ダイアログ・ミュージアム「対話の森」
Photo: Keisuke Tanigawa
Photo: Keisuke Tanigawa

東京、バリアフリーのデートスポット6選

カフェ、映画館、ミュージアム、ラーメン店など紹介

Hisato Hayashi
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タイムアウト東京 > Things to do > 東京、バリアフリーのデートスポット6選

監修:松村智也

2021年9月5日(日)に閉幕する東京2020パラリンピック競技大会。コロナ禍という困難な状況のなかでの開催であったが、最年少でのメダル受賞や、世界記録更新など、人々の記憶に残る象徴的なシーンが多く見られた。本記事では、障がいのある、なしにかかわらず楽しめるカフェや映画館、ミュージアム、ラーメン店、クラブスタジオとその取り組みを厳選して紹介。お出かけ情報として、また「バリアフリー」の実現へ向けた街の注目スポットとして、チェックしてほしい。

新型コロナウイルス対策の影響で営業時間に変動があるため、訪れる際は公式情報の確認を

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  • カフェ・喫茶店
  • 日本橋

分身ロボットカフェ ドーン バージョンベータ

難病や重度の障害で外出困難な人が分身ロボットを操作して接客を行う、分身ロボットカフェ ドーン バージョンベータ(DAWN ver.β)常設実験店。

手がけるのは「人類の孤独を解消する」をミッションに掲げ、分身ロボット『オリヒメ(OriHime)』の開発、提供をしているオリィ研究所。同店はテイラード カフェ(TAILORED CAFE)を運営するカンカクとの共同運営で、遠隔で働くオリヒメ パイロットと話をしながらオリジナルのホットサンドやスイーツ、スペシャルティコーヒーなどが楽しめる。

  • 映画館
  • 田端

シネマ・チュプキ・タバタ

アイヌ語で自然界の光を意味する「チュプキ」と名付けられた日本初のユニバーサルシアター。誰しもに降り注ぐ光のような場所として、「全ての人を排除しない映画館」のコンセプトのもと作られている。

15席ほどの小さな館内だが、11.1chのフォレストサウンドが広がるスピーカーや、全作品に日本語字幕とイヤホン音声ガイドが付く。振動が体に伝わる『抱っこスピーカー』の貸し出しなどもある。

最後列に設置された車いす利用者のための座席スペース、小さな子ども連れのための個室など、さまざまな利用客を想定した造りが特徴だ。さまざまなイベントやワークショップ、オリジナルグッズも充実している。月に1度、上映された映画の感想をシェアし合う『ゆるっと話そう』会は、現在オンラインで開催。

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  • ラーメン
  • 谷中

麺屋 義

西日暮里駅からほど近い場所にあるラーメン店。聾プロレス団体を運営していた店長をはじめ、聴覚障害のあるスタッフが運営している。

人工調味料を一切使用せず丁寧に作られたスープは、すっきりと力強い印象。3種類の地鶏と4種類の魚介系スープを別々に仕込んでいる。しょうゆと塩の人気ラーメンをはじめ、『焼きあごらーめん』や『油そば』のほか『冷やし中華』などの期間限定メニューも見逃せない。

食券販売機の上には「麺かため」「麺やわらかめ」「こいめ」「うすめ」「ネギ抜き」「メンマ抜き」とそれぞれ書かれた木札がある。希望者は食券と一緒に渡すシステムで、スタッフに視覚で注文を伝えるために考案されたものだ。

席はカウンターのみだが、入り口近くには車いすを横付けできるスペースがあり、補助犬と共に訪れることができる。

  • ミュージアム
  • 青海

日本科学未来館

江東区青海にある科学館。8階建ての館内には、ロボットや遺伝子、宇宙など現在進行形の研究を紹介する展示が広がり、科学コミュニケーターと呼ばれるスタッフが実演やイベントの企画を行っている。

2018年には音楽とデジタルアートの祭典『MUTEK』のメイン会場にも選ばれ、さまざまなイベントや情報発信を行う。展示音声の情報補償として一部展示のシナリオ貸し出しや、広いスペースを保った多目的トイレ、男性も利用できる鍵付き授乳室の設置など、訪れる人々に幅広く対応した施設造りが特徴だ。

