渋谷ワイナリー東京
Photo: Midori Yamaoka
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東京、アーバンワイナリー5選

御徒町、清澄白河などの下町から渋谷、三田まで都内でできたワインを楽しむ

寄稿:: Midori Yamaoka
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ワイナリーといえば、ぶどう畑に隣接した広大なものと考えがちだが、近年ではニューヨークやロンドンなどを先駆けに、大都市にワイナリーを構えるところが増えてきている。ここ東京も例外ではない。

ここでは門前仲町、御徒町、清澄白河と下町から渋谷、田町といった都心まで、それぞれの場所で個性的なワインを造り、提供している東京を代表する「アーバンワイナリー」を紹介しよう。

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  • 御徒町

「葡萄(生産者)と蔵(ワイナリー)と人(客)」が目に見えない道でつながり、ともに繁栄するという願いを込めて御徒町に設立された、わずか33平方メートルほどの小さなワイナリー。1・2階が醸造所、3階はアットホームな雰囲気のレストランが併設されている。

醸造責任者の須合美智子とレストラン責任者の佐藤水紀の2人が中心となって運営する同店では、客と造り手との距離が非常に近い。「つくるを楽しむ」というモットーのもと、ワイン造りはもちろんのこと、客との会話や関係性も楽しんでいる。彼女たちを囲み、おいしい食事とのペアリングを楽しむイベントも不定期で開催する。

ワインは、山梨・長野・茨城県の契約農家で作られたブドウを使用し、約10カ月間、絶え間なく醸造。醸造所では2022年7月からスタートしたタップワインが設置され、常時5、6種類が味わえる。ボトルに詰めて購入もできるほか、会員になると特別価格で購入できるので、併せてチェックしてほしい。

ワインに慣れていない人でも気軽に楽しめるよう、それぞれのワインに合う食事のイラストをエチケットに施しているのも必見だ。みたらし団子やショートケーキ、ハンバーガーなどが描かれているので、合わせる料理を考えながらワインを選ぶのも楽しみである。

  • 渋谷

深川ワイナリーを手がけたスイミージャパンが運営するワイナリー。渋谷の商業施設「レイヤード ミヤシタ パーク」内にある。収穫したブドウが翌日に届くなどアクセスの良さがメリットになっていると醸造責任者の村上学は語る。

20代の客も多く、ワインの魅力を初めて知る機会を創出する場としても機能し、都心のど真ん中で、目の前でブドウが発酵する様子を見ることができる。

使用しているブドウは国内のものだけではなく、オーストラリアやニュージーランドといった季節が異なる国から取り寄せたものも使用しており、一年を通して常に新しいワインに出合えるのもうれしい。広々としたビストロが併設されている店内では、本格フレンチが楽しめる。タップから注がれる出来たてのワインをランチやディナーとともに気軽に堪能してほしい。

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  • 田町

一見すると、田町駅前の密集した商店街にワイナリーがあるとは思えないが、狭い路地裏を歩き、2階建ての鮮やかな緑色の看板が見えたら、そこが東京が誇る日本産ワインのレストラン・ショップ・醸造所が合わさった複合店「ワインマン ファクトリー」だ。

1階にはイタリアンレストラン「アンティカブラチェリアベッリターリア(Antica Braceria Bell'italia)」があり、2階はワインショップになっている。建物脇の別館には、秋には少量生産のワインを、冬にはアップルサイダーを作るための巨大なステンレス製発酵容器が並ぶ小さな製造室がある。

ショップではワインやシードルのほか、風変わりなラベルのインディーズワインメーカーの輸入ワイン(主にイタリア産)も幅広く取り扱っている。2階にはカジュアルなダイニングスペースもあるので、チーズの盛り合わせやパスタを注文し、赤か白のグラスワインとのペアリングも楽しめる。

1階のオープンキッチンを備えたカウンターのみのレストランは、フルコースの食事を楽しみたいときに利用したい。スペシャリテには「尾崎牛の炭火焼きステーキ」や「白トリュフ風スパゲッティカルボナーラ」などがある。

主にディナータイムに営業しているが、土・日曜日と祝日のランチタイムには、3種類の選べるセットメニューを用意する。

  • 清澄

淨心寺近くにあるレストラン併設の都市型ワイナリー。アパートのように見える建物で、外部階段から2階に登ると、高い天井と2つに区切られたキッチンスペースがある。

1階は醸造所、2階はワインレストランとテイスティングルーム。2階のフロントフロアは、充実したビストロスタイルの食事と、ワインとチーズなどのカジュアルな軽食を楽しめる試飲室となっている。

