下北沢駅の南口を出て坂を下り、ビッグベンビルのある十字路を右へ。行き交う人々の目を引くファンシーな看板に吸い込まれるように階段を上がると、広々とした店内に敷き詰められた大量のレコードとビンテージなサウンドシステムから流れる大音量のBGM、そして気さくな人柄の名物店主が迎えてくれる。
レアグルーブを中心に、ロックやジャズ、ニューウェイブ、ハウスなどもそろえる。良盤の薄利多売ともいえる店主のサービス精神には、有名DJやアーティストにもファンが多い。
個性派レコ屋のパラダイスで見つける、戦前ジャズからシティポップ、クラブミュージック
タイムアウト東京 > ショッピング&スタイル >下北沢、レコードショップリスト
演劇、グルメ、ファッション、そして音楽。雑多なカルチャーが寄り添うように共存する街、下北沢では、レコードショップの名店も多い。
ここでは、海外からも客がやってくる老舗の名店や、ここ数年でオープンした魅力的な新店、ノイズ・アンビエントや辺境音楽などをそろえるマニアックな一軒、クラブDJ御用達の一軒まで、個性豊かなレコードショップの数々を紹介する。
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下北沢駅の南口を出て坂を下り、ビッグベンビルのある十字路を右へ。行き交う人々の目を引くファンシーな看板に吸い込まれるように階段を上がると、広々とした店内に敷き詰められた大量のレコードとビンテージなサウンドシステムから流れる大音量のBGM、そして気さくな人柄の名物店主が迎えてくれる。
レアグルーブを中心に、ロックやジャズ、ニューウェイブ、ハウスなどもそろえる。良盤の薄利多売ともいえる店主のサービス精神には、有名DJやアーティストにもファンが多い。
「フェイスレコーズ(Face Records)」の姉妹店として2016年にオープン。クラブミュージックが強いフェイスレコーズとは異なり、ロックやジャズ、ワールドミュージックのレコードを多く取りそろえる。シティポップなどの和モノは7インチが充実している。
特に個性的なのがアバンギャルドな辺境音楽を集めた「世界の果て」のコーナー。熱心なリスナーにとってはたまらない、未知の音楽との出会いがあるはずだ。
下北沢の「ボーナストラック」内にある「ピアノラ レコーズ(PianolaRecords)」は、小さな店舗ながらも充実した品ぞろえのレコード店だ。
カセットテープのコレクションや、世界中のユニークで珍しい音楽をフィーチャーしたレコードが揃う。棚にはソウル、ジャズ、クラシック、エクスペリメンタルな曲がずらりと並び、店のオーナー自身も「conatala」という音楽レーベルを運営している。
「レコードステーション(RECORD STATION)」は、下北沢の一番街商店街にあるレコードショップ。レコードやカセットテープ、オリジナルのアパレルグッズなどを販売している。棚には、店のルーツであるブラックミュージックだけでなく、日本のシティポップやアニメのサウンドトラックなども多く並ぶ。良心的な価格設定がうれしい。
中古盤だけでなく、少量だが新譜も扱っており、洋楽の日本盤や和モノなどを求めて海外から訪れる客も多いという。最新の入荷情報は公式Instagramでも発信している。
関東地区全域にわたり支店を構えるレコード店ディスクユニオンの下北沢店。専門スタッフを擁するロック、ジャズ、ソウルは中古CD、レコードともにユニオン随一の質と量を誇る。日本のインディーズやパンクの品揃えも注目だ。音楽関連の書籍やバンドTシャツ、グッズなども取り扱う。
また、店内には、HIP HOPを中心にR&B、HOUSE、TECHNOといったクラブミュージックを取り扱う専門店「下北沢クラブミュージックショップ」も併設している。
都内でも有数のオールジャンルのアナログ新譜を扱うレコードショップ、「ジェットセット(JET SET)」。ヒップホップやハウス、テクノ、ジャズ、ソウル、インディーポップなどジャンルを横断して注目作品をチェックできる。
国内のインディアーティストの作品も自主制作盤を中心に取り揃えており、下北沢の情報交換のサロン的な役割も果たしている。
