旬香亭
Photo: Keisuke Tanigawa旬香亭
Photo: Keisuke Tanigawa

東京、手頃価格のミシュランレストラン15選

餃子、うどん、おにぎりなど、何度でも気軽に食べられるミシュランフード

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ミシュランの星を獲得したレストランの数は、東京が世界最多と言われるように、美食の街だ。2023年版のミシュランガイドブックにその名を刻むことができた星付きレストランは200軒。この数には、「本格的な料理を手ごろな価格で提供する」という理由でビブグルマンを与えられた店を含んでいない。

ここでは、予算を気にせずに、良質な食事を楽しめる東京のミシュラン星付きレストランやビブグルマンレストランを紹介する。

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  • インド料理
  • 渋谷

ビブグルマン、カレーは1,000円から

インドのゴア地方で生まれたカレー、ポークビンダルーを専門に扱うカレー屋。従来のスパイシーなインドカレーとは異なり、酸味が掛け合わされたものがポークビンダルーだ。しかし酸っぱいカレーと思ってはいけない。ビネガーの酸味とスパイスの辛味のバランスが絶妙な、同店ならではの複雑な味わいを持つ逸品だ。

同店で提供されるメニューは、なんと「ポークビンダルー」のみ。座っていると何も言わなくても出てくるというシステムが面白い。そのまま食べてももちろんおいしいが、卓上に置かれたゆで玉子や特製ヨーグルトソース、ジンジャーなどを自分好みに掛け合わせることで、飽きないメニューに変わる。

毎月異なる有料の特製トッピングもおすすめだ。

  • ピザ
  • 亀戸

ビブグルマン、ピザは1,200円から

「リンシエメ」のオーナーシェフはイタリアで長期間修行したわけではないが、2022年に「50 Top Pizza」で世界最高のピッツェリアの一つとして輝いた。

アットホームな店内奥にはオープンキッチンがあり、大きなピザ窯でピザを回転させながら焼く様子を見ることができる。マルゲリータとマリナーラしかないピザ屋とは違い、奇抜なトッピングのピザもある。モッツァレラチーズとパルメザンチーズをたっぷりのせたクラシックな「マルゲリータ」や、モッツァレラチーズ、ソーセージ、フライドポテトをのせた白いピザ「アメリカーナ」は冒険好きな人におすすめ。

特徴はなんといっても生地のおいしさ。イタリア産のピザ専用粉を使用し、焼くとモチモチとした食感になり、トッピングを乗せてもペラペラにはならず、重くならない。

ランチ、ディナー営業をしている。特にランチはピザとドリンクのセットで1,400円とリーズナブルなのでおすすめだ。

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  • 日本料理
  • 渋谷

ビブグルマン、食事は1,100円から

オープンから瞬く間に人気沸騰しグルメの胃袋をつかんだかつお節専門店。ここでは目の前で削るかつお節を乗せた白米『かつおごはん』と漬物、みそ汁というシンプルな定食だけを提供している。

店主であるかつおちゃんの、愛と知識と技術に裏付けられたかつお節は、それだけで一級品のメニューだ。口に入れた瞬間に溶けて、新鮮なかつおのうま味とわずかなスモーキーさを口内に残す。保存食であるかつお節が新鮮とは信じられないかもしれないが、今までのかつお節に対する思い込みを一変させてしまうおいしさがあるので、ぜひ体感してほしい。

売り切れ次第終了のため、SNSなどで情報をチェックしてから訪れよう。

  • 日本料理
  • 高円寺

ビブグルマン、うどんは858円から

「さぬきや」といえば、毎日自家製麺で作る全粒粉の平打ちうどんが有名だ。薄茶色の麺はモチモチとした食感で、麺つゆに浸す前にそのまま食べるのがおすすめ。シンプルな「かけうどん」は858円。「天ぷらうどん」は1,210円だ。

もっとしっかりしたものを食べたいなら、「舞茸クリームうどん」(1,518円)や「トマトと米沢牛の辛味うどん」(1,375円)がおすすめ。それでも物足りないなら「フォアグラ茶碗蒸し」「刺身盛り合わせ」「米沢牛のグリル」などが楽しめるコースは4,797円から堪能できる。

なお、予約制なので注意してほしい。

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  • 浅草
  • 価格 1/4

ビブグルマン、おにぎりは297円から

浅草にある、東京で一番古いおにぎり専門店。おにぎりは1個297円〜352円からで、お昼には、おにぎり2個に豆腐の赤だし味噌汁、たくあんが付くセットメニュー748円もある。

