月岡芳年
月岡芳年『風俗三十二相 いたさう』(太田記念美術館蔵)前期展示
月岡芳年『風俗三十二相 いたさう』(太田記念美術館蔵)前期展示

近寄って見てこそ楽しめる展示4選

日本一の名刀の刃文、クリヴェッリ『聖エミディウスを伴う受胎告知』の豊かな装飾や陰影表現、沖潤子がインスピレーションのまま紡いだ糸など

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コロナ禍の最中、ソーシャルディスタンスが求められる時勢。人同士に限らず、作品と鑑賞者の間にも同じことが求められる。屏風やインスタレーションなどは作品と鑑賞者の間にも適切な距離をとってこそ全体像が見えてくるというものだ。しかし、離れて見るのではなく、近くに寄ってこそ分かる魅力もある。

今回は、東京国立博物館常設展の日本最高峰と謳われる『大包平』、太田記念美術館の月岡芳年の「血みどろ絵」に凝らされた巧妙な技法、沖潤子による刺繍を織り成す糸の有り様など、近づいて見て、うっとりできる作品のある展示を紹介する。

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見どころ:包平『大包平』

日本最古にして最大の博物館で11万件以上を所蔵している同館。常設展では現在、古備前の刀工包平による『大包平』を見ることができる。この刀は名品という言葉でしか形容できない名品だ。真偽は不明ながら、マッカーサーが欲しがったときに自由の女神と交換ならば、と関係者が応じたという逸話も伝わっている。

その刃文と地鉄(じがね)の美しさは他に比類がない。夢中になって見ていると、全身が目になって深淵を覗き込むような気持ちになるものだ。しかし、この作品の場合はそのように身体感覚を失っている最中に、突然深みから引き戻され、自分自身が刀に奪われるようなゾクゾクするトリップ感を体験できることだろう。その感覚を覚える瞬間が、この刀を美しいと思えるポイントだ。

大ぶりでありながらほかの刀剣に比して軽い重量は作刀技術の高さをも示している。一生に一度見るべき刀があるとすれば、それがこの作品なのだ。

  • アート
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無数の美術館やギャラリーが存在し、常に多様な展覧会が開かれている東京。海外の芸術愛好家にとってもアジアトップクラスの目的地だ。しかし、貴重な展示会や美術館は料金がかさんでしまうのも事実。

そんなときは、東京の街を散策してみよう。著名な芸術家による傑作が、野外の至る所で鑑賞できる。特におすすめのスポットを紹介していく。

  • トラベル

東京には魅力的なアート展示や、パブリックアートなどがある。しかし建物が密集しているため、大規模なアート施設を新たに造ることは困難だろう。希少な絵画やサイトスペシフィックなインスタレーションを観たいのであれば、千葉、神奈川、埼玉といった近隣の県へ日帰りで出かけるのもいいかもしれない。

自然の中でリラックスしてアートに触れることができる休日に訪れたいアートスポットを紹介する。

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ここではタイムアウトワールドワイドによる、ピカソやミロ、村上隆などの作品を楽しめる世界の「アートレストラン」を紹介。美術館に行く代わりに、レストランを予約してみるというのもいいかもしれない。

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