かまびす
Photo: Aya Ueno
Photo: Aya Ueno

清澄白河、ベストレストラン&カフェ5選

クラフト焼酎、ワイナリーレストラン、イタリアン、NYピザ、名物ベーカリーカフェ

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清澄白河は、静かな住宅街に溶け込むようにさまざまなカフェやレストランがあり、歩いて探す楽しみ、知る喜びにあふれている。近年では、ボトリング工場ブルワリー、ワイナリーなどクラフトマンシップあふれる店が相次いでオープンしており、「クラフト」はこの街の特徴的なワードになりつつある。

「都内屈指のコーヒータウン」としても知られる同エリアで人気を博し、2店舗展開している名ロースタリーカフェ、蒸留所が手がける焼酎と肴いずれも主役な名店から、ニューヨーク出身のオーナーが営むニューヨークピザ専門店まで、個性豊かでハイレベルな店が点在している。ぜひ同記事を参考に、お気に入りの一軒を見つけてみてほしい。

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  • 門前仲町

清澄白河と門前仲町の境目に位置する、小料理と蒸留酒のペアリングが楽しめるカウンター8席の小さな居酒屋、「かまびす(噌)」。「虎ノ門蒸留所」の立ち上げから運営まで携わるオーナーの一場鉄平がセレクトするジンをはじめ、焼酎、ラム、日本酒、クラフトビールと幅広い酒を用意する。

フードは、おかみのmomiが旬の魅力を引き立てた鮮魚と、発酵食材を用いた「押し付けがましくない健康的な料理」を提供している。

まず味わってほしいのは、サツマイモ「玉茜」が原料の焼酎「MIYAGAHAMA Aroma」。酒は鮮やかなオレンジ色で、蒸留すると紅茶のような風味が感じられる。これにソーダを注ぎ、自家製のレモン酵素シロップに漬けたスライスレモンを浮かべると、レモンティーのような味わいに変わる。まろやかながらスッキリとした口当たりで、焼酎初心者にもおすすめの一杯だ。

取材時は「富山ほたるいかなめろう」や「うどのきんぴら」といった旬のメニューを合わせた。

もちろん、ボタニカルジン「COMMON」など、虎ノ門蒸留所のメニューも味わえる。これには定番メニュー「遊牧民の納豆春巻き」を合わせてみよう。納豆のマイルドさが、スパイスの刺激とジンの軽快さを包む。

酒を飲めば箸が進み、箸が進めばまた酒が進む名店である。ぜひ折に触れて訪れてほしい。

  • 門前仲町

ニューヨーク出身のオーナー、トニーが営むニューヨークピザ専門店。13回にわたり世界大会に優勝したトニー・ジミアーニ(Tony Gemignani)から直々に修行を受け、本場の味を再現した。

アメリカのデリを思わせる店内は、赤い壁に野球グッズやニューヨークの写真が並び、テレビからはニューヨーク・メッツの野球実況が流れている。キッチンの壁には、ジミアーニが営む「ピザロック」をはじめ、名だたる名店のピザボックスが展示されている。

ショーウィンドーに陳列されているのは、ニューヨークピザの代名詞でもある「チーズ」(1ピース745円、ホール4,298円、以下全て税込み)「ペパロニ」(1ピース961円、ホール5,767円)の2種のみ。生地はジミアーニの教え通り「カプート」を使用し、通常の釜よりも低い温度のオーブンで8分ほどかけてじっくり焼き上げ、どこにかぶりついてもカリッとした香ばしいクラフト生地の食感が楽しめる。

店頭にはペッパー、オレガノのほか、ニューヨーカーには馴染み深い「Mike's Hot Honey」が置いてある。甘塩っぱさがピザと相性抜群なので、ぜひ「味変」に試してほしい。

