Photo: teamLab, Sunrise and Sunset / Resonating Microcosms - Liquified Light Color, Sunrise and Sunset (in Higashi Tokorozawa Park, Saitama)
Photo: teamLab, Sunrise and Sunset / Resonating Microcosms - Liquified Light Color, Sunrise and Sunset (in Higashi Tokorozawa Park, Saitama)
Photo: teamLab, Sunrise and Sunset / Resonating Microcosms - Liquified Light Color, Sunrise and Sunset (in Higashi Tokorozawa Park, Saitama)

日本で楽しめるチームラボ作品10選

大阪の植物園から九州の廃銭湯まで、日本全国で楽しめる没入型デジタルアート

Kaila Imada
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タイムアウト東京>カルチャー>日本で楽しめるチームラボ作品10選

東京を訪れたら、チームラボの没入型デジタルアートを体験するべきだ。「チームラボプラネッツ」はもちろんだが、東京では公共スペースで数多くの無料展示が開催されている。

その魅力を楽しめるのは、東京だけではない。大阪の植物園や佐賀の廃墟になった銭湯での展示など、日本全国で楽しめるのだ。ここでは、現在開催されている展示の一部を紹介する。

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常設

埼玉の東所沢公園内での常設野外展示は、2つの作品から構成されている。1つ目は「呼応する小宇宙 - 液化された光の色」で、大きな卵型のオブジェが敷地内に広がっている。日中は、オブジェの表面が鏡のように周囲を映し出し、効果的に環境に溶け込んでいる。オブジェは人や風によって倒されると、音色を響かせて自ら起き上がる。日没後はさまざまな色に光り、周囲の音とシンクロする。

2つ目の作品「呼応する木々」も、卵型のオブジェや周囲の木々の光に呼応してさまざまな色に変化していく。

常設

東京で開催中(終了日未定)の「捕まえて集める恐竜の森」展と同様に、福岡のデジタルの森では、スマートフォンでさまざまな生き物を発見し、捕まえながら空間を探索できる。捕獲後は、生き物を研究したり記録したりして、自分だけのコレクションブックを作ってみよう。

「運動の森」は、体で世界を捉えることを目的としたアクティブな空間だ。「高速回転跳ね球」では、高速で回転する小さな球体に人が近づくと回転が止まる。踏むと発光し、同じ色の球体を連続して踏んでいくとアオムシが生まれる。ほかにも、人が乗ると音色を響かせいろいろな揺れ方をする「バランス飛石」など、いろいろな仕掛けも体験してほしい。

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2023年12月3日まで

兵庫県姫路市にある「書寫山圓教寺(しょしゃざんえんぎょうじ)」では、近年「生命や存在とは何か?」という大きな問いをテーマに制作に取り組んでいるチームラボの新作、「チームラボ 圓教寺 認知上の存在」が見られる。

同所は「西の比叡山」とも呼ばれ、数多くの映画やドラマのロケ地となっている。展示自体は圓教寺三之堂を構成する伽藍の一つで、国の重要文化財にも指定されている「食堂(じきどう)」の内部で行われる。

「質量のない太陽、歪んだ空間」は、光の球体が空間に浮かんでいて、部屋の中を移動すると位置が変化しているように見える。だが、どこからどこまでが球体なのかを明確に認識することはできない。つまり、「光の塊」は物理的には存在しないが、認知上存在しているということになる。この作品は、「存在とは何か」を問いかけているのだ。

「我々の中にある巨大火花」は、中心から放射状に広がる無数の光線からできた球体だ。光源は動かないが、そこから出る光の線はうごめき続け、球体に触れようとすると手が球体の中に入ってしまう。触れることができず、境界面もないにもかかわらず、私たちはそこに球体を見ている。この作品を通じて、私たちは見ている世界を認知しているのではなく、認知している世界を見ているということが実感できるだろう。

常設

大阪の東住吉区にある「大阪市立長居植物園」は、地域の植物にスポットを当て、自然の美しさを新たな視点で紹介している。リニューアルの一環として、同植物園では夜にアート体験ができるデジタルアートが設置された。例えばツバキ園にたたずむ卵形体の彫刻群は、日中は光が反射して見えるが、夜になると色とりどりの光を放ち、周囲の森を変化させる。

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常設

大分の国東半島では、参加型のデジタルアート作品「花と人、コントロールできないけれども、共に生きる」を鑑賞できる。インスタレーションは、国東半島に生息している花々をモチーフにしており、花々が移り変わっていく1年間を1時間の映像で表現している。変化し続ける映像を眺めていると、時の流れが永遠に続くように感じるかもしれない。

広大なオープンスペースの通路の壁面には、花が芽吹き、成長し、開花し、枯れ、消えていく映像がインタラクティブに映し出される。触れるタイミングによって、命を吹き込まれたり、枯れていったりする。作品は、コンピュータープログラムによってリアルタイムで描かれ続け変化してく。そのため、その瞬間の映像は二度と見ることができないのだ。

佐賀県にある大庭園「御船山楽園」で、夏から秋にかけて行われているのが「チームラボかみさまがすまう森」だ。チームラボが2015年から続けている作品で、「夜の森のミュージアム」と称されるように、日没後の神聖な森の中を探索し、屋外デジタルアートを鑑賞できる。池や岩、滝などを照らすプロジェクションマッピングには息をのむだろう。

