農場、研究所、そして青山のPR Barなどを行き来する異色のバーテンダー。これらの場所は彼女が「世界一のアブサンを作る」という長い計画の中で重要な役割を担っている。
アブサンとは、ブランデーなどのスピリッツ酒に薬草や香草、スパイスなどを漬けて、香り付けしたものを再蒸留させたハーブ系リキュール。日本ではまだあまり知られていないが、多くの老舗アブサンメーカーがあり、彼女の志は、太陽に近づき過ぎたギリシャ神話の主人公を彷彿(ほうふつ)とさせる。しかし、イカロスは女性ではなかった。
この計画は今のところ順調だ。フランスやスイスの有名なアブサン蒸留所に何度も足を運び、研究を重ねた結果、現在は茨城の農場でヨモギを栽培している。
2021年5月に東京にアブサン専門のバーを開店。2023年には自身がプロデュースしたアブサンを発売する予定だ。