東京ミッドタウン八重洲
Photo: Keisuke Tanigawa
Photo: Keisuke Tanigawa

2023年、東京にオープンする商業施設

新宿や虎ノ門、渋谷などに誕生する注目の施設

Mari Hiratsuka
テキスト:: Time Out Tokyo Editors
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2023年、街はにぎわいを取り戻し、東京の主要エリアには個性が際立つ施設が続々とオープンしている。坂本龍一が音響を監修した映画館が入居した「東急歌舞伎町タワー」や、東京駅の新たなランドマークとなった「東京ミッドタウン八重洲」、世界最大級のオタクの聖地「アニメイト池袋本店」、注目エリアである世田谷代田のマイクロ複合施設「ナカハラソウ」など、話題を集めた施設ばかりだ。

今後も、虎ノ門の「ヒルズ」の集大成となる新施設や、渋谷駅桜丘口地区の大型再開発プロジェクトなど、気になる計画が進行中だ。引き続き、変化を遂げる東京の街を見守ろう。

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  • Things to do

※2023年4月14日オープン

新宿歌舞伎町の「ミラノ座」跡地に誕生した、地上48階、地下5階から成る約225メートルの高層複合施設。

坂本龍一が音響などに携わった全席プレミアムシートの映画館や、劇場「シアターミラノ座」、ライブホール「Zepp Shinjuku」などのエンターテインメント施設とホテル、レストランが入居する。まさに「エンターテインメント」が凝縮された場所だ。

館内には、西野達やChim↑Pom、森山大道らのアート作品が飾られており、それを探すのも楽しみの一つ。建設を担当したのは、豊島横尾館や「2020年 ドバイ国際博覧会」の日本館を手がけた永山祐子建築設計である。

  • Things to do

※2023年3月10日オープン

地下1階でJR東京駅と接続する高さ約240メートル、地上45階の大規模複合施設。駅前のイメージを一新する大規模な再開発事業の一環として建設された。「東京ミッドタウン」としては、六本木、日比谷に続いて3番目となる。

地下1階から3階までは商業エリアだ。中でも2階にある「ヤエスパブリック」はぜひ訪れてほしい。複数の店舗から成る、コンテナをモチーフとした公共スペースで、台湾料理店「olso」や、日本かき氷協会会長の小池隆介が厳選した全国のかき氷の名店がポップアップ形式でかき氷を提供する「かき氷コレクション・バトン」などが出店している。

地下2階には、東京駅周辺に分散している高速バス停留所が集約する。39階から45階に入居する「ブルガリ ホテル東京」は日本初進出となり、見逃せない存在だ。

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  • Things to do

※2023年1月31日オープン

開業延期から約3年。満を持してオープンしたのが、羽田空港第3ターミナル直結の複合施設「羽田エアポートガーデン」だ。

1717室のエアポートホテルと日本文化を感じられるショッピングゾーン、2400平方メートルのホール・会議室が併設されるほか、飛行機の発着や富士山を望める24時間営業の天然温泉「泉天空の湯 羽田空港」は見逃せない。

バスターミナルには、都心主要部への路線のほか、白馬、草津温泉などの観光エリアや、東北、北関東、中部、北陸、近畿の地方都市と羽田空港を結ぶ新ルートを含む中長距離路線が発着。国内各地とのアクセスの向上が計画されている。

  • Things to do
  • 代田

※2023年1月13日グランドオープン

かつて中原商店街として約200店の商店が立ち並んでいた場所に、コンパクトな複合施設「ナカハラソウ(nakahara-sou)」が誕生た。通りに面した1階と地下は店舗フロアで、スタイルに応じて自由度の高い使い方ができるSOHOが全5室ある。

1階はミシュランビグルマンを獲得した「ネキ(Neki)」のシェフによる薪(まき)火レストラン「ソングブック(songbook)」で、地下はバーテンダーの野村空人プロデュースによるカクテルバー&スタジオ「クオーター ルーム(Quarter Room)」が開業した。

「羽根木公園」や「ボーナストラック」など、魅力的な施設が揃うエリアを満喫したい。

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  • Things to do
  • 日比谷

※2023年3月16日オープン

オフィスと商業施設から成る複合施設「東宝日比谷プロムナードビル」が、日比谷駅直結の場所に誕生。地下2階、地上11階の建物で、地下2階から地上2階の4フロアは、飲食店、物販・サービス店の全11店舗がラインアップする商業ゾーンだ。

「東京會舘」のクラシカルなフレンチを気軽に楽しめるレストラン「東京會舘 ドレープ」を初め、フランスの老舗紅茶ブランド「ニナス」のティーサロン「ル サロン ド ニナス 日比谷」など、注目の飲食店が入居している。

