1995年から東京はどう変化したか
ーこれまでの日本の印象を教えてください。
初めて日本を訪れたのは1994年のことです。北浦和にある外務省の若手外交官の研修センターに9カ月間通い、日本の文化、歴史や政策について学び、日本語も勉強しました。勉強に励む一方で、六本木や渋谷などに繰り出し、東京を楽しんでいました(笑)。グーグルマップもない時代に、どうやってカラオケやレストランを探したのかいまだに不思議ですが、24歳くらいになればなんとかなりますよね。
(現在の東京は)1994、95年ごろと変わらないものも多いし、変わったところもたくさんあります。東京は建物の取り壊しや建て替えのスピードが速い。私は5年前から渋谷に住んでいますが、大使館の周辺も含め、この辺りは常に工事中です。東京は常に変化しているのです。
街は当時と変わらずにぎやかですが、私は子どもが生まれたことで、ベビーカーを押したり、学校に送ったりといった子どもの世話をするのは女性だけでなく、男性も増えていることに気付きました。
特に週末になると、公園や遊び場で男性の姿を見かけることが多いです。ビジネスの世界で活躍する女性も増えましたし、小池さん(東京都知事)をはじめ、女性のリーダーも増えていますね。喜ばしいことです。
もう一つは、ペットを飼う人が増えたことですよね。街を歩いていると、バギーに赤ちゃんが乗っているのかと思ったら、犬や猫だったということがよくあります。90年代半ばでは、珍しい光景でした。