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『ビターバレン』(Photo: KIsa Toyoshima)
『ビターバレン』(Photo: KIsa Toyoshima)

東京、各国大使おすすめの本格レストラン6選

ギリシャ、コロンビア、オランダ、ベルギーなど本場の味を紹介

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東京在住の駐日大使にインタビューを続けている「Tokyo meets the world」。この中では、世界各国のSDGsの取り組みを学べるほか、「世界随一の美食都市」としての側面を持つ東京が、いかに多様な国の料理を提供しているかも掲載してきた。ここではインタビューの中で、各国の大使が「東京で自国の味を楽しむなら」と、勧めてくれた店を6カ国分紹介しよう。

本格ギリシャ料理、オランダ人が愛する絶品つまみ、日本に1軒しかないクロアチア料理の専門店など、いずれも未知と美味の驚きに満ちている。ぜひ堪能してほしい。

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Tokyo meets the world

  • クロアチア料理
  • 京橋
  • 価格 2/4

ここは日本で唯一のクロアチア料理専門店。クロアチアはアドリア海に面した最高のリゾート地として有名な小国だ。2003年に京橋駅のほど近くにオープンして以来、伝統を残しつつシェフのエッセンスを加え、日本中にその味を提供している。

3週間塩漬けにしたキャベツで作るロールキャベツの『サルマ』は、本国では「おふくろの味」といわれている定番メニュー。自家製の平パスタの中にフレッシュなカッテージチーズを入れ、クリームソースを絡ませて食べるラザニア風料理である「シュトゥルクリ」は本場の味わいで、駐日クロアチア大使もよく注文するという。

数種類の野菜とともに煮込んだ、牛ホホ肉の赤ワイン煮込みの『パスティツァーダ』も忘れずに。リピーター続出の人気メニューである。ほかにも、自社輸入している希少なクロアチアワインも見逃せない。

店内は2階建てで、1階は石階段を地下へ降りていくと広がる食堂のような間取りになっており、クロアチアを訪れたことがある人にとっては懐かしの景観なのだそう。異国情緒を感じたい人には最適だ。

  • 神田

1994年創業、歴代のベルギー大使へ料理を提供しているベルギー料理店。ブリュッセルで修行したオーナーシェフの原田延彰が作るのは、現地で食べた郷土料理の再現だ。中でも、ベルギーの食卓に欠かせないのはムール貝。鮮度優先のため、貝は国産を使用しているという。おすすめは「白ワイン蒸し」で、バターとこしょう、タマネギというシンプルな味付けにパセリとセロリがアクセントになって、無限に食べられる。

本場のフライドポテト『ポムフリット』も忘れてはいけない。このために開発されたビンチェ種のジャガイモを使用しており、酸味とまろみが特徴的な自家製マヨネーズを付けて味わう。本国では、カクテルソースや赤ワインビネガーなどさまざまなソースを付けて、ビールと一緒に楽しむのが定番なのだそう。

牛ホホ肉を6時間ソテーしてからピルスナービールで煮込んだ、『牛ほほ肉のビール煮込み』はシェフも得意料理と自負する逸品。ドリンクは『シメイ』など、厳選したベルギービールを80種ほど用意している。

1階がカジュアルなブラッスリー、2階は落ち着いたレストランと、シーンに合わせて使い分けられるのもうれしい。

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  • 中目黒

2021年8月下旬に任期を終えたアライタ・アリ駐日ジブチ大使が勧めてくれたのは、東京初のエチオピア料理専門店、クイーンシーバだ。ジブチはアフリカの角の玄関口として、発展してきた。

同店では、ランプなどのアフリカ雑貨が並ぶ店内で、エチオピアの伝統料理が楽しめる。定番は、クレープのようなスチームブレッドを使用した料理「インジュラ」。大判の特製クレープの上に肉料理や豆料理などを乗せ、手で包んで食す料理だ。少々酸味があるので好みは分かれるが、エスニック好きなら一度は試しておきたいメニューである。

トラディショルフードを一度に食べたいなら『Stew Sets』を注文しよう。2人以上からだが「インジュラ」、エチオピアのスパイスがきいている「ダボ」と呼ばれるパン、シチューのような辛口の煮込み料理である「ワット」、肉を炒めた「トゥブス」などがセットになっている。ダチョウやホロホロ、ヤギなど珍しい肉をケバブにしたワイルドなメニューも見逃せない。

アフリカンミュージックのライブ映像やミュージックビデオが常にモニターで流れており、運が良ければ生演奏を堪能できるかもしれない。

  • ワイナリーズ
  • 国分寺

国分寺南口周辺のビルの地下にあるビアバー。ひとたび中に入ると壁面は、世界各国の灯台の写真で埋め尽くされ、まるで旅先にいるような気分にさせてくれる。

オランダ系イギリス人のハナ・スカルファーが経営するこの店では、6種のドラフトビールをはじめ、40種類もの多種多様なビールを味わいながら、ヨーロッパの家庭料理を味わうことができる。