事前予約制ではないため少し時間は要するが、ホールでのオーダーも可能だ。徒歩2分先には隅田川があるため、友人で集って川辺でピクニックするのもいいだろう。

アメリカンな店内、そしてチャーミングなオーナーとの会話を楽しみつつ、「昭和のニューヨークピザ」を堪能してほしい。

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  • 清澄

淨心寺近くにあるレストラン併設の都市型ワイナリー。アパートのように見える建物で、外部階段から2階に登ると、高い天井と2つに区切られたキッチンスペースがある。

1階は醸造所、2階はワインレストランとテイスティングルーム。2階のフロントフロアは、充実したビストロスタイルの食事と、ワインとチーズなどのカジュアルな軽食を楽しめる試飲室となっている。

フジマルの豊富なワインリストは、自社醸造酒と世界中のボトル入りの約200本のワインの両方が含まれており、毎日、6種類または7種類のハウスワインが提供される。

  • 清澄

住宅街の一角に佇むイタリア料理とワインの店「シオリ(siori)」。オーナーの達城宗和は、イタリアン一筋で25年のキャリアを積んだ後、住み慣れた清澄白河に同店をオープンさせた。店名には「この店が街のしおりのような存在になれば」という願いが込められている。

アフリカ産アサメラの一枚板で作られた全長11mのカウンターテーブルが奥に延びた店内は、重厚感と温かみが両立しており、心地よい。

料理は、旬の食材に合わせて3、4日ごとにメニューを変えるという。取材時は、「枝豆とマスカルポーネのクロスティーニ」(780円)と「豚肉の田舎風パテ」(1,580円)を提供してくれた。クロスティーニとはイタリアのパン料理で、酸味の少ない自家製フォカッチャにチーズや豆などが乗っている。「グラナ・パダーノ」というハードタイプのチーズと粒感の残った茶豆はまろやかさと苦みの塩梅が絶妙だ。

また、パテは数少ない定番商品の一つ。牛乳ではなく、日本酒を用いて臭みを抜いており、とろけるような優しい味わいだ。ほかにも、つまみ感覚で楽しめる料理が多く、前菜はいくつかオーダーすると、盛り合わせにしてくれるのもうれしい(時とタイミングによる)。

ワイン選びは品種や産地にこだわらず、作り手の思いを大切にしていると達城は言う。共感したインポーターからセレクトし、取り寄せたワインは300種ほど揃う。

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  • 清澄

隅田川沿いに位置するオセアニアスタイルのカフェ、「イキ ロースタリーアンドイータリー(iki Roastery & Eatery)」。倉庫をリノベーションした店内は、高い天井を生かした開放感のある雰囲気だ。

オーナーの原瀬輝久は、ニュージーランドで18年、さらに日本で10年以上コーヒーやカフェ事業に携わってきたエキスパート。そんな彼が、コーヒーも食事も充実したオセアニアのロースタリーの在り方を伝えたいとオープンしたのが同店である。

おすすめは「フラットホワイト」(660円)。併設された焙煎(ばいせん)所で手がけたコーヒー豆「イキ ブレンド」は、まろやかな口当たりの後にグレープフルーツのような酸味も感じられ、爽やかな朝にぴったりな一杯である。最後の一口まで形の崩れない美しいラテアートにも注目してほしい。

出来たての焼き菓子やサンド、デリなど50種類ほどの豊富なフードメニューもこだわりの一つ。昨今「進化系パン」としてパン好きから話題を集めている「パンスイス」(550円)は特に食べてみてほしい。ブリオッシュ生地の表面はパリッと香ばしく、中にはカスタードクリームとチョコチップがたっぷりと入っている。甘さはやや控えめでコーヒーとの相性が抜群だ。

カウンター上には、澁谷忠臣による「犬アート」も。店もペットフレンドリーなので散歩ついでにもいいだろう。

同店から徒歩5分の場所にある1号店「イキ エスプレッソ(iki ESPRESSO)」は、緑あふれるリラックス空間で、ケーキやプレートメニューが充実している。「それぞれの良さがあるので、気分やシーンによって使い分けてほしい」と原瀬は語る。

もっと東京の食を堪能したいなら……

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