小林美香
小林美香(Photo:矢部真太)
小林美香(Photo:矢部真太)

脱毛や美容は何のため? 広告のジェンダーステレオタイプに対する違和感

SEX:私の場合 #11「広告観察を通して見える社会のこと」小林美香にインタビュー

Hisato Hayashi
テキスト:: Honoka Yamasaki
広告

タイムアウト東京 > LGBTQ+ > SEX:私の場合 > #11「広告観察を通して見える社会のこと」小林美香にインタビュー

「キレイになっちゃお!」「どんな美人も、3日で生える」――。本記事の取材を終えてから、筆者は電車内の脱毛広告に目を向けた。これらの文言とともに、至る所に脱毛を勧める広告がちりばめられている。

取材に応じてくれた小林美香の話を聞いた後、人々が日常で目にする広告に対して違和感を覚えないのは、無意識にも社会の美意識や価値観が刷り込まれていたからだと実感した。

車内や駅前、街頭はもちろん、外出しなくてもスマートフォンを開けば表示され、私たちは広告から逃れられない時代に生きている。日常に溶け込んだ広告に目を向ける機会はあまりないが、一度立ち止まることで「当たり前」が変わるかもしれない。

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無意識に視界に入る広告

ー小林さんが、広告におけるジェンダー表現について考察するようになったきっかけは何ですか? 

元々は写真、アートに関する展覧会の企画やレクチャー、文筆活動を行っていました。広告を意識的に考えようと思ったのは、世の中が「東京2020オリンピック」に向けて、スポンサー企業のキャンペーンやボランティア募集の広報が本格的に動き始めた2018年。鍛え上げられたアスリートの身体が映し出され、能力が容姿と直接結びついているようなイメージが描写されたり、白人モデルや「イケメン」とされる男性が脱毛を誘導するような男性向けの脱毛広告が増えたり、世間に「マッチョイズム」(男らしさを重んじる思想)とルッキズム(人を外見にもとづいて価値をつける)が結びつき、拡張されていると感じたからです。

表現は違えど、国民に戦意高揚を促すような第二次世界大戦期のプロパガンダと似た印象を抱きました。 

「もしかしたら戦前と同じことが起こるかもしれない」と危機感を持ったことがきっかけとなり、広告の写真を撮ってメモを取る『広告観察』を個人的に始めました。広告観察は約5年間続けていますが、東京オリンピックやコロナ禍の世相と連動していたこともあり、記録を通して世の中の変化を感じました。

ー小林さんが専門とするアート作品と広告には、どのような違いがあるのでしょうか?

積極的に見る意思がある人に向けて作られたものが、一般的に「作品」と呼ばれるものです。一方で、広告は見たいと思って見るのではなく、意識しなくても視界に入ってくる膨大なイメージのことを指します。それぞれを見る鑑賞者の態度や受容のされ方が異なるということです。

ー今では至る所で広告を目にしますが、広告の需要は高まっているのでしょうか?

電通の発表 (*1)よると、2022年の総広告費は過去最高の7兆1,021億円でした。7兆円を超えたのは2007年以来です。この15年間、日本の総広告費が急激に下がるタイミングが3段階あり、リーマンショック、東日本大震災、コロナ禍が大きく影響しました。

ーこの15年間で広告業界における構造変化が起きているのですね。現在、総広告費が上昇している背景とは何ですか? 

インターネット広告の加速が理由として挙げられます。2007年は4大マスメディア(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)の影響力がまだ強く、インターネット広告は全体の8.6%(*2)でした。ですが、2019年に発生した新型コロナウイルスの流行により、人々の生活に変化が見られ、2022年にはインターネット広告が全体の43.5%(*2)を占めるようになりました。

みんな同じものを見ていた4大マスメディアの時代から、スマートフォン上の検索結果をもとにユーザー個人のジェンダーや年齢のような属性に合わせて、興味関心のありそうな情報が表示される時代に突入したということです。 

*1 2022年 日本の広告費

*2 「2022年インターネット広告媒体費」解説。記録を更新する3兆912億円の内訳は?

