「舞踏」は、1959年に発表された土方巽の作品「禁色」から始まったとされている。「白塗り」「裸体」「坊主」といった風変わりなビジュアルをした人たちを想像するかもしれないが、彼らは身体と肉体の最深部への探求を行う。つまり自らの身体を使って踊る。いや、身体が自然と動かされるのだ。
田村は、大駱駝艦の考えである「空っぽになり、外側に目を向ける」を追求し続け、過去に30以上もの作品を手がけてきた。「舞踏 天狗藝術論」はそれら作品の集大成であり、大駱駝艦が実践する舞踏の核心に迫ることができる。
本記事では、大駱駝艦の稽古場「壺中天」で田村にインタビューを実施。公演に向けた練習の様子や、今回の公演、自身が考える舞踏について聞いた。