麺散
麺散
麺散

東京、讃岐うどん15選

神保町、根津、五反田、高田馬場などで味わう至極の一品

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1960年代からの幾度かのブームを経て、讃岐うどんは今やうどんの代表格といえる存在に成長した。東京でもセルフ式のチェーン店が増え、どこでも讃岐うどんが食べられる。もちろん、本場の味を知る香川出身者やうどん通が「讃岐うどん」と認めるかは別の話だが、そんな彼らをもうならせる名店が、東京には確かに存在する。香川には、うどん店が800店以上あるともいわれる。讃岐うどんに何を求めるかも人それぞれだ。

ここでは本場の名店の味をストイックに追求する店から、関東風との融合に挑戦する店まで、個性豊かな15軒を紹介。「いかに本場に近いか」ではなく、「おいしいかどうか」の基準でセレクトしているので、賛否はあるかもしれないが、このガイドをもとにうどん愛を語り合ってほしい。 

  • 神保町
神保町:うどん 丸香
神保町:うどん 丸香

神田にある行列必至のうどん店は、香川の超有名店、山越(やまごえ)うどんにルーツを持つ。美しく折りたたまれた麺は、コシがあってもちもち、だしは非常に優しい味わいで、香川のうどんを食べ歩いた人でも、「東京でこれほどの讃岐うどんを食べられるとは」と驚くのに十分なクオリティー。大きなテーブルがずらりと並んだ食堂のような店内も雰囲気十分。場所柄か、来店客はサラリーマンや学生が多いが、女性が1人で入っても気にならないだろう。ランチタイムはいつも行列だが、比較的回転が早いので恐れずにトライするべし。

  • 谷中
根津:讃岐饂飩 根の津
根津:讃岐饂飩 根の津

狭いながらも落ち着いた雰囲気の根の津は、行列ができる人気店だ。今はなき銀座の名店、さか田で修行を積んだ店主が作る麺は、水を多く加えた長期熟成の手法をとっており、もちっとした食感と滑らかなのど越しを両立させている。人気メニューは、温かいうどんと冷たいうどんが1.5人前ずつ楽しめる『温・冷二種うどん』。うどんの魅力を余すところなく味わえ、870円とお得。釜あげのうどんに明太子とバターを絡めた変わり種『釜めんたいバター』もおすすめだ。

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  • 人形町
  • 価格 1/4
人形町:谷や
人形町:谷や

人形町の谷やの店長、谷は香川県出身。高松の名店もり家で8年間修行を積み、店をオープンした。店に入ってすぐのところに麺打ち台が置かれ、ガラス越しにうどんを打つ様子を眺めることができる。毎朝足踏みして仕込まれるうどんは、コシがしっかりあり、4時間かけて作られる無添加のだしは、薄味ながら素材の味がしっかりと生きている。天ぷらは注文を受けてから揚げるため、さくさく。野菜がたっぷり入った大きなかき揚げがおすすめだ。

  • 本郷
  • 価格 1/4
本郷三丁目:トウキョウライトブルー ホンゴウスリー
本郷三丁目:トウキョウライトブルー ホンゴウスリー

本郷にある立ち食いの讃岐うどん専門店こくわがたが、店名を改め2019年5月にリニューアル。リニューアルに当たり立ち席スペースが広くなり、手打ち、手切りだった麺は機械切りに変わったが、その味は健在だ。店主は五反田の人気店、おにやんま出身。麺を楽しむため、初めは『しょうゆうどん』などシンプルなものがおすすめだ。愛媛『じゃこ天わかめうどん』、高知の『四万十のり玉子しょうゆうどん』 など、四国の各県の名産を取り入れたメニューも面白い。『徳島地鶏ささみ天すだちしょうゆうどん』は、大きく、柔らかいささみ天が乗った豪快な一品だ。

