best-cities-in-the-world
Photograph: Shutterstock / joyfull
Photograph: Shutterstock / joyfull

2024年、世界のベストシティランキング50

その都市を最もよく知る都市生活者たちにアンケート、日本からは東京、大阪がランクイン

広告

タイムアウト東京 > トラベル >2024年、世界のベストシティランキング50

誰もが認める大都市は、他の都市と何が違うのだろうか。ある人は、要するに、賑やかなエリア、手頃な値段の食べ物や飲み物、アートギャラリーや美術館からライブ音楽や演劇まで、さまざまな楽しみ方があることだと言うだろう。また、地元の人々の幸福感、緑豊かな場所が身近にあること、コミュニティーの活気などを強調する人もいるかもしれない。

タイムアウトでは、それら全てにさらに別の項目も加えて、毎年恒例となった調査を行い、世界中の都市生活者に地元での暮らし、仕事、遊びの「今」を尋ねた。現地の人々の意見と洞察、そして都市の専門家たちのグローバルネットワークのおかげで、2024年も世界最高の都市ランキングを作成することができた。

例年通り、このランキングの基礎となるのは、その都市を最もよく知る人々、つまり地元の人々に対する世界規模の調査だ。調査会社のPotentia Insightと協力しながら、我々は何千人もの都市住民を対象に、その都市の食、文化、ナイトライフの質と価格の手頃さについて調査を行った。

また、「そこにいることで幸せを感じるか」「美しい場所か」「社会的なつながりは作りやすいか」など、その土地をどう感じているのかも尋ねた。最終的に、何千もの回答が集まり、今この時点での、世界で最も素晴らしい都市の生活の現実について、ユニークも洞察を得ることができた。

海外旅行が2019年以来の最高水準まで回復すると予測されている今年は、都市への休暇旅行を計画している人も多いだろう。そこで我々は今回の2024年版の調査では、各都市におけるグローバルな魅力も加点することとし、調査参加者にいま住んでいる都市以外で最も住んでみたい都市を聞いた。また、世界各地を拠点とする、100人以上の旅慣れたタイムアウトのスタッフライターとエディターに、どの都市が今、特にエキサイティングな場所であるかも尋ねた。

さて、今年はどの都市が上位になったのか、見る準備はできただろうか? さあ、出発だ。

関連記事
世界の文化的な都市ベスト20
2024年に最もリーズナブルな海外旅行先は?

50. バンクーバー(カナダ)

この都市が誇れること:バンクーバーは、上りの山道を3キロ近く歩いたとしても、「ああ、楽しかった」と感じられるような街だと思われている。しかし、この西海岸の大都市には、ハイキングやカヤック、マウンテンバイク、スノーボード、スキーといった山のアクティビティー以外にも魅力がたくさんある。

ここは冬だけでなく夏にも訪れる人の多い都市であり、ビーチやイベントに人が集まる。例えば、歴史ある花火大会「Celebration Of Light」、「バンクーバー国際ジャズ・フェスティバル」、そして街で最もフォトジェニックな地区で開催されるストリートパーティー「Khatsahlano」がある。

バンクーバーは非公式ながら、日本以外で1年を通じて本格的なすしが味わえる場所としても知られる。また、ミシュランの一つ星を獲得したレストランが9軒もあり、現代のフードシーンも盛り上がりを見せている。新規オープンしたヒップな「Andrea Gail」は、バンクーバーらしさがあふれるスポット。内装はパンク、提供される料理はベジタリアン、店舗があるのは船積み施設の近くだ。

今すぐ訪問すべき理由:バンクーバーで酒を飲むことが、ここまでエキサイティングなことは過去になかっただろう。クラフトビール好きならこの街で最も歴史があり、最も大胆なビールを味わえる「Storm」を訪れずして、バンクーバー旅行は完結しない。カクテル好きなら、会計事務所に偽装された隠れ家酒場「Key Party」の品揃えにうっとりするだろう。

注目の数字:バンクーバーがカナダで最も美しい都市だという主張には一理ある。94%の地元の人々が、この都市は美しいと評価。モントリオールを2%上回る結果となった。

Shawn Conner Contributor, Vancouver

49. 香港

この都市が誇れること:2024年は、香港が再び世界に開かれた年であり、多くのエキサイティングなイベントの再来を告げる年である。この街には独特のストリートフードシーンがあり、ダイパイドンに行けばリーズナブルな食事ができる。

食事にもう少しお金をかけたい人は、ミシュラン星付きのレストランや、ビクトリア・ハーバーの美しい景色を望む高級レストランに行こう。自然に囲まれた香港では、ハイキングや海岸線を楽しむコースティアリング、渓谷を楽しむキャニオニングなどのアウトドアアクティビティも充実している。また、この街のブランチシーンも最高だ。

3月には、「アート・バーゼル」や「アート・セントラル」などの芸術祭が復活し、香港は再びアジアのアート・ハブとしての地位を取り戻すだろう。アジア初のヴィジュアル・カルチャー美術館「M+」や「香港故宮文化博物館」などの博物館には、充実したプログラムと共に、国内外のたくさんのアート作品が展示される。

香港には一流のバーが多い。有名な隠れ家バー「001」や、広東風バー「Kinsman」をチェックしよう。香港のランドマーク「グロセスタータワー」に2023年7月にオープンした「Cardinal Point」では、息を飲むような地平線の眺めが楽しめる。

今すぐ訪問すべき理由:2023年11月、香港ディズニーランド・リゾートに、世界で初めて「アナと雪の女王」をテーマにしたエリアが誕生。そのほか、巨大スタジアム「カイタックスポーツパーク」の完成が間近に迫っている。

注目の数字:香港人の88%が香港は美しいと評価している。

Tatum Ancheta Editor-in-Chief, Time Out Hong Kong

広告

48. 大阪(日本)

この都市が誇れること:日本は世界で最も高齢化が進んでいる国のひとつだが、大阪の賑やかな通りを歩いているとそんな雰囲気はまったく感じられない。騒々しい立ち飲み屋や手頃な屋台がひしめくこの街は、明らかに若者の活気であふれている。この街が「天下の台所」「食い倒れの街」と讃えられる理由がよくわかる。

大阪のソウルフードでもある、お好み焼きや串カツを満喫しよう。開放的な屋外酒場「とよ」で立ち飲みをしながら味わう刺身の盛り合わせ、「アジアのベストレストラン50」の8位に選ばれた、ミシュラン2つ星の「La Cime」のフレンチもおすすめだ。

16世紀に築かれた大阪城などの史跡を訪れて大阪の豊かな歴史に触れるのもいい。そして、この街の一番の魅力は、気さくで親しみやすい地元の人々のコミュニティだろう。大阪が2025年の万博開催地に選ばれたのも不思議ではない。

今すぐ訪問すべき理由:2021年に開業した「スーパー・ニンテンドー・ワールド」に続く新エリアが、2024年春、UFJに誕生する。「ドンキーコング・カントリー」はドンキーコングの世界観をリアルに再現した新エリア。場内には、ライド型アトラクション「ドンキーコングのクレイジー・トロッコ」などが登場する予定だ。

注目の数字:大阪の人たちは恵まれている。外食をしても財布に響くことがないからだ。大阪のフードシーンは価格の手ごろさで極めて高い88%の評価を得ている。

Emma Steen Staff Writer, Time Out Tokyo

47. イスタンブール(トルコ)

この都市が誇れること:かつて東ローマ帝国とオスマン帝国の首都だったイスタンブールは、トルコのダイナミックでコスモポリタンな中心地。トプカプ宮殿や地下宮殿のバシリカ・シスタン、モスクのアヤソフィアやブルーモスクなど、イスタンブールの歴史的な見どころを挙げ出したらきりがない。

この都市の賑やかな社交シーンを体験したい人は、カディキョイやガラタ、ベシクタシュ、カラコイの活気あるエリアがおすすめだ。特に、ヨーロッパ側のボスポラス海峡は、イスタンブールで最も美しい場所の一つとして知られている。

オルタコイ、アルナヴトキョイ、ベベクなどの地区を訪れ、海岸沿いの遊歩道を散歩したり、居心地のよいカフェで朝を過ごしたりしよう。最近移転しリニューアルオープンした、トルコ初の近現代美術館「Istanbul Modern」は、ぜひとも訪れてほしい。

イスタンブールのクラブシーンにも注目が集まっている。「Klein Phönix」「Frankhan」「Mini Müzikhol」などのヴェニューがおすすめだ。

今すぐ訪問すべき理由:2022年、イスタンブールのいくつかのレストランが初めてミシュランガイドに掲載された。トルコの色彩豊かで革新的なダイニングシーンを代表するのが、ミシュランの星を獲得した「Turk」だ。シェフのFatih Tutakが率いる同店では、伝統的なトルコの味を現代的に解釈した実に素晴らしい料理が味わえる。

注目の数字:イスタンブールの住民の100%が、自分たちの街を美しいと評価。ボスポラス海峡や夕日にシルエットを描くブルーモスクの尖塔を見れば、その通りだと納得するはずだ。

Seda Pekçelen Managing Editor, Time Out Istanbul

広告

46. 台北(台湾)

この都市が誇れること:台湾がアジアで初めて同性婚を合法化したことは、その先進的な姿勢を物語っている。台北は、台湾のリベラルな精神の中心地。地平線の大半を占めるのは近代的な高層ビル群やミラマー百楽園観覧車だが、そこまで存在感はないながらも、カラフルな寺院や福建様式の古い家々が立ち並ぶ。

台湾を訪れる観光客は、香ばしい地元料理や世界各国の料理、素晴らしいナイトライフシーン、そして豊かな自然を楽しむことができる。何より、物価が安く、便利な交通システムで市内を簡単に移動できるのも魅力だ。

今すぐ訪問すべき理由:台湾初の屋内野球場である「台北ドーム」が12月に完成し、今年前半には約14の新しいレストランが場内にオープンする。その隣には、本好きには見逃せない24時間営業の書店、「Eslite」が、1月後半に開業している。

注目の数字:台北市民の88%が自分たちの故郷は美しいと答え、飲食シーンは90%の評価を得ている。

Ken Chao Contributor, Taipei

45. マルセイユ(フランス)

この都市が誇れること:フランスのどの都市とも、いや世界のどの都市ともマルセイユが異なっているのは、大都会の自信に満ちた雰囲気とフランス南部沿岸の魅力を絶妙に組み合わせているという点だ。

クールなストリートアートやお洒落な建築物など、都会でのバケーションで求められる全ての要素が揃う。また、美しい地中海でのセーリングカランク国立公園の石灰岩の断崖ハイキングなど、自然を楽しむこともできる。

