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Photo: Nui. Hostel & Bar Lounge

蔵前、ご近所ガイド

隅田川のほとり、新旧のものづくりが交差する蔵前エリアを歩く

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浅草と浅草橋のほぼ中間にある蔵前は、かつては江戸幕府の御米蔵が並び、吉原や芝居小屋などに通い慣れた粋人が多く住んだ街。隅田川に平行する江戸通りを中心に玩具(がんぐ)や花火の問屋が並び、現在は昔ながらの職人や老舗メーカーに加え、多くの若手作家がアトリエとショップを構える。

特にここ数年は「丁寧に作られた質の良さ」や「人と人のコミュニケーション」などを重視する若手店主の面白い店も増えてきた。新しいコーヒー文化の息吹も気になるところ。東エリアでコーヒーと言えば、清澄白河を思い浮かべる人が多いだろうが、この街でも上質なエスプレッソとハンドドリップを味わえる場所が増えている。

そんな蔵前の今を感じさせる旬の店から、この地で長く愛されてきた老舗まで、散策にぴったりのショップを紹介する。

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レストラン&カフェ

  • 日本料理
  • 浅草
  • 価格 1/4

蔵前にある、飲食と物販と健康サロンを併設した複合施設。コンセプトは「食と健康と日本的生活文化の遊び場」だ。特別な圧力鍋で炊き上げ、4日間熟成させた玄米を使うという「寝かせ玄米定食」は、もっちりとして甘みがあり、「玄米は健康に良いが、固くてパサパサ」という先入観を見事に打ち破ってくれる。

物販スペースには、日本全国から探し出した食材や調味料、酒、つまみなどが並び、サロンでは食事療法と運動療法による健康サポートを行っている。

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  • カクテルバー
  • 浅草

蔵前の街角にひっそりとたたずむ蒸留所。廃棄物から高品質なスピリッツを製造することで知られている。運営会社のThe Ethical Spirits & Co.は、コロナ禍で捨てられることになったビールの「バドワイザー」を蒸留してジンを作るなど、独自の取り組みを行う。

1階にある500リットルの銅製スチルの前には、カウンターショップが設置され、同社のスピリッツを全て購入できる。この店の実力を確かめたいなら、2階のバー&レストラン「ステージ(Stage)」へ行こう。銅製の建具や磨き上げられたコンクリート、鉢植えなどで洗練された店内で、蒸留所の真価を確かめてみては。

  • ティールーム
  • 浅草

レトロなウグイスビルの2階にある、紅茶専門店兼テイスティングバー「ア ドロップ 蔵前(a drop . kuramae)」。ビンテージの家具と薄暗い照明に囲まれた空間は、まるで秘密の茶室のようだ。

ここでは、日本各地の茶を試飲するワークショップ(2,000円、税込み)が人気。4種類前後が味わえ、おいしい茶の淹れ方のコツも教えてくれる。

広島県や宮崎県、滋賀県、徳島県などの農家から仕入れた緑茶、紅茶、ほうじ茶、ウーロン茶などが揃う。店内では、ティーバッグやカップ、ポットといった茶器も販売。バーカウンターは4席のみのため、事前予約がおすすめだ。

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  • カフェ・喫茶店
  • 浅草

蔵前の国際通り、そのかわいらしい装いについ足を踏み入れたくなる革製品と焼き菓子の店。入り口から入って店内の右側には鞄や財布、ヘアゴムなどといった「numeri」の商品が、左側にはクッキーやキャロットケーキなど、1つ1つ丁寧に作られた「CAMERA BAKE」の焼き菓子がずらりと並ぶ。

職人が作る商品は少し敷居が高いと感じている人もいるかもしれないが、「カメラ(Camera)」はカフェが併設されているため立ち寄りやすく、気軽にものづくりや職人技に触れられるのも魅力の一つ。焼き菓子もいずれもクオリティーが高く、ナッツもふんだんに使用された甘さ控えめの「キャロットケーキ」は絶品だ。

  • ベイカリー・パン屋
  • 浅草橋

蔵前にある、スタイリッシュなベーカリー。アールグレイクリームパンやカルダモンロール、チリドッグ、ピザパン、焼きたてクロワッサンなど香ばしいパンが揃う。

ここは、ニューヨークをほうふつとさせるアメリカンドーナツの専門店でもある。シナモンとシュガーをまぶした定番のドーナツから、レモンやミックスベリー、カスタードクリームを詰めたフィリングドーナツまで、取り扱う種類は多岐にわたる。