具材のラインナップは、定番のイクラやコンブ、山ゴボウ、ショウガ味噌漬、アミ、塩辛など。

  • 飯田橋

ビブグルマン、食事は650円から

大衆料理の人気者、餃子はいまや世界の注目の的だ。飯田橋で絶品餃子を提供する おけ以は、ミシュランガイド(ビブグルマン評価)にも掲載されている。

半世紀以上前に創業した同店で、現在オーナーシェフを務めるのが、馬道仁。1954年の創業当時からのレシピを使い続けており、皮や具は手作りしている。羽根つきで皮のモチモチとした食感が魅力の「餃子」(6個 650円)の焼き面は、金色を帯びたカリカリの食感。具はハクサイ、豚ひき肉、ニラを混ぜたもので、一口食べれば肉汁が滴り落ちてくる。

餃子とともに、人気の「タンメン」の組み合わせは満腹必至。タンメンは薄い塩味の出し汁に野菜と豚薄切り肉が入っており、最後まですんなり食べられる。ビール、日本酒、焼酎もあるので、餃子で一杯という人には最適だ。

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  • ラーメン
  • 南千住

ビブグルマン、ラーメンは1,100円から

地下鉄日比谷線三ノ輪駅から徒歩2分ほど、赤い暖簾が目印の店。メインの「醤油ラーメン」(1,100円)は、会津地鶏からスープをとっており、雑未がなく優しく深い味わいだ。

もともとは限定で出していたという「塩ラーメン」(1,100円)もグランドメニュー化され、こちらも好評。会津地鶏スープに、5種類の海塩と昆布や椎茸、サンマ節、エビなどの乾物、野菜などで出汁をとった塩ダレを加えた、金色に輝く透き通ったスープ。塩味と海のエキスが絶妙に混ざった厚みのある味わい。こちらも2種類のチャーシューが乗る。

  • 目白

ビブグルマン、食事は1,300円から

目白駅前のコミュニティビルは、都内でも最高の洋食を堪能できるレストランが潜んでいるとは思えないほどごく普通の場所だろう。洋食の起源は日本が初めて世界に門戸を開いた明治時代にあり、旬香亭は長年の試行錯誤を重ねてでき上がった、カツレツ、ステーキ、シチューにフライといった肉中心の基本メニューを踏襲している。しかし、差がつくのはその高級感だ。使われるのは最高級のオーストラリア産と日本産の牛肉、その風味と柔らかさで名高い赤牛ビーフなど。上品な店内と美しい盛り付けが華を添える。

フランスと日本で修業したシェフの古賀の腕前が分かるのはハンバーグ(ハンブルク式ステーキ)だ。タマネギ、卵、パン粉が使われ、非常にジューシーで口どけがよい。充実した種類のかき氷を食べれば、旬香亭での食事を決定的に日本的なもので締めくくることができる。

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  • インド料理
  • 京橋
  • 価格 1/4

ビブグルマン、食事は1,000円から

京橋で人気のこの店をのぞいたら、きっと魅了されるだろう。「食堂」を意味する南インド料理専門店にはさまざまなインドのスパイスが混じり合った香りが立ち込める。ダークブルーの壁に色鮮やかなカーペットがかけられ、ターコイズ色のタイルが床を覆い、南インドの音楽が静かに流れていて、瞑想(めいそう)できてしまいそうなほど穏やかな雰囲気を醸し出している。

本格南インド料理は辛いが、日本人に合わせて辛さを弱めたりはしていない。実際、9品がバナナの葉に美しく盛り付けられて提供される定食「ダバ ミールス」のカレーのいくつかは、かなりパンチがきいている。

なお、八重洲地区の再開発のため2023年4月2日に閉店予定。4月末にインディアン ストリート フード アンド バー ゴンド(Indian Street food & Bar GOND)」をお茶の水にオープンする。

  • ラーメン
  • 大塚
  • 価格 1/4

ミシュラン一つ星、ラーメンは1,000円から

ジャパニーズ ソバ ヌードル 蔦」に続いてミシュラン星を獲得したラーメン店。自家製の特製担々麺が、群を抜いて他店よりうまい。小規模なラーメン屋は、個性たっぷりでしつこさが残る重めのスープを作る傾向がある。