港町であるマルセイユの歴史は紀元前600年まで遡る。アルメニアの食料品、アルジェリア人のラッパー、チュニジア料理の店など、多数の文化が息づくこの街の魅力は、特にダイナミックなフードシーンに反映されている。1943年創業のピッツェリア「Chez Etienne」から肉料理中心の人気店「Bouillon」まで、古いものと新しいものの両方を満喫できる。

食の文化はまた、社会的インパクトのあるプロジェクトの糧となってきた。元マクドナルドの店舗を改造した「Après M」は、職業訓練センターであり、フードバンクであり、地域の人々が集まる拠点でもある。

今すぐ訪問すべき理由:7月28日から8月9日まで、パリ・オリンピックのセーリング競技が実施される。夏の間は「Festival de Marseille」(6月14日から7月6日)や、100以上のレストランがマグレブの伝統料理を創作する「Kouss Kouss Festival」(8月の最終週)なども開催され、街は多くの人で賑わうはずだ。

注目の数字:マルセイユで友達を作るのは簡単だと答えた人は92%。この海岸沿いの都市は、ヨーロッパで最もフレンドリーな都市のひとつに数えられている。

Alexis Steinman Contributor, Marseille

広告

44. アクラ(ガーナ)

この都市が誇れること:人口400万人を超えるアクラは、活気にあふれている。次々とオープンするバーやレストラン、ギャラリーが、にぎやかな市場、鳴り響くクラクション、熱狂的なナイトライフのリズムの中に自然と溶け込んでいる。

フェスティバルのシーズン中は特に、日中に開催されるパーティーやDJイベントなどの魅力もあって、アクラはバケーションを楽しむ人たちの人気の都市として存在感を増している。また、アフリカ最大の写真・アーカイブ図書館「Dikan Center」が最近オープンするなど、学問と創造の拠点にもなっている。

ギャラリー、スタジオ、専門家が監修するアート展なども急増している。街の一部がクリエーターたちの集まる活気ある拠点へと生まれ変わり、草の根の芸術家たちのコミュニティを育んでいるのだ。アクラは、アフリカの新たなアートの街としての地位を確立しつつある。

今すぐ訪問すべき理由:アクラは、音楽やナイトライフ、アートなど、エキサイティングな新事業で活気にあふれている。クリエーティブなダイニングスペース「Palm Moments」では、この街のナイトライフのトレンドでもある「Fake Fridays」が毎月最終木曜日に開催されている。

アートシーンをチェックしたいなら、「Thursday Lates」へ。毎月開催される無料のアート展で、地元の新進気鋭のクリエーターたちの作品を紹介している。

注目の数字:アクラは幸福度で、なんと100%の評価を獲得。また、地元の人々が海辺のこの街の美しさについても、100%の評価をしている。

Kofi Dotse Contributor, Accra

43. ボストン(アメリカ)

この都市が誇れること:魅力あふれるエリアで、象徴的な史跡があり、時に横柄にも聞こえる訛りが聞こえてくる。そんな都市を探しているのなら、ボストンが最適だ。歴史的なフリーダムトレイルを散策したり、「Museum of Fine Arts」を探索したり、ノースエンドで食べ歩きをしたりと、ボストンでの楽しみは尽きない。

街ではほとんどの店が午前2時には閉店してしまうが、バック・ベイに点在するシックなバーからケンブリッジの多種多様なシーンまで、この街のナイトライフは相変わらず活気に満ちている。 2024年のボストンは、革新と伝統の拠点であり続けるだろう。今年その両方を実現できる都市を探しているのなら、ぜひ訪れてほしい。

今すぐ訪問すべき理由:バック・ベイには北米初進出となるホテル、「Raffles」が開業したばかり。ボストンのかつてないほど素晴らしいフードシーンに足を踏み入れる間、ここを拠点にするといいだろう。

注目の数字:地元の人々はボストンの芸術と文化のシーンを高く評価しており、どちらも75%の評価を獲得した。

JQ Louise Editor of Time Out Boston

広告

42. オースティン(アメリカ)

この都市が誇れること:オースティンに引っ越しをする理由はたくさんあるが、その後ずっとこの都市に留まる理由はひとつしかない。それは、自然だ。パドルボードを漕ぐハイテク企業の社員たちで賑わうレディーバード湖から、街の外れに隠れたように点在する澄み切った小川まで、自然がオースティンの文化の要になっている。

気温が38度を超える日は(オースティンでは普通にある)、ダウンタウンから数分のところにある「Barton Springs Pool」の青々としたオアシスのような水に浸かろう。心身ともにリフレッシュできるはずだ。バートンの先には、オースティンを取り囲む小川や泳げる場所が点在している。訪れた人は誰もが、「テキサスは不毛の砂漠の地」という概念を覆されることになるだろう。

オースティンは、緑地帯に包まれている。街を散策すれば、「ここに引っ越すべきかもしれない」と思えてくるはずだ。

今すぐ訪問すべき理由:CMTミュージックアワード」が4月7日、オースティンに2年ぶりに戻ってくる。カントリーミュージックの大スターたちが、ローンスター・ステイト(テキサス州の愛称で、白い星が一つ入っている州旗が由来)に集結する。また、「SXSW」や「オースティン・シティ・フェスティバル」といったオースティンを代表するフェスティバルも、一度は行く価値がある。そして2024年の残りを締めくくるのは、F1世界選手権レース「アメリカグランプリ」だ。

注目の数字:オースティン市民の94%がオースティンの美しさを評価し、82%がオースティンでは恋人を見つけやすいと答えた。この二つの数字は、明らかに関係しているだろう。

Deven Wilson Contributor, Austin

41. フィラデルフィア(アメリカ)

この都市が誇れること:フィリー(フィラデルフィアの愛称)を探索することは、文化的で考古学的な遺跡を、ふるいを手により分けながら進んでいくようなもの。新しい層が既存の層の上に乗っているというよりは、両者が大理石の模様状に混ざり合いながら年輪になっていくような街だ。そうした混ざり合いからは、「Friday Saturday Sunday」のような魅力的なレストランが生まれる。

同店はリッテンハウス界隈の定番レストランであり、2023年には米国料理界のアカデミー賞とも言われる「ジェームス・ビアード」の最優秀レストラン賞を受賞。1970年代から同じ場所に同じ店舗名で営業しているが、2015年にオーナーが替わり、現在では必ず訪れるべきダイニング・スポットへと変貌を遂げた。

Bok Building」は、フランクリン・ルーズヴェルト時代の貿易学校を改装したスポット。昼間はアーティストやクリエイターが集まり、夜はワールドクラスのルーフトップバーがあるフィリー屈指のレストラン、「Irwin’s」の所在地として賑わう。

都市再開発の好例として、川沿いには、さびついた何隻もの軍艦がある一方で、何十エーカーもの公園とウォーキングトレイルがある。フィラデルフィアは、新しく誕生していく姿と、かつてそうであった姿が時代を経ながら絡み合っており、いまこの時に絶頂を迎えている都市だ。

今すぐ訪問すべき理由:巨大スタジアム「リンカーン・ファイナンシャル・フィールド」では、この春「WWE」の祭典「レッスルマニア(WM)40」が開催される。大騒ぎの準備はできただろうか。

注目の数字:地元の人々の92%が、この街にいられて幸せだと答えている。フィラデルフィアはいつも晴れているからなのかもしれない。

Tim McManus

広告

40. ニューオリンズ(アメリカ)

この都市が誇れること:ニューオーリンズは、マルディグラや「Jazz Fest」といったイベントで知られる祝祭の街。この街では、パーティーが止まることはない。季節ごとに新しいフェスティバルが開催される一方、ニューオリンズを象徴するフードシーンは一年中いつでも楽しめる。

100年以上の歴史を持つ老舗や、料理界のアカデミー賞として知られる「ジェームズ・ビアード賞受賞のレストラン、安酒場から超一流のバー(カクテルはニューオリンズで生まれている)まで、何でも揃う。見どころはフレンチ・クオーターだけでない。歴史的建造物やユニークな建築で囲まれた、この街そのものが博物館なのだ。

ニューオリンズは、ジャズ発祥の地。音楽は日常生活の一部であり、ライブハウスはいつも賑わっている。また、ニューオリンズには美しい公園がたくさんあり、お祭り騒ぎで疲れた心や体を静かに癒してくれる。

今すぐ訪問すべき理由:今年は伝説的な「Jazz Fest」が8日間に拡大。ローリング・ストーンズが参加する、「Essence Fest」は開催30周年を迎える。また、ニューオリンズは料理界の一大イベントの本拠地でもある。6月には「ボキューズ・ドール国際料理コンクール」と「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」のそれぞれアメリカ大陸予選が開催される。 この大会がアメリカで開催されるのは初めてのことだ。

注目の数字:ニューオーリンズは、このリストの中で最もフレンドリーなアメリカの都市。地元の人々の94%が、ビッグ・イージー(ニューオリンズの愛称)で友達を作るのは簡単だと答えている。

Gerrish Lopez Contributor, New Orleans

39. アブダビ(アラブ首長国連邦)

この都市が誇れること:シェイク・ザイード・グランド・モスクルーブル・アブダビといった象徴的な建物を見るためにアブダビを訪れる人は多いが、そうした人たちは自然や文化に驚かされるだろう。

マングローブ国立公園に隣接するこの首長国の一端では、高層ビルが地平線に立ち並び、反対側では4WD車が砂丘の上を疾走している。アブダビは観光客を大いに歓迎している。地元の人々の90%がこの街がフレンドリーであると評価しており、200を超える国籍の人々がこの国が故郷だと答えている。

エティハド・アリーナでは最高のエンターテインメントを体験できる。「タイムアウトアブダビ・レストランアワード」を受賞した輝かしいレストランが軒を連ね、F1のアブダビ・グランプリやUFCなどの国際的なスポーツイベントも目白押しだ。

今すぐ訪問すべき理由:活気あふれるマムシャ・アル・サディヤットのビーチサイドにある日本食レストラン、「Niri」や、UAE生まれの人気バーガーブランド「Pickl」は要チェック。アブダビのグルメに夢中になる絶好のチャンスだ。

一方、サディヤット島では、マライア・キャリーやスティングなどの公演が予定されている「Saadiyat Nights」が開催される。

注目の数字:地元の人たちによれば、アブダビでの外食はそれほど高くはない。アブダビのフードシーンは、その品質と価格の手頃さの両方で84%の支持を得た。

Sonali Shah Deputy Editor, Time Out Abu Dhabi

広告

38. バルセロナ(スペイン)

