「不在」―トゥールーズ=ロートレックとソフィ・カル
Photo: Keisuke Tanigawaロートレック作品の展示風景
Photo: Keisuke Tanigawa

東京、12月から1月に行くべきアート展

アートと過ごす冬、注目の展示を紹介

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東京の人気ギャラリーや美術館で開催するアート展を紹介。12月から1月にかけては、「東京都現代美術館」での坂本龍一の最大規模の個展や、「三菱一号館美術館」でのロートレックとソフィ・カルの展示など、見逃せない展示が盛りだくさん。リストを片手に冬のアート巡りを楽しんで。

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  • 清澄

「東京都現代美術館」で、坂本龍一(1952〜2023年)の大型インスタレーション作品を包括的に紹介する、最大規模の個展「坂本龍一 | 音を視る 時を聴く」が開催。先駆的・実験的な創作活動の軌跡をたどる。

50年以上にわたり多彩な表現活動をしてきた坂本は、1990年代からマルチメディアを駆使したライブパフォーマンスを展開させた。2000年代以降は、高谷史郎やアピチャッポン・ウィーラセタクン(Apichatpong Weerasethakul)などさまざまなアーティストと協働し、音を展示空間に立体的に設置する試みを積極的に実践してきた。

本展では、生前坂本が同館のために遺した展覧会構想を軸に、音と時間をテーマとする未発表の新作とこれまでの代表作から成る没入型・体感型サウンドインスタレーション作品10点余りを、美術館屋内外の空間にダイナミックに展開する。

坂本の「音を視る、時を聴く」ことは、鑑賞者の目と耳を開きながら、心を揺さぶり、従来の音楽鑑賞や美術鑑賞とは異なる体験を生み出すだろう。なお、2025年2月1日(土)・ 2日(日)は、中学・高校生、専門学校生、大学生の入場が無料だ。

  • アート
  • 丸の内

2023年4月からメンテナンスのため休館していた、丸の内の「三菱一号館美術館」が、2024年11月に再び開館する。記念すべき最初の展覧会は、19世紀末のパリで活躍したアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)と、現代のフランスを代表するアーティストのソフィ・カル(Sophie Calle)の豪華な共演だ。

ロートレックの多彩な版画・ポスターの表現にフォーカスし、同館のコレクションを中心に、「フランス国立図書館」所蔵のロートレック作品と併せて展示する。一方、カルは、同館のコレクションを代表するオディロン・ルドン(Odilon Redon)の「グラン・ブーケ(大きな花束)」に着想を得た新作を世界初公開する。

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  • 箱根

「ポーラ美術館」で、「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」が開催。ウジェーヌ・ドラクロワ(Eugène Delacroix) 、クロード・モネ(Claude Monet)、アンリ・マティス(Henri Matisse)、ゲルハルト・リヒター(Gerhard Richter)、草間彌生、杉本博司、ヴォルフガング・ティルマンス(Wolfgang Tillmans)など、印象派から現代美術まで、近現代美術における「色彩」の変遷をダイナミックに紹介する。

自然や都市、美術館などで目にする現実の色より、画面を通して経験する「仮想の色」に慣れつつある現代社会。しかし、時代を表してきた美術家たちは、日々研究を重ね、独自の表現方法を創り、人生をかけて色彩を生み出してきた。

チューブに入った油絵の具を巧みに扱い、さまざまな色彩によって視覚世界を再構築した19世紀の印象派や新印象派、20世紀のフォーヴィスムの絵画や抽象絵画。そして、色彩の影響力によって観る者の身体感覚を揺さぶる現代アート。日々の暮らしに彩りをもたらし、物質と精神をともに豊かにしてきた「本当の色」を身近に感じてほしい。

  • アート
  • 神泉

「渋谷区立松濤美術館」で、須田悦弘の個展が開催。初期作品やドローイングをはじめ、新作も公開する。

須田は独学で木彫の技術を磨き、ホオ(朴)の木でさまざまな植物の彫刻を制作してきた。今回、「哲学の建築家」とも評される白井晟一(1905〜1983年)による同館の建物に、須田が植物を配する。曲線を多用したユニークな空間にひっそりと置かれた作品を発見した時には、周りの景色が違って感じられるだろう。

また、近年取り組んでいる、古美術品の欠損部分を木彫で補う「補作」作品4点も紹介。須田の最初の補作作品は、現代美術作家・杉本博司に依頼されて補った鎌倉時代の神鹿像であった。研究を重ねた上で補われた作品は、一見、どこを補作したのか分からないものもあり、須田の驚異的な観察力と技を堪能できる。

なお、2024年12月15日(日)には、須田による公開制作も予定している。ぜひ、足を運んでほしい。

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  • アート
  • 府中

「府中市美術館」で、現代の日本において、風景画の可能性を広げている一人である小西真奈の個展が開催。美術館での初の大規模個展となる本展では、2000年代の代表作を精選し、近作と新作を含めた絵画約100点たっぷりと展示する。

