ビールアンドコーヒー バブル
Photo: Keisuke Tanigawa

八王子でしかできない6のこと

カフェ、ブリューパブ、ショップ、美術館、個性豊かな6スポットをご紹介

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東京最大の面積を誇り、市内に高尾山を擁する八王子市。自然豊かなイメージがあるが、東京の市の中では最大、23区を合わせても8番目の人口57万人を誇る大きな街でもある。個人経営の商店も数多く存在し、地元愛に満ちた若手のクリエーターやオーナーが台頭している注目のエリアだ。

ここでは、八王子駅から労せず訪れ、楽しめるスポットを紹介。市民に愛される美術館、美しい中庭カフェからはじまり、ニューオープンしたばかりのブリューパブ、若きシェフが手がける地産野菜を堪能できるビストロ、カルチャー色ムンムンなショップまで、注目のヴェニューを6つ選んで紹介する。

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  • 八王子

シーフードマーケット

「八王子総合卸売センター」の中にひっそりと店を構える「シーフードマーケット(SEA FOOD MARKET)」では、一風変わったサンドイッチが食べられる。

店主の福泉直哉は、実家が魚屋を営んでおり、幼い頃から市場に出入りしていたという。しかし、コロナ禍で市場の客足が減ってしまい、「何か恩返しできることはないか」と、新鮮な魚を使ったカフェフードをテイクアウト専門店として販売したのが、同店の始まりだ。

定番メニューは「REDHOT シュリンプ BABY」(1,400円、以下全て税込み)。鉄板でグリルしたパンに、海老のフライと豆苗やトレビスなどの栄養価の高い野菜を組み合わせ、そこに自家製のスパイスを使用したタルタルソースやチリソース、2種のチーズを合わせたものだ。和と洋をミックスさせたオリジナルメニューで、ジャンキーな味わいが癖になる。

そのほか、市場ならではの旬の魚や海鮮を使った、時期限定メニューも見逃せない。取材時は、「初鰹&ヨーグルトのディップサンド 」(1,000〜1,500円、魚の卸値によって変動)を提供してくれた。 醤油の麹を入れたマスタードとヨーグルトソースが程よい酸味とまろやかさを演出し、カツオと相性抜群である。

モダンなアメリカンテイストに和を取り入れた「ジャパニーズアメリカン」をテーマにした内装も見どころの一つ。入り口や店内には京都の古材を使い、照明にはレトロなミルクガラスで温かみのあるリラックス空間に仕上げている。

市場での買い物やサイクリング、ランニングの休憩に、早起きした日には、モーニングで一日の活力をチャージしてみては。

  • 八王子

ギャラリー アンド ガーデンカフェ ヤスタケ

2003年に開店し、以降は八王子民から広く愛されているカフェ「ギャラリーアンドガーデンカフェ ヤスタケ(Galler&Garden Café YASUTAKE)」。建物が2カ所に分かれ、離れとの間に広がる中庭が特徴的だ。庭仕事が好きだという店主がレンガ敷きから一つ一つ手づくりしたそう。

店内には、店主が収集したというデイヴィッド・ホックニーの絵画やオーディオなどが至る所に飾られている。入り口横のらせん階段を上がった2階は貸しギャラリースペースになっており、取材時はフランスのポスター・版画展を開催していた。

飲食メニューは、自家焙煎のブレンドコーヒーとチーズケーキのセット、ホットサンドなどを提供している。

近年ではドラマや映画撮影にもよく使われるそうで、若者が集まる「映えスポット」にもなりつつあるという。愛犬を連れての利用も可能なので、散歩のひと休みにも最適だ。看板犬のポチにもぜひ会いに来てほしい。

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  • 八王子

ビールアンドコーヒー バブル

併設の醸造所で作られた出来立てのクラフトビールが楽しめるカフェ&ブリューパブ。 八王子にある「OLDBOYS BREWING」というブルワリーが、2024年4月にオープンしたコミュニティー型店舗だ。

1990年代の懐かしさを感じさせる、木とスチールでできた空間には、カウンター席と2人がけのテーブル席が4席配置されている。テラス席もあるので、天気が良い日は外で一杯というのも最高だ。

