどではなく、新宿二丁目の仲通りにあるゲイショップ。アダルト向けのゲイDVD、セックストイ、セクシー下着などが販売されている「上級者」用の本格的な店だ。

LGBTQ+のカルチャーをもっと学びたいなら......

  • LGBT

セクシャルマイノリティーの友人を増やしたい、よりリアルな知識を得たい。そう思っても、一体何から知ればいいか悩む人も少なくないだろう。ここでは、セクシャルマイノリティー自身も、アライally=「仲間」や「同盟」を語源とし、セクシュアルマイノリティー当事者を支援する人々を指す)にも、ビギナー向けのスポットを紹介する。

一見さんや1人客、アルコールが飲めない人でも、安心して楽しめるはずだ。カラフルな魅力を持つ二丁目エリアを堪能しよう。

  • LGBT

2021年現在、フランスやアメリカ、イギリス、ドイツ、台湾をはじめ、世界の数々の国で同性婚が法制化されているなか、日本では3月17日に札幌地方裁判所が「同性婚を認めないのは違憲」という歴史的な判断を下し、大きな注目を集めた。

今回、同判決を受けて、国内外のLGBTQ+事情に精通している市川穣嗣(Georgie Ichikawa)にインタビューを行った。市川はイベント『ミスターゲイジャパン』の創始者の一人で、2020年から彼が行っている同性婚賛同の署名活動も話題を集めた。LGBTQ+が直面する問題や同性婚の意義、同性パートナーシップ宣誓制度との違いなどについて話を聞いた。

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都築響一の東京観光案内所 其ノ五
都築響一の東京観光案内所 其ノ五

いまや「nichome」という言葉が世界語になるほど、国内外で認知されるようになった世界屈指のゲイタウン、新宿二丁目。東西南北数ブロックのエリアに、数百のゲイバーやレズバーがひしめく不夜城である。閉店(開店ではなくて)が昼過ぎ、なんて店がざらにある、歌舞伎町と並んで日本でいちばん「眠らない街」でもある。

そしてまた新宿二丁目は、ニューヨークのクリストファー・ストリート、サンフランシスコのカストロ・ストリートなど、世界に数あるゲイタウンのなかでも、きわだって安全に(健全に、ではない)遊べる街でもある。

  • Things to do

6月がプライド月間(Pride Month)と称されるようになった発端を、聞いたことはあるだろうか。1969628日、ニューヨークのゲイバー『ストーンウォール・イン』(Stonewall Inn)で度々起きていた警察の踏み込みに対し、同性愛者やトランスジェンダーの人々が立ち向かい、5日間に及ぶ暴動に発展した。それをきっかけに、同性愛者をはじめとするLGBTQ+の人たちが、自らの権利について声を上げ始めた(声を上げやすくなった)ことに由来し、6月をプライド月間と呼ぶようになった。毎年6月、聖地ニューヨークを筆頭に各地でプライドパレードが開催されているのも、そのためだ

今回は苦境の中で立ち上がった先人たちに敬意を表し、そしてプライド月間を祝し、クィアを入り口に「学び」を得られる場所をクィアスポットとして、いくつか紹介する。黒人差別をはじめ、あらゆる差別と暴力の歴史について、ともに学ぶ機会となることを願って。

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※2021年5月末の閉店が決定。詳細はこちら

言わずと知れたゲイタウン新宿二丁目。その深奥にある、とりわけディープな一角「新千鳥街」の中でブックカフェ「オカマルト」は営業している。店主の小倉東(おぐら・とう)は、ドラァグクイーン「マーガレット」の名でも知られる、日本のアンダーグラウンドなゲイシーンにおける最重要人物の一人だ。かねてより雑誌編集や文筆業でも豊富な知識と鋭い洞察力を披露してきた彼が、2016年末にオープンさせた店とあって注目が集まっている。

同店の本棚に並ぶのは、通常のブックカフェとは異なり、ポルノ雑誌からアカデミックな研究書まで、ゲイやクィアカルチャー、同性愛などにまつわるものばかり。二丁目というコミュニティー内でゲイ資料をアーカイブしていく意義とは何なのか。平日昼間のオカマルトで話を聞いた。

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