このほか、ドイツ発のデザイン家電メーカー「ミーレ(Miele)」の体験型店舗もある。同ブランドの家電製品を体験しながら調理できる「サステナキッチン」が完備されている。

「東京宝塚劇場」や「帝国劇場」でのエンターテインメントを堪能した後の一休みや、ショッピングに立ち寄るのもいいだろう。

  • ショッピング
  • スタイル&ショッピング

※2023年3月16日オープン

40周年を迎える「アニメイト池袋本店」が、世界最大級の規模でグランドオープンした。池袋保健所跡地に建物を増築し、現在の店舗と一体の10階建てのビルへリニューアル。売り場面積は従来の約2倍となり、シアターや展示会場を新設した。

地下2階~地上9階の売り場フロアに、漫画やキャラクターグッズといった販売アイテム、数10万点が並ぶ。

また、著名人やクリエーターが描いた350枚のサイン色紙は圧巻の景色なので、ぜひチェックしてほしい。

このほか、キャラクターがデザインされた「グラフィックラテ」がたまらない「アニメイトカフェグラッテ池袋本店」や、アパレルや生活雑貨グッズが揃うスペースアラモード(Space A la mode)」など、キャラクターへの愛や理解が深まる売り場が随所に組み込まれている。

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  • Things to do

※2023年4月15日リニューアルオープン

「東京ドームシティ」内にある商業施設「ラクーア」が過去最大規模のリニューアルを実施した。

1階に位置する約1000平方メートルのフードゾーン「DELI & DISH」には多彩な26店が軒を連ねるほか、人気スポットである「スパ ラクーア」ではフットプールやバーを新設するなど、アミューズメント施設内ながら、上質なひと時が過ごせるようになっている。

さらに同ビル内9階に、貸し切り個室と利用者専用のラウンジを備えたプライベートサウナが新登場。サウナを通じてコミュニケーションを促進させる新たなサウナ施設だ。

2024年までには、東京ドームシティ内に、吉本興業との共同事業による新劇場の建設も予定している。

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  • 銀座

※2023年5月オープン予定

スギの木を使ったサステナブルな高層ビルが銀座に誕生。「銀座高木ビル」は地下1階〜地上2階に物販店舗、3〜8階にオフィス、9〜12階に飲食店が入居する。

9〜12階は、サステナブルな建材として注目されているスギの木をいち早く取り入れ、木の箱をビルに乗せたようなユニークな建築様式になっている。バルコニーやルーフトップから有名観光地の街並みが見渡せる一方、内装からは良い意味で「銀座らしくない」木の温かみが感じられる。

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  • 六本木

※2023年秋オープン予定

「六本木ヒルズ」などを手がける森ビルが「ヒルズの未来型」である「麻布台ヒルズ」をオープン。「緑に包まれ、人と人をつなぐ「広場」のような街」をコンセプトに、6000平方メートルの緑に囲まれた広場を設置、都心の真ん中でありながら自然を感じられる施設となる。

入居するのは、オフィスや住宅、ホテル、文化施設のほか、ファッションやアート、カルチャー、ウェルネスなどにまつわる約150店舗。超高層棟A街区の低層部にはラグジュアリーな時を過ごせる日本初進出のホテル「ジャヌ東京」が入居する。そのほか、東京ならではの多彩な食文化に触れることができる日本食をはじめ、世界の食を体験できる巨大フードマーケットも見逃せない。

  • Things to do
  • 銀座

※2023年9月オープン、「ギンザ ホテル バイ グランベル(GINZA HOTEL by GRANBELL)」は4月24日オープン

銀座7丁目コリドー街の中心に位置する、ホテルや商業施設などから成る複合商業施設。地下3階・地上10階建てで、延床面積は1万789.52平方メートル。膜状のシンプルなルーバーで包み込まれたような外観は、存在感があり、上品で洗練されたファサードデザインになっている。

施設内には、オートロウリュサウナやスチームサウナを完備した「SPA&SAUNA コリドーの湯」やグランベルホテルグループ初となるプレミアムタイプのデザイナーズホテル「ギンザ ホテル バイ グランベル(GINZA HOTEL by GRANBELL)」が入居。そのほか飲食店やルーフトップレストラン、ナイトクラブなども楽しめる。

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  • みなとみらい

※2023年7月オープン、「三井ガーデンホテルみなとみらいプレミア」は5月16日オープン

みなとみらいに複合施設「横浜コネクトスクエア」が誕生。地上28階、地下1階建てで、上層部はホテル、オフィスエリア、下層部にはショッピングモールや憩いの広場がある。広場は4つに分かれ、それぞれ趣の異なった空間にデザインされている。アート作品や5種類の自然石を使った壁画は注目だ。

