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東京、ユニバーサルルームのあるホテル

車いすでも気兼ねなく使える都内の宿泊施設を紹介

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タイムアウト東京 > Open Tokyo > ユニバーサルルームのあるホテル

バリアフリー仕様のホテルは珍しくはないが、その多くは、スロープやエレベーターなどが「とりあえず」備えられているに過ぎないのが現状だ。車いす利用者も当然のことながら、駅前のビジネスホテルを利用したり、自慢のディナーを食べたり、東京の美しい夜景を眺めながらぜいたくな時間を過ごしたりしたいもの。そんな思いに応えてくれる、ユニバーサルルームのある都内のホテルを紹介する。

※監修:NPO法人アクセシブル・ラボ代表理事 大塚訓平

  • ホテル
  • 渋谷

渋谷随一の高級ホテルであるセルリアンタワー東急ホテルにもユニバーサルルームはある。広さは37平方メートルで、室内、風呂とトイレに段差はなく、介助入浴も可能。入り口の幅も車いす対応となっている。障がい者用の駐車場も2台分用意されている。価格は時期によって変動するので、ホテルに問い合わせてほしい。

  • ホテル
  • 池袋

池袋駅からすぐのホテルメトロポリタン池袋には、5階にユニバーサルルームが1室ある。広さ23平方メートルで2名で一泊3万1,460円。3人で利用時には別途エキストラベッド代が6,050円追加となる。部屋の中には段差がなく、バスルームへの扉もスライド式となっている。洗面台は車椅子のまま利用可能。バスとトイレには手すりを設置しており、「呼出ボタン」もついている。

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  • ホテル
  • 高級ホテル
  • 丸の内
東京ステーションホテル
東京ステーションホテル

1915年に開業し、2012年に東京駅丸の内駅舎とともにリニューアルを果たした東京ステーションホテル。同ホテルは、国の重要文化財である赤レンガの東京駅丸の内駅舎の中に位置し、大正時代から人や街の歴史を見守り続けてきた歴史のある宿泊施設だ。

丸の内の南北のドームを望める客室もあり、ドーム内壁のレリーフや絶え間なく行き来する人々の眺めを堪能することができる。

車いすユーザー向けの段差がないユニバーサルルームは一室用意されている。洗面台やバスルームは車椅子のまま利用可能。バスとトイレには手すりを設置しており、「背もたれ付きバスチェア」の貸し出しも行なっている。

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  • 六本木
ANAインターコンチネンタルホテル東京
ANAインターコンチネンタルホテル東京

37階建てANAインターコンチネンタルホテル東京には、7階と29階にそれぞれユニバーサルルームがある。いずれも広さは32平方メートルのツインルーム。1台のベッドは壁に収納でき、もう1台のベッドは電動ベッドになっている。緊急呼び出しボタンや手すりもある。室内に段差はない。駐車場もユニバーサルデザインとなっている。価格は時期によって変動があるが、5万円からとなっている。

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  • ホテル
  • 新宿

小田急ホテルセンチュリーサザンタワーには、22階にツインの「アクセシブルルーム」を1室ある。31平方メートルの客室内には段差はなし。入り口の幅は、通常90センチメートルだが、この部屋だけ約110センチメートルに設計されている。ドアののぞき穴は、通常の高さに1つあるほか、低めの位置にも1つ付いている。浴室内は手すりがあり、緊急スタッフ呼び出しボタンも設置。ただ電動リクライニングベッドは備えられていない。

1泊3万2,800円。新宿駅から約150メートルの好立地で、客室からは新宿御苑や東京スカイツリー、東京タワーなどを望める。

※写真は別の部屋からの眺望。

  • ホテル
  • 芝公園
ザ・プリンス パークタワー東京
ザ・プリンス パークタワー東京

ザ・プリンスパークタワー東京は、3階にユニバーサルルームを5部屋用意している。38平方メートルのツインルームで、1泊5万9,400円。トイレには車いすで転回できるスペースがあり、浴槽には手すりもある。洗面台が低めに設計されているのもありがたい。窓の外には広々とした、プリンス芝公園が広がり、部屋によっては東京タワーも見られる。車いす対応パーキングもある。

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  • ホテル
  • 羽田空港
羽田エクセルホテル東急
羽田エクセルホテル東急

羽田空港第2旅客ターミナル直結の羽田エクセルホテル東急。バリアフリー仕様のツインルームが、3階に1部屋用意されている。38平方メートルで1泊3万6,000円。室内のトイレ、バスルームにはいずれも手すりが付いており、トイレにはアプローチ用のスペースがある。