しかし、鳴龍のそれは赤唐辛子ベースのスープも手が込んでいるが、完食できてしまうほどにさっぱりとしているのが印象的。コシのある麺に、ゴマの香ばしさとパンチが効いた唐辛子の辛さが絡み合う。

メニューには、醤油ラーメン、塩ラーメン、チャーシューご飯もあり、トッピングとサイドオーダーには、チャーシューや海老ワンタンなどがある。いつも行列ができているが、注文は1人麺1杯に限られている。

その日のスープが終わり次第閉店するので、公式Twitterを確認してから訪れると良い。

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  • ラーメン
  • 新宿二丁目

ミシュラン一つ星、ラーメンは1,100円から

新宿の路地裏にひっそりと店を構えるラーメン屋、ソバハウス金色不如帰(こんじきほととぎす)。20191月にミシュラン掲載店に仲間入りを果たし、ラーメン屋では世界で2軒目の一つ星を獲得した。

ここで食べてほしいラーメンは、『真鯛と蛤の塩そば』だ。スープのベースには、2種類の塩(モンゴル岩塩と沖縄海塩)を使用しており、塩のうま味がハマグリとマダイの甘みを見事に引き立てている。イタリア産の白トリュフオイルや、ポルチーニ茸を煮込んだソースなど、こだわりの材料を加えて完成する一杯は味全体に深みがあり、最後の一滴まで夢中になって平らげてしまう。

店内にはカウンター6席とテーブル4席のみで、行列に並ぶ覚悟は必要だが、待つだけの価値は十分にあるだろう。

  • 中華料理
  • 代々木上原
  • 価格 1/4

ビブグルマン、食事は528円から

至る所で台湾のレストランを彷彿(ほうふつ)とさせる要素が満載な店。水餃子の形が通常のものとは異なり、ふっくらとしたトルテリーニのような形状だったり、餃子の具に使われている香辛料が、東南アジアのものを使っている点などだ。パクチーや干しエビ、ココナッツで味付けした鶏肉の餃子は、タイのトムヤムのよう。

おすすめは、8つの水餃子(各種2つずつ)と、豚そぼろ飯、わかめスープがセットになった餃子定食。ランチとディナーでメニューが変わることはなく、どの時間帯でもお気に入りを注文できるのが嬉しい。

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  • 日本料理
  • 神楽坂
  • 価格 2/4

ビブグルマン

カウンターがある手打ち蕎麦屋。「2色そば」はコシが強く風味がある十割そばと、1割のつなぎで打ったそばがセットになった人気メニュー。季節の野菜を使った天ぷらや穴子の白焼き、馬刺しなど酒の肴も豊富で日本酒も充実している。オリジナルの地酒も評判。

名物メニューは「牛スジカレーうどん・そば」。20種類以上のスパイス、野菜、フルーツ、牛スジを煮込んだオリジナルのカレーはコラーゲンたっぷりで女性にも支持されている。

  • ラーメン
  • 東銀座

ビブグルマン、ラーメンは1,100円から

2018年12月にオープンした、元名門ホテルの料理長が店主を務める一軒。カウンター6席だけのこじんまりとした店内は、小料理屋のような高級感あふれるたたずまいだ。

「中華そば」のスープはカモやトリ、野菜などから取り、たれを使わずに、生ハムで風味付けをした他に類をみない味わい。そこには雑味が全くなく、うま味がたっぷり詰まっている。

一口すすると、そのスープの完成度に思わずうならされる。このハイクオリティーなスープに、歯切れのよい細麺の相性も抜群。特徴的なスープ、麺や具材含めて、全てが上品で気品あふれる極上の一杯を堪能しよう。

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  • 日本料理
  • 両国

ビブグルマン、とんかつは1,800円から

両国にあるとんかつの名店。山形県産の『平牧バーク三元豚』を使用したとんかつは、肉本来の甘さを引き出すために、ぜひピンク色の塩とともに味わってほしい。自家製のパン粉をまとったカツは絶品で、油っぽさを全く感じさせない。ランチはライス、みそ汁、漬物が付いたセットを、ディナーより低価格で堪能できる。

満足するまで豚肉を楽しみたい人には、白い脂身にうま味が凝縮された『厚切 極上とんかつ』がおすすめ。からしとおろしたてのワサビがいいアクセントを加え、何度でもリピートしたくなること間違いなしだ。

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