kyary pamyu pamyu
Kyary Pamyu Pamyu: 'I like dark stories'

日本、カルチャーショック100

ニッポン発、世界に衝撃を与える100のこと

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テキスト:James Hadfield
翻訳:浅井桃子

日本を初めて訪れる人が、よく口にするのが「とにかく驚いた」だ。タイムアウト東京では、その感覚に着目して分析し、この国が旅行者を驚かす100の項目をまとめた。「カワイイ」の象徴きゃりーぱみゅぱみゅを筆頭に、最近オープンした「変なホテル」の受付ロボット、原宿のクレイジーな新しいカフェ「Kawaii Monster Cafe」、宇宙を「飛んだ」盆栽、さらには消せるインクを使ったペンや世界のファッションショーでトレンドとなったサンバイザーまで様々だ。カルチャーショックが悪いものだなんて誰が言っただろうか。

きゃりーぱみゅぱみゅ
きゃりーぱみゅぱみゅ
人は彼女を日本のレディー・ガガと呼ぶ。そしてそれは正しい。グロテスクというよりはキュートだが、きゃりーぱみゅぱみゅはレディー・ガガと同じように人の心をつかんで離さない。彼女が世界で注目される数少ない日本人アーティストなのも、それが理由なのかもしれない。可愛いかつクレイジーなファッションセンスと一風変わった表情を浮かべてモデル兼ブロガーとしてデビューしたのち、2011年に最初の楽曲『PON PON PON』で歌手デビューした。現在までにフルアルバム3枚をリリースし、雑誌『DAZED & CONFUSED』の表紙を飾り、2回のワールドツアーを行っている。だが、それは彼女にとってほんの始まりにすぎない……。

2. リミックスは国民的趣味

おたくの台頭はリミックスをポップカルチャーの主流に押し上げた。マンガファンによる同人誌作品は、人気マンガのキャラクターの新しい(そして猥褻な)ストーリーを生み出し、オープンソースのバーチャルアイドル『初音ミク』は、ファンが創った何千もの曲を高らかに歌い上げ、『ニコニコ動画』には、適切にも「MAD(狂った)動画」と呼ばれる、テレビ番組や広告やアニメを面白おかしくリミックスした動画で溢れている。
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3. 読書好きにはたまらない

日本のフィクションは村上春樹だけではないのだ。日本の文学シーンは成熟の時を迎えている。川上弘美、古川日出夫、綿矢りさ、星野智幸、小川洋子などの作家は、近代小説を新しい、予想もしなかった方向に導いた(英語に翻訳されたものはどれも痛ましいまでに良さが損なわれているが)。

4. アートの島がある それも3つも

瀬戸内海の静かな島、直島は、1992年から少しずつ、ギャラリーや風景になじむ固有のインスタレーションや建築物などを併設し、現代アートの聖地に変化してきた。さらに直島だけでは物足りないかのように、今では豊島と犬島という兄弟島まである。もちろんそれぞれが素晴らしいアートサイトになっている。
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5. どんなメッセージもマンガにできる

国民がマンガを読んで育つこの国において、マンガが娯楽だけでなく教育にも使われるようになるのは至極当たり前のことだ。教科書はもちろん、災害時の備えから社会保障制度の改革についてまで、あらゆるテーマについて情報マンガが存在しているので、退屈なテーマでも身近に感じることができる。

6. 盆栽はまだ死んでいない

1000年前からあるミニチュアの木を育てるアート、盆栽はハイテクによる生まれ変わりの対象とは思えないかもしれないが、東信はまさにそれを成し遂げた。自らをフラワーアーティストと呼ぶ東は、ファッションショーから廃墟となったベルギーの発電所にいたるまで、予想もつかない場所に近年、盆栽をデビューさせている。もっとも有名な作品は、2014年の『エクソビオタニカ』プロジェクトで、その一環として樹齢50年の白松の盆栽を宇宙に打ち上げた。
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8. 愉快なまでに独特なポップミュージック

ポップミュージックは世界的な均一化のピークを迎えている。スウェーデン出身のアーティストも韓国出身のアーティストも同じジャンルに属し、作詞作曲家も制作技術も驚くほどそっくりな曲を生み出す。そんな中、ありがたいことに日本は異なる存在であり続けている。好き嫌いは別にして、オリコンチャートはAKB48、EXILE、嵐などで賑わい、他の国の音楽とは間違えようがない。一方で、Jポップから変異した音楽の中に、世界で人気を得ているものもある。ベビーメタルのアイドルとメタルの融合や、きゃりーぱみゅぱみゅの「カワイイ」歌たち、SCANDALの元気なポップロック、Perfumeの22世紀のエレクトロポップなどだ。
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9. なんにでもキャラクターがいる 多すぎるくらい

ここ数年、赤い頬に丸いおなかのクマが、ハローキティに負けないほどの大人気だ。そんな「くまモン」はただのキャラクターではない。彼はそもそも、九州新幹線の全面開通へ向け、宣伝のために2010年に生まれた熊本県の公式キャラクターだ。日本にはこのような「ゆるキャラ」と呼ばれる公式キャラクターが何千もいて、地方の産業から警察、刑務所にいたるまで、キュートな公の顔を提供している。実際あまりにも多くいるので、昨年、財務省が全国的なリストラを提言したほどだ。

10. ジャパニメーション!

