朝9時から営業する、伊勢生まれのクラフトビールブランド「伊勢角屋麦酒」の直営店。店内には、20種類ほどの瓶と約10種類の缶がずらり。同店と内宮前店でしか味わえない樽生は、定期的に内容を変えながら4タップを用意する。
同ブランドの特徴は、料理と合わせると味わいがより豊かになること。隣にある「若松屋」のかまぼこや、向かいにある「豚捨」のコロッケなどと一緒に堪能するのが通の楽しみ方だ。
「伊勢神宮 外宮(豊受大神宮)」の最寄駅である伊勢市駅。この周辺には「個」を持ったいい酒場が点在しているのを知っているだろうか。
ここでは、 朝からビールが飲めるスポットや日本酒愛にあふれる店、連日ローカルでにぎわう居酒屋など、酒飲みならぜひ訪れたい15軒を紹介する。旅行者一人でふらっと入りやすい店も多く、旅先での一人飲みも安心。人見知りを封印して、隣り合わせた客と打ち解けるというのも楽しいひとときだ。
本記事で紹介する店は、全て伊勢市駅から1キロメートル以内に集結しているので、ハシゴ酒はマスト。せっかくの旅先、後悔しない程度にちょっとだけ自分を解放してみては。より快適にハシゴ酒を楽しむべく、タイムアウト東京のLINE公式アカウント『Desika:伊勢でしか』の「友だち追加」も忘れずにしておこう。
朝9時から営業する、伊勢生まれのクラフトビールブランド「伊勢角屋麦酒」の直営店。店内には、20種類ほどの瓶と約10種類の缶がずらり。同店と内宮前店でしか味わえない樽生は、定期的に内容を変えながら4タップを用意する。
同ブランドの特徴は、料理と合わせると味わいがより豊かになること。隣にある「若松屋」のかまぼこや、向かいにある「豚捨」のコロッケなどと一緒に堪能するのが通の楽しみ方だ。
地元の船元や浜元から直送された新鮮な魚介を浜焼きで楽しめる一軒。浜焼き用の食材には、「あっぱ貝」やサザエのほか、マンボウの腸や「サメタレ」といったこの土地ならではのものも揃える。網焼きだからこその味わいと楽しさを堪能しよう。
そのほか、遠洋マグロはえ縄漁船「海王丸」から直送されたマグロの刺し身はとろける味わいで必食。こちらは3種の部位が盛られた「三昧盛」で食べ比べをするのがおすすめだ。昼間は11時から14時30分の営業で、夜は17時から再開する。
14時から営業する、昼飲みの聖地。この店では「好きなものを頼む」のが正解だ。価格の記載がない料理と酒に不安を抱くかもしれないが、実は想像よりもリーズナブル。料理はどれを頼んでも間違いないため、おすすめなんてものは気にせず、心のままに注文してほしい。
名物の「緑ハイ」には、グラスに氷と粉末緑茶を入れ、たっぷりの焼酎を注ぐ。つまり「ほぼ焼酎ロック」な、かなりしびれる一杯だ。氷を溶かしながら飲んでいくのだが、自分好みの濃さに調節する水をもらうことも可能。希望する人は無理をせず、店のスタッフに声をかけよう。
明るい時間からワインを飲む。この幸せをかなえてくれるのが15時(金曜のみ17時)から営業する「ポニアネラ」だ。
店主の田端美保がフレンチレストランで働いていた経験を持つことから、フードメニューが豊富なのがうれしいポイント。ワインはグラスで7〜8種類、ボトルで100種類ほどを用意し、見た目も華やかな数々の料理とともに楽しめる。ハーブやドライフルーツをぎっしりと詰めた「夜のパン」は、ワインのおともに欠かせない。
16〜17時になると多くの店の営業がスタートする。伊勢の街で愛され続ける「向井酒の店」は、平日でも多くの人でにぎわうため、予約必須の一軒だ。
欠かさず注文したいのは「造り盛り合せ」。新鮮なお造りを楽しめる店はほかにも多くあるが、同店ではヒラメに合わせたおろしポン酢や、スズキに合わせた梅肉など、魚に合った薬味を付けてくれるのがうれしい。
三重県内で唯一、木屋正酒造の日本酒「而今(じこん)」を扱っていることでも有名な「森下酒店」が営む飲食店。日本酒は常時50種類以上を用意し、連日酒好きがわいわいとにぎわう。
料理には主に地元でとれた食材を使用。南伊勢町の岩ガキは、磯臭さが一切なく、カキに対する概念が変わる一品で、濃厚かつクリーミーな味わいだ。カキの上にはウニとイクラが添えられ、まさに禁断の味である。
1971年創業、地元の人々に愛され続ける老舗の焼き鳥店。特徴は何といっても秘伝のたれだ。たまり醤油を使い、長年継ぎ足された真っ黒なたれには深みがあり、新鮮な鶏肉をさらにおいしくしている。
