丸萬商店(Photo: Kisa Toyoshima)
丸萬商店(Photo: Kisa Toyoshima)
丸萬商店(Photo: Kisa Toyoshima)

三河島、プチ韓国旅行ガイド

韓国料理が味わえるレトロ喫茶や、食材をそろえるショップなどを紹介

Mari Hiratsuka
広告

タイムアウト東京 > Things to Do> 三河島、プチ韓国旅行ガイド

テキスト:長谷川あや
写真:豊嶋希沙

東京のコリアンタウンといって、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは新大久保だろう。しかし、東京には新大久保よりも古い歴史を持つコリアンタウンがある。荒川区の三河島エリアだ。日暮里駅から常磐線でわずか1駅、上野からは2駅の場所にある。新大久保と比べると観光要素は皆無といっていい。普段着の街並みのなかに、小さな焼き肉屋や韓国食材店、雑貨屋などがいくつも点在。至るところでハングルの文字が目に入り、店先からは韓国語が漏れ聞こえてくる。

もともとは、韓国最南端に位置する済州島から日本に渡ってきた人が作り上げたマーケットでといわれており、済州島のオモニ(母)の味が楽しめるのは三河島ならではだ。旅する気分とともに、済州島の下町の飾らない日常を味わいたい。

韓国とは関係はないが、三河島にはリーズナブルなマグロの店や、情緒たっぷりの銭湯もあるので、きっと散策もきっと楽しいはずだ。

  • 日暮里

東京ガーデン

創業から30余年の歴史を持つ韓国式中国料理店。一般的な韓国料理をはじめ、ジャージャー麺(880円)や、韓国式ちゃんぽん(990円)などが食べられる。

ジャージャー麺とは、韓国ドラマでもおなじみのインパクトのある黒い麺のこと。甜面醤(テンメンジャン)とタマネギをベースにした甘めのあんと、中太麺をよく混ぜて食べるのがおすすめだ。店のスタッフは、「料理長が時間をかけて完成させた味。うちのジャージャー麺が一番おいしいです」と胸を張る。

豚肉が細長くカットされた韓国風酢豚(小1,980円、中2,750円、大3,300円)もぜひ賞味したい逸品。ビールとの相性も抜群だ。お得なセットメニューもあり、一人で訪れても存分に楽しめること請け合いだ。

  • 日暮里

焼肉牛星 三河島店

日本資本の焼き肉店。チェーン展開している強みを生かし、コスパの良さは三河島でも群を抜く。週末の予約は必至だ。

『てんこ盛り牛星サラダ』(418円)は、その名の通り山盛り。ライスの特大が396円というのも、ファミリーに受けている要因だ。中落カルビやホルモンも418円とリーズナブル。

店名が付いた自慢の『牛星カルビ』『牛星ロース』などは528円だ。財布を気にせず、腹いっぱい焼き肉を食べたいときのために、ぜひ覚えておきたい一軒だ。

広告
  • 荒川区

カフェテラス ウイーン

40年以上の歴史を誇る喫茶店。いい具合に色あせた食品サンプルが飾られた店頭のショーケース、旧式のタバコの自販機、テレビゲームの筐体(きょうたい)を使ったテーブルなど昭和レトロな雰囲気が漂っており、映像の撮影に使われることも少なくない。

オーストリアのウィーンをイメージしたという店内には、ベルヴェデーレ宮殿の写真が飾られている。メニューには、『ナポリタン』(1,210円)や『ポークジンジャー』(1,210円)、『パフェ』(880円〜)など、喫茶の定番メニューに加え、『ビビンパ』(1,210円)や『冷麺』(1,210円)、『ゆず茶』や『人参茶』、『なつめ茶』などの伝統茶(各650円)も。店のマダムによると「お客さんの要望に応えていたらこうなったのよ」とのこと。

コリアンタウンの中の「ウィーン」で、不思議な時間を過ごしてみては。

  • 荒川区

三河島の小さな市場、通称「三河島コリアンマーケット」(正式名称は三河島朝鮮マーケットの一番奥に位置する韓国食材店。戦後、現社長の髙明彦(コ・ミョンアン)氏の母親が、三河島に住む在日韓国人を相手に、路上で韓国食材を売り始めたのがきかっけに、1951年に創業。三河島の韓国コミュニティーの発端ともいわれている。

初代店主の秘伝の調合で漬ける白菜キムチやカクテキのほか、キャベツやミョウガ、ヤマイモのキムチなど、多彩なキムチに目移り必至。しっかり処理を施した牛タンやカルビなど生肉の質も高い。韓国の製麺所に依頼し、作ってもらっているという『オリジナル冷麺』(130円、スープ別)も見逃せない。