日本のアニメーションスタジオで働くことを想像するとき、たいていの人は山積みのスケッチや薄給と睡眠不足で疲れた顔をしたクリエイターたちのことを思い浮かべる。しかし、スタジオコロリドは、薄給で過労で喘ぐ業界の流れに抵抗していて、彼らのオフィスは整理整頓された、前途明るいITのスタートアップ企業のようだ。彼らはまた、日本の新しいデジタルアニメーションの礎を築いてもいる。
画像:Taifu no Noruda © 2015 Typhoon Noruda Committee
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11. バーチャルなポップスターはもはや現実だ

ウィリアム・ギブスンの『あいどる』が1996年に出版されたとき、ホログラフィーのポップスターはまだSFの産物だった。しかし、今は違う。2014年、音声シンセサイザー「ボーカロイド」によって声を与えられた青い髪のアバター、初音ミクがアメリカでレディー・ガガのコンサートのオープニングを飾り、デイヴィッド・レターマンの『レイト・ショー』でライブパフォーマンスを行った。世界の多くの視聴者にとって、それが初めての、日本で大人気のボーカロイドシーン、すなわちアイドルがみなバーチャルである、Jポップのもう一つの現実との出会いだった。

12. 「メイドインジャパン」が伝統的アートを活性化させる

日本は世界でも有数の匠文化を誇るが、多くの伝統工芸が長く大変な徒弟制のもとに成り立っているため、存亡の危機に瀕していた。しかし、ファッションデザイナーやプロダクトデザイナーが次々に古来の技術の新しい活用法を見出し、状況は変わってきている。都心にあるコレド室町などのデパートでは「メイドインジャパン」に焦点を当てた品揃えがなされ、それにより伝統工芸品が時代に合わせてアップデートされ、古臭さを脱ぎ捨てている。ウィンウィンの関係だ。
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13. 音楽フェスのレベルはアジアトップ

韓国や中国も追い上げてきてはいるが、依然として日本の野外音楽フェスはアジアで一番だ。『フジロック・フェスティバル』は、アジアの中で最もグラストンベリーやロスキルドのフェスに近いものだし、東京大阪の2大都市で開催される『サマーソニック』は、それぞれアクセスしやすい都市の中心部で行われ、ポップやEDMの大物たちが登場する。また、『ロック・イン・ジャパン』や『ライジングサン』といった、日本のアーティストにこだわったフェスシーンも勢いがある。
画像:James Hadfield

14. 独特なモンスターたち

西欧の作家たちは吸血鬼やオオカミ人間、ゾンビ軍団を繰り返し使い回して満足しているが、日本には語るに値する化け物がもっともっとたくさんいる。それらは総じて「妖怪」と呼ばれ、その種類はホラー映画『リング』に登場する復讐に燃える生霊、貞子に代表される「幽霊」から、化け狐、「風呂場をなめる」と悪名高い「あかなめ」まで、様々だ。彼らはマンガやアニメに恐怖の味付けをする。今、子供たちに一番人気の『妖怪ウォッチ』や水木しげるの名作『ゲゲゲの鬼太郎』を見てみるといい。
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15. こだわることは素晴らしい

2000年初頭以降、日本のポップカルチャーの最も大きな変化の一つは、アニメやテレビゲーム、アイドル歌手を貪る熱狂的なファン「おたく」の台頭だ。しかし、日本はおたくがメジャーになるずっと前から、趣味人たちの温床だった。恥ずかしげもなくおたく丸出しのモール、中野ブロードウェイを歩いてみれば、マンガやコスプレ、フィギュアだけでなく、鉄道模型やルチャリブレのマスク、アンティークの人形に猫の形のアクセサリーなど、あらゆるものの専門店が見つかる。ニッチすぎる物なんてなにもない、と言わんばかりだ。

16. すべてに解決策がある ナニに関しても

日本はその細部への気配りで高く評価されていて実績もあるわけだが、それは人生のあまりおおっぴらに話せない事柄にも当てはまる。首都圏にはポルノを見たい客専門のインターネットカフェ「宝島24」の支店が50以上ある(入店の際にはコンドームまでくれるサービスだ)。さらに、「アダルトグッズのApple」と呼ばれるTENGAもある。TENGAのスタイリッシュなマスタベーショングッズとラグジュアリーなバイブレーターは、その洗練されたデザインでレッド・ドット・デザイン賞を受賞した。
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17. 世界レベルの建築

日本の建築家が世界トップレベルなのは皆が知っている。建築界のノーベル賞、権威あるプリツカ―賞の受賞者を日本より多く輩出したのはアメリカだけだ。2014年の受賞者、坂茂はひょっとしたら現在までの受賞者のうち、最も尊敬に値するかもしれない。彼の画期的な紙管の活用法により、ルワンダ、日本、最近ではネパールで、被災者のための簡易避難所が造られたからだ。安藤忠雄や丹下健三といった初期の巨匠によるコンクリートの建築物ももちろん素晴らしいが、坂は未来に向けて、持続可能で人間的な建築を生み出している。
まだまだ元気なアナログ文化
まだまだ元気なアナログ文化
タワーレコードを覚えているだろうか。かつて絶世の人気を誇った大手CDショップチェーンは、日本で元気に生き残っている。たしかにデジタルメディアは栄えているが、日本の消費者は、雑誌であれ本であれレコードであれ、アナログへの愛を忘れてはいない。愛書家にはまずは紙メディアの聖地、広大な代官山 蔦屋書店を訪れるのをおすすめするし、DJやレコード好きには、たくさんあるディスクユニオンの支店のどれか、または『渋谷、レコードショップリスト』のどれかに行ってみてほしい。
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19. 細部へのこだわりがすべてを決める