アメリカ東海岸の美術大学で学んだ小西は、2006年に若手作家の登竜門である「VOCA賞」を受賞。雄大な景観を大画面に収め、隈までしっかりと描きこんだ理知的な絵画は、広く人気を得た。感情を抑えた描写は写真にも似てどこか懐かしさを感じさせ、穏やかに人々の記憶に語りかける。 


コロナ禍での小西は、公園や温室、小川の風景を描いた。対象との距離は縮まり、筆運びは即興的でおおらかになり、色は感覚的に選ばれる。鑑賞者の緊張を解くような、軽やかさと優しさが魅力だ。


どこででもあり、どこででもない場所を描いた小西の風景画をじっくりと堪能してほしい。

  • アート
  • 原宿

「ワタリウム美術館」で、東京の美術館で初となる雨宮庸介による個展が開催。同館を舞台に制作された最新VR作品を中心とし、25年前の最初期の作品を含め、代表作を一堂に体験できる。

最新作映像を体験できるVR作品では、VRのヘッドマウントディスプレイ(HMD)をかぶって体験する。雨宮は、通常「ここではないどこか」へ行くためのHMDをあえて、「どこかではないここ」に再注目させるためのデバイスとして定義し直す。予定されている場面は、雨宮が話す・語りかける、窓ガラスに図説やイメージを絵の具で描く、歌や楽器やダンス的要素、エキストラ出演シーンなどだ。

また、毎週土曜日の17〜18時には、雨宮による「人生最終作のための公開練習」が行われる。雨宮のVR作品の総決算である本展を見逃さないでほしい。

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  • アート
  • 葉山

「神奈川県立近代美術館 葉山」で、インドネシアと日本を往復しながら活動するアーティスト・栗林隆の大規模個展が開催。葉山の自然の中で、普段展覧会では使わない空間を活用し、新作インスタレーションを発表する。また、未発表のドローイングや映像作品を通して、これまでの30年近くに及ぶ栗林の思考をたどる。

ドイツで5年ごとに開催される現代アートの国際美術展「ドクメンタ15」(2022年)や、「六本木アートナイト2023」のメインプログラム・アーティストに選ばれた栗林。活動開始から一貫して「境界」をテーマに、多様なメディアを用いて身体的体験を観客に促す作品を国内外で発表してきた。

作品は、自然と人間の関わりに対する深い関心から生まれる。薬草による蒸気で満たされた原子炉の形を模した構造物の中で過ごす『元気炉』シリーズ(2020年)などは、体験者の認識を揺るがすような刺激に満ちている。

今最も注目されているアーティストが、屋外のさまざまな空間で展開するかつてない機会。ぜひ、足を運んでほしい。

  • アート
  • 横浜駅周辺

「そごう美術館」で、代表的なポスター作品にとどまらない多彩なアルフォンス・ミュシャ(Alphonse Mucha、1860〜1939年)の魅力に迫る展覧会が開催。チェコの個人コレクターであるズデニェク・チマル(Zdenek Trimal)のコレクションから、えりすぐりの作品約170点が公開される。

会場では、有名なポスター作品をはじめ、書籍からプロダクトデザイン、素描や水彩、油彩画と多岐にわたる約90点の作品が初来日。唯一無二のレアな直筆作品約60点も展示される。

また、挿絵、お菓子や香水のパッケージ、宝飾品を通して、ミュシャ作品に特徴的な優美な女性像と花々を組み合わせたデザインの仕事にも焦点を当てる。加えて、自画像、家族や友人との写真など、ミュシャのプライベートな姿を捉えた資料が豊富なのも同コレクションの特徴だ。

ぜひ、新たなお気に入りのミュシャ作品を見つけてみてほしい。

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  • アート
  • 埼玉

埼玉県東松山市の「原爆の図丸木美術館」で、ロンドンを拠点に活動する現代美術家、川久保ジョイの個展が開催。新作を含む作品群が、展示室と屋外の空間に公開される。

2014年ごろから、原子力発電所と原子力技術の利用に関する考察を巡る作品を発表している川久保。福島第一原子力発電所の事故以来、彼は当地へ赴き、土の中にネガフィルムを埋めて、一定の時間を置いた後に掘り返すという実験を行ってきた。展示室に設置された10枚のポラロイドは、芸術的実践を通じて福島の大地に関与し続けたコミットメントの記録でもある。

また、青森県の六ケ所村を中心に撮影された新作映像は、環境問題の文脈で提起された「Slow Violence(緩慢な暴力)」という概念から着想を得た。本作は、確実に進行しているが、認知されにくく対処もできない暴力というアイデアを巡りながら、本展の軸を形成している。

副題の一部である「45憶年の庭」とは、地球の年齢であり、そこから連想される人知を超えた時間軸が、本展を読み解く一つのキーワードだ。作品群と多層的に響き合うタイトルに込められた、川久保の哲学を深く感じることができるだろう。