三軒茶屋と下北沢の中間にある「スモールワールド(Small World)」は、レコードのセレクトショップ兼バー。その名の通り5人も入ればいっぱいになってしまう小さな店だが、その分、レコードとクラフトビールのセレクションは濃い。
レコードは、前衛的な電子音楽やインディーロックなど、マニアックなジャンルのものが大半ではあるが、一聴の価値がある商品が厳選されている。ビールは、国産のクラフトビールを数種扱っており、タップで提供している。カウンターで飲みながら、じっくりと試聴するといいだろう。
1920〜60年代の33回転、45回転、78回転のレコードを中心とした、ヴィンテージミュージック専門店。戦前のジャズやカントリー、ワールドミュージックなどを扱う。
狭い店内に大量に並んだアナログ盤から立ち上る、長い時を経た独特の香りには、タイムスリップしたかのような錯覚を覚える。それぞれの盤には丁寧な解説が付いているので、じっくりと試聴しながらお気に入りの1枚を発見しよう。
音楽レーベル「JAZZY SPORT」が運営するショップ&スタジオ。「音楽とスポーツをこよなく愛する集団」というコンセプトに、GAGLE、Cro-MagnonをはじめとするミュージシャンやDJ、ダンサーなど多くのアーティストを抱える。
下北沢店では、自社レーベルのCDやレコード、セレクトした新譜CDや中古レコードをオールジャンルに展開。アウトドア、スポーツブランドのアパレル、オリジナル商品、洋書、眼鏡なども販売している。
2020年6月にオープンした、ミュージックバーの「óleo(オレオ)」。ラテンをはじめ、トロピカルな音楽が流れ、中南米の雰囲気が味わえる。
バイヤーから買い付けしたメスカルや、ペルーの蒸留酒であるピスコなどを提供。南米では定番のカクテル「ミチェラーダ」や、ブラックコーンから作るメキシカンウイスキーなど、日本ではなかなか見かけない酒が堪能できる。
店内ではヒップホップやサルサ、ブラジル、ラテン、ワールド、和モノなど、幅広いジャンルのレコードも販売。メキシコに魅入られた、DJとしても活動する店主による酒や料理、音楽など、セレクトの妙に酔いしれよう。
曽我部恵一がオーナーを務めるカフェ兼レコードショップ。古い雑居ビルを4階まで上がるとずらっと並んだレコードに迎えられる。扱うジャンルはロックやアシッドフォーク、レアグルーヴから、ハウス、アンビエントまでと幅広い。
1枚1枚に手書きのコメントが付き、試聴も可能なので普段レコードショップに訪れない人も気軽にジャケ買いができそうだ。店の看板メニューの生パスタは強いコシともちもちした食感でファンも多い。
音楽ファンの間では、サブスクリプションサービスが普及する一方で、レコードを嗜(たしな)む人も増えている。インテリア感覚で買ってみたら、音質の良さにハマってしまったというパターンも多いとか。いよいよレコード愛に目覚めたら、盤を買い求めるのはもちろん、一緒に楽しむ仲間もほしいところだ。ここでは、ただのレコードショップではなく、バーを併設しているヴェニューを紹介する。試聴したり音楽について語り合う喜びも、酔いが回るとひとしおだ。
店頭で音楽を探す醍醐味(だいごみ)。それは、不意の導きや出会いが溢れていることだ。たまたま手に取ったジャケット、その時かかっていた新譜、店員との雑談から出てきた1枚、などなど……。インターネット上の音楽配信サービスでも素晴らしい発見はもちろんあるが、アルゴリズムが導く出会いには現実のようなダイナミックさはまだないようだ。東京は、世界でも有数の巨大なレコードコレクションを抱えた街であり、渋谷や下北沢といったレコードショップ密集地帯だけでなく、各所に優れた店が点在している。本記事では、アナログビギナーにこそ行ってほしい様々なジャンルのレコードショップを紹介する。 関連記事:『平日も楽しめる、渋谷のDJバー』『東京で行くべきクラブ&ライブハウス』
海外での活躍も目覚ましいダンス&ボーカルユニットPRIZMAXのメンバーで、レコード愛好家としても知られる島田翼が登場。ツアー先でもレコード掘りに余念がないヴァイナルジャンキーである彼が、東京で行きつけにしているレコード屋を教えてくれた。DJのネタ集め用の店やオールジャンルで初心者も行きやすい店など、彼の幅広い趣味を表す5軒だ。
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