今日の「鳴る」カレー:ニルワナム

水曜日はカレーマニアのDJがおすすめカレーをスピン

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チキンローストでJocelyn Brown的多幸感に包まれる

オフィスがひしめく神谷町にあるニルワナムは、コスパ最強の本格カレービュッフェランチが楽しめる南インド料理店。約100種のレパートリーの中から日替わりで選ばれる常時10種類以上のメニューを、1,200円と手頃な価格で味わえる。チキンやマトンなどのノンベジカレー3種類と豆や野菜を中心にしたベジカレー3種類、酸味の効いたラッサム、ワダ(豆の粉で作られた甘くないドーナツ)、ポロタ(インドのパン)、ライス、サラダ3種類、デザートなど、その豊富さには圧倒される。店内中央付近にずらりと並べられたカレーのラインナップは壮観だ。この光景を眺めるだけで、よだれが止まらない。

特におすすめなのが、チキンロースト。大ぶりにカットされたジューシーなチキンとピリッとしたチリの香ばしい風味がたまらない一品だ。心に多幸感すらもたらすこの味が鳴らすのは……Jocelyn Brownの『Somebody Else’s Guy』である。

チキンのローストした香ばしさと肉々しさは、まさにパワフルで温かみのあるJocelynのボーカル。コクのあるグレービーソースとの一体感は、カッティングギターとベース、シンセサイザー、ピアノが塊となって心温まるグルーヴを醸し出していくこの名曲そのもの。このカレーとこの曲は、いつ食べても、いつ聴いても、腹と心を満たしてくれる。

また、毎週水・土曜日は、ビリヤニデー。なんとビリヤニ(インドの炊き込みご飯)がビュッフェメニューに登場するのだ。ビリヤニが食べ放題の店は、都内でも希少。13時以降に入ればソフトドリンクがサービスされるというのもうれしいポイント。

ニルワナム 神保町店の詳しい情報はこちら

テキスト:カレーDJ カルダモン太郎

前回の「鳴る」カレー

今日の「鳴る」カレー:アーンドラキッチン
今日の「鳴る」カレー:アーンドラキッチン
マイルスのトランペットのようなキレのある辛さとスパイス感 御徒町のアーンドラキッチンは、インド南部のアーンドラ州出身のシェフが作る、本格的な南インド料理が楽しめる店。 おすすめは『アーンドラスペシャルミールス』(1,650円)。日替わりカレー2種、サンバル(豆と野菜のカレー)、ラッサム(タマリンドと黒胡椒のスープ)、ポリヤル(いんげんと豆の炒め物)、パパド(豆粉で作ったインドせんべい)チャパティ(全粒粉の薄焼きパン)、バスマティライス、ピクルス、デザートが付いたスペシャルセットだ。 ミールスと呼ばれる南インドの定食スタイルで楽しむカレーの数々は、それぞれ異なる個性が際立つスパイス感の強い仕上がり。混ぜ合わせながら食べ進めると聴こえてくるこのグルーヴ感は……まるでマイルス・デイヴィス(Miles Davis)の『Pharaoh’s Dance』である。 ラッサムのキレのある辛さとスパイス感は、マイルスのトランペット。野菜のうま味が深みを与えているサンバルは、ウェイン・ショーター(Wayne Shorter)のサックス、ポリヤルのピリッと効いたスパイシーさは、ジョン・マクラフリン(John Mclaughlin)のギター。食べ進むごとに、混沌(こんとん)とした秩序、ないし秩序ある混沌を生み出すあのアンサンブルが鳴り響く。 そのほかにも『ドーサセット』(1,450円)、『シェフ特製セット』(1,350円)など、南インド料理好きなら押さえておきたいセットメニューがそろっているので見逃さないように。 アーンドラキッチンの詳しい情報はこちら テキスト:カレーDJ カルダモン太郎

人気のグルメ特集

イギリス人がインドの煮込み料理をカレーと名付け、明治初期に日本に伝えて以来、絶え間ない進化を続けたカレーは、日本の国民食として確固たる地位を築き、ひとつの料理としてくくりきれないほどの存在となった。東京でも数えきれないほどの店がカレーを提供しており、タイムアウト東京でもエリアごとや、ジャンル別などで何度も特集を組んできたが、全体を捉えることは、実に難しい。ここでは、発祥の地、インドのカレーをメインに据え、タイカレーや、日本のカレーの礎となった「欧風カレー」などをジャンルごとに紹介。カレーマニアの読者にとっては、ジャンル分けやセレクトに異論も多数あることと思うが、これをひとつの基準として東京のカレー探索に勤しんでほしい。
  • ラーメン

麺好き民族といっても過言ではない日本人。そのなかでもラーメンは国民食としての市民権を勝ち得ているが、広く愛されているからこそ、より細分化しているジャンルともいえる。ここでは、一見すると風変わりに思えるような、独創的な素材使いをするラーメンをフィーチャー。キワモノかと思いきや、意外なほど美味しい一杯へと昇華しているラーメンの数々は、食べ歩く楽しみの幅を広げてくれるはず。これほど変わり種素材を使ったラーメンが楽しめるのは、世界でも日本だけ。ジャパンカルチャーのひとつとしてのラーメンを楽しんでいただきたい。

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タイムアウト東京 > レストラン&カフェ >東京で楽しむ、手頃価格のミシュランレストラン ミシュランの星を獲得したレストランの数は、東京が世界最多と言われるように、わが街は世界最高の食の都だ。2019年版のミシュランガイドブックにその名を刻むことができた星付きレストランは230軒。三つ星と評価されたのは13軒、二つ星は52軒、一つ星は165軒に上る。今回、新カテゴリーとして「おにぎり」が登場したことも話題となった。誇らしいことではあるが、これらのレストランは、高価で予約も取りづらい、という印象があるだろう。ここでは、ビブグルマン(5,000円以下(サービス料、席料含む)で食事ができる、おすすめ店舗)を含む、予算1,000〜2,000円程度、またはそれ未満で楽しめる店を紹介する。 
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