脱毛業界のコンプレックス広告

ーここからは本題の広告とジェンダー表象について伺いたいのですが、小林さんが主に観察している「脱毛広告」にも顕著に表れているのではないでしょうか?

「毛」という物質そのものにジェンダーはありません。しかし、「体毛」として身体の表皮と一体化することで、ジェンダー観、身体規範と結びつけられます。今や電車の各車両に競合3社の脱毛広告が並ぶほど、脱毛広告は至る所で見られますが、それらを観察すると「なぜ脱毛することが良いのか」「どういう状態が望ましいのか」と説得する表現が見えてくるのです。

大半の脱毛広告では、脱毛の効果が個人の体毛の量やホルモンバランスなどの条件によって異なるにもかかわらず、毛がないツルツルの状態だけのビジュアルを発信したり、他社との価格競争をしたり、目を惹き、印象に残るキャッチコピーを組み合わせてレトリックを拡散している特徴があります。エビデンスを示さない広告には危うさを感じますね。

撮影:小林美香:2018年

2018年撮影(Photo:小林美香)

ー脱毛広告では、具体的にどのような表現がなされていますか?

こちらは、2018年に車内で見つけたリゼクリニックの脱毛広告です。白い肌が美しいとされる「白人至上主義」、モデルの女性を人形のように小型化(脱人格化)して消費する「モノ化」、刃物のようにも見える毛に囲まれて身動きが取れない状態、もしくは串刺しに刺されているような「暴力性」、女性が腕を伸ばして横たわる「受動性」など、これだけでも表現における問題がたくさん見えてきます。 

このような身体的特徴を露骨に表現し、人々のコンプレックスを過剰に煽る広告(コンプレックス広告)が問題視されないことは問題であり、いかに私たちが既存の価値観を刷り込まれているかが分かるでしょう。

ー最近の脱毛広告のターゲット層は、女性だけでなく、子どもから高齢者までと大幅に広がった気がします。

コロナが流行し始めると、サロンやクリニックに行かなくてもできることを謳って家庭用脱毛器の広告が増加します。その中で子どものモデルを登場させて「親子で使える」といったうたい文句を使い、ターゲットになる年齢層を広げてさらに多くの人を巻き込むようになりました。

また老後の介護を想定し、清拭や排せつ後のふき取りなど、他人に迷惑をかけないようあらかじめデリケートゾーンをケアしておくための「介護脱毛」という言葉も知られるようになりました。

電車内だけでなく、YouTubeや電子コミックでも「脱毛をしなければ迷惑をかける」「他人からマイナス評価を受ける」のようなプレッシャーを与える広告を絶えず目にします。何回も見ていたら、本当にそうなのかなと信じてしまいますよね。これがコンプレックス広告の有毒性です。

ー「見られている」という意識が高まったのは、SNS時代ならではの側面もあるのでしょうか? 

そうですね。雑誌やテレビと比べて、スマートフォン上で映し出されるビジュアルの距離感は近いように感じます。YouTubeやTikTokでも肌が鮮明に見えるような近い状態で撮影され、全身が映ることの方が少ないですよね。なので、肌をきれいにしなければならないという基準が設定された結果、見られることへの意識が高まっているのかもしれません。

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カギカッコ付きの“多様性”

ー最近は「自分らしさ」や「女性の主体性」を強調したポジティブな広告も増えてきているように感じます。一見すると革新的だとも捉えられますが、どのように考えていますか?