  • アート
  • 代々木

文化学園服飾博物館」で、「あつまれ! どうぶつの模様」展が開催。世界各地の衣服に表される動物の模様を集めてそれらの持つ意味を探り、人間と動物の本来あるべき関係を改めて問う。

鳥や獣などの動物をモチーフとした模様を衣服に取り入れることは、さまざまな地域で見られる。模様からは、それぞれの民族がどのような動物を目にし、どのように暮らしを営んでいるのかが垣間見えるだろう。

また、空を飛ぶ鳥や牙を持つ勇猛な獣など、人にはない優れた能力が備わる動物に畏敬の念や神秘性を感じ、願いを託して模様に盛り込むこともある。さらに、人間の願望や創造力が現実を超越した空想の動物を作り出し、縁起の良い存在として衣服に表すこともある。

本展を通して、衣服に広がる動物の世界をのぞき込んでほしい。

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  • 八王子

「八王子市夢美術館」で、明治末から昭和にかけて活躍した日光出身の画家、小杉放菴の展示を開催。没後60年に当たって、放菴の画家としての生涯を一望できる作品がラインアップされる。

画壇では、日本美術院の洋画部や春陽会をけん引し、油彩画の名手として名を馳せた放菴。本展では、彼が個人的に描き続けていた日本画を中心とし、日本画家としての側面にスポットを当てる。

放菴の日本画は、中国絵画の南宗画に由来する江戸時代後期の日本絵画「南画」の系譜に、近代的な感覚を取り入れた「新南画」と位置付けられる。「南画の印象派」とも呼べる放菴の魅力を存分に楽しんでほしい。

  • アート
  • 芦花公園

「世田谷文学館」で、時代を超えて愛され続ける寺山修司(1935~1983年)の展示が開催。生誕90年に当たり、これまで収蔵してきた関連コレクションを一堂に展示する。

30歳を前後する新婚間もない寺山は、自宅向かいのマンションに家出した少年少女を劇団員として受け入れ、共同生活を始めた。会場では、その演劇実験室「天井棧敷」の誕生を約100点の関連資料を通じて紹介する。また、筋金入りの手紙魔と称される寺山の20代前半期の自筆書簡を展示し、その人物像に迫る。

現在も、戯曲の再演や映画上映などを通じて、若い世代を含めたファンが増え続けている寺山。唯一無二の寺山ワールドを堪能してほしい。

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  • 銀座

「ギンザ グラフィック ギャラリー」で、アートディレクターであり、グラフィックデザイナーの菊地敦己の展示が開催。空間の中のグラフィックをテーマに、「平面上の空間」と「空間上の平面」との関係性を探る3つのインスタレーションを展開する。

菊地は、武蔵野美術大学彫刻学科在籍中にデザインの仕事を開始して以来、独自の方法論を築きながら30年にわたって精力的に活動を続けている。美術館のビジュアル・アイデンティティーやサイン計画、ファッションブランドのためのアートディレクションをはじめ、エディトリアルブックデザインの分野でも秀逸な仕事を数多く残す。

それと並行し、批評性をもった実験的な作品を発表する展覧会を頻繁に開催し、多面的な表現活動を行っている。見るという感覚を揺さぶる、菊地のグラフィックデザインを体感してほしい。

  • アート
  • 白金台

「東京都庭園美術館」で、鉄の造形で知られる青木野枝と、ガラスを用いる三嶋りつ惠が新作インスタレーションを発表する「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」展が開催。現代美術の第一線で活躍を続ける2人の作家が、同館の各所に作品を配置し、新たな視点でアールデコの装飾空間を照らし出す。

1980年代の活動当初から、鉄という素材を用いる青木。工業用の鉄板を直線や円形などのパーツに溶断、溶接し組み上げるというシンプルな作業から、空間ごと見るものを圧倒するような作品を制作している。

三嶋は1989年にイタリア・ベネチアへ移住し、ムラーノ島のガラス工房で小さな器から大きく抽象的なオブジェまで幅広いガラスの立体作品を手がける。

アールデコの館を舞台に、鉄とガラスによる作品が時を超えて響き合う本展。自然光が差し込み、時間ごとに異なる表情を見せる館内で、刻々と変化する展示風景を堪能してほしい。

なお、2025年1月22日(水)・29日(水)は、割引対象者以外は無料だが、事前予約が必要だ。 

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  • アート
  • 用賀

「世田谷美術館」で、郊外住宅地開発や鉄道事業など、人々の暮らしと街の文化を織り成してきた東急を特集する展示が開催。「東急と世田谷の街」「東急と街づくり」「東急と文化」などの視点を通じて、およそ100年間にわたる企業文化をたどる。 