また貸出設備として、手動の車いすやベビーカーのほか、電動車いす『WHILL(ウィル)』を提供。利用日の1週間から前日までに電話予約制で、予約がない場合は車いす利用者だけでなく、健常者も使用できる。

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  • クラブ
  • 渋谷

SUPER DOMMUNE

奇才、宇川直宏が手がけるライブストリーミングスタジオ。DOMMUNEは「共同体」を意味するCOMMUNE(コミューン)の先を目指し、「CからDへの拡張」のコンセプトを掲げ名付けられた。

このスタジオから配信される番組に、毎晩1万人以上の視聴者がオンライン上に集まり、先鋭的なメディアとして世界から注目されている。2019年11月にリニューアルオープンした渋谷パルコの9階に移転し更なる拡張としてスタジオのバリアフリー化を果たす。

障害者手帳を持っている人は毎回無料で入場可能。同フロアまでのエレベーター、多目的トイレへの導線もスムーズだ。

  • Things to do
  • 竹芝

ダイアログ・ミュージアム「対話の森」

竹芝にある、世界で3カ国目のダイアログ・ミュージアム。ハンディキャップをはじめ、世代や文化、宗教、民族など、世の中の分断を「対話」によってつなぐ体験を提供している。

主なプログラムは、完全に光を遮断した暗闇の中で視覚以外の感覚をフルに使う『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』と、音を遮断するヘッドセットを身に付け、ボディランゲージや表情の動き、手話などのコミュニケーションに触れる『ダイアログ・イン・サイレンス』。

館内は手動車いすの貸し出しがあり、イラストレーターの門秀彦が手がける、手話をモチーフにしたアート作品のほか、さまざまな人たちが「対話」をテーマに書いた言葉やフリーピアノが展示されている。各プログラムのチケットは公式ウェブサイトで事前予約販売中だ。

※現在、新型コロナウイルス感染対策のため、車いすの利用者、妊娠中の来場者は『ダイアログ・イン・サイレンス』のみ体験可能参加者の安全を担保しかねるため。代わりとなる特別プログラム『ダイアログ・イン・ザ・ライト』を企画中

監修:松村智也

多様性とアートのイベント、視覚障害者のための電子図書館プロジェクトを進めるNPO NEW VISION代表理事。世界一周中に皆既日食を見て発症した網膜剥離がもとで失明。障害があっても自分らしく幸せに生きられる社会を目指して活動中。

https://note.com/nponewvision/

バリアフリーについてもっと知りたいなら......

  • Things to do

日本は壁を破ることを恐れない。アジアで初めて夏季オリンピックとパラリンピックを開催した日本は、1964年の東京大会で、戦争で疲弊した国から先進的な国へと生まれ変わった。1972年に札幌、1998年に長野で冬季オリンピックを開催した後、聖火は再び日本に戻り、夏季オリンピックを2度開催したアジアで唯一の国となった。

残念ながら、新型コロナウイルスの影響で「延期」や、首都圏で開催される競技が「無観客」になるなど前例のない理由で歴史的なものとなってしまった。2020年から延期された大会は、2021年7月23日から2021年8月8日(日・祝)まで開催される(パラリンピックは8月24日(火)から9月5日(日)まで)。

とはいえ、東京にいる人も、世界で観戦している人も、エキサイティングな時間であることに変わりはない。ここでは、私たちの愛する都市で開催されている世界最大のスポーツイベント、東京オリンピックの最新情報を伝えていく。

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障害のある人は、日常生活の中でさまざまなバリアに直面することによって、不便さや不安を感じることが多い。しかし、以前に比べるとテクノロジーの進歩により、悩みや困りごとを解消することができる製品やサービスが誕生してきている。そこには、開発者の障害当事者に寄り添って傾聴する姿勢や、課題解決に向けた熱い思いがあるはずだ。

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  • Things to do

開会式が終了し、東京パラリンピックの競技が始まった。今年は22競技539種目が実施され、2021年9月5日(日)の閉幕まで、12日間という短い期間で各種目のメダリストが誕生する

期間中、競技を観戦したい人はオンラインで無料視聴できるほか、東京ではさまざまなパラリンピック関連のアクティビティが楽しめるので、こちらも見逃せない。

8月29日時点での獲得メダル数は、金メダル4、銀メダル4、銅メダル10。タイムアウト東京では毎日メダル数を確認し、本記事で現時点での内訳を公表する。

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