コロナに左右されるような監督にはなりたくない
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―藤井さんは自粛期間中、どう過ごされていましたか? 来年公開予定の映画など、お仕事に大きな影響が出たのでは。
まさに、来年末に公開予定である作品の撮影が延期になりましたね。でも、仕事を全てストップさせるわけにもいかず。銀行から融資を受けながら、ミュージックビデオや広告案件を積極的に進めていました。
―撮影の再開のめどはいつ頃を予定されているのでしょう?
可能なら、今年の9月中に。でも再開するにしても難しいですよね。街の風景を撮りたくても、道行く人がマスクを着けている。舞台設定がコロナ以前の時代であったとしても、 「現在」を示す要素が映り込んでしまいます。
―確かに、街並みはここ数カ月で一気に変わりましたね。
ただ、コロナに左右されるような監督にはなりたくないので、状況に応じながら、その時の自分にしかできない演出や工夫を楽しむつもりでいます。「コロナがどう来ようが俺たちには関係ない」っていう気持ちは常にありますね。