2015年の国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(*3)が採択されました。2018年以降は広告業界でようやく意識が高まって、東京オリンピックのキャンペーンとも結びつき「SDGs的」なポジティブな表現が増えてきた印象があります。

*3 国際連合広報センター「2030アジェンダ」

「KIREIMO 100% GIRLS!! PROJECT」

2018年にキレイモが展開した「KIREIMO 100% GIRLS!! PROJECT」というキャンペーンでは、渡辺直美をはじめとする100人の女性たちがピンク色の空間で踊るCMが流れていました。

「第3波フェミニズム」で、少女と若い女性の野心と自己主張、自立的態度を示した「ガールパワー(girl power)」を思い出させますが、同時に日本語の「女子力(女性に求められる規範的な容姿、振る舞いを高低差で測る表現)」という言葉とも掛け合わされているような印象を抱きます。一見ポジティブに見える広告の裏には、「女性はこうあるべき」といった規範が再構築され、カギカッコ付きの“多様性”が広まっているように感じます。

ーカギカッコ付きの“多様性”とジェンダーの関係性についても詳しく教えてください。 

2018年撮影:小林美香

2018年撮影(Photo:小林美香)

例えば2018年、タレントのローラがモデルを務めるTBCの男性向け脱毛広告には、「男の肌は強いって思ってない? 脱毛は、スキンケアのひとつです」と書かれています。「男性」と「強さ」が結び付けられ、さらに黒と黄色の組み合わせ(警告色)により、「男性はスキンケアしなければ強くなれない。男性にとってスキンケアは身体鍛錬である」というメッセージを強調しています。

そもそもジェンダーという言葉は男女だけを指すものではありません。ですが、現状では性別二元論にもとづく男女というフレームが前提として強固に設定されていて、多様性は都合よくオプションであるトッピングとして扱われてしまっています。このトッピングをするかしないかを決定するのは多数派(マジョリティー)側であり、多様性らしきものが生産されることで、「多様性はこのように扱えばいい」といった誤った認識が拡大される危うさを感じます。

表現は変わっても価値観は変わらない

ーカギカッコ付きの“多様性”から脱却するために、企業はどのような姿勢を示すべきだと考えていますか?

何がベストな表現かというのは一概にも言えないと思いますが、さまざまな角度から時代の変化を捉えた上で現在を見ることは大切なのではないでしょうか。数年前の表現が今では問題となることもあるので、時代性や地域性という尺度から検証するような視点を持って相対化することが求められます。

ー表面的に表現を変えるのではなく、これまでの経緯を意識することが大切ということですね。

そうしなければ、日本にある因習的な多様性、つまりカギカッコ付きの“多様性”はそのままにしておくことになります。

#PrideHair

「LGBTQ+の元就活生と考える、自分を偽らず、自分らしさを表現できる就活とは?パンテーン『#PrideHair』プロジェクトが始動」(PR TIMESから)

例えば2020年には、ヘアケアブランドであるパンテーンが、就活生の髪形の規範からの解放をとなえる「#PrideHair」キャンペーンを展開。トランスジェンダー当事者の元就活生を起用しました。就職活動における今までの価値観を再定義し、新しい世代のマインドに訴えかける点で成功した例とも考えられます。 

「パンテーン バージンヘア対決」編

革新的な取り組みをしたパンテーンですが、2016年には女優の綾瀬はるかと現役女子女子中学生を髪の美しさで対決させる「バージンヘア対決」という内容で、CMを放送していたこともあります。

「バージン」という言葉の代表格としてセーラー服を着た現役の女子中学生モデルを起用するなど、今では問題視されるであろう表現はたくさんありますが、「#PrideHair」のような規範を問い直すキャンペーンが展開される現代でも「サラサラなストレートヘアが良い」という根本的な美的規範は根強く存在しているように感じます。つまり、表現は変わっても社会に内在している価値観は根本的には多様化していないのです。

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K-POPを通じて広告を見る

ー既存の価値観が根付いた社会で、消費者の欲をあおるような広告の在り方に違和感を抱くきっかけを見つけるのは難しいように感じます。

日本では広告を作る大手広告会社にしても、決定権を持つのは中高年のシスジェンダー男性(出生時に法的に登録された性別と、自認する性別が一致している男性)が多く、既存の価値観にしがみつくような表現が多く存在します。このような枠から飛び出すには、作り手のチームに多様な価値観を持つ人たちがいなければなりません。 

ー日本の広告業界にない視点から成功した海外の事例はありますか? 