細かいことにこだわる人にとってこの国は天国だ。注意していると、マンホールの蓋のデザインが地域ごとに異なっていたり、ドアが閉まるときに流れる音楽が駅ごとに異なっていいたりと、思いもよらない場所に考え抜かれた気配りを発見できる。ささやかな包装すら例外ではない。駅弁などの弁当に入っている、魚型の醤油入れを見てみるといい。

20. どんどん進化するカラオケ

カラオケを露骨に嫌っている人も、豪華なカラオケチェーンのパセラリゾーツや、ギターをレンタルして伝説のギタリスト気分に浸れるボックスがあるなど、設備の整った秋葉原のカラオケアドアーズを訪れたら、考えを変えざるを得ないかもしれない。カラオケ業界は進化する一方だ。最近では、ジョイサウンドによるユーザーが自分の曲をカラオケ配信できる『うたスキミュージックポスト』やNTTによる高齢者や外国人が使いやすいカラオケシステム開発などが話題だ。

21. 日本という「ブランド」

日本がすばらしい国だと言っているのはわれわれだけではない。日本は昨年、フューチャーブランド社による、社会問題への意識の高さやポジティブなイメージを連想させるかなどの要素で採点する国別ブランドランキングで1位になった。ドイツやスイスを押しのけ、ビジネスの可能性や歴史遺産・文化、製品の質の高さで特に高く評価された。まったく同感だ。

22. 革命的なブリーフ

なぜこのセクシーな金色のブリーフがランクインしてるのかと思うかもしれない。これは日本のブランド『TOOT』のもので、『TOOT』の下着は日本の男性の下着観を変えたと言われているからだ。2001年のブランド誕生以来、最高級の素材に日本人の職人による高度の縫製技術、デザインの良さで、日本人男性に下着を通じて自己表現をするという価値観をもたらしている。
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23. バイバイ、リーバイス

ついに皆が知るところとなった。熱狂的なブロガーたちに長く支持されてきた日本製のセルベージデニムの人気が、大衆にも広がりつつあることを。岡山に本社を置くEVISUや桃太郎ジーンズは、昔ながらの旧式の機織り機や天然のインディゴ染料を用いた製法でジーンズを生産しており、その独特の風合い、色、そして耐久性のある素材には定評がある。日本の職人によるデニムへの需要はどんどん高まっている。イギリスの最先端ストリート系ブランド『TOPMAN』は最近、岡山の倉敷紡績(クラボウ)と手を組んで、限定ラインをプロデュースした。

24. ファッションをインスパイアし続ける:ダースベイダー スタイル

たしかに、『バレンシアガ』と『アレキサンダー・マックイーン』は2012年にバイザールックをキャットウォークに持ち込んで話題をさらった。しかし、日本のおばちゃんたちは、何年も前から、紫外線を避けるためにサンバイザーをつけているのだ。ざまあみろ、ファッショニスタめ。
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25. ファッションをインスパイアし続ける:カブキ シック

ニューヨークのデザイナー、トム・ブラウンは2016年春メンズコレクションで、男芸者風の着物スーツや下駄サンダルなど、ジャポニスムを爆発させた。この流行最先端のブランドが日本を持ち上げるのも当然だ。日本はトム・ブラウンの一番大きなマーケットなのだ。

26. ファッションをインスパイアし続ける:折り紙の大流行

カルバン・クラインやガレス・ピューなどのファッションデザイナーは折り紙のモチーフやテクニックにインスピレーションを見出してきたわけだが、近年、それは家具デザインにも広がっている。ユーレ・ヴァイベル(Jule Waibel)の椅子『コーン』や、トレイシー・タブ(Tracey Tubb)の折り紙のように折られた壁紙などだ。
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27. ファッションをインスパイアし続ける:足にフロシキ

イタリアの靴ブランド『ビブラム』は、ミニマルな『ファイブフィンガーズ』に続く製品を模索するなかで、日本の伝統的な包み布、風呂敷に着目した。その名も『フロシキ』と名付けられたシューズは、ソールで足を包み込んで留めるデザイン。粋だ。

28. ロボットの進出(なんだかカッコいい)

「未来の国」の評判に違わず、日本はひそかにサービス産業にロボットたちを送り込んでいた。長崎のテーマパーク、ハウステンボスにある「変なホテル」では受付もポーターもみなロボットだし、老舗デパートの日本橋三越本店がが今年の春に着物姿のヒューマノイド受付嬢を何日かフロントに配置したときは大ニュースになった。人工頭脳化は、家庭でも進んでいる。ソフトバンクは6月に世界初の個人向けロボット『ペッパー』の販売を開始した。『ペッパー』は人の気持ちが読める可愛らしい見た目のロボットで、19万8千円という高価格にもかかわらず最初の1000体は開始1分で売り切れた。それだけではない。鈴茂器工は、寿司を握るロボットを開発した。
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29. 驚きの3D技術

