エセルの中庭
Photo: Kisa Toyoshima
Photo: Kisa Toyoshima

東京、隠れ家カフェ8選

下北沢エリアにある住所非公開カフェから、地下に潜むアートカフェまで

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看板がなく知らないと通り過ぎてしまうような店や、予約をした者にしか住所を教えない店、薄暗い階段を上らないとたどりつけない店……。そういう隠れた店は、初めて入る時こそ少し勇気がいるが、入ってしまえば長居したくなるような居心地の良い店も多い。

時には一人でゆっくりと過ごし、また時には友人と冒険気分で楽しむのもいいだろう。ブックマーク必須のおすすめ隠れ家カフェを紹介する。

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  • 銀座

19世紀にヨーロッパで流行した文芸キャバレーをコンセプトとした、魅惑的な空間が魅力のティーサロン「ビターズエンドクラブ(BittersEndClub)」。

アールデコ調の内装に、華やかなシャンデリアや赤紫のソファー、優美な曲線を描くベロアのカーテンなどが配されている。店の奥には、レディー・ガガ(Lady Gaga) のアクセサリーなどを手がける小島穣二が制作した、1万3000個のスワロフスキーが輝く「POISON LIP」も設置されている。

同店は「紳士淑女のためのティーサロン」をコンセプトとしており、会話をする際は声のボリュームを落とすことがルール。そのため、常に静かで心地よい空間が約束されている(19時以降は通常のボリュームで会話OK)。

名物は、グラスフェッドバターを贅沢に使用して焼き上げる自家製スコーンだ。紅茶は、ベーシックな茶葉のほかにオリジナルブレンドを2種類用意しており、味わいも本格的。

前日までの予約の場合は90分間、当日予約や直接店を訪問した場合は60分間利用できる。

  • 青山

写真家・映画監督の蜷川実花の作品をはじめ、さまざまな現代アートを鑑賞しながらカフェタイムが過ごせる「アノニマス アート カフェ(anonymous art cafe)」。上質なバーのような空間にゆったりと客席が配されており、客席を取り囲むように絵画や写真、映像作品などが展示されている。  

同店を運営するのは、原宿・表参道でアート展を開催する「anonymous art project」だ。店に展示されている作品は全て個人のコレクターの所蔵品で、およそ2カ月に一度入れ替えられる。エントランスや化粧室の内装は蜷川が監修しており、四方をアートに囲まれ、没入できる空間に仕上げられている。写真撮影も可能で、それを楽しみに訪れる客も多い。

食事メニューは、ハーブの香りが食欲をそそる「アボカドのタルティーヌ」が人気。ユーチューバーグループ「東海オンエア」のメンバーのりょうが経営する「アール コーヒー スタンド(R COFFEE STAND)」から仕入れる、スペシャルティコーヒーやスイーツも好評だ。

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  • 原宿

下北沢の北側エリアにある完全予約制・住所非公開のカフェ「古民家喫茶 沙庭」。深緑のサザンカの生垣に囲まれた日本家屋に足を踏み入れると、畳の部屋が広がり、昭和レトロな家電や家具、雑貨が所狭しと並んでいる。まるで昭和にタイムスリップしたような空間だ。

庭が眺められる縁側に設けられた席は、季節や時間帯によって趣が変化する。2人以上で訪れる場合は、掘りごたつの席もゆったりとしていておすすめ。

クラシカルなたたずまいの自家製プリンは固めの食感で、ボリュームたっぷり。注文してから1杯ずつハンドドリップで抽出する深いりコーヒーとの相性もいい。シーシャも用意されており、和をテーマにしたものや月替わりのフレーバーもラインアップしている。

来店予約は店の公式InstagramXのダイレクトメッセージで受け付けている。

  • 三軒茶屋

三軒茶屋のディープな飲み屋街、三角地帯にひっそりとたたずむカフェバー「スリー(THREE)」。建物の2階にあるが目印は小さな看板のみで、知らないと見つけられないかもしれない。

このエリアが江戸時代に茶屋町としてにぎわっていたという歴史から、樹齢300年を超えるジンダイニレを使ったカウンターや、障子を想起させる衝立、草木染ののれんなど、空間に和の要素を取り入れている。グレーを基調としたクールさに温かみを添えた、落ち着いた雰囲気が心地よい。

同店にはバリスタやパティシエ、バーテンダー、シーシャと、それぞれに経験を積んだスタッフが在籍する。全国から50種類以上を取り寄せて厳選した、高級抹茶を使用したスイーツやドリンクが評判だ。

京都宇治の抹茶を使用した「抹茶のバスクチーズケーキ」は、チーズの酸味と抹茶のうまみのバランスが絶妙で、繰り返し食べたくなる味わい。ドリンクはオープン以来、「Matcha Latte No.1」が一番人気を獲得している。

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  • 高円寺

これは現実か、はたまた幻想か。その境界を曖昧に、かつ混沌(こんとん)とした空間を造り上げているのが、高円寺にあるカフェ「エセルの中庭」だ。

店内は趣あるオブジェや植物にあふれており、まるでヨーロッパの古い屋敷の庭に迷い込んでしまったような不思議な気分になるだろう。

コンセプトは、店主の渡邊太紀が創作した戦後のイギリスで暮らす少女がテーマの物語「中庭のエセル」である。

ドリンクやスイーツメニューも、物語になぞらえたものが用意されている。特に人気があるのが鮮やかな赤色をたたえた「毒林檎の紅茶」。建物の2階には、会話禁止の静寂カフェ「アール座読書館」もあるので、その日の気分で使い分けるのもいいだろう。