クラフトビールのタップは主にIPAを製造(種類は約1カ月〜1カ月半周期で入れ替わる)。ガラス越しに店内奥で貯蔵されているビールタンクを眺めることができる。

6月から提供を開始した「そぞろにIPA」は、甘くフルーティーな香りがふわっと広がり、オレンジ、マンダリンなどの柑橘系の味わいが楽しめる。ハーブが入った「Garden Saison/Herbal Saison」は、少しの苦みと深みのあるボディがしっかりとした1杯だ。時期によって異なるテイストが常時6種、タップにつながっている。好みの一杯を満喫してほしい。

ビールの供にタコスはいかが。トルティーヤはトウモロコシの粉だけで作った本場メキシカンスタイル。皮と一緒に低温調理し、肉本来のうまみと柔らかさを追求した「カルニータス(ポーク)」は、酸味をきかせたサルサベルデと相性抜群。このほか、チポトレソースと一緒に味わう「チキン」、フライした「フィッシュ」の3種類からカスタムできる。

  • ショッピング
  • 八王子

マーケット

八王子駅南口にあるビルのワンフロアで一際異彩を放つショップが「マーケット(MARKET)」だ。 ミュージシャンの衣装やグッズ制作といったデザインやイラストを軸に活動するオーナーの松田ランがファッションやアートシーンを盛り上げようと、2020年にオープンした。

フリーマーケットのように多様な古着や雑貨などが集まっているが、アイテムはいずれもハイセンスだ。旅や人との出会い、枠にとらわれないさまざまなカルチャーを愛する彼の自由な精神から自然と寄せ集められたものだという。

ニューヨークでハンドピックした古着に、メキシコ産シルバーを使ったアクセサリーやビンテージラグなども販売。 店内にある大きなスピーカーも自作で、レゲエダブやアンビエント、エクスペリメンタルなど常に心地良い音楽が響き渡っている。

また、オリジナルのシルクスクリーンデザイン版から好きなものを選び、 その場でプリントしてもらえるサービス(1回2,000円から)もある。 間近でインクが移っていく過程は、デジタルの時代だからこその新鮮さとワクワクがあってとても面白い。 ぜひ試してみてほしい。

あらゆるカルチャーが混ざり合い、調和した空間はひとときの癒やしを与えてくれるだろう。

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  • 八王子

グレージュ

シンプルな味付けで野菜本来のうまみが贅沢に感じられるモダンな創作料理と多様なワインが楽しめるダイニングレストラン。「野菜でお腹をいっぱいにしたい」と話すオーナーの小髙直斗は、銀座にある2つ星フレンチレストラン「ベージュ アラン・デュカス東京」でソムリエとして働いていた経歴を持つ。コロナ禍を機に地元である 八王子に戻り、地場野菜の魅力や魅力的な農家を知ってもらうきっかけにできたらと2021年1月に同店をオープンした。

メニューには、季節ごとやその日に採れる野菜を使った見た目も美しい品々が並ぶ。 取材時は、塩や赤紫蘇のピクルスで味付けされた「トマトとチェリーの小さなタルト」(700円)と、無農薬のキュウリとズッキーニにイタリアンパセリを使用した2種類のグリーンソースをかけて味わう「ズッキーニのサラダ」(1,000円)を提供してくれた。

2つの料理に合わせたワインはブドウの風味豊かな「Ohno Field Blend」だ。ドイツで有名なナチュールワイン愛好家のダニエル&ビアンカ夫妻が手がけたクリーンで繊細な味わいのワインも野菜料理に寄り添ってくれておすすめだという。 このほか、日本、ドイツ、フランス産をメインに約400種類ほど揃えている。

店内にはソムリエ、シェフ、パティシエが在籍しているので、注文に迷った時にはそれぞれの専門家におすすめを聞いてみるのもいいだろう。作り手の思いと素材にこだわった食事で、大切な誰かと上質な時間を過ごしてみては。

  • アート
  • 八王子

八王子市夢美術館

日常生活の中で様々な美術品と触れ合い、市民が気軽に楽しめる「くらしの中の美術館」として、2003年に「ビュータワー八王子」の2階に開館した「八王子市夢美術館」。 年間を通して常時開催している収蔵品展示や、年に5回程度の特別展のほかにも、学習機会の場として、ワークショップや講演会なども行われている。

現在、「ルーヴル美術館の銅版画展」が9月1日(日)まで開催されている。同館の「カルコグラフィー(銅版画)室」のコレクション約1万3000点の中から、ラファエロやダヴィンチ、レンブラントなどの絵画や絢爛な建築物の銅版画約100点が紹介される。