見どころは、歴代の鉄道車両模型や設計図面、記念乗車券の数々に加え、改札ばさみや切符発券台など、懐かしい鉄道アイテムを一挙公開。

また、旧玉川線の遺構レールや、田園調布のマンホールのふたといった実物資料をはじめ、「天文博物館五島プラネタリウム」や「多摩川スピードウェイ」についての、普段目にすることのできない貴重な資料群も見逃せない。

さらに、竹久夢二や岡本太郎、河原温など、東急沿線に住んだ美術家たちをはじめ、石田尚志や堀江栞といった現代アーティストまで、幅広い世代とジャンルの表現を一堂に集める。 


ミュージアムショップでは、思わず手に取ってしまうような東急グッズも多数展開予定だ。ぜひ、足を運んでみてほしい。

  • アート
  • 京橋

京橋の「アーティゾン美術館」で2020年から毎年開催している、石橋財団コレクションとアーティストとの共演「ジャム・セッション」展。第5回の本展は、国際的なアートシーンで注目を集めるアーティストの毛利悠子を迎える。

毛利は、主にインスタレーションや彫刻を通じて、磁力や電流、空気やほこり、水や温度といった、空間にただよう「見えない力/事象」に形を与え、鑑賞者の新たな知覚の回路を開く試みを行っている。近年数多くの国際展に参加し、2024年の「ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展」では日本館での展示に選出された。

本展では、毛利の新・旧作品とともに、作家の視点から選ばれた同館のコレクションを並べる。まさにここでしか体感できない微細な音や動きで満たされた、平穏で有機的な空間が広がるだろう。

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  • アート
  • 丸の内

「東京ステーションギャラリー」で、イギリスの生活文化に大きな変化をもたらし、デザインブームの火付け役にもなったサー・テレンス・コンラン(Sir Terence Conran、1931〜2020年)を特集する。「Plain, Simple, Useful(無駄なくシンプルで機能的)」をモットーに、デザインが暮らしを豊かにすると信じ、デザインによる変革に突き進んだコンランの人物像に迫る日本初の展覧会だ。

1970年代から展開した「ザ・コンランショップ」におけるセレクトショップの概念で、世界のデザイン市場を激変させたコンラン。このほか、家具のデザインやロンドンの倉庫街を一新させた都市の再開発、さらにはレストラン事業を手がけ、「モダン・ブリティッシュ」という料理スタイルをイギリスに定着させた。また、1989年には世界初の「デザイン・ミュージアム」の開館を実現させている。

会場では、パターン・デザインした食器やテキスタイル、家具デザインのための模型、ショップやレストランのためのアイテム、愛用品、著書、写真、映像など300点以上の作品と資料が一堂に集まる。コンランファンは絶対に訪れてほしい。

  • アート
  • 神奈川

「川崎市岡本太郎美術館」で、淺井裕介と福⽥美蘭による展覧会「岡本太郎に挑む 淺井裕介・福田美蘭」が開催。アートシーンの第⼀線で活躍する2⼈の現代作家が、岡本太郎と関連づけた⾃作を展⽰する。

淺井は、展覧会が開催される各地で採取した⼟を絵の具にし、現地の⼈々と協⼒して⼤規模な作品を制作するなど、⼟地に根ざした作品や神話的世界を⼿がけることで知られている。本展では、川崎市内で採取した土を絵の具として使用した巨大な新作を発表する。

福⽥は、芸術や⽂化、現代社会への批評的まなざしを可視化する作家だ。今回は、福⽥が言う「⽣真⾯⽬」な岡本太郎に、全点新作で挑む。 

また常設展示室では、淺井と福田がそれぞれ独自の視点で選んだ岡本太郎作品をコメントとともに展示する。互いに触発し合うことで⾒えてくる、3者それぞれの新たな⼀⾯を楽しんでほしい。

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  • アート
  • 文京区

「印刷博物館」で、活版印刷からデジタルフォントへと文字印刷の橋渡しを担った写真植字を特集する「写真植字の百年」展を開催。 発明から100年を記念し、その歴史・役割・仕組み・書体デザインについて紹介する。

写真植字とは、写真の原理を応用して文字を印字、組版をする技術だ。1枚の文字盤からあらゆる文字を作り出せる写真植字の登場は、それまでの活版印刷の煩雑さを解消する革新的な出来事であった。戦後の普及とともに写真植字機の技術はより改良され、さまざまな機能が加えられていく。その使いやすさから、印刷業の職場環境が大きく改善され、さらに、美しく多様な書体の開発が広告や書籍を彩るようになる。

なお、文化の日の11月3日(日・祝)は入場が無料となる。この機会に、デザインや出版業界に大きな変革をもたらした写真植字の世界をのぞいてみてほしい。

  • アート
  • 駒込

「東洋文庫ミュージアム」で、東洋学にまつわる時空を超えたアジアの面白さと豊かさに焦点を当てる「知の大冒険—東洋文庫 名品の煌めき—」展が開催。蔵書を通じてアジアの多様な人々・言語・生活・歴史・宗教・自然との出合いを、旅をするように体験できる。

