手打 親鶏中華そば 綾川
手打 親鶏中華そば 綾川(Photo: Keisuke Tanigawa)
手打 親鶏中華そば 綾川(Photo: Keisuke Tanigawa)

東京、ネオクラシックラーメン11選

恵比寿、巣鴨、本郷で食べたい進化系の中華そば

Hisato Hayashi
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テキスト:メンチャック、Time Out Tokyo Editers

「ネオクラシックラーメン」とは、古き良き昔ながらの中華そばのスープや具材などに、一ひねりのインパクトを加えて現代風に再構築したラーメンのこと。クラシカルなしょうゆラーメンの奥深さと、新しさが同居した味わいに、近年じわじわと人気が高まっている。本記事では、懐かしくも新しいネオクラシックなラーメンを提供する11店を紹介する。

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  • 町田

小田急線鶴川駅から徒歩10分ほど、駐車場を完備したロードサイドにある一軒家風の店。『パイナップルラーメン』が人気のパパパパパインの店主が営業している。

『醤油ラーメン』は、誰にでも愛されるような大衆食堂のラーメンをベースにしながらも、豚と魚介の清湯(ちんたん)スープに牛脂を使用しており、牛の強い甘味が特徴的な味の中華そばだ。麺は極太縮れ麺でスープによく絡む。

秘伝のたれに漬け込んだ大判のチャーシューは贅沢な厚みで、食べ応えも十分。トッピングの味玉も甘味が染みた独特の味わい。シンプルながらも全体的にとても満足度の高い一杯に仕上がっている。そのほかのメニューでは、アサリのだしを加えた塩だれがきいた『塩ラーメン』もおすすめしたい。

  • ラーメン
  • 北区

JR宇都宮線尾久駅からすぐの立地。カウンター7席のみの店内に入ると、独特なスープの香りにあふれている。提供している『中華そば』は、国内産の干しシイタケをふんだんに使い、『利尻昆布』を混ぜ合わせたうま味たっぷりのしょうゆスープだ。

麺は細麺であるが、少し固めにゆで上げられて小麦の味がしっかりと感じられる。豚バラのチャーシュー、青ネギ、柔らかいメンマなど、具材はシンプル。全体的にうま味が詰まっているが、濃厚過ぎず飽きることがない。

仕上がりがマイルドなので一気に箸が進み、スープは最後の一滴まで飲み干してしまうだろう。煮卵などのトッピングを追加することもできる。

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  • ラーメン
  • 新宿

新宿歌舞伎町のど真ん中に位置する、町の中華屋さんをほうふつとさせる外観の店。都内の数店舗で「〇ちゃん」という店名のラーメンが立て続けにオープンしているが、この新宿店もすぐに人気になっている。

主力メニューは『中華そば』とつけ麺の『もり中華』。『中華そば』は清湯(ちんたん)スープと平打ちストレート麺に、チャーシュー、白ネギ、メンマが乗ったシンプルなスタイル。すっきりとしていながらも癖になるしょっぱさが新しい味わいで、飲んだ後にもおすすめしたい。

具材は小ぶりだが、肉厚のチャーシューがたっぷりと乗っている。卓上にはブラックペッパー、七味、ニンニク、酢などがあり、食べ進める途中で「味変」が楽しめる。近隣には天下一品や神座など人気のラーメン店もあるが、歌舞伎町で食べたい注目の店だ。

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  • 中目黒

中目黒駅近くの路地裏で半地下にある店。元々あったらーめん恵本将裕から2021年3月に店名を変えて、リニューアルオープンした。

懐かしさを感じる中華そばが話題を呼び、連日行列が絶えない人気店となっている。『中華そば』は煮干しの風味がしっかりときいたスープが特徴的で、どこか懐かしさを感じる優しい味わい。ストレート麺は喉越しがよく、スープとの相性も抜群だ。

チャーシューは柔らかくホロホロで、肉のうま味が堪能できる。限定メニューや手打ち麺など、スタンダードなラーメンだけでなく、新しい味を常に提供し続けている。店主一人で切り盛りしているが、接客も丁寧でリピーターも絶えない

