Ginza Sony Park
Photo: Kisa Toyoshima外観
Photo: Kisa Toyoshima

Ginza Sony Parkでしかできない5のこと

新たな食の楽しみ方を提供するレストランや、文化とテクノロジーを融合させた展示など

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タイムアウト東京 > カルチャー > Ginza Sony Parkでしかできない5つのこと

2025年1月26日(日)、銀座に新たな「公園」が誕生する。その名は「ギンザ ソニー パーク(Ginza Sony Park)」。同プロジェクトは、これまでにも音楽を持ち運べるようにした「ウォークマン®︎」や、ゲームを大人も楽しめる玩具へと昇華させた「PlayStation®︎」など、数々の独創的な発明で私たちの生活や文化に革新をもたらしてきたソニーが手がける。公園の設立は、ブランドの理念を建造物として具現化した大胆な試みだ。

「なぜ銀座にパブリックスペースを?」と思う人もいるだろう。しかし同施設もまた、都会に「余白」を生み出すユニークなアプローチで、人々の思考の変革を狙う。特定の目的が密集する銀座の街に、オープンスペースである公園を作るという挑戦は、目的が開かれているという点で、既存の価値観に挑むカウンターのようだ。

同施設は地下3階と地上5階からなり、定期的に文化イベントが開催される。地下3階には、スモールポーションで食事が提供される気の利いたカジュアルダイニングを展開。建物内にあるゆとりは、人々が自由に時間を過ごせる場となる。

ここでは、同施設を訪れたらぜひ注目してほしいポイントを、5つ厳選して紹介しよう。

1. 数寄屋橋交番から余白のある銀座を眺める。

まずは少し離れた場所から、建物全体をじっくり眺めてほしい。高層ビルが肩を寄せ合うように並ぶ銀座の景観の中で、同施設はその半分ほどの高さ。あえて低く構えることで、周囲の建物と並んだ際に特別な存在感を放っている。

建物を覆うグリッド状のフレームにも注目だ。このフレームは、今後展示やインスタレーションの場として活用される予定。筆者が訪れた際には、隣接する「エルメス 銀座店」が同施設のグランドオープンに対して遊び心ある装飾をしており、それに呼応する形で吹き出しが施されていた。

2. 駅直結の「ちょうどいい」食事で心を満たす。

地下鉄コンコース接続部から地下に続く階段を降りると、ソニーが企画・運営するカジュアルダイニング「ニブンノイチ(1/2 Nibun no Ichi)」がある。中央にオープンキッチンを配した開放感あふれる店内では、一人前の約1/4サイズの料理を2品盛り付けたプレートを提供。洋食をベースにしたメニューは、季節ごとに変わる約10種類のバリエーションで用意されている。

かつてのソニービル時代には、正統派フレンチレストラン「マキシム ド パリ」が入居していたが、時代のニーズに合わせる形で、少量を手軽に楽しめるレストランへと進化。銀座という美食の街で、「お腹いっぱいにしたいわけではないけれど、小腹を満たしたい」という人々に寄り添う、ちょうどいいレストランが誕生した。

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3. 最新技術を使った体験型展示で想像力を刺激する。

同施設では、文化とテクノロジーを融合させるさまざまなプログラムを展開。まずは、6組のアーティストによる「Sony Park 展 2025」の第1弾が、1月26日から2025年3月30日(日)まで開催される。

2回に分けて開催されるパート1の参加アーティストは、羊文学、YOASOBI、Vaundyといった若い世代に支持されるアーティストたち。ソニーグループの6事業である、ゲーム・音楽・映画・エレクトロニクス・半導体・金融をテーマに作り上げた、それぞれの楽曲とソニーのテクノロジーを掛け合わせたインタラクティブな展示が体験できる。

続くパート2では、BABYMONSTER、Creepy Nuts、牛尾憲輔が参加。2025年4月20日(日)から6月22日(土)まで予定されている。音楽とテクノロジーが生み出す世界に訪れてみては。

4. 街も歴史もシームレスにつなげる建築デザインに見とれる。

同施設は、銀座では珍しいコンクリート建築で、土木建築を思わせる無垢(むく)で力強い表情を持つ。また、地上は晴海通り・外堀通り・ソニー通りに面し、地下2階では東京メトロ、地下3階では西銀座駐車場とつながる構造になっている。都市機能と建物を有機的に結びつける「ジャンクション建築」を取り入れ、公共空間とシームレスに接続している。

つながるのは都市機能だけではない。地下部分には、かつてこの地にあったソニービルの躯体の一部がそのまま残されたことで、人と街と歴史をつなげる構造になっている。

地下2階の壁面には、解体工事の途中で発掘された50年以上前の青いタイル壁が保存されており、1966年当時の面影を見せる。新旧の躯体が美しくつながる建築デザインにも注目したい。

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5. Ginza Sony Parkを自分の庭にする。

そもそも銀座に公園を作るというアイデアの発端は、ソニー創業者・盛田昭夫にさかのぼる。かつてのソニービルには、盛田が「銀座の庭」と呼んだ約10坪のパブリックスペースがあり、そこでは四季折々の非営利イベントが開催されていた。盛田の思いを受け継ぎ、「銀座の庭」を「銀座の公園」として拡張させたのだ。

現社長の永野大輔は、「公園」を人々の個人的なテリトリーと捉えているという。建築家・槇文彦の「パプリックスペースとは、プライベートスペースの集合体である。」という言葉を引用しながら、「ここに訪れる人にとっての、庭のような場所になってほしいです」と願いを語った。

銀座の街に開かれた一人一人のプライベートスペースに何度も訪れて、自分だけのお気に入りの場所を見つけてほしい。

新施設を巡るなら......

  • Things to do

現在、東京では「100年に一度」と言われる大規模再開発が進行中。新しい建物が次々と誕生している。

2025年には、注目すべき新施設のオープンが相次ぐ予定だ。特に、高輪エリアで進行中の大規模なまちづくり計画高輪ゲートウェイシティ」の完成や、歴史上初となる「西武池袋本店」の全面リニューアルには、大きな期待が寄せられている。 

 進化を続ける東京から、2025年も目が離せない。

  • アート

タイムアウト東京 > カルチャー > TODA BUILDINGでしかできない5つのこと

ビジネス街として栄える一方で古くから画廊が立ち並ぶ京橋エリアに、2024年11月2日(土)、アート好きならマストなディスティネーションが誕生する。戸田建設の5代目の社屋となる「トダ ビルディング(TODA BUILDING)」である。

隣には「アーティゾン美術館」があり、ふらりと立ち寄って、気鋭の現代アートを体験できる場となる同施設。東京を代表する4つの現代アートギャラリーや、大空間の新ミュージアム、ギャラリーが併設するベーカリーカフェ、土木ファン垂涎(すいぜん)の建設業を知るミュージアムなどが入居し、誰もがさまざまなアートを楽しめる。

1〜6階は芸術文化施設として機能し、28階までがオフィススペース、そのほかに緑あふれるテラスやパブリックアートなどが多数点在している。ビジネスとアートが交錯する同施設でしかできないことを、5つ厳選して紹介したい。

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