この都市が誇れること:バルセロナには素晴らしい見どころが数多くあり、観光客を引きつけてやまない。観光客で混雑し過ぎてしまい、避けなければならないエリアがある一方で、それ以外にも街の本当の魅力を体験できる場所がたくさんある。ガウディのサグラダ・ファミリアのような、大混雑している象徴的なランドマークの周辺には、発見されるのを待っている隠れた名所があるのだ。例えば、同じガウディが設計したベリェスグアルド邸は、聞いたことがあるだろうか。

バー「SIPS」、レストラン「Disfrutar」や「Àbac」は、常に世界の飲食店のランキングの上位を占めるヴェニューとして知られるが、この街には常にエキサイティングで斬新なレストランが、あちこちに登場している。かつてピカソがアヴィニョンの女性たちと出会った売春宿を改装した、「Xeixa」がその一つだ。

バルセロナのストリートカルチャーにも注目したい。「Llum BCN」のようなフェスティバルは毎年多くの人々を引きつけ、いくつもの記念式典はこの街の才能豊かなアーティストたちをたたえる、絶好の機会でもある。また、2024年は、バルセロナ生まれの画家で彫刻家のアントニオ・タピエスの生誕100年を祝う「タピエス年」にあたる。

今すぐ訪問すべき理由:今年はバルセロナの海沿いで、エキサイティングなことが起きそうだ。8月から10月にかけて開催される国際ヨットレース、「アメリカズカップ」のほか、この夏のハイライトとして、海沿いのマレマグナム・テラスで「タイムアウトマーケットバルセロナ」のグランドオープンがある。

注目の数字:バルセロナの美しさは折り紙付きだ。この街に住む人々の95%が「バルセロナは美しい」と答えている。

María José Gómez Director, Time Out Barcelona

37. サンフランシスコ(アメリカ)

この都市が誇れること:サンフランシスコが「破滅に向かうループ」に陥っているという話を信じてはいけない。この街は再び活気を取り戻し、地球上で最も素晴らしい観光地のひとつであり続けている。確かに、オフィスの多い金融街は2019年に比べれば静かだが、それ以外の街は2020年以前の栄光の日々を思い起こさせるような、手ごたえのあるエネルギーに満ちている。

サンフランシスコは、観光客が完璧な休暇を過ごす全ての条件を備えている。無敵のフードシーンに一年中続く素晴らしい気候、豊かな自然、散策したくなる美しいスポット、トレンディなホテル、そしてワールドクラスのワイン。ワインは居心地の良い地元のレストランで味わうのもいいが、1時間ほど遠方に足を伸ばせば、ワインカントリーの広大なブドウ畑で最高のワインをテイスティングできる。

今すぐ訪問すべき理由:サンフランシスコのバー・シーンは盛り上がっていて、勢いのある新しい店が次々とオープンしている。例えば、「Cavana」のような高層ビルのルーフトップバーや、「the Felix」のような隠れ家的な酒場、自然派ワインバー「GluGlu」など。また、ノンアルコール・ドリンクが、サンフランシスコのもうひとつのトレンドになっているので、酒を飲まない人も、楽しめるだろう。

注目の数字:サンフランシスコの人々は、依然として楽観的だ。98%のサンフランシスコ市民が「この街は自分を幸せにしてくれる」と答えている。

Clara HoganTime Out U.S.

広告

36. ハノイ(ベトナム)

この都市が誇れること:古い歴史があり、賑やかで、どこまでも魅惑的なベトナムの首都、ハノイ。ここでは、一日を楽しく過ごすための選択肢に不自由することはない。迷路のように入り組んだ旧市街の通りを散策すれば、フランス植民地時代の建築物から古代の寺院まで、至るところで歴史の一部を垣間見ることができる。

のどかなホアンキエム湖のほとりで、地元の人たちに混じってベトナムコーヒーを楽しんだら、ストリートフードを探して路地を歩いてみよう。「Bun Cha Huong Lien」の定番メニュー、ベトナムのつけ麺、ブンチャー(Bun Cha)はぜひ食べてほしい。

ベトナム最古の大学跡地で、孔子が祀られている「文廟」を訪れて、ハノイの文化的側面を知ろう。「Manzi Art Space」では、革新的なアートシーンを楽しむことができる。

今すぐ訪問すべき理由:ハノイの街のいたるところで新しい店が続々とオープンし、この伝説的な食の街のダイニングシーンが再定義されつつある。燻製料理の店、「Barbaros」でリブ肉を頬張ったり、「JUMARC」で現代韓国料理に挑戦したり、「The East」でベトナム北部の味を堪能したりするのもいいだろう。最後は、船から発想を得た「Lighthouse Sky Bar」で、素晴らしいカクテルと街全体を見下ろす景色を楽しみながら夜を締めくくろう。

注目の数字:ハノイの人々の100%が「幸せである」「美しい街である」と答え、94%が「友人を作りやすい」、88%が「恋愛しやすい」と答えている。

Diana Truong Contributor, Manila

35. ソウル(韓国)

この都市が誇れること:ソウルには、あらゆるタイプの旅行者が楽しめる場所がある。夜通しパーティーを楽しみたいなら弘大(ホンデ)、梨泰院(イテウォン)、江南(カンナム)の界隈が有名だ。

美味しいものを食べて元気をつけたい人には、屋台料理から洗練された伝統料理まで何でもある。

文化が好きな人には「フリーズ・ソウル」のような国際的なアートフェアがあり、歴史ファンには北朝鮮と韓国の国境を訪ねる歴史ツアーなどがある。

自然が好きな人は、北漢山をゆっくり散策すればいいし、コーヒー愛好家ならソウルのカフェ文化は(1万8000店舗が軒を重ねる)見逃せない。

今すぐ訪問すべき理由:韓国の全てが世界中で大流行している今、韓国政府が2023年から2024年の韓国訪問キャンペーンに、1兆3000億ウォンもの巨額を投入すると発表したのも不思議ではない。つまり、この1年を通してイベントが目白押しということだ。特に注目すべきイベントは、6月の「コリア・ビューティー・フェスティバル」と9月に開催される大規模な「Kカルチャー・フェスティバル」だろう。

注目の数字:世界中のタイムアウト編集者の4%が、ソウルを「いま世界で最もクールな都市」の一つに選んだ。

Jocelyn Tan Contributor, Seoul

広告

34. マニラ(フィリピン)

この都市が誇れること:フィリピンの白浜のリゾートに飛び立つ前に立ち寄るだけの都市、と見なされがちだったマニラ。しかし近年は再評価され、マニラそのものが観光の目的地としてふさわしいことを証明している。

悪名高い交通渋滞はいまだあちこちに存在するが、逆にそれが要因となって、ポブラシオンやレガスピ村、サルセド村のようなマイクロコミュニティが有機的に成長したとも言える。

これらのエリアは1日もあれば、徒歩であちこちを回ることが容易だ。「Yardstick」や「Assembly Hall」のようなサードウェーブ系のコーヒーショップでコールドブリューを楽しもう。「Erica Concepcion」や「Joyce Makitalo」のような宝石職人のアトリエを探訪するのもいい。そして「Rajo Laurel」「Puey Quiñones」「Jo Ann BItagcol 」といった、フィリピン国内のデザイナーや職人たちを発見しよう。

Tandem」「Sampiro」「Lampara」「Metronome」などのビストロで、シェフが腕を振るう食事を楽しむのもいい。夜はカクテル・バーや隠れ家バーへ。 「La Vie en Rose」「Bar Good Times」「ITO Space」「The Curator」がおすすめだ。

今すぐ訪問すべき理由:マニラの現代アートシーンは盛んで、「アートフェア・フィリピン」や「アート・イン・ザ・パーク」のようなフェスティバルが開催されている。 地元の歴史と文化を称える行政の働きかけにより、最近では数少ない歴史的建造物や博物館が改修され、再び一般公開されている。

注目の数字:マニラのフードシーンは、品質で90%、価格の手頃さで88%のスコアを獲得している。

Stephanie Zubiri Contributor, Manila

33. クアラルンプール(マレーシア)

この都市が誇れること:古いものと超近代的なものが混在するクアラルンプール。空高くそびえる高層ビルや無秩序に広がるショッピングモールがあると思えば、その陰にはモスク、道教寺院、見事なヒンドゥー教の寺といった何世紀も前からある遺産がある。

また、「コピティアム(地元で親しまれているカフェの一種)」や屋台、ネオン輝くナイトマーケットなど、フードシーンは世界屈指のストリートグルメのるつぼだ。魅力的なコーヒーを提供するカフェ、地元の食材に特化した注目のシェフがオープンするレストラン、ミシュラン星付きレストランなど、屋台からレストランまであらゆる店が見逃せない。

APW」「REXKL」「The Zhongshan Building」などの複合施設には、カフェやバー、専門店が入居している。これらの多目的スポットでは、クリエーターたちや街のクールな若者たちが熱心に仕事をし、それを上回る情熱で遊ぶ場となっていて、週末にはいろいろなイベントが開催される。ここでは、したいことが見つからない、などということはまずないだろう。

今すぐ訪問すべき理由:この街は何よりも料理で有名だ。マレーシアを代表するスターシェフ、ダレン・テオが率いる「Dewakan」は、ミシュラン2つ星を獲得したレストラン。世界最古の熱帯雨林の一つから採取した食材を使うなど、現代のマレーシア料理を再定義する。

数多く点在するクラフトカクテルバーで一杯やるのはいかがだろうか。「Bar Trigona」「Coley」など、数え上げればきりがない。ドラムンベースの音楽好きの集まる店や、ルーフトップパーティーなどで夜を踊り明かすのもいい。

注目の数字:調査によると、この街の一番の特質は親しみやすさだ。地元の人々の90%が友人を作りやすいと回答している。また、食事は94%という妥当な評価を獲得している。

Ng Su Ann Contributor, Kuala Lumpur

広告

32. ブエノスアイレス(アルゼンチン)

この都市が誇れること:アルゼンチンの首都、ブエノスアイレスについてのミシュラン初のガイドブックが11月に発行されたことから考えても、今やこの街は南米有数の飲食都市であると言ってもいいだろう。

52のレストランがガイドブックにリストアップされ、順当なデビューを果たした。その内の6つが、ビブグルマンを獲得し、「Trescha」と「Don Julio」の2つが1つ星、「Aramburu」が2つ星と、ブエノスアイレスが人気の食の街であることを裏付けている。

