ビスポークコーヒーロースターズ
Photo: Keisuke Tanigawa
Photo: Keisuke Tanigawa

東京、世界で活躍するトップバリスタ5人

国内から世界へ、幅広く活躍するバリスタたち

広告

タイムアウト東京 > レストラン&カフェ > 東京、世界で活躍するトップバリスタ5人

東京のコーヒーシーンは、年を追うごとに熱さを増している。スペシャルティコーヒーの文化が広まり、豆を購入して自宅でこだわりのコーヒーを淹れる人が増えるとともに、街には品質の高い一杯を提供する店が続々とオープンしている。

そんなコーヒーカルチャーを牽引(けんいん)しているのは、世界を舞台に活躍するトップバリスタたちだ。今回は、業界の最前線にいる5人のバリスタを紹介する。

関連記事
東京、注目の若手バリスタの店5選

  • 恵比寿

入社2年後には国内のラテアートコンテストで2位を獲得し、翌年から日本チャンピオンを3度受賞、2024年にはエスプレッソ抽出の技能やプレゼン力を競う大会でも優勝を飾った。

競技者のレベルが年々上昇する中でも伊藤が快進撃を続ける理由は、休日も1日10時間以上コーヒーに向き合うという圧倒的な練習量と、バリスタに求められる人間性や職業観に対する思考の深さだろう。

伊藤は大会に出場する度に新たな課題を発見し、次の大会でそれをクリアできるよう努力を重ねる。彼にとって、自分自身が一番のライバルなのだ。

現在はバリスタトレーナーとして後進の育成も担当。2023年はラテアートコンテストで猿田彦珈琲所属のバリスタが1〜3位を独占するという快挙も。日本のコーヒー業界を牽引する若きエースに今後も注目だ。

  • 原宿

国内のバリスタ競技会で史上最多の3度優勝し、世界2位にも輝いた鈴木樹。「丸山珈琲」では店舗統括や商品開発などを行い、大手菓子メーカーや酒造メーカーなどとのコラボレーション、テレビや映画への出演、出版など幅広く活躍してきた。日本において、スペシャルティコーヒーを最も広めてきたバリスタの一人といえるだろう。

「丸山珈琲」で15年間勤めたのち2023年に退社し、40代を前に「もう一度、客の前に立ちたい」と考えた鈴木が選んだ舞台は、たった4席のみの完全予約制コーヒーバー「珈空暈(こくうん)」。バリスタ競技会で世界一を獲得した井崎英典が営む店で、日本古来の伝統食材とコーヒーを組み合わせた5品のフルコースを提供している。

鈴木は食材選びからレシピ製作まで全工程を担い、自ら客に提供。彼女が創り出す唯一無二の1杯は、海外からも注目を集めている。

広告
  • 代々木

コーヒーの抽出技術を競う国内大会で優勝し、世界大会への出場も果たした小野光。彼はオーストラリア・メルボルンでバリスタ経験を積み、現地で出会った妻とともに香港で3店舗のカフェをオープンする。その後、日本に帰国してから挑戦した競技会では毎年ファイナリストに名を連ね、2022年にとうとう念願のチャンピオンの座に輝いた。

彼のモットーは、「身近な人たちに喜んでもらうこと」。2023年に開いたコーヒースタンド「ブリューマントーキョー(Brewman Tokyo)」では、小野自らが客の目の前で一杯ずつ丁寧に抽出する。

日本では自身でハンドドリップを楽しむ人も多く、またハイエンドなコーヒーを好む傾向があるという。同店では、豆のフレーバーについて説明したり、客から気軽に質問を受けたりするなど、コミュニケーションを重視。一杯のコーヒーを体験として提供するスタイルは、海外からも評判が高い。

  • 埼玉

元ニートから日本一へと駆け上がり、業界にその名をとどろかせたのは、畠山大輝だ。

同じ日に開かれた「ジャパンブリュワーズカップ」と「ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ」の2大会でダブル優勝。2021年には世界大会で2位の成績を収め、2025年5月もジャカルタで開催される世界大会に出場を予定している。焙煎(ばいせん)部門でも日本2位の好成績を収めており、焙煎から抽出までの全ての工程で卓越したスキルを持つバリスタといえる。

