東京、ベストラーメン2019

2019年にオープンした店からベスト15を選出

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テキスト:メンチャック

新陳代謝を続ける東京のラーメンシーン。2019年も多くの新店がオープンした。本記事では、そのなかでも特に注目すべき店を振り返る。煮干しや魚貝などのあっさりとした中華そばを中心に、トレンドが映し出された内容にもなっている。まだ味わったことのない一杯に会いに行ってみてほしい。

  • ラーメン
  • 平井
ひよこプリン
ひよこプリン
店名にはプリンとあるが、誠実なラーメンを出す平井駅の名店。『らーめん』は小松菜やパプリカ、タマネギが入っており、それらの食感とスープの相性が素晴らしい。 豆乳のスープでまろやかな仕上がりの『白らーめん』も食べておきたい。店内では、オリーブオイルを使った何にでも合う万能タレも販売している。
  • ラーメン
  • 板橋区
中華そば 来味
中華そば 来味
新潟から板橋に移転してきた、シンプルだが、誰にもまねのできないラーメンを出す店。近年、急速に人気を得ている煮干し系の中でも、ここのラーメンはかなりあっさりとしているのが特徴だ。 煮干しの苦味がほとんど感じられない、上澄みのみを使用していると思われるスープはまさに明鏡止水、静かな心持ちでどんどん食べられる。紅ショウガを添えたチャーハンも絶品なので、忘れずに注文したい。
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  • ラーメン
  • 東銀座
中華そば 銀座 八五
中華そば 銀座 八五

オープンからたちまち銀座の行列店となっている店。元名門ホテルの料理長が店主を務めている。カウンター6席だけのこじんまりとした店内は、小料理屋のような高級感あふれるたたずまいだ。 『中華そば』のスープはカモやトリ、野菜などから取り、たれを使わずに、生ハムで風味付けをした他に類をみない味わいだ。そこには雑味が全くなく、うま味がたっぷり詰まっている。一口すすると、そのスープの完成度に思わずうならされる。このハイクオリティーなスープに、歯切れのよい細麺の相性も抜群。 チャーシューも口の中でとろけるような柔らかさで、味玉や青ネギ、メンマなどの素材一つ一つが丁寧に作られている。特徴的なスープ、麺や具材含めて、全てが上品で気品あふれる極上の一杯を堪能しよう。