昼時に提供されるランチメニューも見逃せない。特製カレーやチリビーンズトースト、フレンチトーストなどのメニューが人気だ。

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  • カフェ・喫茶店
  • 浅草

2016年に三軒茶屋にオープンしたコーヒーショップの2号店。三軒茶屋、表参道、芝浦にも店舗があるが蔵前店は気取らない、素朴な店構えが特徴だ。工場のようなスペースは、焙煎(ばいせん)プロセスをメインにしたデザイン。2階にはコーヒーと一緒にデザートや軽食を楽しめるイートインスペースも用意されている。

コーヒー豆の焙煎は2、3日置きに行われており、毎回異なる6種類のシングルオリジンローストや、アーモンドとチョコレートを連想させる香ばしいキャラメルのような風味のブラジリアンデカフェが楽しめる。ハンドドリップ講座やワークショップなども行われているので、コーヒーについて学びたいという人は参加してみてほしい。

  • カフェ・喫茶店
  • 浅草

蔵前で最高の朝を迎えたいなら、朝7時30分から営業する「ルーセントコーヒー(LUCENT COFFEE)」へ。シンプルで開放的なロースター&カフェでは、ドリンクを飲みつつ気軽なおしゃべりが楽しめる。

コーヒー豆は浅いりし、酸味とフルーティーな風味を生かす。グレープフルーツやカシス、チョコレートの香りがするケニア産、ストロベリーやフローラルの香りがするエチオピア産、マスカットや甘いスパイスの香りがするコロンビア産など、人気のシングルオリジンローストコーヒーが揃っている。

バターとチーズを乗せたトーストや、酸味のあるクランベリーがたっぷり入ったパウンドケーキなど、シンプルなフードと一緒に味わおう。

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  • カフェ・喫茶店
  • 浅草

サンフランシスコ発のチョコレートショップ「ダンデライオン チョコレート(DANDELION CHOCOLATE)」の日本1号店。海外初進出でもある同店は、ファクトリースタイルのカフェになっており、1階はチョコレートファクトリーとスタンド、2階はカフェとワークショップスペースがある。

「Bean to Bar」(ビーントゥバー)と呼ばれる、カカオ豆からチョコレートバーになるまで一貫して作り上げる製造法が特徴。ほかにもサンフランシスコ本店の味を再現したチョコレートドリンクやスイーツ、本店同様にチョコレート作りを体験できるワークショップや、ファクトリーツアーの開催も実施される。

  • 浅草

スチームドミルクフォームがある限り、ラテアートマスターの松野浩平は普通のコーヒーを小さな芸術作品へと変えてしまう。好きなキャラクターや動物の写真を見せれば、松野は2Dのラテアート、または3Dのラテアートを1,300円でコーヒーの上に再現してくれる。

特に希望がない場合は、ベーシックな「ラテアート」(700円)を選んで、松野の想像力に任せよう。どちらを選んでも、がっかりすることはない。

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  • コーヒーショップ・喫茶店
  • 浅草

「蔵前神社」近くにある、小さなコーヒースタンド。「身体に優しいコーヒー」をコンセプトに、2回の焙煎(ばいせん)とハンドピッキングを行うという自家焙煎豆を使用しており、コーヒーはスッキリ、ラテは丸みのある味わいが魅力だ。

蔵前で美味しいラテが飲みたくなったら、重宝したい。

  • ショッピング
  • ベイカリー・パン屋
  • 浅草橋

蔵前二丁目交差点近くにある、手作りマフィン専門店。小さな店内には、「プラムコンポート&なめらかカスタード」「COFFEE&ホワイトチョコ」といったデザートマフィンから、「キノコとソーセージのバジル炒め」のようなおかずマフィンまで、週替わりでさまざまなものが並ぶ。

昼過ぎには売り切れて閉店してしまうことも珍しくないので、もし扉の前で落胆したくなければ、早めの時間に訪ねよう。イートインカウンターも併設し、オリジナルレシピ本も出版している。

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ショップ

  • ショッピング
  • 浅草

カラフルなマスキングテープに夢中になっている人は、この専門店へ立ち寄るべきだ。「エムティ ラボ(mt lab.)」には、多様なサイズと色、柄のテープが圧倒的な品揃えで並んでいる。

和紙のテープは驚くほど丈夫で、物を貼り付けるだけでなく、さまざまな使用方法がある。ここでは、DIYといった日常生活での活用法も提案してくれる。マスキングテープの良さをさらに知るため、最新の展示にも注目しよう。

