タイムアウト東京 > トラベル > 東京の結果と住人からの声
タイムアウトの都市ランキングでは、世界で最も素晴らしい都市を調査するため、2016年10月に世界18都市の2万人に81の質問を実施した。この記事では、東京についての結果を紹介する。残念ながら東京は、フード&ドリンクやコミュニティ、社交性、 金銭面などの6つのカテゴリーで喜ばしい結果を出すことはできなかったが、そこからは東京人の本音と問題点が見えてきた。
・満足感やインスピレーション
東京は住みやすいと言われているが、愛着を持っている人は少なく「東京に住むのが好き」と回答したのは40%で、「活力に溢れ、生き生きと暮らせる」に強く同意するのは31%ほどだ。「東京にあるものを最大限活用している」と答えたのが最も低い16%だというのを考えると、人々は忙し過ぎるのかもしれない。
・飲食と探索
東京に住む人は、バーやレストランにあまり訪れないという驚くべき結果が出ている。この評価から、レストランなどで提供される高い水準のものを反映していないことが分かる。「素晴らしいバーがある」と答えたのは26%。また、ワンコインでも満足な食事ができる印象もある東京だが、今回は物価が高いという声が多く「安くて美味しいものが食べられる」と答えたのは9%であった。
・仕事と生活のバランス
就業時間は週に平均43時間という結果がでた。これより長い労働時間で働いているのは、ドバイ、シンガポール、香港である。都市のなかでも、東京の人々は仕事に対してストレスを強く感じており、「仕事がストレス」に44%が同意している。満足と答えたのは35%で、これより不幸せと回答したのは、マドリードだけだ。
・親切さ
東京は排他的ではないが、新しい友人を作ることは容易ではない。また、パートナーを見つけるのも困難で「とても簡単」に同意したのは6%だ(社交性ランキングでは8位)。東京の住人は、オンライン上の友人 (55%) や現実の友達 (10%) と頻繁に接する可能性も最も低く、恐らくそれも忙しさのせいだろう。
・物価
物価については、18都市のなかで最も高く、最下位の18位にランクイン。「東京で理想のライフスタイルを実現させるだけの余裕がある」と答えたのは7%だけで、「月末になってもお金が残っている」と答えたのは10%だけだ。
・SNSの規模
オンライン上の友人の数は平均わずか340人と比較的少数だが、実生活で平均16人ほど友人がいると主張することでこれを補っている。これより若干上回った都市は、シドニーとメルボルンのみだ。
・快楽と娯楽
東京は明らかに快楽主義ではなく、最もセックスをしない。 しかし世界のどの都市より夜型人間が多く、人々は日の出まで起きている。彼らは一体何をしているのだろう。 一晩中働いているのだろうか。