1960〜1970年代初頭にかけて、新宿には多くのジャズ喫茶が誕生した。1961年に開業し、再オープンを経て今もファンが集う「ダグ(DUG)」もその1軒だ。レンガが敷き詰められた小さな空間には、選び抜かれたジャズに関する書籍やレコードなどが並び、ジャズへのシリアスな姿勢が伺える。
ドリンクも充実しており、カクテルは100種以上を提供、ウイスキーやビールも多数銘柄がそろう。陽の光が差さない地下にある店内で、昼からグラスを傾けることができる。コーヒーとともに、「パウンドケーキ」や「手作りミートパイ」をつつきながらまどろみの時間を過ごすのもいいだろう。こんな贅沢(ぜいたく)な午後のひとときを味わえるなら、雨の日の新宿だって悪くない。