一方、2023年の「世界のベスト・バー50」で、「Tres Monos」が「アート・オブ・ホスピタリティ賞」を受賞。また、「Cochinchina」と「Florería Atlántico」もトップ50にランクイン。この1年で「Kona」「Mixtape Listening Bar」「Sofa」「Punto Mona」「Dimi」といった、多くの酒場がオープンするなど、シェイカーを振るバーテンダーたちの手によって、この街のカクテルシーンは革新を続けている。

後者3つのバーは全て、有名なパレルモ地区から目と鼻の先にあるチャカリータ地区にある。この地区は、近年ますます勢いを増している注目スポットだ。また、ミシュランに掲載された「Na Num」「Picaron」「Ajo Negro」のほか、「Acido」や「Guchito Taller de Sanguches」といったサンドイッチ・バーもオープンしている。

今すぐ訪問すべき理由:Conociendo RusiaやBandalos Chinos、El mató a un Policía Motorizadoといった大物のラテンインディーバンドをチェックしよう。「Konex」「C Complejo Art Media」「Luna Park」といったライブ会場で、頻繁に演奏している。「Buena Vibra」のようなクールなアルゼンチン発のフェスティバルもある。11月には、「Creamfields」が9年の活動休止を経てEDMサーキットに戻ってくる。

注目の数字:ブエノスアイレスでは素晴らしい食事が楽しめるのはもちろんのことだが、この街のカルチャーシーンもアンケートで高い評価を得た。79%がカルチャーの質を、60%が価格の手ごろさを評価している。

Sorrel Moseley-Williams Contributor, South America

31. シドニー(オーストラリア)

この都市が誇れること:シドニーについて語るとき、世界三大美港として広く知られるシドニー港から始めないわけにはいかない。この入り江にあるのは、白い帆船の帆を思わせる建築が特徴の「オペラハウス」や、ハーバーブリッジだけではない。街全体を縫うように走る水路、その水路によってできた秘境のような息をのむ美しい数々の場所があり、隣接してウォーキングコース、公園、レストランやバーが点在している。そして、もちろん、古代からの自然が手つかずのまま残るビーチもある。

誰もがシドニーの素晴らしい海岸や自然に注目するのは当然だが、フードシーンも世界トップクラスで、世界各地から選りすぐりの料理が集結している。

今すぐ訪問すべき理由:シドニーには、エキサイティングなレストランやバーが続々とオープン中だ。パンデミックを経て、ナイトライフや音楽、アート、イベント、そして高速地下鉄に莫大な投資が行われたことから、街はかつてないほど活気に満ちている。そして今年は、アメリカ発の巨大フェスティバル「SXSW」がシドニーで初開催される。

注目の数字:大自然やビーチに囲まれた港町であるシドニー。地元の人々の97%が、この街が紛れもなくゴージャスであると認めている。

Alice Ellis Sydney Editor

広告

30. グラスゴー(スコットランド)

この都市が誇れること:世界一流の料理と美しい景色、そして弾けるようなナイトライフを誇る都市はたくさんあるが、市民の存在感が強いのはグラスゴーだけだ。グラスゴーのアイデンティティと地域の一体感は市民の魂の奥深くまでしみ込んでいて、新たにやって来た人をひとりたりとも見逃さない。

ユニークな美術館や個人経営の書店、そして1杯1ポンドの酒場、といった世界を散策するとき、グラスゴーの人たちが両手を広げて(時にふざけ半分かもしれないが)歓迎してくれることを期待してほしい。

それは誇張でもなんでもない。グラスゴーでは、財布が痛くなるようなことはない。「Sugo」や「Topolobamba」といったレストランでは、安くておいしい食事を楽しむことができる。また、都会の中の建築を楽しめる憩いの場として、全英で最高の評価を得た場所を、ぶらぶらと歩くだけでも、それ自体がイベントとなる。

グラスゴーでは文化がとても大切にされている。盛んなライブミュージックシーン、そして100年近い歴史を持つ「グラスゴーフィルムシアター」の不朽の魅力を考えれば、グラスゴーがスコットランドの誇る超一流のバンドや俳優を輩出しているのも不思議ではない。あなたが誰であろうと、グラスゴーは、息つく間もない楽しいおしゃべりと冷えた1杯のテネンツ(スコットランドの地ビール)で、あなたを迎えてくれるはずだ。

今すぐ訪問すべき理由:地元の手作りギフトや農産物を販売する個人商店など、魅力的な新しいショップが街中に出店しているため、グラスゴーは自分へのご褒美探しにも最適。 特に最近100周年を迎えたばかりの「Barrowlands Market」は、この街の心優しくカオスな魅力を完璧に凝縮したような場所だ。

注目の数字:おいしい食事と幸せな人々。グラスゴーは、食の品質と幸福度の評価で、どちらも92%を獲得している。

Annie McNamee Contributor, Time Out London and UK

29. モントリオール(カナダ)

この都市が誇れること:世界有数の文化の中心地、モントリオール。この街を完成させたのは、昔ながらのヨーロッパ建築と最先端のデザインだ。そこに国内屈指のグルメ、最先端のカクテルシーン、無料で楽しめる家族向けアクティビティー、最高にクールなフェスティバル(カナダ最大級の冬の野外イベント、「モントリオール・アン・ルミエール」も含まれる)を加えたなら、なぜ誰もがこの街に魅了されるのか、明白だろう。もちろん、道路のあちこちにオレンジコーンが置かれ、いつもどこかが工事中で、公用語をフランス語のみとした法律があることを考慮したうえで、だ。

モントリオールでフレンドリーかつ開放的な雰囲気を味わい、冬のパーティーを満喫しよう。イルミネーションに彩られた大観覧車や、夜のディスコ・スケート、無料で参加できる博物館見学など、楽しみは尽きない。

今すぐ訪問すべき理由:冬になり気温が下がると、街のナイトライフシーンはヒートアップする。ダウンタウンの至る所に無料で鑑賞できるインタラクティブなライトインスタレーションが登場し、一晩中真冬の星空の下で踊り明かす音楽フェス、「イグルーフェスト(Igloofest)」も開催される。

注目の数字:この時期は氷点下かもしれないが、モントリオールの人たちは寒さなどものともしていない。調査では、地元の人々の94%が街に満足していると答えている。

Laura Osborne Editor, Time Out Canada

広告

28. ドバイ(アラブ首長国連邦)

この都市が誇れること:ドバイは、誰もが住みたいと思う都市としての地位を確固たるものにした。この都市は、海外駐在志願者の第一希望地であり、世界有数の免税国にもランクされている。今年はどこか別の場所に住んでみたい、と夢見ているのならもう迷う必要はない。

ドバイの魅力を挙げたらきりがない。プールパーティー、ブランチ、ビーチクラブ、ショー、フェスティバル、コンサート、世界最高のレストランブランドの支店と完璧に組み合わされた自国のフードシーン、市内全域での健康促進キャンペーン、そして子供に関する包括的で素晴らしい取り組みなどだ。

ドバイでは起業家が活躍し、家族が繁栄し、さまざまな国籍が融合して一体感のある文化が生まれている。ここは間違いなく、最も清潔で、最も親しみやすく、最も歓迎される都市だ。

今すぐ訪問すべき理由:エド・シーランワン・リパブリックのコンサートが開催される。できたばかりの豪華ホテルが9つあり、その一つが、UAE最長のインフィニティ・プールがある「One&Only One Za'abeel」だ。そのすぐ隣には、世界で最も多くミシュランの星を獲得した女性シェフ、アンヌ=ソフィー・ピックの中東初のレストランがある。

注目の数字:ドバイの食とナイトライフの支持率は、それぞれ98%と96%。ドバイはナイトライフのランキングで1位となっている。

Louise Charlesworth Editor-in-Chief, Time Out Dubai

27. 北京(中国)

この都市が誇れること:北京は古代の魅力と現代の活気が融合した楽しい街であり、中国の中心地として常にエネルギーに満ちている。紫禁城や頤和園といった皇帝時代からの街の姿を垣間見ることができる。一方でこの独特な地区は、地元の生活の心地よい喧騒を体験したい人にぴったりだ。

798芸術区はクリエイティビティーにあふれ、多彩な飲食店ではシンプルな屋台料理からビーガン料理、北京ダックまでが取り揃い、胡同の路地では北京という街の本質を垣間見ることができる。

今すぐ訪問すべき理由:北京のコーヒー文化は急成長しており、街のあちこちにあるカフェでは、中国風にアレンジしたコーヒーが味わえる。CBD(中心業務地区)のフードシーンは活気にあふれ、オープンしたばかりの大型アウトレットモール「賽特奥莱」もチェックしたいところだ。

注目の数字:北京は全体的に高得点を獲得しているが、その中でも98%という非常に印象的な支持率を得たのは、フードシーンだった。

Wendy Xu Contributor, Beijing

広告

26. ブダペスト(ハンガリー)

この都市が誇れること:ヨーロッパで最も美しい首都、ブタペスト。ドナウ川の両岸にまたがっており、エレガントな橋と素晴らしい公共交通機関で結ばれている。ブダペストは、ブダ地区とペスト地区の統合150周年を祝ったばかりだが、この街は2つの都市を1つにしただけではない。

緑豊かな街には、自転車専用レーンが縦横に張り巡らされている。ナイトライフは女性にとって概して安全でもある。そして、1870年代から市の有力者たちが創り上げてきた、ゴージャスな大都市でもあるのだ。そこには、壮大なファサードと見事なまでの細部を持つ、建築物が立ち並ぶ。

温泉も充実していて、「Rudas」のパノラマ・ジャグジーは要チェック。ライブ会場でもありDJイベントも行われる「A38」といったナイトスポットもある。ミシュランレストランが集まるビジネス街にあるカジュアルレストラン「Borkonyha」は、ハンガリーワインと美食を試してみたい人に最適だ。

マジャールの伝統料理の家庭的な安らぎを求める人も多い。代表的な店としては、居心地の良い「Lánchíd Söröző」がある。冬のホリデーシーズンには、店名の由来にもなっている「鎖橋(lánchíd)」に向かって行列ができる。

今すぐ訪問すべき理由:街の公園を現代文化の拠点へと変貌させる計画、「リゲ・ブダペスト・プロジェクト(Liget Budapest Project)」の主要な拠点では、常に何か新しいものが発表されている。 「House of Hungarian Music」では展示やライブが行われ、以前コンサートが行われていた跡地には新しいナショナル・ギャラリーが姿を見せつつある。

注目の数字:ブダペストの美しい景観を否定する人はいない。地元の人々の94%が「自分たちの街を美しいと思う」と答えている。

Peterjon Cresswell Editor, Time Out Croatia

25. リマ(ペルー)

