ロ・スパッツィオは、イタリアの地元のバルが東京にワープしてきたかのようなところだ。カウンターに寄りかかりながらエスプレッソをすすることができる、数少ない店である。夜になるとエスプレッソの変わりにグラッパを楽しめるところまで本場そのもの。その古ぼけた内装も、まさにヨーロッパの小さな町にありそうなバル。店主の野崎晴弘はその技術をイタリアで磨き、今ではバリスタ養成所とコーヒーセミナーを開催している。一方、店のマネージャーは訓練されたソムリエである。店では北イタリアよりアルベルト ヴェラーニの豆を独自に輸入しており、堂々たる位置におかれた冷蔵庫には貴重で高価なコーヒー豆がストックされている(キロ当たり約5000円ほどのものも含まれている)。これらの事実は、我々に伝わるようメニューやマグカップに記載されている。エスプレッソはというと、あら捜しのしがたい出来ばえだ。カプチーノにはチョコレートパウダーで犬の絵が描いてあり、このサービスは多少余計であるようにも思えるが、その味は抜群。滑らかな舌触りのあと、心地よい苦味が長い間口の中に広がる。フードメニューはカジュアルなものが中心で、アルデンテに仕上がったパスタやリゾットもある。
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