資料の多くは、災害や戦争などの危機的状況を乗り越えて継承されてきたもの。まずは、『甲骨卜辞片』『コーラン』など東洋の文字と言葉を通じて、紀元前から今日まで東洋で生み出されてきた数々の文字に触れていく。また、『史記』『山海経広注』『ガンダーラの仏教寺院』 などの地理書や探検記を通じて、古の航海者が星を目印にしたように、アジアの寄港地観光を楽しむ。

さらに、マルコ・ポーロ の『東方見聞録』『大地図帳』『ロビンソン・クルーソー』『世界周航画集』など、西洋人による書物を通じて、東西世界の交わりを探る。最後に、国宝『毛詩』、重要文化財『論語集解』『解体新書』『アヘン戦争図』 などを通じて、日本の周囲の世界の記録をひもとき、日本の変化の道のりをたどる。

これらの経緯を知ることで、これまで聞いてことがあった書物や資料も、きっと見え方が変わるだろう。気になる言葉に出会ったらぜひ立ち寄ってみてほしい。

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  • アート
  • 京橋

「アーティゾン美術館」で、「ひとを描く」展を開催。ヨーロッパの美術史において作品制作の重要な要素の一つであった自画像や人物画85点を通して、人物表現の豊かさを紹介する。

画家にとって、自画像は自らの技量を示すことのできる題材であると同時に、新しい表現の実験の場でもあった。また、肖像画は重要な生活の糧となっていた。

会場では、エドゥアール・マネ、ポール・セザンヌ、ピエール=オーギュスト・ルノワールら、近代ヨーロッパの画家たちによる人物画を一望する。モデルになったのは誰か、どのような物語を描いているのかなど、制作背景から人物画の名作を新しい視点で楽しめる。

また、『ヘラクレスとケルベロス図』『男女図』『婦人図』など、古代ギリシャ陶器30点を一堂に展示。さらに、近代日本人画家の藤島武二と長谷川路可による古代ローマの模写作品を初公開する。

作品に描かれたさまざまな表現を見比べ、鑑賞を楽しんでほしい。

  • Things to do
  • 上野

世界中で親しまれるキャラクター「ハローキティ」。サンリオのアイコンとして活躍し続けるハローキティの生誕50周年を記念した大規模展覧会が、「東京国立博物館」の「表慶館」で開催される。

本展では「キティとわたし」の50年をテーマに掲げている。ハローキティが半世紀も愛される存在になった理由は、「ファンひとりひとりとの関係性」が大きく関わっているようだ。このようなオリジナルな視点から、ハローキティだけが持つユニークな魅力を探っていく。

さまざなカテゴリーに分かれたコーナーはもちろん、史上最多数のグッズが展示される。アーティストとのコラボレーション作品や映像コンテンツなども見逃せない。

ハローキティと私たちの歩みをひもといてみては。

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  • 広尾

「山種美術館」で、長寿や子宝、富や繁栄など、人々の願いが込められた美術に焦点を当てた特別展「HAPPYな日本美術 ―伊藤若冲から横山大観、川端龍子へ―」が開催。古墳時代から近代・現代まで、幅広いテーマの「HAPPY感」にあふれた日本美術を展示する。

会場では、七福神と唐子の生き生きとした表情が楽しい狩野常信の『七福神図』や、富士山の堂々たる姿を描いた横山大観の『心神』など、吉祥画題の優品が並ぶ。

また、狩猟の成功を象徴するような『埴輪(猪を抱える猟師)』(個人蔵)、極楽浄土に住むという鳥『迦陵頻伽像』(個人蔵)など、貴重なはにわや迦陵頻伽(かりょうびんが)も登場。伊藤若冲による素朴で愛らしい風情の『伏見人形図』や、カエルの表情がユーモラスな柴田是真の『墨林筆哥』など、思わず笑みがこぼれる作品にも注目だ。

おめでたい作品が大集合の本展を見れば、心がハッピーになるだろう。

  • アート
  • 板橋区

「板橋区立美術館」で、魚の『スイミー』や『あおくんときいろちゃん』などの絵本で知られるレオ・レオーニ(Leo Lionni、1910〜1999年)の個展を開催。生涯にわたる制作活動と、影響関係にあったアーティストたちを併せて紹介する。


レオーニは、20世紀に絵画、デザイン、絵本などの多彩な分野で活躍。オランダで生まれ、幼少期から豊かなヨーロッパ文化を享受したレオーニは、青年期にイタリアでブルーノ・ムナーリ(Bruno Munari 、1907〜1998年)をはじめとする未来派のアーティストたちと交流してきた。

1939年にアメリカへと渡り、アートディレクターとして活躍する一方、1959年に初めての絵本を出版。以後、ほぼ1年に1冊のペースで絵本制作を続け、その数は27冊に上る。後半生は、ニューヨークとイタリアを行き来する生活を続けながら油彩画、彫刻、版画などの制作に没頭した。