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  • 原宿

キャットストリート近くの路地に2018年9月にオープンした讃岐うどん屋。クリエイティブエージェンシーのエンワントーキョーが手がけた店で、内観・外観はストリート感と食堂感が絶妙に混ざり合った雰囲気。洒落たスタイルの反面、うどんは真っ向勝負の味。新宿の名店慎にいた職人が厨房に立ち、麺は茹で置きを一切しないというこだわりぶりだ。うどん通も虜にするその味を求めて、ランチタイムは連日行列ができている。サイドメニューも魅力的で、なかでもおにぎりの『とろたく』は絶品。

  • 日本料理
  • 赤羽
  • 価格 1/4

赤羽の住宅街の中にある手打ちうどん すみた。開店前から行列ができるほどの人気ぶりで、売り切れで早く店を閉めてしまうこともしばしば。その中でも一番人気があるのが『かしわおろしぶっかけ』(800円)だ。うどんは心地よいコシで、コショウの効いたかしわ天は、あっさりとしながらも肉の味を堪能できる。大根おろし、白ごま、刻みのり、万能ネギのトッピングとだしの相性も抜群。だしでよく煮込まれた讃岐風おでんも併せて楽しみたい。

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  • 代々木
  • 価格 1/4
新宿 :慎
新宿 :慎

新宿の慎では、もっちりとしたうどんの食感を堪能するべく『かしわ天ざる』を注文してほしい。注文を受けてから切る麺は美しく盛りつけられ、端正で艶(あで)やか。たくさん食べたければ、無料の大盛りサービスを利用しよう。つゆは、いりこではなく、削り節と昆布のだしを主にした関西風で、薄味で上品な仕上がり。さっくり揚がったかしわ天は、柔らかくジューシーだ。きれいな出来立てを出すために提供されるまで時間がかかることもあるので、ゆったりとした気持ちで来店しよう。

  • 高田馬場
  • 価格 1/4
高田馬場:讃岐うどん 蔵之介
高田馬場:讃岐うどん 蔵之介

香川の山田家で修行した店主による、本場の味が楽しめる蔵之介。2種類の国内産小麦をブレンドした、もっちりとしていながらしなやかな麺は、うどん通もうなるほど。だしは冷温2種作り、香川伊吹産のいりこを中心に、讃岐のしょうゆで仕上げている。

まず食べてほしいのが『讃岐ぶっかけうどん』。薬味やつゆは別で提供されるので、そのまま食べれば小麦の香りをしっかりと感じることができるだろう。付け合わせの天ぷらは半熟玉子、ちくわ、かしわの3種が食べられる『讃岐天』をぜひ。途中で玉子を崩し、とろりとした黄身をうどんに絡めるのも良いだろう。だしが効きさらりとしたつゆの『カレーうどん』もファンが多い。

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  • 五反田
  • 価格 1/4

立ち食いの人気店おにやんまは、五反田駅前という立地ながら一番ベーシックなメニュー『温かけ』が280円という本場並みの低価格。ランチタイムは行列必須だが、回転率も良いので、列のわりに早く食べられるだろう。狭い調理場を取り囲むような配置のカウンターは、独特の緊張感が漂う。つるんとした麺と、透き通った薄味のだしからは、立ち食いながら丁寧な仕事ぶりが感じられる。天ぷらは揚げても揚げても次々になくなっていくので常に揚げたて。下味がしっかりと付いたじゅわっと柔らかなとり天は、この店の一番人気だ。

  • 学芸大学
  • 価格 1/4
学芸大学:うどん恩家
学芸大学:うどん恩家

学芸大学のうどん恩家は、11時から14時までの3時間しか店を開けず、営業時間であっても麺がなくなると閉店してしまう。行列ができることも多く、席の数も少ないが、心地よい接客で落ち着いて食事が楽しめる。だしは、いりこの香りが強く立つが、まろやかで上品。小麦が香るぷりっと滑らかな麺は、かけても食感が損なわれることはない。注文が入ってから揚げる天ぷらもクオリティーが高く、種類豊富。ちくわはもちろんのこと、餅や半熟玉子もうどんとの相性が良くおすすめだ。

