いつまで経っても実現しない。だから僕がやる
堀江は、現在取り組んでいる和牛ブランディングユニット「WAGYUMAFIA」や、子宮頸がんのワクチン啓発キャンペーンなどを進める中で、政治家から意見を求められることが多くなった、と近況を語る。国の法整備をなす彼らとの対話を重ねることで、政治家へ支援を働きかけるロビイングの重要性に気づかされたという。
「最近は和牛や予防医療の件で政治家と会うようになり、当事者として意見を聞かれたり、『どんどんその領域について教えてください』と頼まれることが多くなりました。それらの領域の法整備や支援を進める上で十分な知識を持っていない政治家も多くいます。そもそも事業の重要性に気づけていなかったりする場合もあるので、声を上げることは大事なんだと痛感しています」
堀江が手がける事業のなかでも、特に宇宙開発事業は、国からの支援も必要とされる分野だ。観測ロケットの「MOMO」3号機の打ち上げ成功のニュースが記憶に新しいが、彼が民間で低価格なロケットの開発に取り組むようになったきっかけは、なかなか進歩しない宇宙開発技術に疑問を持ったことだった。
「2001年を過ぎても一向に宇宙旅行へ行ける気配がない。何かおかしいことが起こっていると思ったんですよ。人間は宇宙に行ける、ということを誰もが知っているのに行けないなんて嫌じゃないですか。ただ、いつまで待っても誰も実現させようとしない。だから僕自身が宇宙開発に着手することにしたんです。」