店主導のコーヒー。小うるさいルールやたまのけんか腰な店員の態度が気にならなければ、東京で最もおいしいエスプレッソを提供する店はここだろう。まったりとしたその液体は信じがたいほどの濃厚さだ。
東京は素晴らしい都市だが、カフェに限れば残念な場所。これが日本在住、もしくは旅行者の外国人の間では“頻繁に聞かれる不満”であった。彼らは、シアトルで最も有名なコーヒーチェーンのコーヒーなど飲む気にはなれないのだが、辛うじてコーヒーと呼べる一杯を手にするためにスターバックスを探さざるを得ない状況にあった。だが、カフェ・ド・ランブルの創業が1948年であることからもわかるように、おいしいコーヒーを出すカフェがないのではなく、知らないということが大きな問題であったことは確かだ。しかし、いい店は簡単に見つかるわけではない。しかもエスプレッソに特化する店の数が少ないのも事実である。
だが、そんな時代は終わった。ここ数年で、おいしいコーヒーを提供することに精をだしているカフェは急増した。その多くはコーヒー豆を自家焙煎し、大きなエスプレッソマシーンも巧みに操っている。しかも、僅かな例外を除けば、どのカフェもレベルが高いものを提供している。タイムアウト東京のエディターは数週間をかけ、カフェインの過剰摂取気味になりながら、東京のベストカフェを捜し求めた。高いレベルのコーヒーを出すカフェの多さに驚いたというのが、率直な感想だ。もし、あなたのお気に入りが我々のリストからもれていればツイッターで知らせて欲しい。いずれにせよ、これからは真剣にその一杯を飲まなければならない。