一般的にスペシャルティコーヒーはシングルオリジンで提供されることが多いが、畠山は「個性をかけ合わせるブレンドこそ、完璧な一杯を生み出せる」と考える。実際に競技会でもブレンドで勝負し、世界2位の称号を獲得。味わいだけの評価では世界最高得点をマークした。彼の作るコーヒーは、埼玉にある畠山が営む店「ビスポークコーヒーロースターズ(Bespoke Coffee Roasters)」とオンラインで購入できる。

広告
  • 池尻大橋

関西を中心に7店舗展開するカフェ「スクールバスコーヒーストップ」の系列全店を統括しているのが、ヘッドバリスタを務める橋本みなみだ。

橋本は全店舗のデザイン設計にたずさわり、コーヒーのレシピ作りから商品開発、スタッフの育成を全て担っている。彼女が中心となって作る店はいずれも多くの人に愛され、中でも京都店は来客数が1日300人を超える大人気店にまで成長している。

橋本は小学5年生の時に初めて訪れたニュージーランドに魅了され、学生時代には4度も留学。大学時代には現地でバリスタの国際資格を取得し、ラテアートの世界大会にも出場した。

店づくりをする上で大切にしているのは、空間やコーヒーの味わいはもちろん、繰り返し訪れたくなるようなコミュニケーション重視の接客スタイル。かつて慣れ親しんだニュージーランドのカフェ文化が、彼女が日本で作り出すカフェの基となっている。

もっと東京でカフェカルチャーを楽しみたいなら…

  • コーヒーショップ・喫茶店

温かいコーヒーを片手に、お気に入りのと向き合う時間ほど、心安らぐものはない。慌ただしく時間が過ぎていく東京だからこそ、ときには静かに本の世界に没頭できる、ブックカフェに出かけてみよう。

どの店も、本のセレクトから、メニューの質、空間のあり方まで、それぞれに工夫が凝らされている。客の居心地を考えた店づくりがなされ、帰りたくなくなるほどの居心地の良さだ。タイムアウト編集部がセレクトした25軒から、お気に入りを見つけてほしい。

  • カフェ・喫茶店

美術館に行った際は、写真を撮ったりグッズを買ったりするが、近くのカフェで一休みをしながら余韻に浸るのも醍醐味(だいごみ)の一つだろう。美術館の中には、作品をモチーフにしたメニューを味わえたり、四季折々の景色が楽しめたりと、特徴的なカフェが備わっている施設もある。

ここでは、近代的な美しい建築や芸術作品に囲まれた店など、魅力的な美術館併設カフェを8つ紹介。アート巡りの時間をより充実させてほしい。

広告
  • カフェ・喫茶店

都内にはかつての巨匠が遺した歴史的建造物や、現代の力ある建築家たちが造り出す建物の中で、カフェとして利用できる場所がある。美しい意匠を眺めながら、ゆったりと食事などを味わう時間はとても豊かだ。名建築の中で楽しめる魅力的なカフェを紹介しよう。

  • カフェ・喫茶店

せわしない毎日の中、時には都会の喧騒(けんそう)から離れて自然の中で深呼吸したくなる瞬間はないだろうか。そんな時、豊かな緑を感じることのできる森カフェは、心に余白を作ってくれる。ここでは美しい川を望む絶景カフェから山の麓にある穴場スポットまで、非日常感のある森カフェを紹介しよう。

実は3分の1が森林地帯の大都市東京。その隠れたグリーンサイドを堪能してほしい。

広告
  • カフェ・喫茶店

図書館に併設しているカフェが、ここ最近、劇的に変貌をとげている。図書館を新設したり、既存の図書館をリニューアルするタイミングで、施設自体の価値を高めるような魅力あふれるカフェを誘致する例が増えているのだ。

今回は中でも、ぜひ足を運んでほしいおすすめの図書館カフェを紹介する。

なお、図書館が休業の場合はカフェも休みになるので、訪れる前に各施設の公式ウェブサイトを確認してほしい。

おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告