刊行から60年以上たってなお愛され続ける絵本の原画や、見応えのある作品群が並ぶ本展。ぜひ、足を運んでほしい。

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  • アート
  • 恵比寿

「東京都写真美術館」で、世界的に高い評価を受けてきたアメリカの写真家、アレック・ソス(Alec Soth)の展覧会「部屋についての部屋(A Room of Rooms)」が開催。初期の代表作から、今秋刊行予定の世界初公開となる最新作までを一挙公開し、ソスの30年に及ぶ表現活動の魅力に迫る。

ソスは、国際的な写真家集団「マグナム・フォト」の正会員であり、生まれ育ったアメリカ中西部などを題材とした、物語を紡ぎ出す写真作品で知られている。本展では、「部屋とそこに暮らす人」をテーマに、世界各地で訪ねた人々の部屋の中で撮影したポートレートと、個人的な持ち物を写し出す。

「ポートレートや風景、静物などを定期的に撮影しているが、最も親しみを感じるのは室内の写真だ」とソスが述べるように、個々の空間で被写体から醸し出される親密さは大きな魅力となっている。

なお、2025年1月2日(木)・3日(金)は展示の入場が無料となっている。貴重な機会を見逃さないように。

  • アート
  • 丸の内

ビルの建て替えに伴い長期休館に入る「出光美術館」で、日本とトルコ共和国の外交関係樹立100周年を記念した展覧会が開催。イスタンブールの「トプカプ宮殿博物館」に所蔵される至宝、「トルコ・イスラーム美術博物館」の名品、さらには同美術館所蔵の中国・日本陶磁やトルコ陶器の数々を紹介する。


今回、合計46点の作品がトルコから来日。そのうちトプカプ宮殿博物館の36点、トルコ・イスラーム美術博物館の7点全ては日本初公開だ。宝石がちりばめられた装飾品や器をはじめ、宮殿を華やかに彩った宝物、中国や日本から伝わった龍泉窯青磁(りゅうせんようせいじ)や景徳鎮青花(けいとくちんせいか)など、オスマン帝国のスルタンや宮廷の人々に重宝されてきた東洋陶磁が並ぶ。

なお、2024年11月2日(土)~8日(金)は、学生の入場が無料となる。休館前のラストを飾る、特別な本展を見逃さないでほしい。

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  • アート
  • 石神井

練馬区の「ちひろ美術館 東京」で、いわさきちひろ(1918~1974年)の「こどものみなさまへ みんな なかまよ」展が開催。インクルーシブデザインの手法を取り入れ、いわさきの絵を起点として、子どもから大人までともに平和を築いていくための手がかりを探す。

絵本など子どもの本を中心に画家として活躍したいわさき。生涯にわたって子どもや花を描き続け、現存する作品は約9600点ある。

「『みんな仲間よ』私は自分の心にいいきかせて、なつかしい、やさしい、人の心のふる里をさがします。絵本の中にそれがちゃんとしまってあるのです」と、絵本作りに重ねてこんな言葉を残している。いわさきの絵や言葉を通し、平和をつくるための秘密を探ってほしい。

  • アート
  • 練馬

「練馬区立美術館」で、練馬区内に長くアトリエを構えていた画家・野見山暁治(1920〜2023年)の展覧会が開催。あくなき探求心で作品に臨み続けていた野見山の画業を振り返る。

展示前期では、東京美術学校(現・東京藝術大学)時代から、戦後の炭坑や骸骨といった具象的なイメージを描く時期を経て、フランス留学に至るまでの作品を紹介。後期では、帰国後、自然や身近な事物をモチーフに独自のイメージを展開させ、追究し続けた最晩年までを展観する。

併せて、練馬区と福岡県糸島市にある、野見山のアトリエの風景にも焦点を当てる。残された制作道具や愛用品などを展示するとともに、練馬のアトリエでのインタビュー映像や糸島のアトリエの内部映像も公開する。

2022年2月、練馬のアトリエで101歳となった野見山のインタビュー映像では、ざっくばらんに、ユーモアたっぷりに自身のこと、そして絵のことを語る姿が残されている。

貴重な機会を見逃さないように。

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  • アート
  • 原宿

現代美術ギャラリー「ブラム」で、奈良美智の新作のペインティングとドローイングを紹介する個展が開催。奈良がこの夏の間、北海道の洞爺村に滞在して制作した作品群を展示する。

画面には、おなじみの大きな目と頭の人物像が描かれており、親しみやすくもインパクトがあり、奈良が同地で感じた感性が反映されている。

また、作品に添えられた「CHEER FOR YOU」や「WE ARE OUTLAWS YES!」といったフレーズは、作品をプラカードに見立て、鮮烈で示唆に富んだメッセージを伝える。2011年に起こった福島第一原子力発電所での事故以来、奈良の政治的スタンスは作品により表れており、世界的な取り組みへの積極的な支援を示している。

