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東京、ブックバー5選

西荻窪や神楽坂、西麻布にある酒と本が堪能できる隠れ家

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テキスト:中村友美

日常の延長線上にありながら、時に非日常へと誘ってくれる夜の読書時間。ここでは、ほっとひと息つきたいときにアルコールとともに読書が堪能できるブックバーを紹介する。

友人宅のようにゆったりできる西荻窪の書店から、日本のブックバーカルチャーの原点となった西麻布の老舗バーまで、店主の個性が光るよりすぐりの5軒の中からお気に入りの空間を見つけてみては。

新型コロナウイルス感染症の影響で、営業時間などは変更の可能性がある。訪れる前に必ず公式ウェブサイトなどで確認してほしい。

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  • 青山

日本にブックバーという概念がなかった1990年代、先見の明を持ったオーナーが西麻布の路地裏にオープンしたライブラリーラウンジ。店内に一歩足を踏み入れると、3000冊の本が壁面を埋め尽くす圧巻の光景を一望できる。

イギリスのブックバーを踏襲したという店内のインテリアは、センスが光るスタイリッシュな洗練空間。カウンターやテラス席のほか、本棚の隠し扉を開けると現れる個室空間も楽しみの一つだ。

7種のトッピングが楽しめる名物のカレーライスと、バスケットから好きな果物を選んで作る旬のフルーツカクテルは、ここを訪れたら必ずオーダーしておきたい。特に『ココナッツとパイナップルのカクテル』は東南アジアから取り寄せたココナツを器として使い、フレッシュな果肉の甘みとジェラートの食感が同時に楽しめる逸品である。

  • ショッピング
  • 書店
  • 西荻窪

西荻窪の閑静な住宅街にたたずむ「ビールと書斎のある本屋」。ギャラリーをリノベーションしたれんが造りの同店は、1階が文芸、人文学、社会学、ZINEなどの本を扱う書店スペース、2階は書斎になっている。「おばあちゃんの家のような空間を目指した」という畳の書斎スペースは、イベントやリモートワークに活用できるほか、ビールを飲みながら購入した本などが読める。

まるで気心の知れた友人の部屋のようにくつろげるところが魅力だ。ドリンクは久我山にあるマウンテンリバーブリュワリーのクラフトビールを週替わりで3、4種ほど提供。間借り本屋のほか、トークイベント、句会、読書会なども随時展開しているので、詳しくは公式ホームページや公式SNSをチェックしてみよう。

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  • 神楽坂

神楽坂の大久保通り沿いに位置する同店は、人生の「余白」をコンセプトにしたブックバー。「仕事場や家庭を行き来する日常の中、どちらでもないサードプレイスとして本と酒が楽しめる場所があったら」という思いから、元出版社勤務の店主が2016年にオープンした。

ずらりと本が並んだウッディーなカウンター席では、オムレツやタラのムニエル、旬の野菜をふんだんに使ったサラダなど、素朴で温かみのある家庭料理と種類豊富なアルコールドリンクが堪能できる。

夫婦で営むアットホームな店なので、肩の力を抜いて読書や会話を楽しめるところが魅力の一つだ。本は文芸、社会学、芸術、サブカルチャー、絵本までジャンルレスに2000冊ほどラインアップ。特に、店主が好む村上春樹の書籍は豊富にそろっている。

  • カフェバー
  • 銀座

銀座で異彩を放つカフェバー。中世ヨーロッパを彷彿とさせるダークでゴシックな空間はまるで秘密の地下室かのよう。好事家の書斎をコンセプトに、感性を限りなく刺激するブックライブラリースタイルの店だ。

壁一面に並ぶ本棚には、コアな芸術書から写真集、小説、魔術やオカルト系までありとあらゆる貴重な書籍がそろっている。文豪や作品に合わせたイメージのドリンクやフードメニューが人気で、宮沢賢治をイメージした文豪モクテルや、梶井基次郎をイメージした平日限定メニュー『檸檬の冷製パスタ』などがある。

ここで出会う人と趣味を語っても良し、一人でデカダンな世界に浸るも良し。華やかな銀座の通りから離れて、ひっそりと自分だけの濃密な時間を過ごしたい。

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  • カクテルバー
  • 高円寺

高円寺北にあるブックバー。この店は本が買える古書店であり、同時にバーでもある。古本好きも、おいしいつまみを肴に飲みたい人も、等しく満たしてくれる不思議な店だ。

個性あふれる店主が作るのは、さまざな小説や随筆からインスピレーションを得た「文士料理」や「文豪サワー」。食事メニューは、原稿用紙に毎日手書きされる。檀一雄著『檀流クッキング』のレシピをもとにした、おからと魚のすり身で作る『大正コロッケ』は同店の名物。ドリンクは中原中也の高円寺での失恋の思いを切り取ったという『中原中也サワー』がおすすめだ。

そのほか、夏目漱石が食べたら「うまい」と言ってくれそうな味を追求し、生まれたという『文学カレー(漱石)』も忘れてはいけない。店舗だけでなく、通販でも購入可能だ。

本のある空間を探索する……

  • ショッピング
  • 書店

近年、書店の数は減少傾向にある。「街の本屋さん」がなくなっていく現象が全国各地で相次ぎ、多くの人はその現状を受け入れている。しかし、その裏でいわゆる「独立系」書店といわれる旧来の流通システムに頼らない、インデペンデントな意思を持った書店がここ数年、急激な勢いで台頭してきている。

本記事ではそんなインデペンデント書店を紹介する。

  • アート

愛書家にとって日本はまさにパラダイス。村上春樹やよしもとばななといった世界的に知られた作家を輩出してきただけでなく、神保町から漫画喫茶まで読書や書店巡りにも絶好の環境が整っている

本記事では愛書家だけでなく、図書館などの建築に関心を持つ向きにとっても魅力的な9の書店や図書館を紹介する。

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  • Things to do
  • シティライフ

2021年10月1日(金)、世界が注目する図書館、早稲田大学国際文学館(村上春樹ライブラリー)が開館する。この施設は国際文学や翻訳文学、そして村上春樹文学の研究に取り組めるよう建設された新しい図書館。早大出身の作家、村上春樹が自身のレコードコレクション(361枚)や『ノルウェイの森』などの代表作や貴重な資料を寄贈し、50言語以上に訳された村上作品も所蔵されている。

  • Things to do
  • シティライフ

「読書の時間」は日常生活では意外なほど手に入れにくい。フヅクエ(fuzukue)は何にも邪魔されずに思う存分読書を楽しむための、「静けさ」が手に入ることをコンセプトにした店だ。このたびフヅクエの西荻窪店が2021年6月15日にオープンした。2014年の初台への出店を皮切りに、西荻窪店は3店目となる。

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  • ショッピング
  • 書店

書店で本を購入した際に付いてくる無料のブックカバー。「書皮」とも呼ばれるこのカバーは普段何気なく使用されるが、中には書店の強いこだわりを反映したユニークなデザインを持つものもあるのだ。たかが書皮、されど書皮。ここでは、都内で手に入り、つい人に見せたくなるような個性派書皮を扱う書店6店舗を紹介する。

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