  • ラーメン
  • 世田谷区
中華そば はな田
中華そば はな田
京王線上北沢駅北口から徒歩5分ほど歩いた甲州街道からすぐ近くの立地。『特製中華そば』は大勝軒出身の店主が、かつて新大久保にあった名店めときの味をリスペクトして作ったという一杯だ。 煮干しの味を中心に、雑味少ないスープはラードで蓋をされ、最後まで温度が下がらない熱々のスープが特徴といえる。中細の縮れ麺にはユズの風味が加えられており、白ネギ、ノリ、細めのメンマのほか、脂身を厚めに残したトロトロのチャーシューが乗っている。サイドメニューに、『チャーシュー丼』『チャーシューおにぎり』などのおつまみがそろう。太麺の『特製つけ麺』もおすすめだ。
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  • ラーメン
  • 王子
キング製麺
キング製麺
店内はカウンターのみ10席ほどで、入り口を入ってすぐ右には自家製麺の製麺所がある。上北沢の『らぁめん小池』、本郷の『中華蕎麦にし乃』などの人気店を系列として、2019年にオープンした店。提供しているのは、優しい味わいの『白だしラーメン』、華やかな山椒の香りが魅力的な『山椒ラーメン』の2種類のみ。 『白だしラーメン』は煮干し、昆布、かつお節など、そばやうどんと同じだしを使い、優しい味わいながらラーメンらしさを出した一杯となっている。『山椒ラーメン』は麺をすすったときに、山椒の香りが鼻から抜けて、ピリピリと味わい深い味だ。 トッピングで追加できる、肉がパンパンに詰まった肉ワンタン、プリプリの食感の海老ワンタンは一つ一つ手作りで店で作られたもので、どちらのラーメンにもよく合うのでおすすめだ。
  • ラーメン
  • 北区
JR宇都宮線尾久駅からすぐの立地。カウンター7席のみの店内に入ると、独特なスープの香りにあふれている。提供している『中華そば』は、国内産の干しシイタケをふんだんに使い、利尻コンブを混ぜ合わせた、うま味たっぷりのしょうゆ味のスープだ。 麺は細麺であるが、少し固めにゆで上げられて小麦の味がしっかりと感じられる。豚バラのチャーシュー、青ネギ、柔らかいメンマなど、具材はシンプルだ。全体的にうま味も詰まっているが、濃厚になり過ぎることはない。 仕上がりがマイルドなので一気に箸が進み、風味あふれるスープは最後の一滴までついつい飲み干してしまうだろう。ラーメンのメニューは『中華そば』の一つで、煮卵などのトッピングなどは追加できる。
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  • ラーメン
  • 竹ノ塚
東武スカイツリーライン竹ノ塚駅より徒歩13分ほどのロードサイドの店。提供しているのは店名の通り、山形県のラーメンをほうふつとさせ、煮干しのうま味があふれる『中華そば』だ。 スープのだしは煮干し、焼き干し、かつお節、野菜などを使用し、苦みはなく、煮干しの味がくっきりと感じられる。このスープに国産豚から取った背脂のラードが混ざり合う。 返しじょうゆと背脂の量は好みで調整可能。ここに特徴でもある縮れの強い中太麺が絡みつき、全体的に山形の名店「ケンちゃんラーメン」にインスパイアされたようなおいしい一杯となっている。そのほか、『味噌ラーメン』などの限定メニューも豊富にある。
  • ラーメン
  • 大田区
宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀
宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀
令和元年の1日目にオープンした宍道湖(しんじこ)しじみ中華蕎麦 琥珀(こはく)。 メニューはシンプルながら、しじみのだしが存分に堪能できる『宍道湖しじみ中華蕎麦<塩>』、しょうゆと鶏のうま味が味わえる『地鶏と醤油の中華蕎麦<醤油>』の2種類。しょうゆは細麺か太麺かを選べ、ゆでる前に手揉みを加えている。 オーナーは東十条の名店、麺処 ほん田で修行を重ねた人物。京急本線を川崎方面に向かう途中の雑色駅という辺ぴな場所ながら、連日行列ができる人気店だ。店内が狭いため、混んでいてもいなくても外で待つことになる。出かける際には防寒対策などを忘れずに。  
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  • ラーメン
  • 神田
塩生姜らー麺専門店 マニッシュ
塩生姜らー麺専門店 マニッシュ
淡路町駅から徒歩3分ほどの立地にある、ショウガをふんだんに使った塩ラーメン店。 定番の『塩生姜らーめん』(850円)は、つるつるとした麺と、あっさりと澄んだ塩味のスープの底に刻みショウガが沈んでいる。少し食べ進んだらかき混ぜてみるといい。ショウガの風味が一層極まり、体に染み渡るだろう。 そのほか『ショガパイタン』『限定メニュー』などもショウガがたっぷり使われている。寒い季節にはぴったりの一杯だ。
  • ラーメン
  • 池袋
ソラノイロ食堂
ソラノイロ食堂
JR池袋駅の西口から徒歩10分ほど、通りを少し曲がったところにある、定食屋や居酒屋のような味わいの特徴的な店構え。麹町の名店、ソラノイロが仕掛ける2019年1月オープンの店舗は、昼は定食屋として、夜はおつまみとともにアルコールも楽しめるちょい飲みができる食堂をテーマにした店だ。 ラーメンのおすすめは背脂の入った『ラーメン(塩味、こってり) 』。ゲンコツ・和豚もち豚の背脂などを低温でじっくりと炊き上げた豚の清湯のこだわりスープに、国産小麦100%の細麺ストレートのもっちり麺が絡みつく。『こってり』を注文すると加えられる背脂の甘みと、塩味のしょっぱさが絶妙なバランス。具材もシンプルで、まとまりのよい一杯になっている。そのほか、居酒屋としてのおつまみも豊富。各種アルコールもそろっている。
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  • ラーメン
  • 多摩地域
一燈や凪でキャリアを積んだ店主が開店した『イルカトウキョウ(入鹿TOKYO)』の名物の『柚子塩らぁ麺』と『ポルチーニ醤油らぁ麺』で、いずれも深い味わいのスープが特徴だ。 『柚子塩らぁ麺』は細麺とユズが主張するスープの組み合わせが清冽(せいれつ)で、一度食べると忘れられない。『ポルチーニ醤油らぁ麺』はポルチーニが鶏のうま味がきいたスープにアクセントを添える。一口食べると、そこは東久留米ではなく、もうローマだ。 チャーシューも大ぶりで、しっとりとした食感が絶品なので、ぜひ足を運びたい。
  • ラーメン
  • 大田区
2019年2月にオープンした、中華ソバちゃるめ。環八沿いを羽田空港方面に向かう途中の糀谷駅前に店を構えている。 シンプルながら鶏と貝類のだし本来の味を引き出したスープと、かみ応えのある豚バラ肉、しっとりとした鶏ムネ肉の2種類のチャーシューを楽しめる。麺とスープの味わいは、CMなどでおなじみの昔懐かしい明星食品『チャルメラ』をほうふつとさせるのは気のせいだろうか。 主なメニューは『中華ソバ』(800円)、『塩中華ソバ』(800円)の2種類。ほかには4枚のチャーシューや味玉などが乗った『特製中華ソバ』や、『ワンタン中華ソバ』『マゼソバ』などがある。
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  • ラーメン
  • 荻窪
野方の『味噌麺処 花道』出身の店主が作る濃厚なみそラーメンが特徴の行列店。 スープは最初の一口でふわっとニンニクの風味が立ち、それがまろやかな味噌の味わいを引き立てている。三河屋製麺製の麺は、中太でもちもちとした食感で、スープによく絡む。モヤシもしっかりした味付けで、歯ざわりも食べていて心地よい。 行列ができる日が多いので、早めに行くのがおすすめだ。
  • ラーメン
  • 池袋
JR池袋駅の西口の南側から徒歩3分ほどの好立地に位置する、創作系ラーメンのお店。看板メニューの『濃厚ホタテそば』はその名の通り、動物系スープとホタテの超濃厚な一杯だ。とにかく一口目からホタテの味がガツンと前面に出てくるほど超濃厚なスープには、豚足や鶏のモミジを使い、ホタテの味わいと混ざり合ってとろみのある塩味のスープになっている。 濃厚なスープに、トッピングの大根や玉ねぎがシャキシャキの食感で、そこにユズの風味も添えられ、最後まで飽きさせない。麺は中太のストレート麺で濃厚スープがよく絡み、分厚いチャーシューも食べ応えたっぷりで満足度が高い。そのほかのメニューに、ホタテのあっさりの味わいも楽しめる『淡麗ホタテそば』『特濃味噌そば』などもある。
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  • ラーメン
  • 中目黒
東急東横線中目黒駅から徒歩9分ほど、山手通りから少し裏手に入った路地の2階にあるみそラーメンの店。北海道出身の店主が提供する『味噌ラーメン』は、自家製のみそと動物系と魚介系を混ぜ合わせたスープのバランスが絶妙な一杯となっている。 自家製の味噌は北海道大豆、こうじ、塩を使用し、独自の製法、熟成時間で仕上げている。高温に熱せられたラードで野菜とひき肉、そして手作りみそを焼き上げ、熱々のスープを注ぎ入れて一気に乳化させる。味噌と同様のこうじを使ってチャーシュー、味玉の素材を作っており、同じこうじを使うことで使うことで一体感が生まれている。 チャーシューの上に乗るショウガを途中で混ぜ合わせることで、味の変化も楽しめる。そのほか、ホヤやエビの塩辛などのサイドメニューも豊富にそろっている。