2023年は、7月14日(金)〜11月5日(日)まで実施する。

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常設

佐賀県、武雄温泉にある「御船山楽園ホテル」では、チームラボの中でも特にユニークな展示が行われている。

主な展示の一つ「廃墟の湯屋にあるメガリス」は、廃墟となった浴場に置かれた「時空の塊(メガリス)」が群立する。コンピュータープログラムによってビジュアル化された花々や滝が、周囲の人の動きに反応して変化していく。

また、ホテルのロビーには、チームラボの常設作品「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク」が展示されている。春は春の野山の5色や桜色、秋は紅葉の8色など、ランプの色で季節を感じられるだろう。

なお、宿泊客でなくても展示を見ることができるよう、アート展とサウナ「らかんの湯」のセットチケットも販売しているので、公式ウェブサイトからチェックしてほしい。

ホテル内の展示作品:「廃墟の湯屋にあるメガリス」「Light Sculpture of Flames」「忘れ去られていた地下道の朽ち果てていく場に永遠に憑依する炎」「生命は生命の力で生きている II」「森の中の、呼応するランプの森とスパイラル - ワンストローク

東京

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モバイル製品ブランド「ギャラクシー(Galaxy)」の世界最大級のショーケースである「ギャラクシー原宿(Galaxy Harajuku)」にある、チームラボとの共同アート空間。

「捕まえ、観察し、解き放つ」をコンセプトに、観客自身がギャラクシーのスマートフォンを使って、さまざまな種類の恐竜を捕まえ、観察し、自分だけのコレクション図鑑を作っていくという学びのプロジェクトだ。

専用のアプリを起動し、そのカメラで空間を歩く恐竜を捉え「観察の矢」を放つと、現実のアート空間に「観察の矢」が飛んでいく。「観察の矢」が当たれば空間からその恐竜は消え、スマートフォンに入り込む。捕まえた恐竜の情報は、アプリの図鑑にコレクションされる。その恐竜を、アプリのカメラで見えている場所にスワイプすると、解き放たれ、その場所に戻っていくという仕組みだ。

  • アート
  • ミックスメディア
  • 豊洲

大きな話題となったお台場の「チームラボ ボーダレス ミュージアム」に続いて、新豊洲駅前にオープンした2023年末までの期間限定のミュージアム。デジタルアートとインタラクティブな体験が楽しめる。2016年にチームラボがeコマース企業のDMM.comと協力し開催した、DMM.プラネッツArt by teamLabの延長線上にあるのがチームラボプラネッツ東京 DMMだ。

敷地面積は1万平方メートルに及び、それぞれの空間は非常に広く、没入感のある体験ができる。 ミュージアム内では靴を脱がなくてはならず、膝までの深さの水の中を歩いて渡る場所もある。 必要な場合に備え、ミュージアムにハーフパンツも用意されている。

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  • 日本料理
  • 原宿

銀座にある、チームラボが運営するユニークなダイニングスペース。季節の料理と佐賀牛をインスタレーションアートの中で味わうことができる。わずか8席の空間には、常設作品「世界は解き放たれ、そして連なっていく」が展示されている。食事とともに、フェードイン、フェードアウトする花や木々の映像を楽しめる。食器には有田焼を使用し、春は「満開の桜」、夏は「泳ぎだす鮎と蓮」、秋は「紅葉するモミジ」、冬は「椿と梅」など、春夏秋冬をテーマに、月ごとに趣向を凝らしている。

もっとアートを感じたいなら......

  • アート

東京の人気ギャラリーや美術館で開催するアート展を紹介。6月から7月にかけては、草間彌生のサイケデリック性に注目した展示や、「推し活」をテーマにしたユニークなもの、写真家、ソール・ライターの膨大なアーカイブを紹介する展示など、注目の展示が目白押しだ。

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アートはそこから距離をとって見るだけではなく、その中に入って体験するものでもある。私たちが美術館で見ている調度品などを見ても分かるように、アートは住空間と切り離せない存在なのだ。

それは旅先でも同じだろう。アートの中に泊まるのはアートの本義にかなっている。今回はそんな泊まれるアートの中から、コンテンポラリーアートの作家を中心にコラボレーションしたホテルを紹介する。

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  • アート

東京の街が清潔かつ安全であるのは、人々がきちんと並んで待ち、交通標識に従い、むやみにポイ捨てをしない、そういった秩序を守って生活しているからかもしれない。それと同時に東京がストリートアートの場として盛り上がることは、今までほとんどなかった。

しかし近年ストリートアートが街を豊かにするのではないか、と見直されてきているようだ。ここでは合法的に描かれたものがほとんどであるが、東京のさまざまな場所で発見したアートを紹介する。

  • トラベル

希少な絵画やサイトスペシフィックなインスタレーションを観たいのであれば、千葉、神奈川、埼玉といった近隣の県へ日帰りで出かけるのもいいかもしれない。

草間彌生のインスタレーションが2つある農場、ロンドンの「テート・モダン」にあるようなマーク・ロスコ専用の部屋がある美術館など、自然の中でリラックスしてアートに触れることができる休日に訪れたいアートスポットを紹介する。

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