この都市が誇れること:リマはラテンアメリカで最も魅力的な観光地の一つとして、ペルーのきらめく太平洋岸の崖に沿って広がっている。 その様相はまさに、古代寺院、近代的な高層ビル、目を見張るような美術館、南米屈指のレストランが織り成すモンタージュだ。

ペルーの首都であるリマは一見混沌としていることで、過小評価されているが、本質的には創造性豊かで洗練された都市である。さらに、南米大陸で最もエキサイティングな食のイノベーションの数々を生み出す場所であり、南米で最も住民の人当たりの良いエリアの一つでもある。

リマの中心部は、植民地時代の建築の宝庫であり、ペルーの幅広い先住民文化を紹介する博物館もある。それらを何日もかけて歩き回ったり、海岸で驚異的なサーフィンを楽しんだりすることもできる。ちなみに、ペルーは自国こそがサーフィン発祥の地だと強く主張している。

今すぐ訪問すべき理由:今なら、世界で最もエキサイティングな食のデスティネーションの一つを体験できる。この都市が誇る「Central」は2023年の「世界のベストレストラン50」で1位に輝き、地元のフードシーンにさらなる活気を与えている。また、8月には「U20世界陸上競技選手権大会」が開催される。

注目の数字:驚くなかれ、世界一のレストランがあるこの街のフードシーンは、地元回答者から100%の評価を得た。

Luke Waterson Contributor, Lima

広告

24. バンコク(タイ)

この都市が誇れること:タイの人たちにとって、食べ物に夢中になり、食べ物に誇りを持つのは自然なことだ。バンコクで食事をするということは、ひとつの娯楽であると言っていいだろう。

道端や賑やかな通りの屋台から、洗練された高層ビルの中にある高級レストランまで、選択肢は無限だ。多くの店は財布に優しく、24時間営業している。一晩で2軒以上の飲食店をはしごするのは、バンコクでは日常的なこと。お腹が満たされた人々は、地元のカクテルシーンを代表するトレンディーなバーへと繰り出していく。

バンコクの魅力は活況を呈しているフードシーンやドリンクシーンだけではない。ポップアートカルチャーが台頭し、街中にヒップなギャラリーが続々とオープンしている。

今すぐ訪問すべき理由:バンコクでは、6月に「Thailand Fashion Week」が開催される。新しくできた鉄道に乗って地元の才能あるアーティストたちの作品を鑑賞しよう。ギャラリー巡りやイベント参加の合間には、バンコク屈指のグルメスポットに立ち寄るのがおすすめだ。

最近ではミシュランの星付きレストランが 35 軒あり、「アジアのベスト レストラン50 」には9軒がランクインしている。もちろんナイトマーケットや飲食街も忘れてはならない。

注目の数字:タイの「微笑みの国」というニックネームに揺るぎはない。地元の人の98%が、自分たちはこの街で幸せだと答え、同じ割合の人が街は美しいと答えた。

Top Koaysomboon Editor-in-Chief, Time Out Bangkok

23. マイアミ(アメリカ)

この都市が誇れること:約56キロメートルに及ぶビーチ沿いの景色、一年中温暖な気候、年中無休のナイトライフ・・・・・・。これらはマイアミに住んでいれば、当たり前のことだ。

それに加えてこの地は、過去数十年の間にリゾート地から本格的な大都会へと進化を遂げ、他の世界的なメガシティーと同じように素晴らしいレストランやバー、スポーツアリーナやイベント、羨望の的となるアート・カルチャーシーンなど、あらゆるものを提供するようになった。他の都市と違うのは、高層ビルから見えるのはオーシャンビューであり、英語だけでなくスペイン語も広く通じることだ。

マイアミは、誰がなんと言おうとはばかることなく、そこに暮らす人そのものが体現された都市。そしてもちろん、この街の人々は楽しい時間の過ごし方を知っている。

今すぐ訪問すべき理由:マッシモ・ボットゥーラのような世界的に有名なシェフが、マイアミにレストランをオープン(今年、「Torno Subito」がマイアミにやって来る)し、ラテンアメリカ系レストラングループが第二の拠点を置くなど、世界中の味を堪能できる。また、地元のシェフたちのレベルも年々アップしている。試しに、最近オープンしたフードホール「Julia & Henry's」に行ってみてはどうだろう。

注目の数字:マイアミの伝説的なパーティーシーンは、地元の人々から大絶賛された。マイアミはナイトライフで2番目に高いスコアを獲得し、支持率は94%だった。

Ashley Brozic Contributor

広告

22. シンガポール

この都市が誇れること:シンガポールは小さいスペースに、驚くほど楽しみが溢れている、 アートスポットはもちろん、「Ark11」のようなテーマパーク型ナイトクラブから、「HyperDrive」のようなアドレナリンが大量に放出されそうなアトラクションまで、注目のスポットが多くある。さらに、世界有数のレストランもあれば、伝統的な料理を提供する庶民的な屋台も数え切れないほどある。

またシンガポールは、極めて効率的な公共交通システムのおかげでどこに行くのも便利。そのうえ、清潔でとても安全なため、一人旅にも最適だ。都会の喧騒から離れたいなら、セントーサ島の新しいビーチクラブ「Tipsy Unicorn」がおすすめ。サザンアイランドで日光浴を楽しんだり、郊外の「Bollywood Veggies」などの農園に出かけたりするのもいいだろう。

今すぐ訪問すべき理由:毎週のように飲食店がオープンし、新しいイベントやポップアップフェスティバルも開催されている。シンガポールのビンテージアイテムシーンも最近大復活し、クールなスポットがたくさん生まれている。「NearesTTen 」「The Née Vintage Store」などで見つけた、希少なヴィンテージ古着を着てみるのもいいだろう。サイクリングやトレッキングの新ルートがたくさん開通しているのも見逃せない。最近、21キロメートル以上のトレイルが延長された「Rail Corridor」も要チェックだ。

注目の数字:シンガポールの人々は、外での食事と過ごし方を心得ているようだ。地元回答者のフードシーンとナイトライフシーンの支持率は、それぞれ91%と80%だった。

Rachel Yohannan Editor

21. ナポリ(イタリア)

この都市が誇れること:ヴェスヴィオ山と海に囲まれたナポリは、イタリアの文化の中心地だ。美しく、賑やで、誰もが一度訪れただけで、その魅力の虜になるはずだ。この都市では、昔ながらの雰囲気の中、ユネスコの世界遺産や活気あるストリートライフを楽しめ、人々が温かくもてなしてくれる。太陽の光が降り注ぎ、おいしい食べ物もたくさんある。何といっても、ナポリは「ピッツァ」発祥の地なのだ。

ナポリを健康的に満喫するのもいい。まずはスペイン地区へ行き、洗濯ものを見上げながら迷路のような道を歩き回ろう。「Bar Mexico」でまろやかな口当たりのエスプレッソを飲んだら、海岸沿いのエリア、ポジッリポで海水浴だ。お腹が空いたら、「Antica Salumeria Malinconico」でチコリとリコッタチーズの伝統的なサンドイッチを頬張れる。これで完璧だ。

今すぐ訪問すべき理由:古いアーケード街の「Galleria Principe di Napoli」では、若い起業家たちが廃墟となったスペースを再利用し、活気が戻ってきた。カクテルバー&ビストロの「ScottoJonno」やジュエリー工房の「AG Albachiara Gatto」などさまざまな店がオープンしており、散策にぴったりだ。

注目の数字:ナポリでの食事は素晴らしいだけでなく、うれしくなるほど安い。地元回答者の96%がナポリのフードシーンの質と価格の安さを評価。また、ナポリは50都市の中でも、最もフレンドリーでもあるようだ。98%が友達を作りやすいと答えている。

Gabriela R. Proietti Contributor, Naples

広告

20. メルボルン(オーストラリア)

この都市が誇れること:さて、何から始めようか? メルボルンには世界で6番目にクールな地区があるだけでない(6位に選ばれた北部の郊外、ブランズウィック・イーストにエールを送りたい)。この賑やかな大都市は、今世界で最も文化的な都市第10位にも選ばれている。

また、レストランシーンにも注目するべきだろう。広々とした旧証券取引所ビルに入るフレンチの高級レストランから、街一番のタコスを提供する本格的なメキシカンレストランまで、最近も新店が続々とオープンしているのだ。 オーストラリアのどの州がオージー料理の王冠を手にするのか、疑う余地はないだろう(シドニーのあるニューサウスウェールズ州も迫ってきてはいるが)。

さらに、テニスの「全豪オープン」やF1の「オーストラリアグランプリ」、「メルボルン国際コメディ フェスティバル」など、この地で開催される主要イベントも見逃せない。

今すぐ訪問すべき理由:メルボルンでは、音楽の流れるクールな深夜営業のラウンジの出店が相次いでいて、オーディオマニアの天国となっている。「Wax Music Lounge」「High Note」「Music Room」などのホットなスポットで、バンドの生演奏やジャズナイト、DJがプレイするアナログレコードの音を楽しんでみてはどうだろう。

注目の数字:地元の人の97%がメルボルンを美しいと回答。またフードシーンは87%の支持を得た。

Leah Glynn Melbourne Editor

19. ラゴス(ナイジェリア)

この都市が誇れること:アフリカで最も人口の多い都市であるラゴスには、根っからの本土側の人であろうと大西洋沿岸部のレッキ地区の人であろうと、誰もが楽しめる何かがある。

洗練されているビクトリア島はしゃれたリゾート、グルメスポット、ナイトライフの三拍子が揃う。レッキはブランチを取りたい人向けで、「Maple Lagos」を最初の目的地にするといい。

本土であれば、イケジャの「Kuti’s Bistro」がおすすめ。アフロビートのレジェンドであるフェラ・クティの家族が経営する店で、料理はいつもおいしく、パーティー、カラオケ、ゲームナイトも開催している。

そしてビーチもある。民間が所有するオニル・ビーチで日光浴を楽しむ際には、現地通貨のナイラの持参を忘れずに。夜に街を楽しむなら「Hard Rock Cafe Lagos」もいいだろう。2016年に240時間のマラソンセットでギネス世界記録を樹立したDJ Obi (毎週月曜日の「Obi’s House」に登場)などのトップアーティストのプレイを楽しめる、屋外も含めた広いスペースが魅力だ。

今すぐ訪問すべき理由:都市と郊外の両方が拡大している。「住んで働き遊べる場所」をコンセプトとする、新しい埋め立てエリアのエコ・アトランティック・シティを見ればわかるだろう。郊外では、レッキラグーンの北側にあるエペが活況を呈している。ここには、有名なラゴス州最大の魚市場で、売買をしているのがほとんど女性の「Oluwo Fish Market」がある。魚市場の街にふさわしく、中心部には2匹の巨大な魚の像がある。