 

広告
  • 荒川区

丸萬商店

三河島の小さな市場、通称「三河島コリアンマーケット」(正式名称は三河島朝鮮マーケットの一番奥に位置する韓国食材店。戦後、現社長の髙明彦(コ・ミョンアン)氏の母親が、三河島に住む在日韓国人を相手に、路上で韓国食材を売り始めたのがきかっけに、1951年に創業。三河島の韓国コミュニティーの発端ともいわれている。

初代店主の秘伝の調合で漬ける白菜キムチやカクテキのほか、キャベツやミョウガ、ヤマイモのキムチなど、多彩なキムチに目移り必至。しっかり処理を施した牛タンやカルビなど生肉の質も高い。韓国の製麺所に依頼し、作ってもらっているという『オリジナル冷麺』(130円、スープ別)も見逃せない。

  • 日暮里

モランボン

黄色い看板が目を引く焼き肉店。前身は、30余年前に、済州島出身のオモニが始めたホルモンの店だ。卸業者との信頼関係によって入手する上質な肉を使った焼き肉もとびきりおいしいが、『イカフェ』(880円)や、『ムルフェ』(水刺身。プラス110円)、海藻のホンダワラ(ひじきの仲間)を使った『モンクツスープ』(935円)など同島の家庭の味も食べられる。

夏には、コダイの刺身を唐辛子入りのたれであえた済州島名物の『チャリフェ』(1,100円)も登場する。昔ながらの焼き肉店の情緒が楽しめる店でありながら、生ビールのジョッキがキンキンに冷えている心配りもうれしい。極上の肉を楽しみつつ、済州島の家庭料理も堪能できる、わざわざ足を延ばす価値のある一軒だ。

広告
  • Things to do
  • 荒川区

キムチの高麗

三河島駅から徒歩1分ほどのコリアンタウンの玄関口にたたずむ、韓国食材店。店内はもちろん、軒先のワゴンにも、韓国の袋麺がずらりと並ぶ。

店内にも、冷凍食材やお菓子、焼酎、韓国料理用の食器、雑貨、化粧品など、韓国の商品が所狭しと並んでおり、さながら韓国のよろずやといった感じだ。キムチも充実しており、一般的なキムチのほか、甘みを加えずに作る昔ながらの酸っぱいキムチも販売している。

  • 日暮里

伽耶

常磐線の高架沿いにたたずむ、隠れ家風な焼き肉店。経営者を変えながら、30余年間、この地で営業を続けている。新鮮なホルモン(880円)を目当てに電車を乗り継いで訪れる人も多い。

口のなかでふわりととろける上質な脂が堪能できるホルモンをはじめ、店主が目利きして仕入れた肉はどれも絶品。ハチノスとセンマイの間の希少部位『ヤン』(880円)があれば、ぜひオーダーしたい。こりっとしたアワビのような食感と、ホルモン特有の甘い脂が楽しめる。

『クッパ』(660円)や『ワカメスープ』(440円)など、スープ類のおいしさにも定評がある。『テグタンスープ』(660円)は辛さの調節が可能だ。何を食べてもハズレはないので、安心してオーダーすべし。

広告
  • 日暮里

世味

30年以上の歴史を誇る韓国料理店。20203月にリニューアルオープンを果たした。

多才なメニューを取りそろえているが、スタッフによれば、「とくに人気があるのは、『チーズタッカルビ』(ランチ980円、メイン1,200円)、『カムジャタン』(2,630円)です」とのこと。冬場には、『ヤンニョム(醤油)ケジャン』(2,150円)も登場する。

分からないことがあれば、面倒見のいい店のスタッフに尋ねてみよう。常連も多いが、少し前にジャニーズの人気タレントが訪れたこともあり、若い女性の姿もちらほら。気軽に店の扉を開けてみよう。

東京で旅行気分を味わうなら……

大手町からわずか15分。西葛西は、IT系技術者のインド人のビジネスマンが多く住むエリアだ。ほかのエスニックコミュニティーと違い、ヒンドゥ語の看板も目立たず、観光的な要素はなく、街に自然となじんでいる。本格的なインディアンレストランが点在し、インド系ファミリーの日常に寄り添った店が多い。東京では珍しい家庭料理やスイーツ、食材店などもあるので、旅する気分で散策したい。インド料理がカレーとナンだけでないことに驚くはず。

おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告