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  • ラーメン
  • 大田区

2019年2月にオープンした、中華ソバ ちゃるめ。環八を羽田空港方面に向かう途中の糀谷駅前に店を構えている。

シンプルながら鶏と貝類のだし本来の味を引き出したスープと、かみ応えのある豚バラ肉、しっとりとした鶏ムネ肉の2種類のチャーシューが楽しめる。麺とスープの味わいは、CMなどでおなじみの昔懐かしい明星食品『チャルメラ』をほうふつとさせるのは気のせいだろうか。

主なメニューは『中華ソバ』『塩中華ソバ』の2種類。ほかにも、チャーシューや味玉などが乗った『特製中華ソバ』や、『ワンタン中華ソバ』『マゼソバ』などがある。

  • ラーメン
  • 巣鴨

2020年4月、巣鴨駅から徒歩8分の場所にオープンした、カウンター7席ほどのこぢんまりとしたラーメン店。福島県白河市のご当地ラーメンである『白河ラーメン』を、独自のアレンジで進化させた一杯が特徴だ。

『中華そば』は全て無添加、無化調で、『はかた地鶏』のガラと豚骨を合わせた澄んだスープに、弾力のある自家製の縮れ麺がよく合う。しょうゆだれにしっかり漬け込み、スモーキーな薫香をまとった豚チャーシューの味わいが、深く鮮烈な印象を残している。メンマや、身のしっかりとした味玉も絶品だ。

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  • 東中野

かしわぎは、レトロなブルーのひさしが目印のラーメン店だ。鶏ガラを使用しない豚清湯(ちんたん)のスープは珍しく、メニューは『塩ラーメン』と『醤油ラーメン』の2種類。どちらも完成度が高いので好みで選んでほしいが、もし迷った場合は塩を注文しよう。

スープは脂を感じるが、くどさはなくまろやかだ。チャーシューもバラとロースの2枚が乗り、豚のうま味を堪能できる。卓上のこしょうは店でブレンドしたもので、普段はかけないという人にもぜひ試してみてほしい。日替わりの『お昼のご飯』はチャーシュー丼か卵かけご飯が基本だが、カレーや炊き込みご飯なども登場する。

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  • 本郷

本郷三丁目の大通りから、少し奥に進んだ路地裏に現れる端正なたたずまいの店舗。ミシュランガイドにも掲載され、ランチタイムには行列必至の人気店である。

食券を買って注文するスタイルで、ラーメンに付くワンタンは好みの数が選べる。『山椒そば』も興味をそそるが、まず食べてほしいのは定番の『中華そば』。なると、ほうれん草、低温調理のチャーシューといった中華そば王道の具材が乗せられ、上品な見た目に思わず期待が膨らむ。

鶏のだしで作る澄んだ清湯(ちんたん)スープは、油のうま味の中にも煮干しの風味がふわりと香り、料亭で出てきそうな繊細さを感じる。何杯でも飲んでしまいたくなる優しい味わいで、喉越しのよい細麺との一体感も見事だ。

ラーメンの味わいだけでも感服だが、より深く同店の味を堪能したい人は『替え玉』を注文しよう。底にたまったたれや油とよく混ぜれば、まぜそばとしても味わえる。

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  • 八王子
  • 価格 1/4

良質なラーメン屋が多く集まる八王子で、瞬く間に人気店となったほっこり中華そば もつけ。麺は自家製で、国産小麦『春よ来い』などを使用した卵麺だ。鶏をベースに乾物を加えた無添加のスープはシンプルだが、うま味がしっかりと感じられ物足りないということは無いだろう。

ワンタン、かつお節のタルタルが乗ったライスなどのトッピングやサイドメニューも魅力的。ごまペースト、ラー油を使用したこだわりの『担々麺』も、『中華そば』をしのぐほどの人気がある。