陶芸から義肢にいたるまで、日本の産業は3Dプリントの技術を独創的に活用しているが、そのなかでも特に印象的なのが、東京大学病院の研究者たちによる研究だ。幹細胞とコラーゲンに近い素材を使い、バイオプリンターで人工関節や皮膚、臓器などを作る。新しい耳はいかが? 一方で、現実世界とバーチャル世界の境界線が分からなくなってきている。日本の画像技術の専門家たちは、先日、触って感じることのできる3Dホログラムを発表した。

30. 都市間の移動は弾丸スピードで

世界一速い鉄道サービス、新幹線(英語では「弾丸列車」)は、南の鹿児島から北の青森まで路線を拡大するなど、まだまだ発展している。その最高時速320キロよりもすごいのは、新幹線の掃除をするスタッフのスピードの速さだ。たった7分で新幹線の全席を掃除する。2027年に東京と名古屋を結ぶリニア中央新幹線が開通したらそのスピードはさらに上がる。2015年春の試運転で世界記録の時速603kmをマークした。
画像:Shutterstock
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31. すべてはつながっている

ここのところ、IoT(日常で使う様々な物に電子機器を内蔵させてインターネットに繋げ、相互に連携を取れるようにすること)の話題には事欠かないが、日本ほどIoTに頑張っている国はない。世界でも最速のインターネットスピードにも助けられ、日本では過去10年にインフラから自動販売機、家電、傘立て(嘘ではない)にいたるまでありとあらゆる物のネットワーク化が進んだ。その市場は2013年には11兆円規模だったが、2018年までに2倍になると予測される。取り残されるな。

32. いかしたレコードの聴き方

昔の名品が現代によみがえった。35年前、Tamcoはレコードの溝の上を走ることでレコードを再生するおもちゃのフォルクスワーゲン『サウンドワゴン』を発売した。そしてつい先日、そのリニューアル版『レコードランナー』がDJ機器を専門に扱うstokyoから発表された。音質は良くなり、可愛さはみじんも損なわれていない。
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33. 未来の食料(と燃料)あります

顕微鏡でしか見れないが、日本で商業的に大量培養されているある微細な藻が、世界の抱える2つの緊急課題の救世主になるかもしれない。長年の夢を実らせて設立されたスタートアップ企業のユーグレナは、社名にもなっている単細胞生物を、世界的な食糧危機を解決できる栄養豊富な機能性食品かつ持続可能なバイオ燃料として売り込んでいる。

34. セルフィー? とっくに経験済みだ

セルフィー棒が自己陶酔型ティーンの必需品になるずいぶん前から、日本の若者は、プリクラで友だちとブースでポーズを決めて写真を撮り、写真にデコーレションをして、シールになった写真をプリントして楽しんでいた。1983年にセルフィー棒を発明し特許を取ったものの、当時はまったく売れずに終わったミノルタの技術者、上田宏のことも忘れずに。
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35. 群を抜いているビューティーグッズ

海外の雑誌はようやく日本の化粧品のすばらしさに気づき始め、ナチュラルアクアジェル『Cure』やDHCのディープクレンジングオイルが必須アイテムとして紹介されるようになった。日本の斬新な化粧品や天然素材を愛する姿勢を愛さずにはいられない。おまけに薬局があちこちにあって競争が激しいので、値段も安いのだ。

36. まだまだ元気なゲーム業界

日本は今までにたくさんの素晴らしいゲーム機を世界にもたらしてきたが、近年、ほとんどのゲームはモバイル化している。SNS企業mixiがプロデュースしたとんでもなく人気のスマホゲーム『モンスターストライク』では日々莫大な金額が動いているとされており、ライバルの『パズドラ』と『ツムツム』も追い上げている。しかし、かつてのゲーム機メーカーが終わったと考えるのはまだ早い。ソニーの『プレイステーション4』の世界売り上げ台数は今年の前半に2500万台を超え、ソニーの経営陣たちも驚かせたくらいだ。
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37. 「エコ」じゃなくちゃ

日本の自動車メーカーは日産『リーフ』に代表される電気自動車や低燃費のハイブリッド車の開発を牽引してきたわけだが、日本では車以外にも、パナソニックの高精度センサーつき省エネエアコンやリサイクルされたペットボトルから作られたペットボトルなど、あらゆる分野で環境に配慮した製品を見つけられる。

38. 未来の車を運転できる

メッサーシュミットが50年代に造ったバブルカーに偶然似ているかもしれないが、だまされてはいけない。トヨタの『i-ROAD』が都市生活者の憧れのバイクになる日が来るかもれない。充電式のリチウムイオン電池で走るこのコンパクトな車とバイクのあいの子は、環境に優しく、駐車もしやすい。もっと小さいものがよければ、『USAトゥデイ』紙に「車輪のついたバースツール」と紹介されたホンダのパーソナルモビリティ『ユニカブ』や、ココアモーターズが開発した、ノートパソコンのように持ち運べる、世界最小の電気自動車『ウォーカー』を試してみてほしい。
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39. ますます高くなる高層ビルたち

耐震技術の向上で、日本の開発業者はさらなる野心を抱けるようになった。東京の高層ビルブームは、都市の景観を変えているし、大阪には日本一の超高層ビル、300mの高さを誇るあべのハルカスがそびえている。もちろん東京のスカイツリーを忘れてはならない。634m、世界一高いタワーだ。

40. ザ TOTOウォシュレット

一度温かい便座を経験したら、もう後戻りはできない。ビデ、温風乾燥、トイレに入ると自動で上がって出迎えてくれる蓋を完備したTOTOの『ウォシュレット』は、排泄行為を驚くべき高みに引き上げた。