韓国を拠点に活動する歌手・ラッパーのJessiのミュージックビデオ「ZOOM」は去年世界中でヒットし、今の広告の在り方を批評的に表現しています。このミュージックビデオ自体が広告になっている側面もあると思うのですが、この中で何が一番「広告的」かというとJessi本人なんですね。 

ミュージックビデオの中で彼女は、お尻や胸を強調したピンクのドレスを身にまとい、人々から注目されるスター、セレブリティーを演じています。多くの人から関心を得ることがお金を稼ぐことにつながる、いわゆる「アテンションエコノミー」の考えが反映されています。

Jessi (제시) - 'ZOOM' MV

冒頭のJessiが男性に怒鳴るシーンでは、彼女には性的な魅力があるけれど、彼女を性的存在として扱う人を嫌悪していることが伺えます。

また、セクシーなポーズを取った彼女の写真をズームインする黒人の男性らしき人の手が映し出され、女性を性的に消費していることが分かるのですが、その後は「BOSS BITCH(「ボスのように存在感のある強い女」といったニュアンス)」と書かれた文字のヘアピンをして自信満々な態度を見せる彼女を撮影する、白人男性が出てきます。

後半はJessi本人が自身が映った写真をスマートフォンで見ているのですが、黒人の男性らしき人が見たセクシーさを強調した写真とは明らかに異なります。そこで彼女は笑いながら自身を「catfish」という言葉で表します。ここでいうcatfishは、「ナマズ」と「なりすまし」という2つの意味を掛け合わせたものです。彼女自身、整形していることを世間に公言し、自分の容姿を売り物にしていて、なおかつそのことを笑っているんですね。

たった3分のミュージックビデオですが、アジア人女性がいろんな人種の男性に囲まれ性的に消費されることも含め、広告的な演出を作り上げることで、その消費構造そのものを作品化したのは、日本の広告業界にはない視点だと思います。

100年前と今の社会の在り方

ーコンテンツの作り手によって、世の中に提供する価値が変わるのだと感じました。

そうですね。私は50歳ですが、どの組織にも自分と同世代か年長の世代が組織の意思決定を行う立場にいます。そこで致命的なのが、ジェンダーに対して因習的な価値観を更新することなく、日本の商業慣習に染まり切ってしまって、そこから抜け出せないでいることです。

ひるがえって 1世紀前の第一次世界大戦期には、参戦した国家全体の総力戦となり、兵士となった男性たちは祖国のために戦い、奉仕しなければならないという国民国家のイデオロギーに従いました。今は文脈は違えど、資本主義社会の持つ大きな目的に対して奉仕すべきという強力な支配力を持つ社会経済システムがあり、「こうあるべきだ」という価値観を押し付けている点では、社会の在り方は変わっていないのです。

ー「そもそも」を考え直すための第一歩として、必要なことはありますか?

日本の教育は子どもたち、若者たちを従順に従わせ、萎縮させる方向に機能していて、違和感があっても伝えなかったり、声を上げた人がたたかれたり、何かに従った方がいいと考えたりするなど、なかなか口に出すのが難しい現状があります。

夏に販売予定の「ジェンダー目線の広告観察」という本にも書きましたが、与えられた情報に対して議論したり、どこに問題があるのかを考えたりする教育は、メディアリテラシーの一つだと思います。世代やジェンダー、価値観の異なる人がお互いを攻撃することなく安全な環境でディスカッションをして、互いの見方を確かめ合い、視野を広げることが、ジェンダー表現や社会のあり方を少しでも良い方向に変えるきっかけになるのではないかと思っています。