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  • ショッピング
  • アート、クラフト、趣味
  • 浅草

蔵前四丁目交差点から北へ2分ほど歩いた場所に、「ルイ・ヴィトン」「ドルチェ&ガッバーナ」「ランバン」など、世界のトップブランドにも愛されるリボンメーカー「木馬のショールーム」がある。

店内に並ぶ色とりどりのリボンは、個人でも1メートルより購入可能。同じ通りにあるレースリボン専門のショールームとあわせて利用してみては。

  • ショッピング
  • 浅草

蔵前にある文具専門店。2017年11月に移転リニューアルオープンし、店内が2倍ほどの広さになった。取り扱う商品は、ノートや万年筆、レターセットなど、使い心地にこだわってセレクトした文具。もちろん、看板商品のオーダーノートも移転前と同じく注文可能だ。

新店舗では背を布貼りで仕上げる「PADノート」もチェックしたい。これは、ページを1枚ずつペリペリと切り外すことができるので、ページをそのまま資料としてファイルに入れることもできる。ノートの開きも良く、コピーやスキャンもしやすいので、ビジネスシーンでも活躍するだろう。

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  • ショッピング
  • 浅草

蔵前駅近くにある、革製品ブランド「m+ KURAMAE(エムピウ 蔵前)」の工房兼直営店。イタリアで伝統技法を学んだ元建築士の革職人、村上雄一郎が生み出す革製品はシンプルな機能美が魅力だ。

日々大切に使い込んでいきたくなる革小物は、ギフトにもおすすめだ。エイジングサンプルも展示されているので、使い込んだイメージまでつかみたい人は、ぜひ足を運んでみよう。

  • ショッピング
  • ホームデコレーション
  • 浅草

「アッシュコンセプト」の直営店。同社は、雑貨ブランド「+d」を展開しながら、ものづくり企業のコンサルティングも手がけており、2012年に「ものづくりの発信基地」としてこの店をオープンした。

デザイン性と使い心地を兼ね備えた同ブランドの製品を中心に、創業115年を超える先染め織物の産元商社が手がける「POLS(ポルス)」や、珪藻土の吸湿性をいかした石川の「soil(ソイル)」など、日本中から集めた生活雑貨が並ぶ。

そのラインナップを眺めれば、デザイナーや職人たちの情熱が伝わってくるだろう。近所のコーヒー店「ソルズコーヒー」のコーヒースタンドも店内に併設している。

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  • ショッピング
  • アート、クラフト、趣味
  • 浅草

蔵前駅近くの厩橋交差点にある、糸と紐の専門店。糸商として1864年に同地で創業し、現在では組紐やリボンなどの製造にも取り組む。店内にはあらゆる種類の糸や紐、テープ、リボンなどが並び、オリジナル製品の注文も受け付けている。

  • ショッピング
  • バッグ・鞄
  • 浅草

蔵前二丁目交差点近くにある、レザーバッグブランド「レン(REN)」の直営店。素材の風合いをいかし、過剰な装飾を排したシンプルなバッグは、ユニセックスなたたずまいで男女問わずファンが多い。

特にオリジナルレザーのピッグスキンを使ったアイテムは、その軽さと肌馴染みのよさに驚かされるはず。陳列スペースの奥には、裁縫ミシンや道具が置かれた工房スペースが見え、作り手の体温が感じられるのも魅力だ。

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  • ショッピング
  • おもちゃ&ゲーム
  • 浅草

蔵前二丁目交差点にある花火問屋。ロケット花火から線香花火までバリエーション豊富に取り揃え、小売りにも対応している。スーパーのようにカゴを持ち、花火を1本または1個ずつ選んで購入するスタイルは、なかなかできない体験だ。

花火のほか、剣玉などの和玩具(がんぐ)や和凧も販売。オールシーズン花火を扱っているので、真冬の花火願望を叶えられるのがうれしい。

Things to Do

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  • Things to do
  • 浅草橋

蔵前にある多目的スペース。サステナビリティーとローカルビジネスのサポートに焦点を当てた一軒だ。

レストランの「キッチンラボ(Kitchen Lab)」では、近隣の2つの農家から野菜を仕入れている。平日のランチは、カレーやタコスなどカジュアルなメニューを提供。モクテルペアリング付きのディナーのセットコースでは、季節の食材に合わせた変化が楽しめる。焼きたてのパンや乾物、野菜、紅茶などは量り売りを行っており、容器を持参すればエコな包装に協力できる。