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  • ラーメン

いち麺ジャンルとして定着し、さらなる細分化が進むつけ麺。その中でもここ数年でひそかに注目を浴びているのが『昆布水つけ麺』というメニューだ。このメニューの特徴は、昆布のうま味が染み込んだとろとろの昆布水に麺が浸かった状態で提供されること。麺本来の小麦の味わいと、黄金色の昆布水の風味、喉越しの良さ。そこに各店が工夫を凝らしたつけだれの味が混ざり合い、味のハーモニーを生み出している。

そんな今注目の『昆布水つけ麺』を提供している15軒を厳選した。暑い季節にぴったりな、さっぱりとした一杯を堪能してほしい。

※2020年6月23日更新
  • ラーメン

来たる4月30日、平成の時代が終焉を迎える。タイムアウト東京では、これまで毎年のベストラーメン特集のほか、『東京、激辛ラーメン』『東京、二郎インスパイア系ラーメン20選』など様々なベストラーメン特集を作成し、東京の深く多様なラーメンシーンを追ってきた。今回は、新しい元号を迎える区切りとして、ラーメンハンター メンチャックの監修のもと、都内に数多ある名店の中でも、平成のラーメンシーンを牽引してきたといっても過言ではない12軒を選出した。東京のラーメン界の潮流を築きあげた名店の歴史を振り返りながら、平成ラーメンの総復習に役立ててほしい。

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東京、素材で選ぶ魚介ラーメン
東京、素材で選ぶ魚介ラーメン

多様化、差別化が進むラーメン業界でも、ひときわ百花繚乱の様相を呈しているのが、魚介系だ。料理人たちが意外な素材の秘めたるポテンシャル、すなわちダシの個性を分析し、創意工夫とセンスによって完成させた新たなラーメン。「麺はスープのためにある」と考える人なら必ずや満足できるであろう15軒を、ダシの素材別に紹介しよう。 

  • ラーメン

味噌醤油と並び、昔ながらの素朴な味わいで根強い人気の塩ラーメン。最近では、ラーメン店の競争の加熱もあってか、各店が個性を発揮し、具材や麺など、細部にまで店主のこだわりが詰まった一杯が多く見受けられる。今回は、そのなかでも、都内で指折りの塩ラーメンの名店から、看板メニューではないながらも、実は塩ラーメンが光る隠れた名店まで、15店を紹介しよう。

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