日本に来て感じた最も大切にしたい3つのこと
ー来日して約4カ月、これまでの日本の印象を教えてください。
(日本での生活は)素晴らしい経験となっています。日本とポルトガルには、16世紀までさかのぼる歴史的なつながりがあります。1543年、私たちは西洋人として初めて日本に足を踏み入れました。
私はこの歴史的つながりを踏まえて、ポルトガルが日本の人々にとって、「種子島銃」や天ぷら、サッカーポルトガル代表以上の存在であることを示したい。ポルトガルは近代的で、競争力があり、安全な国であり、良い投資パートナーなのです。ヨーロッパ、アフリカ、アメリカの間に位置する恵まれた立地条件から、日本の投資のヨーロッパにおける一大拠点となる可能性を秘めています。
ー東京での生活はいかがですか。また、お気に入りの場所はありますか。
東京での生活はとても快適で楽しいです。東京に来る前は(セネガルの)ダカールで西アフリカの7カ国を担当する大使をしていたので、その頃とはかなり異なりますね。日本が持つ独特の文化との向き合い方については、いろいろと考えているところです。
私が最も楽しいと感じることの一つは、外交的な堅苦しさ抜きで、どこの誰ともわからない一個人として、バイクに乗って出かけることですね。自由気ままに飲みに行ったり、狭い裏路地を見つけて、身の危険を感じることなく安心しておいしい食事を楽しんだりできることが気に入っています。治安の良さ、人々が親切であること、そして何より、高齢者に対する深い尊敬の念、この3つは日本の特に素晴らしい点だと思います。
お気に入りのスポットについてはまだ見つけている最中ですが、私の行きつけのレストランは、友人の西さんが経営している「ビストロチック」。おいしい日本の肉を、おいしいポルトガル産のワイン、「ヴィーニョ・ヴェルデ」と共に堪能できます。
好きな街は表参道ですね。有名ブランドから古着屋まで何でも揃っている上に、建築雑誌に載っているような美しい建物に囲まれているところが気に入っています。
ポルトガルの大使公邸がある六本木や、絶品の海の幸が食べられる築地、そして鎌倉も好きですね。ポルトガル人は「海の民」とよく言われますが、私も海の近くで育ちましたので、海が近いということに最も強く惹かれます。鎌倉へは、海を眺めたり、泳いだり、自国を思い出したりするためによく行きます。