ビーチ、祭りに花火、イベント目白押しの季節がやってきた。現在、虎ノ門ヒルズカフェで開催中の本格バーベキューが味わえるビアガーデンも、夏の楽しみとして見逃せない。パーティーの締めくくりに、麺はいかがだろう。以下、虎ノ門エリアに数多ある麺類提供店から、うどん、ラーメンはもちろん、ちゃんぽん、老舗の蕎麦、激辛刀削麺まで、ランチにもシメにも最適な10店を紹介する。窒息しそうな暑さも味方につけ、音を立てて痛快に流し込みたい。
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ビジネスマンのレストラン天国、新橋駅ビルの2階にある大人気稲庭うどん屋。開店前の11時には早めのランチを求めて長蛇の列ができる。自家製のつけ汁は、化学調味料は一切使用しておらず、鴨肉をペースト状にしたものとゴマペーストの濃厚な旨み、そして薬味のみょうががよいアクセントになっている。麺によく絡むよう、鶏から出た油は取り除き、後からオリーブオイルを加えているというこだわり。コシがあるのに滑らかな喉越しな麺は、一杯楽しんだ後でも、いくらでも食べられそうだ。ミニどんぶりとのセットが人気で、丼も店で下ごしらえをした新鮮な魚介類をふんだんに使っている(写真はばらちらし丼のランチセット、1,100円)。夜は予約で満席になってしまうことが多いので、あらかじめ席を確保しておくのが良いだろう。
虎ノ門ヒルズの麓の路地裏に佇む、老舗の蕎麦屋。入り口の白い暖簾と金魚が風情を感じさせる。店内に入るとその落ち着いた雰囲気に、ビジネス街の喧噪のことを忘れてしまう。「蕎麦って美味しいですよね。毎日食べてもやっぱり美味しいと思うんですよ」と笑う店主が丹精込めて作る蕎麦は、風味と歯ごたえがしっかりと感じられる。出汁は鰹と昆布、椎茸でとっているといい、蕎麦によく合う。人気メニューは『二色つけ汁そば』(1,250円)。つけ汁には油揚げ、小海老としめじの天ぷら、焼き餅が入り具だくさん。平打ちで太めの田舎蕎麦と、繊細な味のせいろ、両方の味を天ぷらの油の味がしみ出した汁につけて楽しめる。夏には具だくさんの冷やし蕎麦も提供されるので、夏バテ対策の強い味方になってくれるだろう。夜にしっぽりと飲みたい時には最適な隠れ家だが、予約していくことをおすすめする。
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虎ノ門駅近くにある中華料理店。1番人気は、石焼きの器に入った麻婆豆腐に刀削麺をつけて食べる『頂天石焼麻婆刀削麺』。ぐつぐつと音を立てて供される麻婆豆腐は、中国から取り寄せた朝天唐辛子や、漢源山椒などをふんだんに使用しており、辛さも痺れもしっかりと感じられる。小麦をしっかり感じる刀削麺はもっちり。太さのばらつきが、とろみのある麻婆をしっかり絡めとり、舌に辛さを運ぶ。辛さは、薄辛、普通辛、中辛、激辛の4段階があるが、中辛でも普通辛の約2.5倍の辛さなので、よほど辛さに自信のある人でない限り、はじめは普通辛を注文するのが、賢明だ。
新橋駅前SL広場から徒歩3分程の通り沿いにあるラーメン屋。その名の通り、看板メニューは『塩らーめん』(690円)。鶏ガラと魚介の出汁のスープは、あっさりかつ、やみつきになりそうな味であっという間に一杯食べ終えられてしまう。 卓上の薬味で少しずつ味を変えながら自分好みの味を作りだすのも楽しみのひとつだ。夏季限定で提供される『冷やし塩らーめん』(890円)は柚子風味でさっぱりとした味わい。大盛りが無料なので、たくさん食べたい時には躊躇せずオーダーしよう。早朝6時まで開いているので、宴後の強い味方だ。
