じわじわくるホットなグルーヴは、JBサウンドのごとし
今日のスパイスは、東京を代表する老舗カレー店のひとつ、デリーの『カシミールカレー』。現在、都内に3店舗を構えるデリーの元祖が、上野店だ。行列の絶えない同店で、不動の人気を誇るのが、『カシミールカレー』。スープカレーのようなシャバシャバとしたルーは極辛だが、口に入れると複雑なスパイスの香りとほのかな甘みを感じる。この絶妙な香りと味のバランスが、日本米との相性もぴったりなのだ。テーブルに常備されている玉ねぎのアチャールと一緒に頬張れば、スプーンが止まらなくなること間違いなし。
このカレーを音楽に例えるなら、ジェームス・ブラウンの『Bodyheat』。食べ進めると徐々に体が熱を帯びていくこの感覚はまさに、じわじわとミドルテンポで攻めてくる『Bodyheat』のシンプルなファンクサウンドそのもの。エンドレスで味わいたいグルーヴである。