カルコグラフィーとはギリシャ語で「銅板に描かれたもの」を意味し、ルーヴルでは銅版画と原版を保存し、版画を掘る「カルコグラフィー室」を表す。その起源はルイ14世がフランス王家の偉大さを普及するため、建築物や芸術作品などを銅版画によって記録し、メディア媒体として機能させたことから始まる

1797年には現在の国立カルコグラフィー室となり、版画技法の保存と名画の版画化に寄与した。さらに20世紀に入ると、現代作家による新作が加わることでコレクションは充実していった。

現在まで受け継がれたカルコグラフィーの知られざる魅力を発見してみては。

中央線の街々を探訪する……

  • Things to do

5月上旬はネモフィラの花が咲き誇るなど季節ごとに見どころがあり、都内から多くの人が集まる「国営昭和記念公園」がある駅として有名な街、立川。「イケア 立川」があるほか、映画好きなら、爆音上映を世に広めた立役者である「シネマシティ」もよく知るところだろう。

2020年には大型ライブハウスを併設した未来型の文化都市空間「グリーンスプリングス」が誕生し、一気にあか抜けた感もある。その進化は2023年もとどまるところを知らない。

ここでは、近年急速に盛り上がりを見せている立川の中でも、ホットなスポットを5つ紹介しよう。アート、憩い、食、ショッピングといずれもローカルな魅力を残しつつも、ハイクオリティーな場所ばかり。ぜひ「ハイローカル」な街を探索してほしい。

  • Things to do

三鷹駅前の「風の散歩道」や「井の頭恩賜公園」など緑豊かな景色が広がる三鷹エリア。地域に根づいた商店が軒を連ねる「中央通り」は地元の人で賑わい、穏やかな空気が漂う。

晩年の太宰治が住んでいたことでも有名で、墓がある「禅林寺」、彼の入水した「玉川上水」もあり、6月19日の「桜桃忌」には今もなお熱狂的なファンが集う。

また、ジブリアニメの中で歩いているような気分に浸れる「三鷹ジブリの美術館」といった文化的な施設と自然が心地よく同居している。

ここでは、太宰を愛する古本カフェから著名人にも愛されている餃子屋、アーティストおすすめのレコード店まで、文化的な三鷹散策のための5つのスポットを紹介しよう。

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  • Things to do

JR中央線快速で新宿から30分。国分寺崖線とよばれる斜面地や湧水、貴重な樹林など緑豊かな土地で、都市の喧騒(けんそう)から離れたのどかな町だ。一方で、1970〜80年代には「ヒッピーの聖地」とも呼ばれ、個性的な店や人が多く集まるエリアでもある。

文化と自然のバランスがほどよくとれた地味な都市という印象だが、実は東京都内でも有数の魅力を秘めたスポットがいくつも存在する。ここでは、そんなきらめく魅力を持った店を5件だけ紹介しよう。

  • Things to do

JR中央線で吉祥寺から西へ2駅、武蔵境は緑に恵まれた地域だ。街路樹も豊かで、「野川公園」や「小金井公園」などの広大な緑地は休日、家族連れでにぎわう。駅周辺にもナシやブドウを栽培する果樹園があり、採れたての野菜や果実の販売所も多い。

近隣にはいくつもの大学が並ぶ学生街の一面もあり、駅前にある「武蔵野プレイス」は都外からも人が訪れる人気の図書館だ。館内にはカフェもあり、市民の憩いの場となっている。

近年では、7月には中央線沿線のブルワリーが一堂に会する「中央線ビールフェスティバル」が開催されることでも注目を集めるほか、人気ラーメン店や著名人がオープンしたビーガンレストランなど、知る人ぞ知る名店も多い。

ここでは、途中下車してでもわざわざ訪れたくなるユニークな施設や専門店をピックアップしてみた。ぜひ、散策の参考にしてほしい。

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  • Things to do

中央線の国分寺駅と立川駅の中間にできた駅という意味で、両駅から1字ずつ取って名付けられたのが国立市の由来だ。南口には一橋大学国立キャンパスがあり「大学通り」の桜並木は都内の名所としても知られ、春には多くの人でにぎわう。

手話で接客を行うスターバックスのサイニングストア「nonowa国立店」がある町としても名高い。魅力的な独立書店やカフェ、バー、雑貨店、ギャラリーなども多く存在しており、豊かな文化を育んできた町だ。ここでは、中でもユニークなヴェニューを5件紹介しよう。ぜひ散策を楽しんでほしい。

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