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創業1839年に桜田通り沿いに開業した老舗蕎麦屋。屋号「砂場」の発祥は大阪城築城時にまで遡ると言われ、300年近くの歴史があることになる。店主は当地での開業から数えて、現在で5代目だ。3代目が考案した名物の『趣味のとろろそば』(1,512円)は、夏バテの弱った体に精力を与えてくれる。白くて細打の蕎麦は、舌触りがよくそば粉の風味を感じることができ、契約農家から仕入れている大和芋で作るとろろは粘りと弾力があり、蕎麦によく絡む。薬味のわさびも静岡産のものにこだわり、風味が高い。大通り沿いにも関わらず、落ち着いた雰囲気の店内では江戸の情緒を感じられる。つかの間の静養を求めてランチにはビジネスマンで混み合うようだ。
虎ノ門ヒルズ4階にある創作和食料理店。さっと食べられるうえに、腹持ちの良いうどんはビジネスマンのランチの定番だが、ここでは約30種類ほどの創作うどんが楽しめるので頻繁に訪れても飽きないだろう。看板メニューは『名物カルボナーラうどん』(1,112円)。もちろんフォークではなく、箸で食べる。チーズが濃厚なソースは、黒胡椒の風味とちょうど良く調和しており、さらに出汁で引き延ばしてあるので麺が啜りやすい。もちもちとした食感の麺は自家製で、ソースとよく絡む。夜は素材にこだわった創作和食で酒が楽しめるので、居酒屋としても重宝しそうだ。
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新橋駅前の繁華街の路地裏にあるラーメン店。入口は分かりづらいが、店前に「平子煮干そば」と漢字で書かれた白看板が立っているのでこちらを目印に、ビルの間の細い路地を奥に進むと現れるのは、綺麗な店内に10のカウンター席。定番は『平子煮干そば』(750円)、さっぱりとした煮干しのスープは細麺との相性抜群。柔らかくジューシーなチャーシューを増したいときは『特性平子煮干そば』(950円)を。一押しは『烏賊干し鶏白湯醤油そば』(850円)で、煮干しスープに鶏とイカの旨味を凝縮させたトリプルスープが特徴。一口啜れば、煮干し、イカの魚介系の旨味が一気に口の中に広がり、圧倒される。
虎ノ門ヒルズの脇の担々麺が名物のラーメン屋。店内は奇麗で通路も広いせいか、女性客の数も多い。人気メニューは『だあろうだんだんめん』(1,100円)、存在感のあるチャーシューが3枚乗った担々麺だ。スープからは自家製香辛料の香ばしい香りが漂い、食欲をそそる。担々麺といえば縮れ麺を想像するかもしれないが、ここは細麺なのが特徴。歯切れが良く、ピリ辛の担々麺でもするすると食べられてしまう。ゴマとラー油の味が絶妙なスープとの相性抜群な白米がおかわり含め無料なのが嬉しい。そのほかにも、醤油ラーメンや、酸味のきいた酸紅麺、冷たい担々麺も揃っている。
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虎ノ門駅1番出口より歩いて5分ほどの場所にある中華料理店。眼前にそびえる虎ノ門ヒルズとは対照的な年季の入った目立たない店構えながら、昼間は多くのサラリーマンたちで賑わう人気店だ。中華料理店ではあるがこの店の看板メニューは『チャンポン』(900円)と『皿うどん』(900円)。長崎から仕入れた唐灰汁麺を使用したこの店のちゃんぽんは、本場の味に近いと評判。具はキャベツ、もやし、さやえんどう、椎茸、牡蠣、イカ、アサリ、豚、はんぺん、かまぼこなど非常に具だくさん。スープはややあっさりめだが、炒めた野菜の香ばしさと魚介の旨味がしっかりと染み出したコクのあるスープに仕上がっている。具と麺の大盛りはそれぞれプラス100円となっており、ちゃんぽんから麺を除いた『麺なし』の注文も可能だ。
モダンな外観の建物を入ると、そこは立ち食い蕎麦屋。昼時ともなれば店頭にずらりと行列ができる人気店だ。人気メニューは『温かい鶏そば』と『冷たい肉そば』。しっかりと噛みごたえのある蕎麦を、ラー油がたっぷり入ったつゆにくぐらせて食す『冷たい肉そば』は、トッピングの海苔、ネギ、すりごまがアクセントとなって食べ応え抜群。途中でつゆに卵を投入すれば、まろやかさが加わることで風味が変わるのも楽しい。量はかなり多めで、男性でも満腹になるほど。
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