ぜひ、新しい作品世界へと足を踏み入れてほしい。

  • アート
  • 浦和

「うらわ美術館」で、「新版画」を世に送り出した版元・渡邊庄三郎(1885〜1962年)を特集する展示が開催。近年、再び注目を浴びている新版画のモダンな精神と、みずみずしい表現に彩られた世界を堪能できる。

庄三郎は、高度な彫りの技術や特有の美しさを持つ伝統的な浮世絵木版画(錦絵)の技能と、当時の新しい絵画表現との融合を目指した人物だ。

1909年、庄三郎は東京・京橋に渡邊版画店(現・渡邊木版美術画舗)を構え、浮世絵の研究や販売を行う。同時に、鏑木清方(かぶらき・きよかた、1878〜1972年)ら新進気鋭の画家たちを絵師として起用し、新たな浮世絵木版画となる新版画を誕生させた。

本展は、残存数が少ない貴重な初摺(しょずり)の渡邊版を出品。また、日本人画家として新版画第一作を制作した橋口五葉による装丁本なども展示する。ぜひ、足を運んでほしい。

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  • アート
  • 六本木

「アートは心の健康を保証するもの」という言葉を遺した、女性彫刻家のルイーズ・ブルジョワ(Louise Bourgeois)。六本木ヒルズのシンボルとも言える、クモのパブリックアート『ママン』の作者であり、没後もなお世界各地で注目されているブルジョワの大規模個展が「森美術館」で開催される。

パリに生まれ、抑圧的で男性中心主義的な父親が支配する複雑な家庭環境で育ったブルジョワは、結婚を機にニューヨークへ移住。40代から本格的に彫刻制作に取り組んだ。

家族についてや女性であること、男性への恐れ、母や子どもへの愛情など、自身の複雑な感情や苦悩を創作活動へと昇華させていった。ブルジョワの展覧会が国内で開催されるのは27年ぶり。しかも今回は、20代後半から30代に手がけていた絵画作品がアジアで初公開される。

98歳で亡くなるまで創作活動を続けたブルジョワの半生を、じっくりとたどってみよう。

  • アート
  • 渋谷

ミュシャのイマーシブ展覧会が、渋谷「ヒカリエホール」で開催。同展は、2023年に大きな話題を集めた「グランパレ」がパリの「オペラバスティーユ」で手がけた「Eternal Mucha」を日本向けにアレンジしたものだ。ミュシャの傑作が高解像度で大空間に映し出され、作品世界に包まれるような新感覚の没入体験展覧会を楽しめる。

作品はミュシャの生涯を追うように、3幕に分けて紹介される。第1幕では、故郷モラヴィア(チェコ)とパリ時代の傑作ポスターの作品群を大空間で展開。第2幕では、キャリアの絶頂期であり転換点ともなる1900年のパリ万国博覧会に焦点を当てている。そして第3幕では、ミュシャが晩年に取り組んだ集大成「スラヴ叙事詩」の連作が紹介。本作がいかに人々の共感を得て世界平和のモデルとなったのか、その理由に迫っていく。

グランパレは、デジタル展示の領域で、世界中のアートファンから注目を集める新鋭組織だ。これまでのミュシャ展とは全く異なるミュシャの魅力を再発見できるだろう。

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  • アート
  • 千葉

千葉県佐倉市にある「DIC川村記念美術館」で、50年に渡りドイツを拠点に活動する西川勝人の日本初の回顧展が開催。1980年代から最新作までの彫刻・写真・絵画・ドローイング・インスタレーション・建築的構造物の約70点を通して、常に静けさという特質を保持し続ける西川の美学に触れる。

西川はシンプルな構造と簡素な素材を用い、光と闇、その間に広がる陰影に心を配った多様な技法を用いた作品制作をしてきた。木や石こうを用いた、抽象的なフォルムを持つ白い彫刻は、表面に淡い陰影を宿し、ただ静かに存在する。会場では、そんな西川作品を自然光・外光・照明・間接光と、さまざまな光のもとで公開し、光と作品、空間との関係性を再考する。

なお、会場構成と作品選定は、建築にも携わる西川本人によるものだ。作品に通底する清らかな静寂が広がる空間で、ゆったりと過ごしてほしい。

  • アート
  • 銀座

「資生堂ギャラリー」で、アーティスト・渡辺志桜里の個展「渡辺志桜里 宿/Syuku」を開催。渡辺の代表作をダイナミックに展開するとともに、「動き」によるパフォーマンスアートが不定期で行われる。