41. 常に改善の余地はある

1990年代初頭から料金がほとんど変わっていないことを考えると、日本の公共交通機関は昔のまま放っておかれているのだろうと思うかもしれないが、それは違う。鉄道会社は定期的に新車両を導入し、大規模な再開発プロジェクトに投資しているし、バス会社は外国人観光客が利用しやすいサービスを提供しようと頑張っている。

42. チャージできるICカードたち

楽に電車賃を払えるだけではない。コンビニや自動販売機でも使えるのだ。さらに、東京で買った『Suica』や『PASMO』は全国で使うことができる。
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43. アプリだってカワイイ

スマホまでも「カワイイ」の洗礼を受けられるように、『CocoPPa(ココッパ)』というアプリを使えば、100万以上のデザインからスマホの壁紙やアイコン(『Facebook』や『YouTube』などのメジャーなものまで)をカスタマイズできる。2012年から現在まで4000万回以上ダウンロードされ、日本で最も成功したアプリのつだ。

44. SF文房具

日本の文房具メーカーは、手書き文化の消滅を嘆くよりも革新し続けることを選んだ。パイロット社の熱に敏感なインキを使ったペン『フリクション』で書いた文字は消すことができ、コクヨの『ハリナックス』は針のいらないホチキスだ。すばらしい。
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45. 立体駐車場

日本の大都市の地価はとても高いので、全国の立体駐車場に54万台分の駐車スペースがある。昇降機やベルトコンベヤーを使って車を車の上に重ねるのだ。

46. 食べながら料理できる

外食でも自分で料理したいという人も、日本でなら選択肢に事欠かない。お好み焼き、しゃぶしゃぶ、焼き肉など、自分で料理させてくれるレストランはたくさんある。魚料理のチェーンざうおの店では、食べる魚を自分で釣ることまでできる。
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47. 完璧主義者たちの国

「私は同じことを繰り返し繰り返しやりながら、少しずつ上達していくんですよ」、80代の寿司職人小野二郎は、2011年に公開されたドキュメンタリー映画『二郎は鮨の夢を見る』の中でそう語った。「常にもっと腕を磨きたいと思っています」。完璧主義は日本料理に深く根付いており、それは小野のミシュラン3つ星の鮨店、すきやばし次郎を訪れなくても感じることができる。というか、和食を食べる必要もないのだ。高級店からバーガーやピザ屋にいたるまで日本の料理人たちの調理技術は高く、細心の注意で味付けされた料理は、西洋で食べる同じ料理よりも圧倒的に美味しい。東京にパリよりも多くのミシュラン3つ星店があるのには理由があるのだ。

48. おにぎり その一言に尽きる

ポケットに入るサイズで数時間分のエネルギーになる軽食でおにぎりにかなうものはない。この栄養のあるおやつはどこのコンビニにも何種類も置かれていて、定番の具は梅干し、鮭、明太子などで、海苔で包まれている。
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スコッチよりウイスキーがいい
スコッチよりウイスキーがいい
日本のウイスキーはここのところ大人気で生産がなかなか追いつかないほどだが、サントリーとニッカのウイスキーが国際的な賞を受賞し、世界的権威のジム・マレーが2015年版『ウイスキー・バイブル』で、サントリー『山崎』のシングルモルトに最高得点をつけたことを考えると当然だろう。国内では、日本におけるウイスキーのパイオニア竹鶴政孝とその妻リタ・コーワンの人生を描いたNHKの朝の連続テレビ小説『マッサン』の成功が、新しいウイスキーファン層の獲得に一役買った。『東京、国産ウイスキーを嗜むバー10選をチェックだ。
居心地がいいのはいいことだ
居心地がいいのはいいことだ

日本の大都市の不動産は高いので、バーやレストランの経営者は少しでも空きがあれば無理にでもねじ込んでいくことで適応してきた。東京や大阪の人気店の多くは、学生のワンルームよりわずかに大きいくらいのスペースにひしめき合っているので、ものすごく親密な経験ができる。詳しくは『東京の横丁ガイドを。

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51. 高級ランチでも安い

食べ物を楽しみに日本に来た人に言える一番のアドバイスはおそらく「ランチタイムを狙え」だろう。お手頃ランチは日本では当たり前で、特に平日がいい。高級ホテルのレストランも寿司屋も会社員が通う安い食堂もどこでもランチは夜より安い。ミシュラン3つ星のレストランですら、例外ではない。ユニークな青山のえさきでは、土曜のランチ限定で、5,500円という驚きの安さのコースを提供している。

52. ディナーはテーマパークつき

まるで居酒屋とテーマパークが一緒になったような日本のテーマレストランでは、考えられる限りのあらゆる風変わりな経験ができる。ゾンビの住処となった病院で食事したいとか(それなら渋谷のアルカトラズE.Rだ)、忍者に食事を出してもらいたいとか(NINJA AKASAKA)、『不思議の国のアリス』の物語の中で一晩過ごしたいとか(舞踏の国のアリスをはじめとするファンタジーレストラン、全国に7つの支店がある)、どんな嗜好にもたいてい合うレストランが見つかる。中でも最新、かつ一番可愛いのが、オープンしたばかりの原宿のKawaii Monster Cafeだ。この幻覚を見ているかのような蛍光色のファンタジアは、きゃりーぱみゅぱみゅのアートワークでも知られる増田セバスチャンがプロデュースした。
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53. 食べながら飲むのが基本