ショップの「リビングラボ(Living Lab)」が奥に併設され、金継ぎ教室や木工教室を実施。金継ぎ教室は初回のみ5,000円(以下全て税込み)、2回目以降は1回3,000円だ。イベントやワークショップへの参加申し込みはこちらで確認してほしい。

  • Things to do
  • 浅草

デジタル全盛の現在、紙とペンを持たなくなった人も多いはず。「自由丁」の「TOMOSHIBI LETTER」(2,640円、以下全て税込み)は、自分宛てに書いた手紙を1年後に送るというユニークなサービスだ。コーヒーまたは紅茶を飲みながら、未来の自分への文章を書こう。

「A CUP OF LETTER」は、店主が書いたエッセーと飲み物のセット。自分自身や友人に郵送すれば、すてきなサプライズプレゼントに様変わりする。

「Calendar Letter」(1,760円)では、毎月のカレンダーレターと月末に書き込む「Reflection Card」が手元に届く。毎月書いたカレンダーレターは、付属の封筒で自由丁へ送ると、定期購入の開始から12カ月分を1冊の本へまとめてくれる。

手紙を書くことの楽しさを再び実感してみては。

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  • ミュージアム
  • 浅草

スカイツリーを一望できる、隅田川沿いの遊歩道。風に吹かれてのそぞろ歩きもいいが、週末なら、厩橋のたもとから13時と17時に出る、駒形の「乗合屋形船」で粋な川遊びとしゃれこむのもいいだろう。

  • ヘルス&ビューティー
  • スパ
  • 浅草

蔵前と新御徒町の間に建つ、1951年創業の銭湯。創業当時から変わらないという宮造りの建物や昔ながらの番台は、まるで昭和にタイムスリップしたかのよう。

一番の見どころは、脱衣所から望む豪華な庭だ。錦鯉や金魚の泳ぐ池があり、さらに男湯からは金魚の泳ぐ水槽が眺められる。熱い湯に浸かり、優雅に泳ぐ鯉や金魚を眺めて帰れば、日常の疲れも忘れてぐっすりと眠れるだろう。

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  • アトラクション
  • 宗教的な建物&場所
  • 浅草

蔵前エリアの中心、江戸通りと春日通りと国際通りが結ぶトライアングル内に建つ神社。「蔵前の八幡さま」と呼ばれる。1694年に石清水八幡宮として建立され、1947年に蔵前神社と改称した。

「勧進大相撲」の発祥地であり、記念碑や関取の名が刻まれた玉垣から、その歴史をうかがうことができる。同宮は古典落語にもしばしば登場し、境内には演目のひとつ「元犬」にちなんだ犬の碑が建てられている。

宿泊

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  • ホテル
  • 浅草

蔵前駅からすぐ、消防署の向かい側に位置するゲストハウス。コンセプトは「あらゆる境界線を越えて、人々が集える場所」。宿泊施設は個室とドミトリーがあり、通りに開かれた1階のラウンジは、宿泊者でなくても利用できる。

3つの大木をつないだバーカウンターが印象的な空間は、日中はコーヒーや焼きたてパンが楽しめるカフェとして、夜になれば国際色豊かなバーやライブスペースに。隅田川も近く、風通しの良い空間でくつろぐ時間は何ともぜいたくだ。入谷にある1号店の「トコ(toco.)」もおすすめ。

もっと蔵前周辺を散策するなら

  • ナイトライフ

年間約5,000万人もの旅行客が訪れる、人気観光地の浅草。19時を過ぎれば、商店街にはシャッターが下り、観光客もまばらになりガランとした雰囲気が漂い始める。特集では、夕方から深夜の散歩にぴったりなスポットを紹介。美しくライトアップされた浅草寺を横目に、探検に出かけよう。

浅草&蔵前、ベストカフェ
浅草&蔵前、ベストカフェ

東京観光の定番スポット浅草と、下町ならではの街並みと注目の最新ショップが混在する蔵前。まったく雰囲気の異なる2つの街だが、共通するのは面白いカフェが多いということだ。倉庫をリノベーションしたカフェや、DIYでイメージ通りの空間を作り上げてしまったカフェなども多く、モノづくりの街であることをひしひしと感じさせてくれる。浅草と蔵前は、徒歩10分ほどで互いの街へ行くことができるので、様々なカフェを巡ってみてほしい。

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