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  • 中野
  • 価格 1/4

四国屋は、讃岐うどんがまだ一般的でない1962年から東京で讃岐うどんを提供し続けている。天ぷらや、肉が乗ったものなどメニューは実に豊富だが、なかでも『肉きざみうどん』は、忌野清志郎もこよなく愛したという人気メニュー。大きめにカットされた油あげ、ネギ、肉がいりこベースのスープにたっぷり入り、具材の甘みがスープにも溶け出している。たっぷりと入った麺はコシもあるが比較的柔らかめで、ほっとする味わいだ。

  • 十条
  • 価格 1/4

香川の名店、宮武うどんで修行を積んだ店主が営むいわいでは、本家にならい、かけうどんを麺と出汁の両方が熱い「あつあつ」、同じく両方が冷たい「ひやひや」のほか、冷たく締めた麺に熱いだしをかけた「ひやあつ」で食べることができる。しっかりとゆでられた麺は、なめらかさとコシが両立しており、いりこと昆布ベースのだしはすっきりとクリアな印象。並盛300円からと、本場のようなリーズナブルな価格設定も魅力。揚げたての天ぷらは、ポン酢でさっぱりと食べられる『とり天おろしポン酢』がおすすめ。キムチが添えられているのもユニークだ。

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  • 八王子
八王子:本格手打うどん あらた
八王子:本格手打うどん あらた

夫婦が切り盛りする八王子のあらた。店主は香川の名店もり家で修行を積んだ本格派だ。うどんは注文が入ってから打ち、時間をかけてゆでるため、提供まで少し待つことになるが、伸びがよく程よい弾力の麺からは、店主の真摯(しんし)な仕事ぶりが感じられる。うどんとセットにできる天ぷらは、鶏と季節の野菜が入り、こちらも揚げたて。かけ、ぶっかけともに熱いもの、冷たいものが選べるが、おすすめは、うどんの味わいをいかす薄口のだしがたっぷりかかった『冷ぶっかけ天』。炊き込みご飯の付いたセットメニューも人気だ。

  • 葛飾区
  • 価格 1/4
四ツ木:賞讃
四ツ木:賞讃

四ツ木から徒歩13分のところにある賞讃の店舗は簡素な造りだが、讃岐でよく見かけるセルフ式の店のような雰囲気で、期待が高まる。『ぶっかけ元気玉』は、たっぷりの大根おろし、ネギ、ワカメ、天かす、温泉卵が乗った同店の一番人気。強い弾力の麺は伸びがよく、ボリュームも十分。つゆが濃いめで、関東風なのもユニークだ。途中で卓上にある特製の唐辛子を少量加えてもおいしい。アクセスは決して良いとは言えないが、季節限定のメニューも多く、太めの麺の日なども設けられているので、何度も訪れていろいろと試してみたい。

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  • 錦糸町
  • 価格 1/4

錦糸町にある讃岐うどんの専門店。うどん生地には、福生の田村酒造場の仕込み水である、秩父奥多摩の伏流水を使用。角ばった麺は小麦を感じる固めの食感で、温かいだしの中でもしっかりとした存在感。『かけうどん』は、うどんとだしが熱い「あつあつ」、だしのみが熱い「ひやあつ」、両方が冷たい「ひやひや」が選べる。

『しょうゆうどんセット』は、冷たいうどんの食感がシンプルに味わえる『しょうゆうどん』と『かけうどん』が少しずつ楽しめ、おすすめだ。天ぷらは『とり天』や、『ちくわ』など、オーソドックスなものもあるが、名物は『こんぶ』。結ばれた一口サイズの昆布は甘めの味付けで、とろりとした食感が後を引く。

麺を楽しむなら……

日本の夏を代表する麺といえば、やはりそうめん。古くから夏の食べ物として愛されてきたもののひとつで、奈良時代に伝来した索餅(さくべい)がルーツと言われている。ここでは、今年も猛暑が予想されている夏を乗り切るため、大自然や都心の野外で行われる夏季限定の流しそうめんや、メニューが豊富でアレンジが光るそうめん店など、清涼感を味わえる店を紹介する。

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