ニューヨークでキュレーションをしていた蜷川敦子が2007年12月、麻布十番に開廊した。いわゆる「ポスト清澄白河世代」のコンテンポラリーアートギャラリーの一つ。現代美術の旗手である大竹伸朗をはじめ、田尾創樹や河井美咲、須藤由希子、松村有輝など若手の作家も所属している。
海外のアートシーンにも積極的に取り組んでおり、デール・バーニングのような作家が所属していたり、マイアミ、香港、フランスなどのアートフェアにも出展している。そのため国内外の風通しがよく、日本にいながらにして良質な世界の若いアートを体験できるという数少ない場所である。ギャラリーからは東京タワーがそびえ立つように見え、まさに「TOKYO」といった趣。付近の白金方面へと、アート散策に足を伸ばすのもよい。
オルタナティブな視点で、まだ日本では無名のアーティストや次代を担うアーティストなどを積極的に招聘(しょうへい)し、アートシーンに一石を投じ続けてきたコンテンポラリーアートギャラリー「ナンヅカ(NANZUKA)」。これだけとがった作品たちを入場無料で鑑賞できる機会はなかなかないだろう。気軽に足を運び、時代の最先端を目撃しよう。