アサード(ブエノスアイレス)
アサードは、「パンパ」と呼ばれる乾燥した大草原で食べられていた伝統的な焼き肉料理。今ではアルゼンチンの首都、ブエノスアイレスにある無数のパリージャ(グリルレストラン)が、おいしそうな煙を上げながら、この料理を提供している。
脂がのったステーキ肉から正体不明の内臓まで、牛、豚や鶏をグリルやじか火で調理して余すところなく食べるのがアサドの醍醐味(だいごみ)だ。チョリソやモルシージャ(ブラッドソーセージ)などのソーセージ、玉ねぎやパプリカなどの野菜も一緒に焼かれることが多い。
合わせる飲み物は、メンドーサ州産の赤ワインがベスト。アサドール(肉を焼く人)が、次々と皿を運んでくるため、明るいうちに食べ始めても、夜まで続くことが多い。
おすすめの店:パリージャに求める全ての要素がそろっているのが、ベレス・サルスフィールドのサッカー場近くにある巨大な「肉の殿堂」、El Ferroviarioだ。
外の巨大なグリルでは、大きな牛カルビのブロックや子ブタの丸焼きなどが、ジュージューと音を立てて焼かれている。席数は400席以上あり、パンデミック前は常に満席だった。
ウエイターたちが片手に何枚もの皿をバランスよく持ち、テーブルの間をすり抜けながら、あらゆる種類の肉を配り分けていく様子がなんとも楽しい。よくオーダーするのは、牛、子豚の丸焼き、チョリソ、プロヴォレッタチーズ、モルシージャだ。—Allie Lazar (@pickupthefork)