日本の文化や伝統にはずっと惹かれていた
ー東京に駐在するようになってから、日本に対する印象はどのように変化しましたか。
(大使職は)私にとって非常に良い経験でした。来日前は、本やテレビなどのメディアを通じて日本を知っていましたが、日本人にとってアフリカは遠くに見えるように、私にとって日本はとても遠くに感じられました。
しかし、日本の文化や伝統にはずっと引かれていたので、日本に派遣されることが決まった時はとてもうれしかったですね。私はもともと教師で、生徒たちに日本について教えたことはありましたが、私自身は日本のことをよく知りませんでした。
初めて成田空港に到着して、ビルや高速道路が林立する街を通り抜けた時、とても整然としているけれど、誰もいないように見えました。ビルしか目に入らなかったからです。
話は変わりますが、成田に着いた時、日本大使が私を迎えに来て一緒に車に乗ったのですが、彼は運転手に「まっすぐ」と言いました。「マッスグ」は私の祖母の名前なので、私は「ああ、日本人は私の祖母のことまで知っているんだな」と思っていたのです(笑)。その後、彼は「みぎ」と言ったのですが、この言葉は私の言語でも同じなんです。面白い偶然でした。
東京で生活していると、着物とナノテクノロジーのように、伝統と未来が共存していることに気がつきます。伝統を忘れ、何もかもを他国から取り入れてしまう国もありますが、日本は違うのです。