親にも言われたと思うが、空腹でアルコールを飲むのは、翌朝のひどい二日酔いへの片道切符だ。でも日本ではその心配はしなくていい。飲み会はたいてい居酒屋で行われるので食べ物もたくさんあり、酒を吸ってくれる。

54. 甘党を洗練させる和菓子

洗練されていて、季節を感じさせ、虫歯になりにくい。日本の伝統的スイーツ、和菓子を好きになる理由はいくらでもある。この優美な一口サイズのごちそうは茶道の席で供される菓子として進化し、その形、色、風味でどこかその時々の時節を思い起こさせるように作り込まれている。現代の和菓子も同じように上品だが、進歩的な東京のHigashiyaや横浜の香炉庵などでは、伝統的な製法に新しいやり方も取り入れている。
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55. コーヒーブームが香りたつ

日本に来た旅行者が一杯の美味しいコーヒーを求めてさまよっていたのは遠い昔の話だ。軽井沢の丸山珈琲や東京のNOZY COFFEEなどのおかげで、今やスペシャリティコーヒーが大流行している。セブンイレブンの100円コーヒーなど、コンビニのコーヒーはどうか。実は、そちらもかなりいける。
クラフトビールの人気上昇中
クラフトビールの人気上昇中
ビール業界が規制緩和されてから20年、かなりまずかった地ビールの「失われた10年」を経て今、日本のクラフトビール市場は熱い。ホップのきいたIPA(インディア ペールエール)だけではなく、べアード・ブルーイングやコエドブルワリー、ワイマーケットブルーイングなどでは地元の季節の素材を使って、日本でしか味わえないビールも作っている。『東京、ブルワリーパブ10選』を訪れて、ぜひ自分の舌で味わってほしい。
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57. Sakeが盛り上がっている

アメリカやイギリスでのsake(日本人気は高まるばかりだが、日本の若い酒飲みたちも、質のいい日本酒の良さを再発見している。長く続いた売り上げ低迷ののちに、酒の作り手たちは、目を引くデザインを取り入れたり、スパークリング日本酒などの新しい酒のジャンルを歓迎したり、生酛造りなどの昔ながらの製法を甦らせたりと大胆に改革を進めている。

58. 食べ物でアートしたい? どうぞどうぞ

たまちゃんの作品と出逢ってしまったら、寿司の見方がガラッと変わる。イラストレーターで巻き寿司アーティストのたまちゃんこと清田貴代は、大仏から浮世絵、フェルメールの絵画までなんでもカラフルな巻き寿しでそっくりに再現してしまう。すばらしいし、楽しいし、身体にもいい。
画像:Tama-chan's "Barefoot Mermaid":@Mitsuru Maruyama
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59. 実はファーストフードもおいしい

和食がすべて高いわけではない。この10年の間に、ラーメンや日本のカレー、お好み焼きに丼など、より健康的で家庭的な食への関心が再燃している。B級グルメと呼ばれるこれらのファーストフードなら食べても罪悪感を感じない。

60. 弁当がすごい

バランスのいいものを食べるなら、サンドイッチやチップスで妥協する必要はない。弁当の前にはたいていのテイクアウトはかなわないし、日本にはめまいがするほどたくさんの弁当の種類がある。宮澤真理のような弁当アーティストたちは、食材でマンガのキャラクターを作ることで「食べ物で遊ぶ」ことに新しい意味をもたらした。

61. 缶詰すら美味しい

世界広しといえども、日本ほどなんでも缶詰にするのが好きな国はないだろう。鮭やサバなどの王道の缶詰食品はもちろん、たいていのものを缶詰で買うことができる。高級レストランで出てくるような最高級のタラバガニやローストチキン、火山灰、なんと富士山の頂上の空気を詰めた缶詰まである。この缶詰愛がいつごろから始まったかは定かではないが、なぜ愛されるかは明らかだ。日本の缶詰はとても美味しい。

62. ケールは忘れろ、抹茶がある

茶道で伝統的に使われる、抗酸化作用に富んだ抹茶はアイスクリームやデザートの味付けでも人気だ。
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63. ケールは忘れろ、ごぼうがある

英語で「burdock」とも呼ばれる、この細長い根菜は、抗酸化物質を多く含み、高血圧に効くとされている。

64. ケールは忘れろ、ゴーヤがある

沖縄料理に欠かせない、ゴーヤことにがうりはその名の通り苦みがあり、ビタミンCが豊かで、血糖値を下げると言われている。
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65. ケールは忘れろ、納豆がある

見た目はまずそうかもしれないが、この臭い発酵した大豆は、ビタミンKと腸の調子を整える善玉菌をたくさん含む。

66. ケールは忘れろ、コラーゲンがある

日本はこの美肌効果のあるプロテインを摂取するブームの火付け役となった。日本にはコラーゲン入りの鍋、健康飲料、そしてなんとビールまである。
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67. 名高い風味:うまみ

新しい味覚のジャンルを生み出した国が、ほかにあるだろうか。

68. 名高い風味:わさび

ツーンと刺激の強いこの植物は、寿司や和食には欠かせない調味料だ。しばしば涙目になってしまうけど。
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69. 名高い風味:山椒

