「クールジャパン」という括りに私がどうやらいるらしい
ー(撮影を終えて)今日の衣装はどうでしたか?
きゃりーぱみゅぱみゅ(以下、きゃりー):今まで、着物とか浴衣とか、日本らしい撮影はしてきたんですけど、ああいう男の子っぽい感じというか、かっこいい感じのは初めてだったんで、すごい斬新でした。
ーいままでで、一番気に入っている衣装は何ですか?
きゃりー:いままでパステルカラーが多かったんですけど、『ファッションモンスター』の衣装は白と黒でかっこいい感じだったので、結構印象的ですね。また着たいです。
ーなるほど。海外での活動も活発になって、海外のメディアに取り上げられる機会が増えたかと思いますが、彼らがきゃりーさんのスタイルを評する言葉で一番嬉しかったもの、しっくりきたものは何ですか?
きゃりー:何だろう……。でも、「日本のポップアイコンのきゃりーさんですが」とか、インタビューで言われると、自分ではそうなれたらいいなと思って目指していた部分なので、海外の方にそういって頂けるのは嬉しいです。
ー海外で報じられた時に、意外だった評価はありますか?
意外だったのは、「クールジャパン」という括りに私がどうやらいるらしいということですね。「クールジャパン」って、アニメとか食とか、カルチャーとか政治っぽいイメージが強くて、音楽とかアーティストがそこに入るイメージがなかったので、私が「クールジャパン」としてテレビで紹介されていたのは、びっくりしました。
ーきゃりーさんが登場したことで「クールジャパン」に幅が出ましたよね。きゃりーさんにとって日本のかっこ良さって何でしょうか。
きゃりー:私は日本の伝統文化とか、元々あるものがかっこいいなと思っていて。今日の撮影も、イメージとしてあらかじめ見せられていた写真が五月人形だったんですけど、凛々しい男の子がかっこいいポーズしていて素敵だなって。そういうひな祭りとか、行事によってすごく素敵な文化とかファッションが入っているものですね。そういうのはすごく好きで、衣装とかにも取り入れてます。きゃりーぱみゅぱみゅらしさを出しつつ、伝統文化をミックスしたいです。
ー今日も、ここに来る前にラジオできゃりーさんの曲がかかっていたんですが、街中で不意に自分の曲がかかりはじめたときは、どんな気分ですか?
きゃりー:それ、自分が歌手になる前は、どんな感じなんだろう?って思ってたんですが、意外と、「あ、これこの前録音した曲だ。流れ始めたんだな~」とか、そんな感じです。案外普通でした。
ーなるほど。2015年10月にはロンドンでライブを行う予定ですが、今回のラウンドハウスはもちろん、去年のシェパーズ・ブッシュ・エンパイア、一昨年のO2 Academy, Brixtonと、日本にはないような古い建物がコンサート会場ですが、ああいった場所でライブをやるのはどんな感じがしますか?
きゃりー:日本のライブハウスとかとはまったく違って、教会っぽかったり、会場によって雰囲気が全然違うので、海外でライブするんだっていう実感がすごくしますね。お客さんは、前にびっくりしたのは、ロンドンはパンクっぽい人が多くて、長髪とか、パンクTシャツ着てる人が結構いたりして、可愛い感じの趣味の人ばかりじゃなかったのが印象的でしたね。
ーロンドンのコアな音楽好きの人たちのなかでも、きゃりーさんのファンは多いのかもしれませんね。
きゃりー:うんうん。そうかもしれない。
ーああいう雰囲気のある会場を見て、演出のアイデアが湧いたりしますか?
きゃりー:そうですね。いつか会場の雰囲気に合わせたライブとかもやってみたいですね。
ーロンドンの観客たちに、きゃりーさんの音楽がどんなふうに響けば良いと思いますか?
きゃりー:日本のアーティストって、まだまだ現地では知られていないので、私をきっかけにどんどん日本のほかの音楽も、日本のことも知ってもらって、好きになってもらえたら良いなと思います。
ーロンドン公演の内容についてしりたいのですが。
きゃりー:まだ具体的には決まってませんが、単発でやるのはロンドンだけなので、いつもと少し違うもの、力を入れたものにしたいなと思っています。
ーワールドツアーをしてきて、どの都市が気に入りましたか。
きゃりー:やっぱりロサンゼルスは、気候的にサマーバケーション感があるというか、ライブ前の緊張している時にも、あのカラッとした西海岸の雰囲気が遊びにきた感覚にさせてくれるので、好きです。
ーコンサートがある日って、どんなスケジュールで動いてるんですか?
きゃりー:それがかなり自由で。15時くらいに会場に入っていれば大丈夫みたいな感じなので、早起きしたら観光したりショッピングしたりできて、自由に使えるようにスケジュールは組んでもらってます。寝てても良いし。
ーそうなんですね。ライブ前のおまじないというか、必ずやるようにしていることはありますか?
きゃりー:各国の挨拶は覚えるようにしていますね。難しいのはアジア圏で、言葉のちょっとしたイントネーションで意味が違ってしまうので、現地の方に教えてもらいながら練習したりしてます。自分は英語が得意ではないので、そこだけは頑張ろうと思ってます。