女の子にもなりたくないし、男の子にもなりたくないただ自分自身でありたいだけ

クィア、ノンバイナリー ・ジェンダー、そして無性愛者であるアメリカの漫画家、カマイア・コベイブの自叙伝翻訳のためのクラウドファンディングプロジェクトを実施中。

「ジェンダーのラベルのあり方がしっくりこない、あるいはジェンダーに限らず、周囲から暗黙のうちに押しつけられる『〜らしさ』の価値観を問い直し、自分自身として生きるということを考えてみたい、そう願う人に届いて欲しい一冊です」(小林美香)

原書「Gender Queer: a Memoir」

クラウドファンディング締切:2023年10月23日(月)まで
発行予定時期:2024年夏以降

Contributor

Honoka Yamasaki

レズビアン当事者の視点からライターとしてジェンダーやLGBTQ+に関する発信をする傍ら、新宿二丁目を中心に行われるクィアイベントでダンサーとして活動。

自身の連載には、タイムアウト東京「SEX:私の場合」、manmam「二丁目の性態図鑑」、IRIS「トランスジェンダーとして生きてきた軌跡」があり、新宿二丁目やクィアコミュニティーにいる人たちを取材している。

また、レズビアンをはじめとしたセクマイ女性に向けた共感型SNS「PIAMY」の広報に携わり、レズビアンコミュニティーに向けた活動を行っている。

https://www.instagram.com/honoka_yamasaki/

ジェンダーを学びたいなら……

  • LGBT

性教育パフォーマーを名乗るドラァグクイーンがいる。その名もラビアナ・ジョロー。端正な顔立ち、豊満な尻、青々と生い茂った胸毛。それを笑う者でさえも、いつしか彼女の魅力に吸い込まれていく。

軽快なトークときらびやかな踊りを披露する独特なパフォーマンスは、後に問いや話題のきっかけを生み出す。それは、彼女が培ってきた性の知識と社会の影に潜む問題をパフォーマンスと融合させ、我々に問いかけているからだ。ラビアナはなぜ胸毛を見せつけ、表現し続けるのか。話を聞いてみた。

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現在、「婦婦(ふうふ)」として3人の息子を持つ、エリンとみどり。二人が結婚した後、エリンは自身の性に対する違和感から、出身国であるアメリカ合衆国でトランジション(性別移行)を行った。

しかし、日本では同性間の婚姻が認められない。そのため、二人は婚姻関係を解消するか、本来の性ではない「男性」のままでいるかの二者択一をせざるを得ない現実に直面した。2021年、同性婚が認められない現状に対して、二人は国を相手取り裁判を起こしている。そんな二人に、日本のジェンダー観と政治について話してもらった。

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主演・鈴木亮平、共演・宮沢氷魚による独りよがりな愛の献身映画「エゴイスト」が、2023年2月10日から全国公開された。注目してほしいのは、クレジットに「LGBTQ+インクルーシブディレクター(inclusive director)」という見慣れぬ役職が入っている点だ。

同職は、映画などの作品に脚本の段階から参加し、性的マイノリティーに関するセリフや所作、キャスティングなどを監修する職業である。同作において多様なゲイに関する表現を監修したことで、日本初のLGBTQ+インクルーシブディレクターとなったミヤタに、同作での役割と一体どんな魔法をかけたのか話を聞いた。

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HIV(ヒト免疫不全ウイルス)ポジティブをオープンにしながら、ノンバイナリー(性自認を「男・女」といった性別の枠組みに当てはめないこと)としての経験や考えを発信する中里虎鉄。ライター、雑誌の編集者、フォトグラファーの活動を通して、テレビや雑誌の出演、政治デモでのスピーチなど、さまざまなシーンで声を上げている。

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私の「さが」とあなたの「さが」はまったく違う。枠としてではなく個人としてフォーカスすることで、その人のリアルが見えてくる——。「性」についてさまざまな人に聞くインタビューシリーズ。

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