注目の数字:生活水準に関して言えば、ラゴスには多くの魅力がある。地元の人の96%が幸せと感じ、98%がラゴスの美しさを評価、親しみやすさでも92%の支持を得た。

Ade Adeniji Contributor, Lagos, Nigeria

広告

18. アムステルダム(オランダ)

この都市が誇れること:アムステルダムは、常に人々を困惑させる。一方では、典型的なヨーロッパの古都であり、高級レストラン、ハイアート、そして冷静そのものな人の心も和ませてくれる建築物などで溢れる、美しく格調高い大都市である。もう一方では、無骨で、カウンターカルチャーが根付いた、コーヒーショップ、オルタナティヴアートスペース、最先端のクラブが立ち並ぶ都市でもある。

アムステルダムとほかの都市との違いは、この2つの側面が相反していないというところにあるだろう。それどころか、相互に補完し合いながら、世界のどこにもない集合体を形成している。これこそがアムステルダムの真髄と言えるだろう。ここは、他人の評価など一切関係なく、自分らしくいられ、やりたいことをやり、なりたい自分になれる場所なのだ。

今すぐ訪問すべき理由:国王の誕生日を祝う、2024年4月27日(土)の「キングスデー」は必見。「Pride Amsterdam」と「Amsterdam Dance Event」(ADE)でも似たような雰囲気は味わえるが、「オランダらしさ」を感じられるのは、圧倒的に「キングズデー」だ。街中がオレンジ色に染まり、人々が路上に押し寄せ、ヨーロッパ最大のストリートパーティーが開催される。賑やかな大混乱の中、決して忘れられない体験ができるだろう。

注目の数字:趣のある街並みがあり、美しい運河が流れるアムステルダム。最もロマンチックな都市の一つであるのは当然だろう。地元の人々のなんと88%が、この地で愛を見つけるのは簡単だと答えている。

Callum Booth Contributor, Amsterdam

17. ロサンゼルス(アメリカ)

この都市が誇れること:人生いつも快晴で虹がかかっていることなどない。しかしロサンゼルスは、少なくとも文字通りの意味でも天候という意味でも、それに近い。数年続いた干ばつが終わり、天の恵みも得られるようになり、雪をかぶった山や色とりどりの花のじゅうたんなど、素晴らしかった季節ごとの自然の風景が蘇っている。

しかし、ロサンゼルスの魅力はアウトドアだけではない。Netflixが復活させた「Egyptian Theatre」、クエンティン・タランティーノが復活させた「Vista Theatre」はどちらも100年以上の歴史を持つ映画館で、映画ファンは再び足を運ぶことができるようになった。

一方で、アーティストを間近に感じられる中規模コンサートヴェニュー「Bellwether」と マルチテーマのクラブ「Level 8」は、ダウンタウンのナイトシーンを再び活気づけている。

他の路線への乗り換えが便利な3つの新駅がオープンしたことで、メトロが街の移動手段として驚くほど便利になった。

もちろんダイニングシーンも見逃せない。「Funke」の思わず驚嘆するようなパスタ、「Sushi Sonagi」の傑出したおまかせコース、「Loreto」の日本のテイストを加えたメキシコのシーフード料理などが、食通たちをうならせている。

今すぐ訪問すべき理由:ロサンゼルス川に隣接する大きな会場に1980年代にドイツで開催された移動型アミューズメントパークを蘇らせた「Luna Luna: Forgotten Fantasy」が、2024年3月まで開催されている。観覧車などの乗り物を手掛けたのはジャン=ミシェル・バスキア、キース・ヘリング、サルバドール・ダリなどの著名なアーティストたち。残念ながら乗り物には乗れないが、その雰囲気は今でも幻想的だ。

注目の数字:アンヘレノス(スペイン語で「ロサンゼルス市民」)は地元のフードシーンに誇りを持っている。調査では89%の支持を得ている。

Michael Juliano Editor, Time Out Los Angeles

広告

16. サンパウロ(ブラジル)

この都市が誇れること:長い間、乗り継ぎ地として過小評価されてきサンパウロは今や、見どころに事欠かない、ブラジルで必ず訪れたいスポットとして確固たる地位を築いている。この南半球最大の都市は、リマやメキシコシティとラテンアメリカの美食の首都の座を競い合っており、食通たちの国際的な目的地となっているのだ。

数世代前にヨーロッパ、アジア、南米からこの都市に来た移民、そして最近ではアフリカから移り住んだ人々が、サンパウロのレストランシーンをアマゾンの熱帯雨林の生態系のように多様で活気に満ちたものにしている。

食をきっかけにサンパウロを訪れ、ナイトライフや素晴らしい街並み、目を見張るようなカーニバル、世界最大のプライドパレードなどを楽しんでほしい。

今すぐ訪問すべき理由:サンパウロの活気あるレストランシーンは日々ますますエキサイティングになっている。タイ料理の「Ping Yang」、日韓フュージョンの「KuroMoon」、洗練されたユダヤ系ディアスポラの味が楽しめる「Shoshana Delishop 」といったニューオープンをチェックするといいだろう。

注目の数字:サンパウロは、ロマンスで最も高いスコアを得た都市の一つ。地元回答者の人々の88%が、この都市で愛を見つけるのは簡単だと答えている。さらに、パウリタノス(サンパウロの住民)の回答者の100%がこの街は自分を幸せにしてくれるとしている。

Euan Marshall Contributor, Sao Paulo

15. マンチェスター(イギリス)

この都市が誇れること:マンチェスターほど多くのことを成し遂げた都市はない。数え切れないほどの素晴らしいバンドが輩出され、世界を制覇した2つのサッカーチームがあり、そして地元出身のタイソン・フューリーのおかげでボクシングの世界チャンピオンも誕生した。

しかし、マンチェスターは立ち止まってはいない。アンコーツの「Mana」が2019年にミシュランの星を獲得して以来、フードシーンが活況を呈している。「Erst」「10 Tib Lane」「MUSU」といった店で驚くほど独創的な食事が楽しめるようになった。

アンダーグラウンドのクラブシーンは、「Hidden」「The Loft」「The White Hotel」の先進的かつ、半ば無法地帯のような雰囲気のおかげで、ほかの追随を許さない。一方、「The Peer Hat」「Eagle Inn」「Aatma」は、これまで以上に実験的で、オルタナティヴミュージックが死んでいないことを証明している。

最もエキサイティングなのは、キャロライン・アハーンやスティーブ・クーガンの黄金時代を彷彿とさせるコメディーライブのシーンだ。容赦のない英国北部の発言に溢れ、二世タレントがほとんどいないことも新鮮だ。おすすめコメディアンは、辛辣な労働者階級のウィットに富むレイチェル・フェアバーン、ひねくれ者のクリス・キャントリル、ドキリとさせられるギャグを放つ甘いマスクの人気者で投稿動画が爆発的に再生されるトム・ローリンソンの3人だ。

今すぐ訪問すべき理由:イギリスの画期的なアートハブ「Factory International」がオープンしたわずか数週間後に、シャネルがマンチェスターで2023年のファッションショーを開催したのは決して偶然ではない。

文化のパワーバランスがついにロンドンから北上し、マンチェスターは今ヨーロッパで最も活気にあふれ、急成長している都市の一つとなっているのだ。雨もロンドンほどひどくない。本当だ。

注目の数字:クラブとコメディーは、幸せな人生を送るためには重要な要素のようだ。地元回答者の96%が、この都市は自分を幸せにしてくれると述べている。

Ian Jones Contributor, Manchester

広告

14. シカゴ(アメリカ)

この都市が誇れること:午前4時までブルースを聴きながら夜を明かしたいときも、素晴らしい建築に感嘆しながら一日を過ごしたいときも、シカゴではどちらも叶えることができる。

アメリカ中西部の「非公式の首都」であるシカゴは、活気あるナイトライフやさまざまな文化を手始めに、世界的な都市に期待される全ての娯楽に加え、それらを遥かに超えた多くのものを提供している。冬の華やかなホリデーマーケットから、夏に毎週末開催される賑やかなストリートフェスティバルまで、シカゴには季節に関係なくエキサイティングな楽しみがいっぱいだ。

フードシーン、ドリンクシーンもほかの都市に引けをとらない。伝統的なディープディッシュピザや一度食べたら病みつきになるイタリアンビーフサンドイッチなど、シカゴの名物料理で有名な店に加え、ミシュランの星を獲得したレストランも数多くある。

今すぐ訪問すべき理由:今まさに高級レストランが絶好機を迎えている。「Smyth」はミシュランの三ツ星を獲得したばかり。これは、シカゴのレストランとしては2軒目となる栄誉だ。また、インド料理の「Indienne」やペルシャ料理の「Maman Zari」のような新しいレストランが、ジャンルを超えるようなメニューを提供しているのにも注目だ。

注目の数字:ウィンディシティ(強い風の吹くシカゴの愛称)は、エンターテイメントに関して欠点が見当たらない。地元の人々が、シカゴのナイトライフと文化をそれぞれ83%と高く評価している。

Jeffy Mai Editor, Time Out Chicago

13. リスボン(ポルトガル)

この都市が誇れること:リスボンならではの暖かく美しい太陽光、テージョ川を見下ろす丘の上の展望台、夕日を楽しむテラス、30分で行けるビーチ・・・・・・。ポルトガルの首都であるリスボンが魅力的な理由は数え切れないが、2024年はそれがもう一つ増える。ますます活気づく音楽フェスティバルだ。

今年の夏はこれまでにないような夏になりそうだ。6月の「Rock in Rio Lisboa」には、ドージャ・キャット、カミラ・カベロ、カラム・スコット、エド・シーランらが出演。7月の「NOS Alive」にはデュア・リパ、パール・ジャム、ベンジャミン・クレメンタイン、スマッシング・パンプキンズが、同月の「Super Bock Super Rock」にはマネスキンが登場する。LCDサウンドシステムやサム・スミス、マッシヴ・アタック、ザ・キルズなどがラインアップされている8月の「MEO Kalorama」も注目だ。

今すぐ訪問すべき理由:2024年には市内の2つの主要美術館がリニューアルオープンする。ポルトガルで最も有名な近現代美術コレクションを所蔵する「Centro de Arte Moderna」(CAM)と、デザインとファッションの美術館「Museu do Design e da Moda」(MUDE)だ。

注目の数字:地元の人の96%がリスボンを美しいと回答。テージョ川の眺め、パステルカラーの建物、黄金に輝く陽の光を考えると、確かに同意せざるを得ない。

Vera Moura Director Editorial, Time Out Portugal

広告

12. ムンバイ(インド)