さらに店主の好奇心は止まることがなく、趣向を凝らした限定メニューも次々に登場。これを目当てに訪れる常連客も多く、都外からでも足を運ぶ価値がある。

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  • 恵比寿

恵比寿駅から徒歩4分ほどの場所にある、風味、うま味に奥行きのある親鶏のだしを使った中華そばが特徴のラーメン店。7席ほどのカウンターには畳が敷いてあり、シンプルながら落ち着きのある空間になっている。

麺は中太麺、極太麺の2種類から選べ、歯応えが良くもちもちとした食感。青竹で手打ち後、一昼夜熟成させた麺と、香り高いスープの相性は抜群だ。親鶏のモモ肉、皮を添え、スープで炊いた炊き込みご飯の『親鶏飯』をはじめ、『かき揚げ小丼』『本わさび小丼』や、モツ煮などのサイドメニューも非常に優れている。アルコールメニューには、ビールやハイボールのほか日本酒もあり、洗練された小料理屋のようだ。

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  • 本郷

本郷三丁目駅と御茶ノ水駅のちょうど中間くらいの場所にあるラーメン店。スッキリとした『塩らーめん』と香ばしくマイルドな『醤油らーめん』の2つの看板メニューがある。九十九里から直送のイワシ煮干と北海道産の日高昆布を一晩かけて水出しし、鶏がらスープと合わせた無化調のスープが特徴だ。

いずれも風味豊かで魚介のインパクトが強いが、優しい味に仕上がっている。麺は程よい主張の細麺で、具材のチャーシューは一口サイズのトロトロ食感。見た目はシンプルだが、丁寧な作り込みが光っている。そのほか、煮干のうま味をじっくりと煮込んだ、数量限定の『煮干が濃い醤油らーめん』などもある。

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  • ラーメン

競争の激しい東京のラーメン業界。ここでは不動の人気店から隠れた名店、彗星(すいせい)のごとく現れた新店まで多様なジャンルで紹介する。都内全域から好みの一杯に巡り合ってみよう。

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みそしょうゆと並び、昔ながらの素朴な味わいで根強い人気の塩ラーメン。最近では、ラーメン店の競争の加熱もあってか、各店が個性を発揮し、具材や麺など、細部にまで店主のこだわりが詰まった一杯が多く見受けられる。

今回は、そのなかでも、都内で指折りの塩ラーメンの名店から、看板メニューではないながらも、実は塩ラーメンが光る隠れた名店まで、15店を紹介しよう。

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東京、家系ラーメン20選
東京、家系ラーメン20選

家系ラーメンといえば、新杉田にある吉村家(現在は横浜に移転)を発祥とする、こってりした豚骨しょうゆのスープに、中太のストレート麺、のり、ホウレンソウ、チャーシューという基本のトッピングが特徴のラーメンである。

原点の味を追求する店、独自の進化を図る店など、各店がしのぎを削っているが、ここでは店の系譜や出身は問わず、ラーメンハンターが選んだ、東京都内で今食べるべき家系ラーメンを紹介する。

  • ラーメン

大衆食として、年齢や性別を問わず広く愛されているラーメン。物価が高い東京でも、ラーメン1杯の金額は、通常メニューで500〜1,000円、トッピングを盛りだくさんに付けても1,500円以下が妥当だろうか。ここでは一杯あたり2,000円前後からなんと10万円のラーメンまで、神戸牛や松阪牛、フグ、カモ、オマールエビ、フカヒレなどの高級食材を使った店を紹介。コロナやイベントに気疲れしやすい現在、高級ラーメンでストレス発散してみては。

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「雲を呑(の)む」と書いてワンタン。なめらかな皮の中に肉やエビなどのあんがたっぷりと詰まり、喉越し柔らかな食感が人気だ。単品でもおいしいワンタンをラーメンに乗せて味わう贅沢な一杯は、一説では1950年代に広州から香港に移転した料理店のメニューに人気が高まり、広まったのがきっかけともいわれる。

ここでは東京のワンタン麺の基盤とも言える浜田山のたんたん亭から、不動の人気を誇る池尻大橋の八雲をはじめ、東京各地の名店を紹介する。

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