特にボールコロッケ状にしたオランダのおやつである『ビターバレン』は、東京でもここでしか味わえない絶品だ。カリッと揚げられた衣の中に、とろりとしたビーフシチューような牛肉とハーブの香りがきいた料理で、ビールとの相性も抜群。駐日オランダ大使も故郷の味としてお勧めしているほどである。

月曜と日曜以外の14〜17時には「英会話カフェ」も1時間1,000円で開催している。気軽に英語を学びたい人はぜひチャレンジしてみよう。

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  • 地中海料理
  • 東麻布

麻布十番で、本格的なギリシャ料理を提供しているレストラン。在ギリシャ日本大使の料理人だった日本人シェフがオーナーを務めており、「ギリシャ料理をほぼ完璧に再現している」と駐日ギリシャ大使もよく足を運ぶという名店である。

ナス、牛肉のミンチ、ジャガイモ、ホワイトソースが入ったギリシャの伝統的な野菜料理である『ムサカ』や、ギリシャの国民的なチーズといわれるヒツジやヤギの乳から作られたフェタチーズと良質なオリーブオイルを使った『ギリシャ田舎サラダ』などが人気メニューだ。

また、ぶどうの葉に牛肉と米を包んだ『ドルマーデス』は、大使もよく注文するという。レモンの酸味とオリーブオイルのさっぱりとした味わいが印象的な一品だ。古代ギリシャのレシピに基づいたチーズケーキなど、デザートも豊富に取りそろえている。

  • 地中海料理
  • 渋谷

世界中から集めたドライフルーツやナッツなどの食材を取り扱うFAR EAST社が手がける地中海、アラビア料理レストラン。オマーン料理や同国のシーフードも取りそろえており、駐日オマーン大使が結婚記念日で利用したこともあるという。

おすすめは、地中海アラビア諸国の伝統前菜料理である「メゼ」の盛り合わせである『アラビアン・プレート』。フムスやファラフェル、ブサーラなど野菜や豆がふんだんに使われたいろいろなメニューを少しずつ食べられる。

デザートにも注目してほしい。ジェラートとアラブの綿菓子「ガザル・エルバネ」を組み合わせたベイルート発祥のスイーツ『ガザル・ベイルート』など、ここでしか味わえないメニューが並ぶ。ドリンクは、自社醸造のクラフトビールやジョージアワインなどを提供する。

内観は「アラビア世界の大人の社交場」をイメージ。明治の文明開化の洋館と、エキゾチックなアラビア建築を折衷した独特の世界観は、異国情緒たっぷりだ。

東京の異国を旅する……

大使館が多く存在する国際色豊かな広尾という街で、海外グルメ巡りに出かけてみるのはいかが。イスラエル、香港、イタリア、メキシコなどの味を現地そのままに再現した店から、フランスや韓国、ベトナム料理を日本の料理や調理法と組み合わせることでさらに進化させたモダンクイジーンまで、その懐は深く多様だ。

  • Things to do

花街であり、昔から邦楽関係者も住むエリアだけに夕暮れ時には三味線の音色が響く神楽坂。そんな風景になじむフレンチビストロやカフェは神楽坂ならではの風景だ。

フレンチインターナショナルスクールのリセや、フランス語学校などを中心につくられたフランス人コミュニティーがあるのだが、今はその本場の味を求めて遠方からも訪れる美食家の街になった。パリの小路を歩くように、神楽坂を散策してみよう。

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大手町からわずか15分。西葛西は、IT系技術者のインド人のビジネスマンが多く住むエリアだ。ほかのエスニックコミュニティーと違い、ヒンドゥ語の看板も目立たず、観光的な要素はなく、街に自然となじんでいる。

本格的なインディアンレストランが点在し、インド系ファミリーの日常に寄り添った店が多い。東京では珍しい家庭料理やスイーツ、食材店などもあるので、旅する気分で散策したい。インド料理がカレーとナンだけでないことに驚くはず。

  • Things to do

東京のコリアンタウンといって、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは新大久保だろう。しかし、東京には新大久保よりも古い歴史を持つコリアンタウンがある。荒川区の三河島エリアだ。

韓国最南端に位置する済州島から日本に渡ってきた人が作り上げたマーケットでといわれており、済州島のオモニ(母)の味が楽しめるのは三河島ならではだ。旅する気分とともに、済州島の下町の飾らない日常を味わいたい。

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  • Things to do

ここでは、アジアからヨーロッパまで、海外旅行気分を体験できるレストランや雑貨店、在住外国人が集うスーパーなどを紹介する。学生時代を共にした友人と、プチ旅行を楽しんでもらいたい。

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