Kecak Matsuri
Kecak Matsuri
Kecak Matsuri

大石始が選ぶ、8月に行くべき夏祭り

世界各地の祭り文化を探求するライターがこの夏注目の祭りは?

Hisato Hayashi
寄稿:: Hajime Oishi
広告

タイムアウト東京Things To Do > 大石始が選ぶ、8月に行くべき夏祭り

8月の東京ではさまざまな祭りや年中行事が行われる。季節の風物詩でもある行事を通じ、人々は季節の到来を感じ取ってきた。新型コロナウイルスの感染拡大によってそうした行事の多くは中断を余儀なくされたが、昨年からは各地域で本格的な復活を遂げている。

本記事では、2024年の東京の夏を実感することのできる祭り・年中行事を厳選して紹介しよう。

関連記事
全国18カ所の祭りを巡る大石始の新著「異界にふれる ニッポンの祭り紀行」発売
東京から盆踊りが消えた夏

  • Things to do

1976年から続けられているこの祭りのことを案外知らない人もいるかもしれない。会場となるのは、高層ビルが立ち並ぶ新宿副都心エリア。その一角でインドネシアの伝統芸能であるケチャやガムラン、ブルガリアやジョージアの合唱、さらには東北の鹿踊りなどが上演される。

しかも、その光景はどこか懐かしい村祭り風。そうした祭りが50年近く続けられ、地域の風物詩として定着していることに驚かされる。主催は映画『AKIRA』の劇中音楽を手がけたことでも知られる芸能山城組だ。

※7月31日 16〜21時(公開リハーサル)、8月1〜3日 15〜21時、8月4日 14〜20時/新宿三井ビルディング 55HIROBA

  • Things to do

夏の東京といえば花火大会。今年も各所で大規模な花火大会が開催される。「隅田川花火大会」(墨田区)、「神宮外苑花火大会」(新宿区)、「八王子花火大会」(八王子市)など挙げていけばきりがないが、荒川の河川敷で行われる「いたばし花火大会」もその一つ。65回目を迎える今年は荒川放水路通水100周年の記念大会だ。

東京最大の大玉「尺五寸玉」などが夜空を彩るほか、対岸の戸田橋花火大会との合同打ち上げも行われる。

※8月3日 19時〜20時30分/荒川戸田橋上流板橋側河川敷/有料指定席あり

広告
  • Things to do

1954年に第1回目が開催され、今年で68回目を迎える「阿佐谷七夕まつり」。期間中は老舗商店街である「阿佐ヶ谷パールセンター」がにぎやかに飾りつけられるほか、さまざまなイベントも開催される。

公式ウェブサイトに「私ども阿佐谷パールセンターの街は、七夕まつりがあったからこそ発展してきたと言っても過言ではありません」とつづられているように、七夕まつりは商店街の発展と共にあった。高度経済成長期、中央線の各商店街は競い合うように祭りや盆踊りを始めたが、阿佐谷七夕まつりも今や町の伝統として定着している。

※8月7~12日/阿佐ヶ谷パールセンター

  • Things to do

「東京高円寺阿波おどり」が始まったのは、1957年(当時の名称は「高円寺ばか踊り」)。商店街のにぎわいを生み出すことを目的として始められたが、やがて多種多様な人々が暮らす高円寺の街に根づき、一種のコミュニティー活動としての意義を持つようになった。

高円寺の街が阿波おどりの強烈なリズムに占拠される光景は圧巻。渋い老舗連からニューウェーブ的な新興連まで団体の幅も広く、沿道で観ているだけでも飽きることがないだろう。

※8月24~25日 17〜20時/高円寺駅、新高円寺駅周辺商店街、高南通りの8演舞場周辺

広告
  • Things to do

「すみだ錦糸町河内音頭大盆踊」も、今年で42回目を迎える。大阪・河内地方の盆踊りである河内音頭が錦糸町に持ち込まれたのが1980年代初頭。それも大阪出身者ではなく、河内音頭愛好家たちによるものだった。以来、夏の錦糸町には欠かすことのできない一大イベントとなっている。

首都高の高架下に広がる広大な空間で生演奏の河内音頭が演奏され、巨大な踊りの輪がうごめき続ける。個人的には盆踊りにハマるきっかけとなった盆踊り大会だ。

※8月28・29日 17時30分〜21時/堅川親水公園 特設会場

Contributor

大石始

地域と風土をテーマとする文筆家。 旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」。著書に「南洋のソングライン」「盆踊りの戦後史」「奥東京人に会いに行く」「ニッポンのマツリズム」「ニッポン大音頭時代』など。2024年5月に最新刊「異界にふれる ニッポンの祭り紀行」(産業編集センター)が刊行された。

もっと夏を感じたいなら……

  • 音楽

夏になるとなぜだかソワソワするのは、音楽フェスティバルの最盛期だからかもしれない。2024年7月も、行くべきイベントがめじろ押しだ。

「FESTIVAL de FRUE」のスピンオフイベント「FESTIVAL FRUEZINHO」や言わずと知れた「Fuji Rock Festival」、7年ぶりに開催する「HAPPY FARM MUSIC FESTIVAL」などから、ビーチカルチャーにスポットを当てた「OCEAN PEOPLES」、都市型カルチャーフェスの「J-WAVE presents INSPIRE TOKYO -Best Music & Market-」まで、ミュージックラバーのみならず楽しめるフェスティバルが揃う。

季節のせいだけではなく、もっと熱くなるような音楽を聴きに行こう。

  • 日本料理

今年も冷やし中華の季節がやってきた。最近では定番のしょうゆだれ、ゴマだれだけではない、ユニークな冷やし中華も生まれている。

本記事では、定番から変わり種まで、東京の冷やし中華シーンの裾野の広さを感じることができる店を紹介。「冷やし中華はじめました」の貼り紙を探して蒸し暑い東京の街をさまよう前に、ぜひチェックしてほしい。

広告
  • Things to do

根源的な懐かしさを感じさせる、盆踊りの季節がやってくる。音頭の調べに合わせて輪になってひたすらに踊り歩くことで、その場に居合わせた人たちと一体になり、世代や国籍を超えて、言葉を交わさずとも交流できるのが大きな魅力だといえるだろう。

本記事では伝統的な盆踊りから、DJやパフォーマーが参加するイベントまで紹介する。日本の夏の風物詩を、都内のさまざまな場所で楽しもう。

  • Things to do

日本の夏の風物詩といえば、夜空を彩る花火。目で見て美しいのはもちろんだが、体に響くような迫力ある音は近くでなければ感じられないだろう。

本記事では、「東京三大花火大会」の一つである「隅田川花火大会」や、多摩地域で親しまれる「立川まつり国営昭和記念公園花火大会」、シティポップをテーマとした「TOKYOシティポップ花火」など、2024年7月に行われる花火大会を紹介。夏本番を楽しむべく、今から予定を抑えておこう。

広告
おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告