迷ったら、まずは6本入りの「串焼き盛り合わせ」(1,180円、税込み)をぜひ。キンと冷えた生ビールと合わせるのも最高だが、店主おすすめの三重の地酒とも相性抜群だ。地酒は、人気銘柄の「作(ざく)」や、2016年に開かれた「伊勢志摩サミット」の晩餐(ばんさん)会で食中酒として提供された「瀧自慢」の「辛口純米 滝水流(はやせ)」など厳選している。
1910年創業の酒屋が営む角打ちの名店。日本酒は季節の酒も含めながら常時30種類ほど用意しており、300円から楽しめるリーズナブルさもうれしい。
つまみは200円からと手頃な価格で用意。酒もつまみも内容は時期によって異なるが、「しび(ビンチョウマグロ)のさしみ」は、メニューボードにあったらぜひ注文したい一品だ。
旅行で伊勢を訪れ、その3カ月後にはこの地に移住したという福岡出身の店主が営むスタンディングバー。「九州」をコンセプトに、福岡県宗像市で生まれたクラフトビールや福岡県外にはあまり出ていないクラフトジン、種類豊富な九州の焼酎などを揃える。
福岡の居酒屋では欠かせない酢モツは店主のお手製。「生からすみ」や「水イカの塩辛」など、酒好きにはたまらない珍味も季節によって内容を変えながら用意されている。大きな窓からは店内の様子を見ることができ、旅行者一人でふらっと入りやすい雰囲気もうれしい。
ふらっと訪れた人々が集い、思い思いに酒や会話を楽しむ場。初めて訪れても、不思議とその空間に馴染めてしまうことに驚く。
アルコールは、オリジナルのハイボールのほか、ワインやウイスキーなどを豊富に用意。フードメニューの中には、フランス文化にまつわる職人にとって最も栄誉ある称号「M.O.F(フランス国家最優秀職人章)」を受賞したチーズ熟成士による世界屈指のチーズもあるので、見かけた際は最高のマリアージュを楽しみたい。
200人以上が利用できる宴会場「二冨士」の裏にある居酒屋。その日に入った新鮮な魚料理を丁寧に調理して提供している。
刺し身はどの切り身も驚 くほどに分厚いのが印象的。酒は辛口のものをメインに置いており、身がきゅっと締まった煮魚は、酒に合うようにと柔らかくもしっかりとしただしで炊かれている。席数に限りがあるので、訪れる際は予約必須だ。
やはり最後は、駅近くの店で締めるのが便利だろう。伊勢市駅から徒歩3分のところにある「アマミリビング」は、昼はカフェ、夜はバーと2つの顔を持つ一軒。
豊富なアルコールを揃えるが、特にオリジナルカクテルに力を入れており、自家製のスピリッツやシロップを使ったもののほか、バーテンダーの畑太周が自分で育てたという大葉やハーブを用いた一杯など、研究熱心なカクテルに注目だ。
「バー レシピ」も伊勢市駅から歩いて3分のところにあるバー。伊勢で一番の歴史を持つバーとしても知られている。
ここで味わうべきは、外宮や内宮をイメージしたオリジナルのカクテルだ。特に、マスターの奥田哲夫が幼い頃からよく訪れていたという外宮をイメージした「みずし」は、早朝の神宮の森で体験した香りを表現した人気の一杯。八兵衛という酒屋の「からくち 本醸造酒」と薬草系リキュールの「シャルトリューズ」、そしてライムで構成されており、爽やかな口当たりが印象的である。
駅から少し歩くが、26時まで営業するオーセンティックバー「バー ヒロ」は、伊勢の夜の最終地点として覚えておきたい一軒だ。
旬の果物を使ったカクテルに定評があり、いずれも果物本来のおいしさが生きた味わい。飲んだ瞬間に思わず「スイカ!」と声に出してしまうほどみずみずしいスイカのカクテルは、同店の夏の定番として知られている。
現在は25時、創業当時は29時まで営業していたことから、「福昇亭」は締めの一軒としても親しまれている中華料理店だ。
「ラーメン」「餃子」「焼飯」といった中華料理はもちろんのこと、「鳥から揚げ定食」や「海老フライ定食」「カレーライス」など、メニューの幅広さは創業当時から。中でも、強火でぱらっと炒めたケチャップライスを薄焼き卵で包んだ「オムライス」は、町中華ならではの香ばしさと懐かしさが香る人気メニューだ。
ワインの世界をディープにのぞいてみたい人は「ラ・カーヴ・デュ・クロ」の扉をたたこう。「その土地の味がする」を切り口にセレクトした約400種類のワインが揃うショップで、店主の黒谷郁弥がフランクにさまざまな知識を教えてくれる。
店内には角打ちスペースもあり、余韻の残るワインを800円から気軽に楽しむことも可能。ただし、ワインの品質を保つために店内は常に14度に設定されているので、羽織るものを持って行くのを忘れずに。
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