ポケモン×工芸展-美とわざの大発見-
Photo: Kisa Toyoshima 吉田泰一郎《ミュウツー》/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.
Photo: Kisa Toyoshima 吉田泰一郎《ミュウツー》/©2024 Pokemon. ©1995-2024 Nintendo/Creatures Inc. /GAME FREAK inc.

東京、11月に行くべきアート展5選

ポケモン工芸展から奈良美智の新作個展、須田悦弘まで

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ここでは2024年11月に東京で行くべきアート展覧会を厳選して紹介したい。11月に再開館を迎える「三菱一号館美術館」での現代フランスを代表するアーティストのソフィ・カルとロートレックの展示のほか、「麻布台ヒルズギャラリー」のポケモン×工芸展、現代美術ギャラリー「ブラム」での奈良美智の新作公開など見逃せないアート展をセレクトした。それぞれの作品世界を楽しんでほしい。

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  • アート
  • 京橋

京橋の「アーティゾン美術館」で2020年から毎年開催している、石橋財団コレクションとアーティストとの共演「ジャム・セッション」展。第5回の本展は、国際的なアートシーンで注目を集めるアーティストの毛利悠子を迎える。

毛利は、主にインスタレーションや彫刻を通じて、磁力や電流、空気やほこり、水や温度といった、空間にただよう「見えない力/事象」に形を与え、鑑賞者の新たな知覚の回路を開く試みを行っている。近年数多くの国際展に参加し、2024年の「ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展」では日本館での展示に選出された。

本展では、毛利の新・旧作品とともに、作家の視点から選ばれた同館のコレクションを並べる。まさにここでしか体感できない微細な音や動きで満たされた、平穏で有機的な空間が広がるだろう。

  • アート
  • 神谷町

「麻布台ヒルズギャラリー」で「ポケモン×工芸展― 美とわざの大発見―」が開催される。人間国宝から若手まで20人のアーティストが「ポケモンと工芸」をテーマに80点もの作品を制作。工芸の多種多様な素材と技法で表現された存在感あふれるポケモンに出合える、千載一遇のチャンスだ。

展覧会を記念して、会期中は着物姿のピカチュウと会えるグリーティングイベントを開催。また「麻布台ヒルズギャラリーカフェ」で本展初となる喫茶 ポケモン×工芸展」のオープンのほか、出品作家のトークセッション、展覧会オリジナルグッズの販売も予定されている。

さらに日本の伝統である抹茶について学びながら、展示されている工芸作品とお茶の文化とのつながりをより深く知ることのできるお茶体験付チケットも販売予定。チケットは売り切れ次第終了なので、詳細は公式ウェブサイトをチェックしてほしい。

日本の伝統芸術とポケモンが起こす「かがく反応」を見にいこう。 

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  • アート
  • 原宿

現代美術ギャラリー「ブラム」で、奈良美智の新作のペインティングとドローイングを紹介する個展が開催。奈良がこの夏の間、北海道の洞爺村に滞在して制作した作品群を展示する。

画面には、おなじみの大きな目と頭の人物像が描かれており、親しみやすくもインパクトがあり、奈良が同地で感じた感性が反映されている。

また、作品に添えられた「CHEER FOR YOU」や「WE ARE OUTLAWS YES!」といったフレーズは、作品をプラカードに見立て、鮮烈で示唆に富んだメッセージを伝える。2011年に起こった福島第一原子力発電所での事故以来、奈良の政治的スタンスは作品により表れており、世界的な取り組みへの積極的な支援を示している。

ぜひ、新しい作品世界へと足を踏み入れてほしい。

  • アート
  • 丸の内

2023年4月からメンテナンスのため休館していた、丸の内の「三菱一号館美術館」が、2024年11月に再び開館する。記念すべき最初の展覧会は、19世紀末のパリで活躍したアンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック(Henri de Toulouse-Lautrec)と、現代のフランスを代表するアーティストのソフィ・カル(Sophie Calle)の豪華な共演だ。

ロートレックの多彩な版画・ポスターの表現にフォーカスし、同館のコレクションを中心に、「フランス国立図書館」所蔵のロートレック作品と併せて展示する。一方、カルは、同館のコレクションを代表するオディロン・ルドン(Odilon Redon)の「グラン・ブーケ(大きな花束)」に着想を得た新作を世界初公開する。

2024年11月23日(土・祝)には、カルによるアーティストトークも行われるので、ぜひチェックしてほしい。

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  • アート
  • 神泉

「渋谷区立松濤美術館」で、須田悦弘の個展が開催。初期作品やドローイングをはじめ、新作も公開する。

須田は独学で木彫の技術を磨き、ホオ(朴)の木でさまざまな植物の彫刻を制作してきた。今回、「哲学の建築家」とも評される白井晟一(1905〜1983年)による同館の建物に、須田が植物を配する。曲線を多用したユニークな空間にひっそりと置かれた作品を発見した時には、周りの景色が違って感じられるだろう。

また、近年取り組んでいる、古美術品の欠損部分を木彫で補う「補作」作品4点も紹介。須田の最初の補作作品は、現代美術作家・杉本博司に依頼されて補った鎌倉時代の神鹿像であった。研究を重ねた上で補われた作品は、一見、どこを補作したのか分からないものもあり、須田の驚異的な観察力と技を堪能できる。

なお、2024年12月15日(日)には、須田による公開制作も予定している。ぜひ、足を運んでほしい。

11月の予定を立てるのなら……

  • 音楽
  • ジャズ

日暮れの早い11月。秋の夜長はジャズに耳を傾けるのに絶好の季節だ。今月も都内各地で開催される4つのジャズイベントを紹介する。

ジャズとひと口に言っても、掛け合いが楽しいジャムセッションから、ラッパーでありウッドベーシストであるナガン・サーバー(NAGAN SERVER)が手がけるパーティーまでさまざま。独特の音色が国内外の注目を集める類家心平、ボーカリストのエマ(Ema)の歌声も聴き逃せない。

老舗ライブからクリエーターズスタジオまで会場もそれぞれに、アーティストが奏でる生の響きを楽しんでほしい。

  • アート

ここでは、2024年11月に都内で開催されるアートフェスティバルを紹介。東京を代表する53の美術館とギャラリーを巡る現代アートの祭典「アートウィーク東京」や、アートブックやZINEの魅力を伝える「TOKYO ART BOOK FAIR 2024」など、見逃せないフェスティバルをセレクトした。デザイン、本、パフォーマンスと、新たなお気に入りのアートに出合う秋を過ごしてほしい。

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  • Things to do

黄色や橙色、朱色に染まった木々をさらに美しく照らす、紅葉ライトアップ。ここでは定番の「六義園」「昭和記念公園」や「国営武蔵丘陵森林公園」の特別夜間開園など、東京都内近郊で絶景が堪能できる自然あふれるスポットを選りすぐって紹介する。夜ならではの神秘的な空気を感じながら、光と影のコントラストを堪能しよう。

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