この都市が誇れること:ムンバイは歴史的なものからモダンなもの、スピリチュアルなものからスポーツ、植民地時代の過去からダイナミックな現在に至るまで、インドの全てを凝縮した場所だ。そして、それらすべてにボリウッドの魔法がたっぷりと振りかけられ、アラビア海からの爽やかなそよ風が包み込んでいる。

豊かなコントラストも魅力。ハイキングシューズを履いて1500年の歴史を持つカネリ洞窟を探検したら、夜はカマラミルズのしゃれたカクテルバーへ。夜明けの「Dadar Flower Market」で掘り出し物を見つけたら、カラ・ゴーダのオートクチュールブティックで散財しよう。

あえてラッシュアワーのローカル列車に乗り、ゴライの「ヴィパッサナー センター」で瞑想をして心の平穏を得るのもいいし、掘っ立て小屋が並ぶダラビの起業家精神に驚嘆し 、インド一の富豪が住むアンティラの高層ビルに目を見張るのもいいだろう。

今すぐ訪問すべき理由:ムンバイの文化の「キャンバス」に2つの新しい星が輝き始めた。ワールドクラスのアートスペースで、演劇、ミュージカル、コンサート、展覧会の会場となるのが「Nita Mukesh Ambani Cultural Centre」。一方の「Museum of Solutions」は革新的かつ体験型の子ども向け博物館。幼少時の好奇心をくすぐる場所になるに違いない。

注目の数字:フードシーンで100%の支持を得たのは2都市のみ。ムンバイはその一つだ。

Kunal Bhatia Contributor, Time Out Travel

11. パリ(フランス)

この都市が誇れること:(本当はフランス流ではないが)自慢は抜きにしても、パリでは毎日奇跡が起きている。

ヨーロッパで最も混雑する都市でありながら、ここでは石造りの建物や象徴的なランドマーク、何世紀も前からある大通りといった歴史を感じさせる独特の雰囲気と、あらゆる方面で絶え間なく爆発する創造性とが、なんとはなしに調和しているのだ。ファッション、音楽、グルメなどの全てがあり、110カ国の人々が集まるこの都市は、来る日も来る日も、昼夜を問わず、自らを作り変え続けている。

日本人シェフがアレンジした絶品のフランス料理が食べられる都市は、パリ以外にあるだろうか。19世紀の劇場で催される舞踏会に参加できる都市は?現代アートの最大級のプライベートコレクションがある、旧穀物取引所を訪れることができる都市は? そう、パリ以外にはない。

今すぐ訪問すべき理由:13区での旧正月パレードから、街で最もクールなスポットでのファッションウィークのショー、そして(もちろん)この夏のオリンピックまでイベンドが盛りだくさん。それらの合間でも、フランスの首都はいつも通り、今年も訪れる価値のある場所だ。

注目の数字:もし住んでみるのならどこがいいかという質問に対して、パリは2番目に多く挙げられた都市だった。

Antoine Besse Responsable des rubriques restaurants et bars

広告

10. ポルト(ポルトガル)

この都市が誇れること:我々がヨーロッパの都市滞在型の休暇先ランキングの1位にポルトを選んだのには理由がある。このポルトガル第2の都市は食のレベルが高く、酒のレベルはそれ以上に高いのだ。

ワインの都であるポルトではグラスが空になることはまずない。チェックインするなら、「The Yeatman」「The Lodge」「Wine & Books」のようなワインホテルがいい。その後、「Genuíno」「A Certain Café」「Tia Tia」のようなスタイリッシュなワインバーで一杯飲んで軽食をとろう。ワインをテーマにしたディズニーランドともいえる、印象深い「World of Wine (WoW)」でワインの全てを学んだら、ガイアにあるワインセラー(「Sandeman」「Cockburn's」「Cálem」がおすすめ)の見学ツアーに参加して、ワイン造りの魔法のような工程を見学するのもいいだろう。

今すぐ訪問すべき理由:2024年にポルトの「ベスト」を一つ屋根の下に集めた「タイムアウトマーケットポルト」がオープンする。マーケットが位置するのは、歴史があり美しい公共施設であるサン・ベント駅の南棟。この駅は、著名な建築家エドゥアルド・ソウト・デ・モウラが設計した。

注目の数字:「アズレージョ」と呼ばれる装飾タイル張りの建物とドゥオーロの景色を見れば、地元民の98%がこの都市を美しいと言うのも納得できるはずだ。また、ポルトはロマンスの街としても高い評価を得ており、82%の地元民がポルトで恋愛をするのは簡単だと答えている。

Vera Moura Director Editorial, Time Out Portugal

9. ローマ(イタリア)

この都市が誇れること:世界で最も美しい都市の一つと称されるローマは、古代の歴史、名高い料理、のんびりとしたライフスタイルで旅行者を魅了。荘厳なコロッセオや複雑な彫刻が施されたトレビの泉から、スペイン階段やパンテオンまで、この地の壮麗な建築物は日常生活に演劇的な背景を与えてくれる。

地元の人々は今でも石畳の広場で新鮮な食材を買い求め、修道女たちはコーヒーを飲みながら集い、小学生たちは市内に数多くある美術館で有名な芸術作品を鑑賞している。

2000年以上の歴史があるローマは重層的な都市だ。ヴァレンティーニ宮殿やサン・クレメンテ大聖堂のような古代ローマ時代の建物を地下から見学してみよう。また、サンタンジェロ城やジャニコロの丘からは、ローマを一望することができる。

今すぐ訪問すべき理由:歴史的にグアンチャーレ(豚トロの塩漬け)と臓物料理で愛されてきたローマだが、変化する人々の好みに応えるため、ようやくプラントベースレストランが増えてきた。魅惑的なヴィーガンブランチの「Buddy」、乳製品不使用のジェラートの「Grezzo」、そして「Romeow Cat Bistro」の新しいヴィーガンペストリーショップの「Julietta」がおすすめだ。

注目の数字:ローマが高得点を獲得した項目に驚きはない。有名なフードシーンは98%の支持率を獲得。同じく98%の地元の人々がローマは美しいと答えた。

Livia Hengel Contributor, Italy

広告

8. 東京(日本)

この都市が誇れること:東京が効率的であることはよく知られている。公共交通機関は常に時間に正確であり、都市景観は信じられないほど清潔で、よくデザインされていると世界で称賛されている。しかし、東京が本当にエキサイティングなのは、そのダイナミズムだろう。この街は同じままでいることは決してない。常に新しく、革新的な発見があるのだ。

マッシモ・ボットゥーラの「グッチ オステリア」、アントワープのミシュラン星付きレストラン「ル プリスティン東京」、2023年の「世界のベストレストラン50」に選ばれたペルーの「Central」の姉妹店「マス」など、世界の名だたるレストランが東京に進出。味噌のような地元の食材を使った実験的なバーも登場している。

さらに都内には、日本のスピリッツやボタニカルに注目した5カ所の蒸留所、ルーフトップガーデン付きのショッピングモール、建築家がデザインした公衆トイレ、新規オープンする数々のアニメセンターからアートギャラリーまで、注目のスポットが目白押しだ。

ついていくのが大変な時もあるが、この活気ある都市は常に期待以上の体験をさせてくれる。

今すぐ訪問すべき理由:2024年2月9日、麻布台ヒルズに新しいデジタルアートミュージアム「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」がオープン。世界初公開となるデジタルアートのインスタレーションが多数展示されている。2024年、間違いなく最も注目されているニューオープンだ。

注目の数字:私たちの調査結果が確かならば、東京の人々はポジティブな集団のようだ。94%の地元の人が、東京は自分を幸せにしてくれると答えている。やること、見ること、そして(最も重要なことだが)食べることがたくさんあるのだから、それほど驚くことではないかもしれない。

Lim Chee Wah Editor-in-Chief, Time Out Tokyo

7. リバプール(イギリス)

この都市が誇れること:リバプールの魅力は、ビートルズツアーやサッカーの試合だけではない。実際、楽しい時間を過ごすには世界有数の都市なのだ。まさに眠らない街であるリバプールには、地元の最高のDJが集まる「24 Kitchen Street」のようなスポットや、夜遅くまで楽しむことができる「Salt Dog Slims」のようなカジュアルな酒場がある。

この地は昼間も同様に素晴らしい。どこの街角にも笑顔があふれ、新進気鋭の才能を見出すことができるのだ。ミシュランにも選ばれた「Belzan」で小皿料理を味わったり、「FACT」で地元アーティストの作品をチェックしたりするのもいいだろう。

今すぐ訪問すべき理由:ユーロヴィジョン・ソング・コンテストの盛り上がりがまだ冷めやらないリバプールでは、今年も楽しみな音楽イベントが目白押しだ。特に、地元で愛されるシンガーソングライターであるジェイミー・ウェブスターがホストを務めるライブが行われ、50人編成のオーケストラが歴代のダンスアンセムをプレイする「Cream Classical」も楽しめる「In the Park Festival」は見逃せない。

注目の数字:リバプールは、文化シーンの価格の手頃さで地元回答者から89%のスコアを獲得し、芸術と文化が最も安く楽しめる都市となった。

Alice Porter Contributing Writer, Liverpool

広告

6. メキシコ・シティ(メキシコ)

この都市が誇れること:至るところに美術館があるメキシコ・シティ(CDMX)が2023年に「最も文化的な都市」に選ばれたのは、当然だと言えるだろう。今年もアートの話題には事欠かない。「Laguna」などのエキサイティングな新興アートスペースや、「Naranjo」などの新しいギャラリー、「フメックス美術館」のダミアン・ハーストなどの待望の国際展に注目だ。CDMXの文化的な都市としての人気は、衰えを知らない。

Tencüi」の自家栽培のキノコ、「Panya」が提供する日本のコーヒー、「Ahumados Pelican」における最高の牛の胸肉、ブリスケットからも分かる通り、CMDXは活気ある美食革命の最前線にある。ローマ地区の暗いキッチンには意表を突かれ、サン・ミゲル・チャプルテペック地区の芸術的な料理には魅了され、コンデサ地区の朝食は美味しく、コヨアカン地区での午後は忘れられないものになるだろう。

今年CDMXを訪れるのなら、地域、食べ物、そして人々の温かさに例年以上に惚れ込むはずだ。心の準備をして来てほしい。

今すぐ訪問すべき理由:この夏、「チャプルテペック公園」内に8つの劇場と屋外広場を備えた新施設「Cineteca Nacional」がオープンする。

注目の数字:メキシコ・シティは総合的な住みやすさで高い評価を得た。地元の人々の100%が「美しい街である」と答え、96%が「幸せ」、94%が「友人を作りやすい」と答えている。