フジマルの豊富なワインリストは、自社醸造酒と世界中のボトル入りの約200本のワインの両方が含まれており、毎日、6種類または7種類のハウスワインが提供される。

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  • 門前仲町

深川・門前仲町に「ブドウと対話しながら造る」ワイナリーがある。ここでは、毎年同じ産地、同じ品種でワインを造るのではなく、国内を中心に仕入れたブドウによって醸造家が自身の感覚に頼るという独自のアプローチにこだわる。

ワイナリーには「テイスティングラボ」と呼ばれる9席のカウンターがあり、毎日12〜18時には全種類のテイスティングとボトル購入ができる。

さらに、土・日曜・祝日は予約すれば14時と16時から醸造所見学も実施。醸造家の仕事ぶりを間近で感じることができるのだ。このほか、ワイン造りを「体験」として発信し続けており、ブドウの収穫ツアーやワイン醸造体験を毎年開催している。

 近隣にある地元密着型のスーパーマーケット「赤札堂」の屋上ではブドウを栽培。ゆくゆくは「深川産のワイン」を作るというから驚きだ。これからも目が離せない。

もっとワインや酒を楽しむ……

  • ショッピング
ワイン、ジャケ買いのススメ
ワイン、ジャケ買いのススメ

ワインをエチケットで選ぶのは、レコードをジャケ買いするのと似た楽しさがある。造り手が表現した「ジャケ(エチケット)」によって奏でる味に特徴が出ており、2人の作り手によるワインのミックスや、パンクやアンビエント的な味わいのものなど、どれもユニークだ。

シャブリなどブランドを背負うワインは、エチケットに表示すべき事項が定められているため、ある程度デザインに縛りがあるのだが、従来の枠にとらわれない、より自然なワイン造りを目指すインディペンデントなワイン農家が2000年代頃から増加。彼らは独自のエチケットでワインを表現してきた。

独創的でパンチある味わいのものから、摘みたてのブドウの味わいをぎゅっと閉じ込めたフレッシュな味わいなものまでその特徴は様々。

ここでは、ジャケで選びたいワインを11本紹介する。セレクトは、常時1000種類以上のワインをそろえるショップを併設したダイナー、フジマル 浅草橋店の店長、齋藤によるもの。ギフトや手土産にもぴったりなワインはジャケで選んでみては。

  • ショッピング
  • 酒屋・ワインショップ

ワイン好きでもそうでなくても、毎年なんとなくワインが恋しくなる今の時期。フランスのボージョレ・ヌーボーが販売解禁になる11月の第3木曜日以降だ。単なるフランスの一地方(ボージョレ地区)の新酒のことなので「初物好きの日本人の心をうまくとらえたただけ」と揶揄(やゆ)する人もいるが、街もクリスマスムードが訪れるなか、軽めの赤ワインで乾杯したくなるのも事実だ。

今回は買うだけでなく店内でも一杯飲める、バー併設のワイン専門店を紹介する(バーだけを利用するのもあり)。初心者も愛好家も、気軽に足を運んでみては。

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都内には至る所に世界レベルのブルワリーやワイナリー、蒸留所が点在している。東京に暮らしていれば、大きなスペースはなくとも小さな空間をうまく使ったこれらのヴェニューに巡り合うこともあるだろう。本記事では、こうした都内の酒造所を紹介する。

その中には、ビールに日本酒、ワインやスピリッツなど、きっと好みに合うものを製造しているブランドがあるに違いない。ブランドが立ち上がったきっかけは、趣味が高じたり、強い使命感に駆られたりとさまざまで、多くは試飲やツアーも行っており、好きになった酒の製造工程まで知り尽くせるのも魅力の一つだ。

  • パブ
東京、ブルワリーパブ10選
東京、ブルワリーパブ10選

ビール愛好家の終着点ともいえるブルワリーパブとは、ビールの醸造と提供を同じ場所で行っているパブのこと。品質の劣化が最小限に抑えられたフレッシュなビールを楽しめるのだ。店の醸造のローテーション次第で、オリジナルビールが登場したり、エールやピルスナー、スタウトなど、さまざまなタップメニューを味わえたりする。味だけでなく、むき出しの醸造タンクが堂々と鎮座する重厚な光景も醍醐味(だいごみ)だ。

ここでは、年々軒数が増えつつあるブルワリーパブを、都内と東京近郊からセレクトして紹介。知れば知るほど深みにはまる、ディープなビアワールドに案内する。

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  • ナイトライフ

気軽にアルコールを楽しみたいときの強い味方といえば、ワンコインバーだ。東京には、本格的なタパスが味わえるワインバルや、店主イチ押しの銘柄が並ぶ日本酒の角打ち、インターナショナルな客層でにぎわうDJバーなど、ほぼ全品500円以下で楽しめる個性豊かなワンコインバーがある。

安いからといって飲みすぎには注意だが、週末はワンコインバーホッピングに繰り出そう。

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