  • カフェ・喫茶店
  • 三鷹

三鷹の「319」は、たどり着くのが難しい隠れ家カフェ。アパートに入り、3階に上がると薄暗い廊下に出る。しばらく進むと店の入り口だ。一歩足を踏み入れると、そこには静かで洗練された空間が広がっている。家具は美しいアンティークで統一され、2部屋の広々とした店内には、テーブル席が設けられている。

基本メニューは、食事が2種類にデザートが3種類とシンプル。食事の内容は不定期で変更されるが、例えば、玄米の炊き込み飯と具だくさんの汁物のセット、ラザニヤや豚肉とジャガイモの煮込みなどのメインにパン、サラダ、スープが添えられたプレートがある。

デザートには、チョコレートタルトやキャロットケーキも捨てがたいが、レアチーズケーキがおすすめ。ほんのり塩味のきいたパルミジャーノが惜しみなくふりかけられた逸品だ。

ドリンクの中で目を引くのは「焚火ラテ」。ボウルに注がれた温かいカフェラテに、木の枝に刺してあぶったマシュマロを添えたもので、マシュマロをラテに浸しながら味わえる。そのほか、コーヒー、チャイ、プーアルレモンティーなどのドリンクも提供している。

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  • カフェ・喫茶店
  • 代々木八幡

代々木公園駅近くのビルの2階に一日中朝食が楽しめるカフェ。カウンターの内側には大きな鉄板が設えてあり、ここで厚切り食パンを焼いたり卵料理を作ったりするライブ感がいい。

終日朝食が食べられるこの店のシグネチャーメニューは「ムイエットプレート」だ。細切りにしたトーストを半熟卵に付けて食べるのは、フランスの朝食の定番。原木ベーコン、デュカスチーズ、アスパラガス、季節のデリ5種類を彩り豊かに盛り合わせる。

そのほか、厚さ5センチメートルのトーストに、スイス産のラクレットとデンマーク産のモッツァレラをかけた「極厚鉄板チーズトースト」にも注目したい。ドリンクは、保存料不使用の有機オーツミルク」鹿児島産のオーガニック抹茶を炭酸で割った「有機抹茶クリームソーダ」など体に優しいメニューもそろう。

  • カフェバー
  • 恵比寿

恵比寿駅から徒歩5分ほどの場所にある小さなコーヒースタンド。しかし本当の正体は、隠された謎を解かないと入れないという不思議なバーなのだ。禁酒法時代のアメリカで「酒をひそかに楽しむ場所」として生まれたスピークイージーの文化に影響を受け、コーヒースタンドとバーという2つの顔を持つ店として開業した。

バー初心者でも気軽に楽しめるように、内装はゆったりとした空間を演出。カウンターだけでなく、広めのソファーなどさまざまな席が用意されているのがうれしい。

ドリンクもバリエーション豊かだ。「エスプレッソ マティーニ」「コーヒーレモンサワー」など、コーヒーを生かした珍しいメニューを提供する。

入店する方法は謎を解くのみ。公式ウェブサイトにヒントがあるかもしれない。

もっと東京でカフェを楽しみたいのなら……

  • カフェ・喫茶店

都内にはかつての巨匠が遺した歴史的建造物や、現代の力ある建築家たちが造り出す建物の中で、カフェとして利用できる場所がある。美しい意匠を眺めながら、ゆったりと食事などを味わう時間はとても豊かだ。名建築の中で楽しめる魅力的なカフェを紹介しよう。

  • カフェ・喫茶店

日本で古くから愛される、抹茶。以前は日本茶専門店でしか味わえなかったが、最近では街中のカフェで気軽に楽しめるようになった。都内には抹茶専門店も登場し、抹茶を使用したスイーツやドリンクのバラエティーが一気に増えたとともに、驚くほど高いクオリティーの商品も生まれている。

今回は都内で味わえる数多の抹茶メニューの中から、特におすすめの商品を厳選して紹介する。

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  • カフェ・喫茶店

古くから人々の憩いの場として愛されてきた、銭湯。都内ではそんな銭湯と喫茶店をかけ合わせた、ユニークな飲食店が増えている。レトロな趣に心癒やされたり、コラボが生み出す面白さに心つかまれたりするなど、個性豊かで魅力に溢れる店も多い。今後注目されること間違いなしの「銭湯カフェ」を紹介する。

  • カフェ・喫茶店

美術館に行った際は、写真を撮ったりグッズを買ったりするが、近くのカフェで一休みをしながら余韻に浸るのも醍醐味(だいごみ)の一つだろう。美術館の中には、作品をモチーフにしたメニューを味わえたり、四季折々の景色が楽しめたりと、特徴的なカフェが備わっている施設もある。

ここでは、近代的な美しい建築や芸術作品に囲まれた店など、魅力的な美術館併設カフェを8つ紹介。アート巡りの時間をより充実させてほしい。

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  • カフェ・喫茶店

せわしない毎日の中、時には都会の喧騒(けんそう)から離れて自然の中で深呼吸したくなる瞬間はないだろうか。そんな時、豊かな緑を感じることのできる森カフェは、心に余白を作ってくれる。ここでは美しい川を望む絶景カフェから山の麓にある穴場スポットまで、非日常感のある森カフェを紹介しよう。

実は3分の1が森林地帯の大都市東京。その隠れたグリーンサイドを堪能してほしい。

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