2階のレストラン、フライヤーズテーブルからは、離陸待ちの飛行機が並ぶ国内線ターミナルの様子が見渡せる。店舗入り口には段差はなし。ディナーは24時まで利用できるので、夜の空港の幻想的な景色を眺めながら、ぜいたくな時間を過ごそう。

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  • Things to do

「東京が改善する余地がある要素の一つが、アクセシビリティや開放性だ」という主張には、おそらく都民の大半が同意するだろう。しかし東京は障がい者が立ち寄れない場所ばかりというわけでは決してない。タイムアウト東京では、東京をあらゆる人に開かれた都市にすべく、車いす対応スポットをまとめた東京ガイドを作ることにした。異なる視点から東京を見つめ、座りながら鑑賞できるアートスポットや、浅草を車いすで観光する方法などを知ってほしい。

東京、車いす対応のレストラン
東京、車いす対応のレストラン

健常者と車いす利用者の目線は大きく違う。飲食店でおいしいものを食べようとしても、「入り口に段差はあるか」「店内は車いすが通れる広さか」など、車いす利用者には前もって知っておきたい情報がたくさんある。車いすでもトイレを使えたり、そのまま着席できたりするレストランを紹介しよう。

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  • Things to do
車いす目線で考える 第10回 バリアフリーな避難所、知ってますか?
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1万5000人以上の犠牲者を出した東日本大震災から8年。あの時に感じた、大きな揺れと押し寄せる不安はかつてないものだった。しかし、そうした記憶も時間とともに薄れてしまうものだ。毎年3月になると、震災の記憶を風化させないために各メディアで特集が組まれ、震災当日の様子や、今なお続く避難生活、復興支援、地域再生に向けた取り組みなどが取り上げられるが、皆さんは何を思うだろうか。 僕は昨年のこの時期に、ネットニュースである町の存在を知り、防災意識が高まった。その町は、NHK連続テレビ小説『あまちゃん』の舞台となった、岩手県北東部にある人口約17000人の洋野町。東北3県の太平洋側沿岸地域で唯一、死者・行方不明者がゼロという、防災意識が極めて高い町だ。 洋野町は、明治、昭和の時代に起きた過去の地震による津波被害を教訓に、自主防災組織を作り上げたのだ。平時から、高台への避難路の草むしりや除雪を行い、訓練では「逃げる」ことを徹底して教える。いざというときに助け合えるように、日頃から住民同士がコミュニケーションをとって、顔の見える関係を構築していた。町のどこに障害者や高齢者、妊産婦がいるのかを近隣住民が把握し、助け合うというように。つまり「向こう三軒両隣」で防災意識を高めていった結果、犠牲者ゼロどころか、負傷者さえ出さなかった。この洋野町から学ぶことは多い。 洋野町で行われた、大地震に伴う津波を想定した避難訓練の様子。車両から車いすへの移動の訓練も 東日本大震災のような地震に限らず、台風や集中豪雨による洪水や土砂災害、噴火などによる被害が全国各地で起きている。こうしたとき、避難勧告があると避難所を目指し移動するわけだが、ここで問題になるのは、避難所がどこにあるかということ。皆さんは自宅や勤務先近くの避難所をしっかりと把握しているだろうか。自治体の防災情報を検索すれば、あっという間に避難所を見つけることができるだろう。しかし、車いすユーザーの場合は、その避難所に段差はないか、スロープはあるのか、車いす対応トイレがあるか、などを調べる必要がある。残念ながら、避難所のバリアフリー情報を公開している自治体は非常に少ない。つまり事前に調べることができないわけだ。熊本地震の時は、ある車いすユーザーが避難所に行くも、そこには段差があり、車いす対応トイレもなかったため、別の避難所に移動。しかし、次に行った避難所も整備されておらず、また移動する……というように避難難民になってしまった事例も報告されている。避難所のバリアフリー状況が一目でわかるような情報が公開されていたり、行政職員がそれらの情報を知っていれば、その方は避難難民にならずに済んだことだろう。 避難生活において、障害者と健常者で差が出ないよう、情報のバリアを解消するとともに、障害者も参加できる避難訓練の実施、そして向こう三軒両隣で防災意識を高めることが、災害時の混乱や被害を最小限にすることに繋がるはずだ。まずは、家族や職場の人と防災計画を立て、それを共有することから始めてみよう。

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