20〜27階に入居する「Yokohama SKY CRUISING」がテーマの「三井ガーデンホテルみなとみらいプレミア」は、晴天時には横浜の海とともに富士山も見える絶景スポットである。

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  • シティライフ

※2023年初夏オープン予定

池尻大橋にあった築48年の宿泊施設を大幅リノベーションし、地域住民とクリエーターが集まる複合施設。同プロジェクトは、グラフィックや空間デザインを行う301 Incがブランディングとコミュニティー形成を担当している。

日本橋小舟町の「パークレットベーカリーParklet)」を手がけたTerrainをはじめ、「K5」のクリエーティブで知られるグラフィックデザイナー、大西真平などのクリエイターが集結し、リノベーションが行われた。クリエーターたちと地元の人たちとの関係性をつなぐ起点を目指し、2023年初夏に開業する。

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  • 代官山

※2023年10月下旬開業予定

代官山駅前に注目のランドマークが誕生する。八幡通り・代官山通りに面する立地に開業する「フォレストゲート代官山(Forestgate Daikanyama)」は、「MAIN棟」と「TENOHA棟」の2つの建物で構成される複合施設だ。

運営は東急不動産が手がけ、MAIN棟のデザイン設計は建築家の隈研吾が担当する。さまざまな形状の木箱が積み重なるような建築デザインが特徴的で、屋外のみならず屋内にまで豊かな緑を取り入れ、緑に囲まれた新しい「住・働・遊」の拠点を目指すという。

MAIN棟の敷地面積は約4084平方メートル。地下2階、地上10階建ての施設で、地下1階~地上2階は商業空間で、カフェなどの入居を予定している。

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  • 渋谷

※2023年11月30日完成、以降順次開業、2024年夏「まちびらき」イベントを開催予定

渋谷駅桜丘口地区に新たな複合施設「シブヤ サクラ ステージ(Shibuya Sakura Stage)」が誕生。桜丘町と道玄坂1丁目の各地内、約25万4620平方メートルにまたがる、東急不動産の大型再開発プロジェクトだ。

39階建ての「SHIBUYAタワー」と17階ての「セントラルビル」を擁する「SHIBUYAサイド」(A街区)と、地下1階・地上30階の「SAKURAタワー」のある「SAKURAサイド」(B 街区)、「日本基督教団 中渋谷教会」(C街区)の3つのエリアで構成。オフィス、商業施設、住居、多言語に対応した子育て支援施設、国際医療施設などを備えている。

商業施設はA・B街区の低階層にあり、商店街のようなイメージで、路面店を中心に体験型の多様な店舗が出店する予定。また、ブルワリーを設置するほか、イベントスペースなどを通じて最先端のトレンドやカルチャーの情報発信を行う。

大迫力の立体的なデジタルサイネージを配した「ときめきSTAGE」、デザインコレクティブの「フロウプラトウ(FLOWPLATEAUX)」が手がける音響と照明が連動した「にぎわいSTAGE」の演出も見逃せない。人流や気象データなどを活用し、365日異なる空間が出現する。

過去を振り返る

  • Things to do
2020年、東京にオープンする商業施設
2020年、東京にオープンする商業施設

2020年は、紆余(うよ)曲折を経てオープンにたどり着いた施設が完成する。なかでも注目は、公園をつぶすな」と市民からの大きな反対やデモが行われた新宮下公園や、名称が賛否両論を呼んだ高輪ゲートウェイ駅だろう。そのほかにも、にぎわいのある水辺整備を推進している東武鉄道が手がける東京ミズマチ、クールジャパンがテーマのテーマパークが入居する有明ガーデンシティなどがオープンする。

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  • Things to do

今年は、何といっても「下北沢」に注目だ。長い期間行われていた駅前の再開発地が次々と完成していく。

そのほか、東京ミッドタウンがこの夏、東京駅の大規模開発の一環として八重洲にオープンするほか、2022年4月には開業5周年を迎えるギンザシックスに新たに19店舗がオープンし、リニューアルが行われる。変化を遂げる東京の街を見守ろう。

  • Things to do

2023年、街はにぎわいを取り戻し、東京の主要エリアには個性が際立つ施設が続々とオープンしている。坂本龍一が音響を監修した映画館が入居した「東急歌舞伎町タワー」や、東京駅の新たなランドマークとなった「東京ミッドタウン八重洲」、世界最大級のオタクの聖地「アニメイト池袋本店」、注目エリアである世田谷代田のマイクロ複合施設「ナカハラソウ」など、話題を集めた施設ばかりだ。

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