渡辺は、外来種や絶滅種といった人間と自然との間に生じる衝突を想起させるモチーフに焦点を当てることで、人間同士にはらむ課題を暗示する作品を多く手がける。

今回は、水槽やプランターなどをホースでつなぎ、水やバクテリアを循環させて自律した生態系を構築する代表作『Sans room』を、過去最大規模で展示する。また、渡辺が加藤眞悟や安田登(ともに能楽師)ドミニク・チェン(情報学研究者)らとともに制作した新作能を、映像・サウンドインスタレーション作品として展示する。

ここだけの特別な空間にぜひ足を踏み入れたい。

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  • アート

「水戸芸術館現代美術ギャラリー」で、田村友一郎の個展「田村友一郎 ATM」を開催。同館の英語表記「Art Tower Mito」の略称「ATM」から着想を得た新作『ATM』を発表する。

田村は、写真・映像・インスタレーションからパフォーマンスや舞台まで、多彩なメディアを横断し、既存のイメージやオブジェクトを起点にした作品を制作。作品の出発点にはテキストの述作があると言い、これまでナラティブな要素を持つ作品を構築してきた。

新作では、田村がこれまで書きつづった膨大なテキストを手がかりに、生成AI(人工知能)が創作するショートストーリーによって鑑賞者を作品世界へと導いていく。過去最大規模の個展となる本展を見逃さないでほしい。

  • アート
  • 白金台

白金台の「松岡美術館」で、「中国陶磁展 うわぐすりの1500年」が開催。同館のメインコレクションである中国陶磁から、後漢から明までの約1500年間における釉薬(ゆうやく)の美が光る名品を展示する。

副葬品に使用された「緑釉(りょくゆう)」、多色をかけ分けたエキゾチックな「三彩(さんさい)」、洗練されたたたずまいを持つ「青磁(せいじ)」、青みのある白濁釉が特徴の「澱青釉(でんせいゆう)」など、中国陶磁は釉薬の発展によって多彩な表現を獲得してきた。本展では、釉薬の特性や施釉(せゆう)方法に着目し、一つとして同じものはない各作品の魅力を紹介する。

神秘的な艶と、鮮やかな色彩を持つ中国陶磁の世界をのぞいてみてほしい。

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  • アート
  • 浦和

「埼玉県立近代美術館」で、美術家・木下佳通代(1939〜1994年)の初の大回顧展が開催。初期の油彩画から、1970年代の写真作品、 1980年代以降に軸足を置いた絵画作品、そして亡くなる直前に病床で描いた絶筆までの作品群を通して、木下の全貌に迫る。

京都市立美術大学(現・京都市立芸術大学)在学中から作家活動を開始した木下は、前衛美術集団「グループ<位>」と行動をともにし、一貫して「存在とは何か」という問いに向き合い続けた。

ものの存在と視覚の関係性を洗練された表現で提示する一連の作品は、国内外で高く評価され、1981年にはドイツで個展を実現。その後、乳がんによって55歳で亡くなるまで精力的に活動を続けた。

近年も国内外の展覧会でたびたび紹介され、再評価が高まる木下の制作の軌跡をたどってほしい。

  • アート
  • 六本木

六本木の「21_21 DESIGN SIGHT」で、私たちの身の回りから宇宙までを見渡し、さまざまな「ゴミうんち」をテーマに扱うユニークな企画展が開催される。

いわゆる自然界においては、ほとんどのうんちやゴミが循環する仕組みだが、人間社会では大きな問題となっている。文化的にも、どこか見たくないものとして扱われる存在だ。ごみ捨て場や水洗トイレは、まるでブラックボックスのように、私たちが忘れるための装置としてすら機能してきたと言えるだろう。

本展では、ゴミやうんちを含む世界の循環を「pooploop」と捉えている。これまで人間がどこか目を背けてきてしまった存在を、すぐに燃やしたり流したりしてしまわず、もう一度向き合い考えるきっかけにしたい企画展だ。

もっとアート散歩をするなら……

  • アート
  • 公共のアート

無数の美術館やギャラリーが存在し、常に多様な展覧会が開かれている東京。海外の芸術愛好家にとってもアジアトップクラスの目的地だ。しかし、貴重な展示会や美術館は料金がかさんでしまうのも事実。

そんなときは、東京の街を散策してみよう。著名な芸術家による傑作が、野外の至る所で鑑賞できる。特におすすめのスポットを紹介していく。

  • トラベル

東京には魅力的なアート展示や、パブリックアートなどがある。しかし建物が密集しているため、大規模なアート施設を新たに造ることは困難だろう。希少な絵画やサイトスペシフィックなインスタレーションを観たいのであれば、千葉、神奈川、埼玉といった近隣の県へ日帰りで出かけるのもいいかもしれない。

自然の中でリラックスしてアートに触れることができる休日に訪れたいアートスポットを紹介する。

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ここではタイムアウトワールドワイドによる、ピカソやミロ、村上隆などの作品を楽しめる世界の「アートレストラン」を紹介。美術館に行く代わりに、レストランを予約してみるというのもいいかもしれない。

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