Mauricio Nava Director Editorial, Time Out Mexico City

5. マドリード(スペイン)

この都市が誇れること:マドリード出身であろうとなかろうと、ここにいるときは皆マドリレーニョ(マドリード人)だ。この都市は来る人を歓迎し、活力に満ちている。毎晩エキサイティングなナイトライフや華やかな料理を楽しめ、国際的に有名なシェフたちや活気ある文化で際立っている。

我々の話をただ聞くだけで終わらせないでほしい。 2023年だけでも「Salmon Guru」が世界最高のカクテルバーの一つに選ばれ、David Muñozは再び世界最高のシェフに選ばれ、「Royal Collections Gallery」はヨーロッパで最も重要な美術館プロジェクトの一つとなっているのだ。

この都市の真髄はビッグネームだけでなく、各エリアにも見られる。2023年に「世界で3番目にクールな街」に選ばれたカラバンチェルがそうであるように、市内では古くからの地元住民や100年以上続く老舗が、新しいアートギャラリーや専門カフェと共存しているのだ。

こうしたことを考えれば、マドリードが観光客に人気なのも不思議ではない。「The Madrid Edition」「UMusic Hotel」「Thompson Madrid」など、新しいホテル(そのほとんどが高級ホテル)が次々とオープンしていることからも、その人気は確かなものだと言える。

今すぐ訪問すべき理由:マドリードはいつ訪れても楽しい。しかし、2024年は「Santiago Bernabeu Stadium」の改修完了により、国際的なアーティストによるコンサートが急増。今後数カ月の間に、テイラー・スウィフト、ルイス・ミゲル、カロルGが来訪する。さらに、アトレティコ・デ・マドリードの本拠地である「エスタディオ・メトロポリターノ」では、「ボス」ことブルース・スプリングスティーンが少なくとも3夜以上にわたってコンサートを開催する予定だ。

注目の数字:食べ物が素晴らしいという話は、もう一度言うほどの価値がある。マドリードのフードシーンは、地元の人から94%の支持を得ているのだ。

Marta Bac Director editorial, Time Out Madrid

広告

4. ロンドン(イギリス)

この都市が誇れること:ロンドンを偉大な都市にしているのは、ロンドン市民だ。これほど多様性を持ちながらも、ロンドン市民らしさという、奇妙なほどの同一性のある人々と触れ合える場所は、世界のどこにもない。

ロンドンはダブリンほど親しみやすくもなく、パリほど美しくもなく、東京ほど美食にあふれていないかもしれない。しかし、ロンドンが世界やヨーロッパなどにおいて、常に1位の都市に選ばれている事実を見れば、そんなことはどうでもいいに決まっている。

美術館は無料で、公園は広い。昔ながらのパブがあり、ケバブの肉ももりもりだ。こんな都市はほかにはない。もしあなたがそう思わなくても、我々は気にしない。でも、ぜひ来てほしい。

今すぐ訪問すべき理由:この魅力あふれる街には、地球上のどこよりも多くの楽しみがあるが、近年はナイトライフシーンの不振を批判されてきた。しかし、その状況は一変。今のロンドンには、巨大で最先端のナイトクラブが軒を連ねている。こうしたクラブにはアンダーグラウンドの尖った感じはないが、壮大なサウンドシステムと強力なラインアップでそれを補っているといえる。「Outernet」「Drumsheds」「KOKO Electronic」へ行けば、我々が何を言っているのかがわかるだろう。

注目の数字:憂鬱で雨が多いと言われることが多いロンドンだが、地元回答者の94%が幸せで、95%が美しい都市だと答えた。また、この都市は調査対象となった全都市の中で3番目に「プル要因」が高く、ほかの都市の回答者の9%が「できることなら住んでみたい」と答えた。

Joe Mackertich Editor, Time Out London

3. ベルリン(ドイツ)

この都市が誇れること:ベルリンはそのクラブやギャラリーはもちろん、都市全体がヨーロッパの「流行の首都」であることはよく知られている。しかし、この都市の魅力は他にもたくさんある。

ベルリンに対してフレンドリーなイメージを持つ人はそう多くないかもしれないが、この地に住む人こそ、ドイツの首都の「フレンドリーな精神」を体現している。この街ではノイケルンのたばこの煙が立ち込めるパブで人間観察をしているときも、フリードリヒスハインのダンスフロアの雰囲気に慣れようとしているときも、クロイツベルクのコミュニティー主導の抗議活動で声をあげているときも、ベルリンでは必ず気の合う仲間と自分の居場所を見つけることができる。

公共交通機関を利用して12ある地区を移動するのは簡単だが、街を観光するには自転車をレンタルするのがおすすめだ。自転車専用道路は首都を縦横に走り、どこまでも続くようにすら思える開放的な緑の空間が広がっている。使われなくなった空港の滑走路を広大な公園に変えた「Tempelhofer Feld」は地元の人気スポットだ。

今すぐ訪問すべき理由:ベルリンで最も有名なカラオケバーであるモンスター・ロンソンの「Ichiban Karaoke」は、今年で20周年を迎える。この11月に開催される記念イベントに参加するもよし、週に7晩通い、居心地のいい個室でお気に入りの十八番を熱唱するのもいいだろう。勇気が出てきた? ならば、メインステージへどうぞ。

注目の数字:ベルリン市民がパーティー好きであることはよく知られている。我々の調査が何らかのよりどころになるとするなら、得られた結果はまさにそれにふさわしいと言えるだろう。ベルリンのナイトライフシーンは、地元回答者の82%という素晴らしい支持率を得た。

Nathan Ma Contributor, Berlin

広告

2. ケープタウン(南アフリカ)

この都市が誇れること:ケープタウンの自然の美しさには誰もが素直に魅了される。美しいビーチに囲まれた半島の中心には、テーブルマウンテンがあり、ウォーキングコースも整備されている。しかし、それだけではない。「マザーシティ」とも呼ばれるケープタウンで数日も過ごせば、この街の多文化精神が一気に輝いて見えてくるはずだ。

ディストリクト シックス博物館」やロベン島では、この国の激動の歴史に触れることができる(南アフリカは2024年に民主化30周年を迎えることをお忘れなく)。ボ・カープのカラフルな家々は、この街の活気あるケープマレーのコミュニティーに誘ってくれる。

近年では、ますます多くの観光客が、タウンシップ(旧黒人居住区)の独立系ビジネスを支援するために金を落としてくれている。一方、ケープタウンのクリエーティブシーンは、新しいエネルギーに満ちている。

この街にはスタジオやギャラリーがたくさんある。パブリックイベントも頻繁に開催されており、毎年2月には「Investec Cape Town Art Fair」がある。 ケープタウンはまた、アフリカで最もLGBTQ+にフレンドリーな都市としても有名だ。

今すぐ訪問すべき理由:2023年11月にオープンした「タイムアウトマーケットケープタウン」が盛況だ。魅力的なハーバーサイドのV&A Waterfrontにある歴史的建物の、ひとつ屋根の下に集まった、この街で最もクリエーティブな12人のシェフの味を楽しもう。

注目の数字:ケープタウンは軒並み高得点だった。なんとアンケートに回答した地元の人々の100%が、ケープタウンは美しく、幸せな街だと答えた。また、ケープタウンのカルチャーシーンはその質の高さで全都市の中でトップとなった。

Richard Holmes Contributor, South Africa

1. ニューヨーク(アメリカ)

この都市が誇れること:ニューヨークは「眠らない街」として知られている。多くのレストラン、バー、ショップが24時間営業していることからそう呼ばれるが、そのことはニューヨークという街の精神にも当てはまる。活気に満ちたこの大都市は常に変化に適応し、自己を革新し、限界を押し広げている。文字通り決して眠らず、完全に目覚めているのだ。

だからこそ、「ニューヨーク近代美術館(MoMA)」「ホイットニー美術館」「アメリカ自然史博物館」など、市内の美術館や博物館では常に必見の展覧会が開催され、フラッシングの「Queens Night Market」、チャイナタウンの旧正月パレード、クラウンハイツの「West Indian Day Parade」といった、街の根幹を支える地域主導のイベントも行われている。

また、チェルシーのデザイナーのスタジオで開催される「Sip and Stitch」から、ブッシュウィックの「House of Yes」で開催される大規模なものまで、1年のどの時期でも楽しいパーティーに事欠かないのも魅力だ。

これらの全てが街の歴史ある地域で起こっているというのも感慨深い。そのことが、多少埃っぽくなったとしても、ニューヨークを輝かせているのかもしれない。

今すぐ訪問すべき理由:この春のブロードウェイは、信じられないほどにぎやかだ。ソンドハイムの「メリリー・ウィー・ロール・アロング」や「スウィーニー・トッド」のようなトップクラスのショーが続くだけでなく、待望の「The Notebook」のほか「Water for Elephants」「The Who's Tommy」など新作が目白押しだ。これから上演されるブロードウェイショーを特集した記事もあるので、ブックマークをしておこう。

注目の数字:「ビッグアップル」の魅力は否定できない。現居住地以外で最も住んでみたい都市を尋ねたアンケートでは、ニューヨークがダントツの支持を得て、回答者の15%が「すぐにでも住んでみたい」と答えた。

Shaye Weaver Editor, Time Out New York

世界で話題のスポットは……

  • トラベル

鉄道は最も贅沢な旅の移動手段の一つである。豪華列車はパッケージツアーとして販売されていることが多く、たいてい日帰り旅行や各所での途中下車が含まれている。つまり、列車だけではなく、体験全体が豪華なのだ。そうした旅が楽しめる、世界最高の豪華列車を紹介しよう。

料理は時に、芸術の域にまで達することがある。店内に飾るアートにもこだわっていると言うオーナーもいるだろうが、中にはそのさらに上を行く美術館と同レベルの傑作を所蔵する店もあるのだ。

ここではタイムアウトワールドワイドによる、ピカソやミロ、村上隆などの作品を楽しめる世界の「アートレストラン」を紹介。美術館に行く代わりに、レストランを予約してみるというのもいいかもしれない。

広告
  • トラベル

霊魂は、あらゆるところに存在する。この世とあの世の狭間で行き場を失い、安らぎや平穏を探し求め、あるいはただ生きている人間を怖がらせようとすることもある。

世界でも特に呪われているとされる場所は、古びた病院や大きな屋敷といった古典的な恐怖の場所から、山の中にあるパブや廃村といった少し変わった場所までさまざま。ここでは、タイムアウトワールドワイドによる世界のゾッとするスポットを紹介しよう。

おすすめ
    関連情報
    関連情報
    広告