よく四川山椒(花椒)と混同されるものの、日本の山椒はどんな料理にも舌がピリッとする柑橘系の風味をもたらす。

70. 名高い風味:味噌

食事のとき、この発酵した大豆ペーストで作ったスープ(味噌汁)を飲まないと、何かが物足りない気になる。
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71. 名高い風味:漬物

漬物は、日本のピクルスだ。さっぱりしたキャベツの塩漬けから思わず口をすぼめる梅干しまで、実に様々な味と種類がある。

72. 名高い風味:塩麹

もう一つ旨みが足りないと思ったら、欠点のないMSG(グルタミン酸ナトリウム)のようなこの天然の調味を使ってみるといい。
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73. 一段上のカスタマーサービス

「お・も・て・な・し」。2013年、東京が2020年のオリンピック開催を勝ち取った国際オリンピック委員会の総会で、招致大使の滝川クリステルは、日本のホスピタリティの重要性をアピールした。強調するために音節ごとに区切って発音した彼女の話し方を笑う人も日本にはいたが、そのメッセージは確かに正しい。きめ細やかでうやうやしく、拍子抜けしてしまうくらい丁寧な日本のカスタマーサービスは、見ていてびっくりしてしまうが、それは高級旅館や銀座のデパートに限ったことではないのだ。ユニクロの販売員ですら、おもてなし精神をとても大切にしている。
画像:Shutterstock

74. とんでもなく便利な都市生活

日本には全国で5万店舗以上のコンビニがあり、そのほとんどはあきれるほど品揃え豊富で、おまけにATMからコピー機、トイレにドライクリーニングの受付までいろんな設備が整っている。だがさらにすごいのは、自動販売機の数だ。全国に500万台以上、国民25人あたり1台の計算になる。
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75. マナーに気をつけたくなってしまう

人にマナー指導をするならば、創意工夫を凝らすのがいい。東京の地下鉄のマナー喚起ポスターは何十年もの間、スマートで面白いデザインで、乗客同士のマナー向上を呼びかけてきた。いい試みだ。

76. 鉄道のストライキがない

日本の公共交通機関が高い信頼に値するのは、技術の高さと細心の管理体制だけが理由ではない。組合の影響力が弱まってきたことや、しっかり植え付けられたカスタマーサービスの精神など、いろんな要素のおかげで、大規模な鉄道ストライキは1992年以来、起きていない。
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77. 美容院は天国だ

夜遅くに美容院の前を通ると、スタッフが髪を切る練習しているのを見かける。まるで正確な技術だけでは十分でないと言わんばかりに、日本の美容院では無料で飲み物を出したり、耳掃除をしたり、頭や肩をマッサージしてくれる。
画像:Ridicule Photo by Keisuke Tanigawa

78. 宅配便がちゃんと指定の時間通りに届く

小包が届くのを一日中家で待っている必要はない。日本の宅配会社は、国際宅急便並みの便利さを低コストで提供する。客はいつ荷物を配送してもらうか曜日と時間まで細かく指定でき、代引きも可能だ。
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79. 本当に、本当に、並ぶのが上手い

2015年2月にブルーボトルコーヒーが東京にオープンした時、日本人はたった1杯のコーヒーのために3時間も並んだ。行列に並ぶのは日本人の国民的娯楽とも言え、もはや優れた芸術の域にまで達成している。駅で人々はきちんと並んで電車を待ち、割り込みの心配もほとんどない。

80. チラシが役に立つ

チラシを喜んで受け取る人は少ないので、日本の企業は人々が喜ぶ物をチラシ代わりに配ることにした。一番多いのはティッシュで、夏にはいろんな駅を出たところで無料のうちわを配っていたりもする。

81. (ほとんど)すべてのものにマーケットがある

ある料理に特化したレストランも、ある商品だけの専門店も、ある酒だけしか出さないバーも、日本ではそこまで珍しくない。隙間市場を見つけられるかどうかの問題なのだ。

82. 生き生きとした伝統的な祭りが一年中開催される

一年中どこかでやっている路上の祝祭、日本の「祭り」には、昔ながらの伝統が元気に受け継がれている。地元の人たちが昔ながらの格好をして重い可動式の神殿を肩にかつぎ、太鼓の音に合わせてたくさんの酒を飲みながら町中を練り歩く光景には、深い感動を覚える。
画像:James Hadfield
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83. 一匹の猫が会社を救う

和歌山県の鉄道路線は、赤字が続いて廃線の危機に直面したとき、ユニークな方法で財政を立て直した。迷子の猫を駅長に任命したのだ。その猫、たまちゃんは今年の頭に死んでしまったが、たまの人気のおかげで和歌山電鉄は業績を回復した。そして今、駅にはたまの後継者、ニタマ(たま2世)がいる。

84. 地元の商店街はまだまだ人気だ

田舎では大規模小売店が幅を利かせていて小さな商店は姿を消しつつあるが、都市では人々はまだまだ近所の商店街で買い物を行っている。この昔ながらのアーケードは大都市のあちこちに見られ、規模や質に差はあれども、小さな食堂や家族経営の店、地元の味などがたくさんあっていつ行っても楽しい。
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85. 「今年の漢字」

毎年12月になると、日本漢字能力検定協会は、その年の世相を最もよく反映した漢字を発表する。ドイツやノルウェーの「ワードオブザイヤー(今年の一言)」と異なるのは、流行語から選ばれるのではないことと、なによりも誰でも投票できることだ。

86. 飲み放題はあたりまえ

イギリスのような大酒飲みの国では、低価格の飲み放題なんて導入したらどんなバーやレストランもその週のうちに潰れてしまうだろう。だが日本では多くの居酒屋やカラオケボックスに安い飲み放題プランがあるのはあたりまえで、ほどほどにアルコールを楽しむ人にとってもかなり得になる。
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87. 庭園が素晴らしい

試みた人は多かれど、日本庭園の禅スタイルの造園はなかなか真似できるものではない。日本では大都会の真ん中にも美しい伝統的な庭園が存在し、現代の騒音のなかにあって、穏やかで少し非現実的なオアシスとなっている。

88. 花火のすごさに腰を抜かす

立派な花火くらい見たことあるという人も多いだろう。しかし、そんな発言は夏の数ヶ月の間に日本全国で開催される大規模な花火大会を見てからにした方がいい。長野県諏訪湖の湖上花火大会のような最大級のイベントでは、なんと4万発もの花火が打ち上げられるのだから。
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89. 自転車乗りの国

日本では子どもからサラリーマン、若い親たちに年金暮らしの高齢者まで、誰もが自転車に乗っているようだ。全国に7200万台の自転車があるとされ、東京都内の移動の14%が自転車によるものだ。自転車の活用率で日本に勝てるのは北欧の数ヶ国ぐらいだ。

90. 絵文字の故郷

どんなスマートフォンにも欠かせないキュートな記号文字、絵文字の生みの親は、当時NTTドコモで働いていた栗田穣崇(くりたしげたか)だ。栗田はマンガと漢字からアイデアを得たという。インスタントメッセージアプリのLINEは絵文字をさらに進化させ、膨大な(そして少し常軌を逸した)数のスタンプを生み出している。
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91. 落とし物が返ってくる

日本で落とし物をしても、手元に帰ってくる確率はかなり高い。落とし物を見つけたら近くの交番に簡単に届けられるし、中身を盗む人もほとんどいない。昨年、警視庁の落とし物センターには35億円近くの現金が届けられ、その4分の3が落とし主の元に返却された。
大衆浴場のなんと気持ちいいことか
大衆浴場のなんと気持ちいいことか
ちょっと堅苦しいことで知られる国民性のわりには、日本人は堂々と人前で裸になる。温泉地で温泉に浸かるときも、近所の銭湯で浴槽に入るときも、ためらいは服と一緒に脱衣所で脱ぎ捨てよう。日本の風呂文化に慣れるまでには少し時間がかかるかもしれないが、耐えるだけの価値はある。温泉にはいろいろな効用があるし、銭湯に行くのは素晴らしい社会経験だ。湯に浸かる前に体を洗う習慣はもっと西洋で真似されてもいい。東京のおすすめは『東京、スーパー銭湯10選』から。
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93. チップはいらない 本当に

アメリカではようやくレストランでチップ制を廃止する試みが始まったところだが、日本はそのずっと先を行っている。レストラン、タクシー、ホテルなど、どこでもチップを払う必要はないし、もしチップを渡そうとしてもかたくなに受け取りを拒まれる。と同時に、値切り交渉もほとんど行われない。表示された金額が支払う金額だ。

94. デパート:買い物天国

買い物天国を味わうなら、日本のデパートに行くといい。朝の開店時間に扉が開くと、通路の両脇に並んだスタッフたちが丁寧にお辞儀をして客を出迎えてくれる光景は圧巻だ。買い物がもはや宗教のようなこの国において、デパートは神殿なのだ。
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95. いつでも、どこでも酒が飲める

町中、公園、電車の中。日本には公共の場での飲酒に関する規制がないため、どこでも好きな場所で酒が飲める。多くのコンビニではアルコールが24時間売られているし、深夜までやっているバーや居酒屋もたくさんあるので、いつでも好きな時に飲むことができる。

96. 素晴らしき床文化:畳

藁を固く編んで作られる畳は、何世紀もの間、日本の住宅の床に敷かれてきた。二酸化炭素を吸収し、湿気を調節し、その上で寝られるくらい気持ちいい。
画像:Shutterstock
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97. 素晴らしき床文化:布団

床で寝ると言えば、畳の部屋にぴったりなのが布団だ。西洋のマットレスよりも硬くて、簡単にたたんでしまえるので、一つの部屋をいろんな用途に使うことができるのだ。
画像:Shutterstock

98. 素晴らしき床文化:茶道

何百年も前の、一杯の茶を淹れる儀式が今も人気があるとは思わないだろう。しかし、日本では今もたくさんの人が茶道を習っている。習っていなくても、日本の美学を感じるのにぴったりだ。
画像:Shutterstock
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99. 素晴らしき床文化:こたつ

日本の床文化を堪能するには冬が一番だ。セントラルヒーティングの住宅は少ないので、家族は短い脚のヒーター内蔵型テーブル、こたつに身を寄せ合う。まるで毎晩がパジャマパーティーのようだ。Casitaではこたつに入って食事ができる。
画像:Pixta

100. 素晴らしき床文化:靴は脱いで

日本の習慣には古臭く見えるものもあるが、たとえば、家に入る前に靴を脱ぐ習慣には誰も文句を言えないだろう。日本ではこの習慣があまりにも染みついているので、子どもでも電車の椅子に立つ前にちゃんと靴を脱ぐのだ。
画像:Pixta
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